『Tokyo 7th シスターズ THE SKY’S THE LIMIT』(通称『ナナシス』)の新章「EPISODE 2053」に登場するユニットが一堂に会した初のライブが2023年3月4日(土)、東京・府中の森芸術劇場 どりーむホールにて開催された。
出演者は、天希かのん(星影アイ、奈々星アイ役)、星ノ谷しずく(一ノ瀬マイ役)、山田麻莉奈(朝凪シオネ役)、天野聡美(月代ユウ役)、橘 一花(タン・シヨン役)、長谷川玲奈(フラナ・リン役)、七海こころ(恋渕カレン役)、小茅 楓(一ノ瀬ミオリ役)。
2月に楽曲配信&ダウンロード販売が開始された「EPISODE 2053」1st Album『Startrail』の収録楽曲をすべて披露し、支配人(『ナナシス』ファンの呼称)たちを魅了した。
「EPISODE 2053」のユニットが初めて勢揃いした今回のライブ。開演前にはアイによる注意事項に関するナレーションがあり、「見ててねっ支配人っ! 私たちの全力いっぱいの、第一歩!」の声で、記念すべき1stライブの幕開けとなった。
オープニングムービーでは出演者たちが次々と紹介されていった。まずはステージ上段に登場したStella MiNE(ステラマイン)だ。Stella MiNEは、デビューからわずか数年で頂点まで駆け昇る衝撃的な活躍を見せた星影アイ(CV:天希かのん)と月代ユウ(CV:天野聡美)による2人組ユニット。彼女たちのサウンドは抜群の格好よさを誇る。
背中合わせの2人は、「1,2,3,Let’s Go!」の声から「Protostar」で一気に自分たちの世界を作り上げていく。元気で華やかなアイさながらにダイナミックなパフォーマンスを見せる天希さんと、クールでスタイリッシュな天野さんは息もピッタリで、どちらもキレキレの動きを見せる。そのクオリティは以前のステージよりもさらにアップしていて、支配人たちを本作の世界観に引き込んでいった。
ちなみに、「1,2,3,Let’s Go!」は原曲では男性の声で入っているのだが、ライブバージョンとして本人たちが掛け声を担当。そこもライブならではの楽しさであり「いつかは支配人たちとみんなで言いたい」との野望も口にした。
ちなみに今回2人が身につけていたのは、「You & I =」のジャケットイラストを再現した衣装。鏡合わせのように2人のソックスや手袋などが左右逆になっているところや、肩にかけたマントが特徴の衣装で、マントはダンスに合わせて綺麗にひるがえって格好いい。髪にそれぞれのキャラクターと同じヘアカラーを入れているのも愛を感じるポイントだろう。2曲目はその「You & I =」を披露。クラップが鳴り響き、疾走感たっぷりにキメていく。対になった振り付けも格好よく、会場をさらに盛り上げていった。
オープニングから圧倒した2人は、MCでキャラクターとして自己紹介したのち、キャストとしても挨拶。3回目のステージとなるStella MiNEだが、天希さんは登場直前に緊張で震えていたそうで、それを天野さんが抱きかかえて「大丈夫だぞ」と励ましたエピソードを明かす。逆に天野さんは、先ほどのユウとしてのクールさとは違う柔らかな表情を浮かべ「最初は緊張してなかったのに、今になって脚がブルブルしてきた」と笑っていた。
さらに、OBCラジオ大阪とライブ配信&動画アプリ「ミクチャ」がコラボしたラジオ番組「サクラバシ919」月曜コーナー内で好評放送中『ナナシスラジオ ch2053』でお馴染みの挨拶でコール&レスポンスをして会場が一体になると、「このあとも皆さんついてきてくれますかー!」と叫んで再び熱いライブへ。
今度は「Be Your Light」をオシャレかつダンサブルに、さらにライティングもバチバチに輝くなかで「Endless Moment」を披露していく。ダンスにはキャラクターらしさと同時に2人の気持ちが表れているようで、見ている側も心が踊った。そして、Stella MiNEのラストは「We Are Stars」。Dメロでの宇宙にまで届くような伸びやかな声も綺麗で、最後まで彼女たちらしい、格好いいステージを見せてくれた。
雰囲気を一転させ、可愛さたっぷりのワールドを創出したのはRiPoP(リポップ)。彼女たちは2053年においてトップに君臨するスタジオ「LuSyDolls」が満を持して送り出したユニット。「可愛くなければ意味がない」を体現する圧倒的カリスマ・恋渕カレン(CV:七海こころ)と、候補生の階段を駆け上ってきた優等生の新人・一ノ瀬ミオリ(CV:小茅 楓)の2人が目指すのは、新世代の「カワイイ」だ。
