『花想少女~Lip-Aura~』収録後インタビュー

By, 2011年9月21日



ボイスドラマと歌曲を融合させたサウンドストーリー『花想少女~Lip-Aura~』の、ボイスドラマ収録後に、イリヤ・マーシェル役の下野 紘さん、セージュ・マーシェル役の神奈延年さん、マキ・ゲイリング役の中村悠一さん、アリエス・アマランス役の沢城みゆきさん、カトレア・マーシェル役の佐藤聡美さん、リプアラ役の能登麻美子さんから、コメントをいただきました。

――収録のご感想をお願いします。

神奈:セージュ役の神奈延年です。この『花想少女~Lip-Aura~』、前回は短いストーリーで、最初の収録があった時に意外と探り探りだったんですが、今回は長いストーリーで出来まして、お芝居もきっちりメリハリ付いておりまして、収録を終えた現段階で、完成度の高い作品んいなると確信しています。非常に面白かったです。

佐藤:カトレア役の佐藤聡美です。前回のCDをお聴きいただいた方はわかると思うんですけれど、前回から引き続き寝ちゃっている状態で、今回新キャラとして登場して下さった2人がカトレアさんを助けに来て下さるんです。内に秘めてる想いだったり、そういうのがすごく激しいんだなっていうのが垣間見えました。やっていて、こういう子だったんだなって新たな発見をしました、今回の収録で! すごく楽しかったです。

下野:イリヤ役の下野紘です。前回はですね、登場人物が4人だけ。
神奈:そうだったよね。
下野:そしてそこに歌が入ってくるという形だったんですけれども、今回は更にもう2人キャラクターが出てきたり、お父さんが登場したり、新たな展開がまた見れました。前回は随分、人数が少なくて閉鎖的な感じがありましたが(笑)。
神奈:そうだよ(笑)。
沢城:ねー(笑)。
下野:今回は本当に人数が増えて、前回とテイストが全然変わった感じだなって印象がありました。楽しかったです。ガヤも楽しかったです。

中村:マキ役の中村悠一です。今回収録がマーシェルさん達は2度目ということで、とても作品の雰囲気がしっかりあるシナリオだったので、どういう収録になるのかと思っていたんですけれど、3マーシェルが……。
神奈下野:「3マーシェル」!(笑)
神奈:なんかパン屋さんみたいになってるんだけど(笑)。
下野:魚屋みたいになってるけど(笑)。
中村:マーシェル一家がですね、非常に素敵な空間を作って下さって、新キャラクターとしてはその中に乗っかりやすいというか、世界の中に入りやすい空気があったので、楽しい収録になりました。

沢城:アリエスをやらせていただきました、沢城みゆきです。中村さんも仰ってましたけど、もう空気がある中に入って行くせいか、逆にその空気に乗っからずに新しい風を送り込むような立場でしたので、すごく素敵な雰囲気だなと思いながら、壊して行く印象でした。個人的にはあんまり普段皆さまがやらないような役でキャスティングされている感じがして、それがとっても新鮮で楽しくやれました。
神奈:(笑)
中村:本当ですか?
下野:ストレスで一人壊れかけている人が(笑)。お兄さんですね。
沢城:ええ。

能登:リプアラ役をやらせていただきました、能登麻美子です。リプアラは象徴のように要所要所に出てくるだけなので、逆に皆さんの物語をちょっと見させていただいていたという印象が強いんですけれども、すごく物語がうねるのが聴いていても伝わってきて、聴きごたえのある作品だなと改めて感じました。

――演じたキャラクターの紹介をお願いします。

神奈:セージュは、マーシェル家の跡取り、長男でございまして、そこにですね、エクレアじゃなくて……(笑)。
一同:(笑)
下野:カトレア!(笑) もう完全にエクレアだ(笑)。
佐藤:カトレアです(笑)。
神奈:カトレアという妹とですね、イリヤという義理の弟がいるんですけれど、その3兄弟の中でカトレアを非常に溺愛しておりまして、そのカトレアはイリヤのことが大好きでして、イリヤに対してジェラシーをメラメラと燃やす、そんな役どころでございます。

佐藤:カトレアさんは、マーシェル家の中の末っ子として2人のお兄ちゃんにすごく愛されて、お父さんにも愛されてのびのびと育っていたんですけれども、イリヤお兄ちゃんに対して、兄弟以上の気持ち、恋愛感情を持ってしまって、その大好きなイリヤお兄ちゃんをいじめるセージュお兄ちゃんのことを良く思ってなくてという悶々とした気持ちを抱えている、割と夢見がちな女の子です。

下野:イリヤはですね、後妻に当たるお母さんの連れ子、そして次男坊です。そんな境遇だったこともあって、お兄ちゃんやお父さんに対して逆らったりすることができません。カトレアのことがものすごく可愛い可愛いと言いつつも、でも結局お兄ちゃんやお父さんに本当に逆らえない、そういう流されがちな子ですね。
神奈:ちょっと卑屈になってるんだよね。
下野:そうですね。だから今回、カトレアが眠ってしまった原因になっているのかなと自分を責めたりするところもあって、カトレアを目覚めさせるためにすごく頑張ってたかなと。そんな子です。

中村:マキはこの作品の中独特の職業である回帰術師という職業をしてまして、沢城さんがやられているアリエスの弟子ですね。で、好きみたいです(笑)。
沢城:そうだね。
中村:ちょっと陽気で、素直に感情が出る分他人との距離も近くですね、非常にマーシェル一家から疎まれている存在です。
一同:(笑)
沢城:気づいてた?
中村:実は気づいてました。あまり僕と会話をしてくれてないということに。イリヤさんも実は僕とはそんなに話してくれてないんです。
一同:(笑)
中村:僕を飛び越えて、イリヤとアリエスが話してる描写が多くて、ちょっと面白かったです。
下野:無視みたいなのが多いですよね(笑)。

沢城:アリエスですけれども、回帰術師という魔術師を職業としています。ただ彼女は裏の魔術師ということでちょっと正規とは違う、禁忌の術を使えるというところが職業の特徴のようで、わざわざその職業を選んでいるバックグラウンドもこのCDの中で描かれています。非常に陽気な人と言いますか、オンオフがはっきりした人で、いい飲み友達になれそうかなと思いました。

能登:リプアラはですね、願いを叶えてくれる不思議な花、魔の花と書いて「魔花(マカ)」という存在なんですけれど、元々は人間の女の子だったようです。その彼女が魔花になってしまった経緯は謎なんです。本編中にイリヤとだけはコンタクトを取って会話をしておりまして、どうやらイリヤにだけは最初から心を寄せているような節が見受けられ、まだまだ不思議な存在です。

――聴きどころとファンへのメッセージをお願いします。

神奈:この『花想少女~Lip-Aura~』という作品は、歌とお芝居がありまして、オーディオで聴く歌劇でありますので、その辺りが非常に面白いんじゃないかと思っております。2枚目になりますけど、期待していて下さい。

佐藤:前作をお聴きいただいた方、「お待たせしました!」というような内容になっております。今回は新しいキャラクターも出てきて、物語の幅がすごく広がって行って、曲も新しいものが増えてきたり、その中でカトレアさんが最初のCDで見せていた無邪気さはまたちょっと違う面が見えてきたりして、これからどうなってしまうんだろうってものすごくドキドキしながらお芝居していました。イリヤさんもこれからどうなるんだろうって色んな想像が膨らむような内容になっておりますので、是非楽しんでいただけたら嬉しいです。

下野:今までマーシェルの3兄弟とリプアラだけだったところから、アリエスとかマキとか登場してきたりしてですね、本当に前作を聴かれた方は、また今回は全然違ったテイストなんだなって思うんじゃないでしょうか。だからといって変な違和感があるとかではなくて、また更に世界が広がったんだなって感じてくれる内容になっていると思います。ラストの方は、また新たな展開になって行くのではないかなと思わせる描かれ方をしておりますので、是非とも次回にも期待していただきたいなと思いつつ、この作品を聴いていただければと思います。よろしくお願いします。

中村:雰囲気がとてもある作品ですので、聴いていただいた方に、楽しんでいただけるんじゃないかと思っております。やはり歌が入ってくる所への流れですよね。素敵な誘導の仕方をしていくんだなと思いました。曲自体にも、また次のシナリオに行くための意味が込められているようですので、全体を通して1つの物だと思って楽しんでもらえるといいかなと思っております。

沢城:個人的には女の子の恋心の真相といいますか、そこは結構容赦なく深いところまで書いてありますので、「ああこんなに書いちゃうのね」って思って、そこの深さがとても好きでした。セリフの物語だけでもすごく深い人間の描写、心の描写がしてあるんですけど、
そこにプラスして音楽の世界でも詩の世界でも表現されるので、濃度の濃い物語が紡げているんじゃなかなと思ってます。

能登:出てくる方々がすごく生々しいというか、すごく人間くさくて、それがどんどん心の中に入ってくるんですよね。物語が生き生きとしていて、ここからどう音楽が乗っかるのかなっていうのは個人的にも楽しみだし、とても次が気になる内容になっているので、そういう所も全て併せて前作と共に楽しんで聴いていただけたら嬉しいなと思います。

<text/添田由美>

【CD情報】

ボイスドラマと、アーティスト陣によるボーカル曲が織りなすファンタジーサウンドストーリーCD。
サウンドでの表現のために作られたオリジナルシナリオを、全5曲+αのボーカル曲とボイスドラマを組み合わせて織り混ぜ展開。
挿入されるボーカル曲ではキャラクター同士の想いの絡みをツインボーカル・トリプルボーカル等によって描く。
トータルプロデュース・脚本・作詞は日山 尚、BGMを含むサウンドプロデュースはシンガーソングライターの霜月はるか、作・編曲は霜月はるか・MANYO・myu、イラスト・キャラクターデザインは空乃 蒼が担当。

【ドラマキャスト】
イリヤ(CV:下野 紘)、セージュ(CV:神奈延年)
マキ(CV:中村悠一)、アリエス(CV:沢城みゆき)
カトレア(CV:佐藤聡美)、リプアラ(CV:能登麻美子)

タイトル:ドラマCD花想少女~Lip-Aura~
品番:KDSD-00502
POS:4560372440812
税込価格:¥3,150
発売日:2011年10月26日(水)
発売元:株式会社ティームエンタテインメント
販売元:株式会社ソニー・ミュージック ディストリビューション

公式サイト http://www.team-e.co.jp/sp/lipaura/
ティームエンタテインメント http://www.team-e.co.jp/top.html

(C)LupinuScape / CRAFTSCAPE / TEAM Entertainment Inc.