そんなRiPoPの2人はジャケットにも描かれているカラフルなユニット衣装で登場。目の周りのラインストーンもキラキラ輝いていた。まずは「ゴチャメチャ×ワンダーランド」でいっぱいの可愛さを振りまいていく。ステージを駆け回るキュートな姿、さらに会場の壁面にも星やハートなどが浮かび上がり、会場全体がRiPoPの世界観で支配された。
続く「ライフ・イズ・サーカス」では、左右からシャボン玉が飛び出してステージを彩り、ダンスやハーモニーパートではかわいさに満ちたRiPoPらしさであふれていた。曲後半にある歌詞の「Welcome to the Happy Stage」では、七海さんが提案したという2人一緒のウインクも決まっていた。
初ステージを終えた2人は、「支配人さ~ん! はじめまして~!」とうれしさいっぱいの表情で叫ぶ。小茅さんは中学生のころから『ナナシス』が大好きだったそうで「憧れのステージに立てたことが夢のよう」と語った。七海さんもステージに登場した瞬間に見えたペンライトの輝きに感動した様子で、お気に入りのキュートな衣装を笑顔で紹介。配色や細部の飾り付けまで工夫されているらしく、小茅さんは「ぜひ衣装展を開催してほしいです!」と熱望していた。
3番手で登場したのは、新生ナナスタWから生まれた奈々星アイ(CV:天希かのん)、一ノ瀬マイ(CV:星ノ谷しずく)、朝凪シオネ(CV:山田麻莉奈)で結成された3人組のアイドルユニット・Asterline(アステルライン)。
天希さんと山田さんがステージ左右にある花道に姿を見せて支配人たちを驚かせると、センターにいた星ノ谷さんと合流してデビュー曲「Starlight☆Asterism!!!」を披露。ポップなデジタルサウンドはキラキラと輝くユニットによく似合い、笑顔いっぱいでパフォーマンスしていく。
そのまま、クラップにのせて「SERENDIPITY」へ。弾けるようなダンスには目を見張るものがあり、特に山田さんはサイドステップで軽やかに弾んでいて、そのたびにスカートがひるがえっていた。星ノ谷さんの躍動っぷりもすごく、ムードメーカーである一ノ瀬マイを彷彿とさせ、さらに天希さんはダイナミックな動きに加えて、足の運びやターンの美しさも印象的だった。
MCでは、ラジオの挨拶(コール&レスポンス)を説明しはじめた星ノ谷さんが「それもうやったよ」とツッコミを受ける場面もあったが、そういったところもユニットの雰囲気のよさを感じられる瞬間だ。また、星空をイメージした衣装について、頭についているリボンの違いや「スカートはパニエ3枚重ねですごくふわっとするんです」とポイントを説明して、次の曲へ。
「まだまだ盛り上がれますよね!」、「もっとキラキラになれますよね!」と支配人たちをあおると、今度は「Reach for the Meteor」で美しい歌声を響かせる。3人の背後には星空が浮かび、会場の壁面には星が流れ、それを受けるように星を描く振り付けやそれぞれのソロパート、「飛ぶよー!」からの大ジャンプもキマった。
続けて、曲名をイメージしたような夕焼けの映像やオレンジのライトに包まれ、「Magic hour」を披露。ゆったりした曲調がまた違った雰囲気を作り出したかと思えば、続いて「Time Machine」を元気に披露。一段と動きが激しくなり、勢いでそのままもう1周するのではと思えるほどキレのあるターンを見せる山田さんなど、3人がキラキラ輝くステージには紙吹雪も舞い上がり、楽しさと輝きに満ちあふれていた。
最後に登場したのは、海外大手プロダクションが仕掛けたオーディション番組「Roots.」で結成された、月代ユウ(CV:天野聡美)、タン・シヨン(CV:橘 一花)、フラナ・リン(CV:長谷川玲奈)によるユニット・Roots.(ルーツ)だ。
洗練されたアイドル像を目指す彼女たち。“真打ち登場”といわんばかりに会場にカツカツと足音が響くとステージに炎が灯り、スクリーンの扉が開くのに合わせてステージの階段が左右に開いて3人が姿を現す。他ユニットとは異なり、ハンドマイクではなくヘッドセットを付けて披露した「Find Me」のパフォーマンスは、これまでのどのユニットとも違う彼女たちの世界観。陶酔するかのように世界に入り込んで歌う表情、歌声、ダンス、どれもが素晴らしい。よりダンサブルな「WONDEЯ GIRL」では1人ずつのパフォーマンスも印象的で、洗練されたステージは支配人たちの目を釘付けにしていった。
続くMCでキャスト自身のトークに戻ると、和やかな雰囲気が会場を包み込んだ。天野さんは「(感情を)抑えるのが大変だった」と笑う。ちなみに今回の衣装はMC直前に披露した「WONDEЯ GIRL」のジャケットイラストのもの。蝶ネクタイに「Roots.」と書いてあるのもポイントのひとつだという。手袋やブーツの踵が鮮やかなピンクという部分も特徴で、ダンスをより引き立てていた。
「すごく緊張してました!」と口にしていた橘さんだったが、そうは思えないほどのパフォーマンスに隣の2人も驚いてしまうほど。ほかにも、SNSでのエゴサーチが趣味の長谷川さんは「『2053 Roots.』で検索します!」と宣言。ライブやアーカイブを見た感想をつぶやけば、きっと本人に届くことだろう。
そんな3人も、ライブになると表情が一転。緑のレーザーが会場を貫くと、「Hidden Stages」をスタイリッシュに披露。指先まで意識したようなダンスは、激しさと色っぽさのどちらも感じられて格好いい。そのままテンポアップし、ラストナンバーは「New Age」。格好よさに加えて情感がたっぷり詰まったパフォーマンスで客席を魅了し、颯爽と舞台を後にした。
4つのユニットがそれぞれの個性と世界観で支配人たちを虜にしたステージ。この時点でアルバムの収録曲をすべて披露していたが、もっと見たいとの思いをのせた手拍子が会場に響き渡る。
すると、スクリーンに「2053」の文字が映し出され、今後の展開を発表。なかでも「新アルバムの制作決定」や「2ndライブ開催決定」の報にはひときわ大きな拍手が沸き起こっていた。
よろこびに包まれる会場に、出演者全員がライブTシャツを着て再登場。アイ(天希さん)とユウ(天野さん)から「皆さんの胸に私たちの輝きは届きましたか?」、「今日のライブは長く続く物語のなかのひとつのライブであり、私たちにとっては新たな一歩、始まりのライブです」とのメッセージが支配人たちに届けられる。
そして、最後は先日開催された『ナナシス』アニバーサリーライブ「Tokyo 7th シスターズ 6+7+8th Anniversary Live Along the way」の表題曲「Along the way」を全員で披露した。
まるで未来を照らすように明るく歌うメンバー。虹色に輝く会場でうれしそうに顔を見合わせたり、抱き合ったりして歌う姿は胸にくるものがあった。ちなみに、天希さんはStella MiNEとAsterlineとでエクステの色を変えていたが、最後は両方の色のエクステをつけており、そういったところにも愛情を感じる。
こうして支配人も一体となりエンディングを迎えると、最後は『ナナシス』のライブではお馴染み、舞台裏でユニットごとにカメラアピール。ステージでの格好よさやかわいさとはまた違う、素のメンバーの楽しそうな雰囲気を見られるのはうれしいところであり、2ndライブへの期待もさらに高まった。
<セットリスト>
M1. Protostar/Stella MiNE
M2. You & I =/Stella MiNE
M3. Be Your Light/Stella MiNE
M4. Endless Moment/Stella MiNE
M5. We Are Stars/Stella MiNE
M6. ゴチャメチャ×ワンダーランド/RiPoP
M7. ライフ・イズ・サーカス/RiPoP
M8. Starlight☆Asterism!!!/Asterline
M9. SERENDIPITY/Asterline
M10. Reach for the Meteor/Asterline
M11. Magic hour/Asterline
M12. Time Machine/Asterline
M13. Find Me/Roots.
M14. WONDEЯ GIRL/Roots.
M15. Hidden Stages/Roots.
M16. New Age/Roots.
【アンコール】
EN1. Along the way/全員
<Text/千葉研一>
【ライブ概要】
「Le☆S☆Ca 1st Live グローイング」
【開催日時】
2023年5月20日(土)開場16:00 / 開演17:00
2023年5月21日(日)開場15:00 / 開演16:00
【千葉】幕張メッセ 国際展示場11ホール
【チケット料金】
全席指定 7,700円(税込)
オンラインチケット 4,400円(税込)
オンライン通しチケット 7,700円(税込)
※オンライン通しチケットは2公演分の通しチケットとなります。
【出演者】
井上ほの花 / 飯塚麻結 / 植田ひかる
【主催・企画】
DONUTS
●「Tokyo 7th シスターズ」公式サイト
https://t7s.jp/
●「Tokyo 7th シスターズ」公式ツイッター
@t7s_staff