人気対戦格闘ゲームが待望のアニメ化! TVアニメ『ブレイブルー』アフレコレポート

By, 2013年9月27日



人気格闘ゲームが原作のTVアニメ『BLAZBLUE(ブレイブルー)』が2013年10月より放送開始! ラグナやノエルなど、ゲームでおなじみのキャラクターたちが大活躍するぞ。
メインキャストの皆さんにお話をおうかがいしてきました!

—アニメ化の話をお聴きした時の、率直な感想をお聞かせください。

ラグナ=ザ=ブラッドエッジ役・杉田智和さん(以下、杉田):お話を聞いたと同時に『ブレイブルー』という作品は長くつづているな、と実感しました。
格闘ゲームが原作のアニメは幼少の頃から慣れ親しんでいたので、自分が出演する側に回るということで、とても感慨深いものがあります。
既にゲームをプレイしている皆さんはもちろん期待していると思いますが、アニメから入る皆さんに、どのような気持ちで観ていただけるのか、気になっています。

ノエル=ヴァーミリオン役・近藤佳奈子さん(以下、近藤):ゲームの音声収録が約6年前になるのですが、その頃からみんなで「アニメやりたいね」とお話していて、やっと夢がかなって嬉しかったです。

ジン=キサラギ役・柿原徹也さん(以下、柿原):ゲームが発売されてから長い付き合いになっている作品ですので、アニメ化は嬉しかったですし、これまでゲームをプレイしてこなかった方々にも、作品の面白さを伝えられるということで、とても意気込んでいます。

ハザマ役・中村悠一さん(以下、中村):格闘ゲームでワード数が1,000を超える、というのはとても異常なことでして。それだけストーリーパートに対する力の入れ方があるということですが、格闘ゲームという土台がある以上、ストーリー部分を見せるというのはとても難しく、ゲームを遊んでいただいている方々にも伝わりきれていないすることもあるのではないかと思います。
これまでは流されてしまっていたかも知れないものを、見ていただけるきっかけになるのであれば、と思っています。

—アフレコを終えてみての感想をお願いします。

杉田:出演する側であると同時に、楽しむ側としての1面を持ち合わせている作品ですので、早く完成したものを見たいな、と素直に思いました。
それと、飛蘭さんが歌う主題歌の詞と曲がとても世界観にマッチしていて、オンエアが楽しみです。

近藤:ゲームの時は1人ひとりの収録でしたので、完成後に「こうなったんだ」と分かるのですが、アニメの時は皆さんで収録できるので、いい空気感になっていると思いました。

柿原:ゲームでは、プロデューサーの森さんをはじめ、演出を担当されていたのですが、アニメとなると監督やディレクターさんなど、多くの人で制作していくということで、ゲームとは違った進行になっています。ですので、演出もゲームとは違い、キャラクター同士のバランスを取ることの楽しさを感じています。

中村:今までは、キャラクターの演じ方を自分の中だけでの作業としてやっていましたが、今回は枠が作られたんですね。監督から「ここはにやけながらセリフを言って欲しい」「ここで笑いが欲しい」と指示があり、難しさも感じるのですが、そこに落とし込めたら次に演じる機会があった時に
変わるんじゃないのか? と勉強の意味も込めて毎回収録に臨んでいます。

—監督は、演技をご覧になっていかがですか?

橘 秀樹監督(以下、橘監督):キャストの皆さんはゲームで演じてから6年経っていますが、私がお話をいただいてから1年ほどしか経っておらず、皆さんの声のフィードバックから作品を作っていく、という流れでしたので、収録が始まって私の意見と皆さんの考えをすり合わせながら、ようやく形になってきました。
それぞれのキャラクターが主人公を張れるくらいに個性がありますので、それをアニメシリーズ内の役どころとして立たせてあげられるように、と思ってやってきました。
ラグナとノエルを中心にした話にしたい、という森プロデューサーからの意見もございましたので、そこをうまく表現できれば、と思っています。

—最初にアニメ化の話を聞いた時にどう思われましたか?

橘監督:学生時代は格闘ゲームをよくプレイしていましたが、20年ぶりに触れてみて「すごい進化をしているな」と思いました。「対戦格闘ゲーム」という文化に対して馴染ませるところからの作業でしたので、新しいところだらけで刺激的な日々でした。

—アニメ化に際し、気をつけた点はありますか?

橘監督:世界観を吸収するのには相当気を使いました。長年愛され続けた作品、ということで、ヒントはいっぱいありますので「それをどう解釈すれば作品として成立するのか?」考えるのが楽しいです。
まだ自分でも完全に理解し切れていない部分がありますので、世界観を壊さないように、と思いながら制作しています。

—演じているキャラクターの魅力を教えて下さい。

杉田:全キャラクターに言えることですが、自己主張が強いです。つまり、自分の意志や目的がシンプルで分かりやすいということです。そんな彼らの中心にいるラグナは、「ボケ」と「ツッコミ」でいうと「ツッコミ」なので、唯一の「ツッコミ」をみんなが取り合うような構図になっています。故に主人公だと思います。
テーマは一貫して「何だかんだ」です。「何だかんだ助ける、何だかんだ巻き込まれる……。
彼は賞金首なので、人からは逃げる立場なのですが、自分でやる、決めたことからは逃げるということがないな、と。そこが彼の一番の長所だと思います。

近藤:個性的なメンバーがそろう中で、ノエルは一番地味なキャラクターなのではないかと思います。ただ、信念はしっかり持っているので、そこをしっかりと演じていければと思います。
「ノエルって近藤さんとそっくりだよ」と言われていますので、私と彼女をうまくリンクさせていきたいですね。

柿原:ジンは本作の中でも多面性があるキャラクターだと思います。仕事上では、かなり位の高いところで業務を行っていますが、起伏が抑えきれないところなどに面白みがあったり、そんな彼を第三者として見つめている白面がいて……、と、こんな面白いキャラクターがいていいのか? と楽しく演じさせていただいております。
ゲームの収録では、特にラグナ相手にはウザがられるくらいにやらないと長続きしないな、と思いまして、スタッフさんたちと話をしながら役作りを頑張りました。あの頃創り上げたジン像をアニメとして皆さんにご覧になっていただけるのは嬉しいですね。

中村:物語全体の狂言回しとしてレイチェルがいるのですが、ハザマは分かりやすいメンバーが揃っている中でも特別分かりやすいと思います。「まさか」という部分が非常に少なく、そういう意味では素直なキャラクターかな、と。森プロデューサーの中ではどういうコンセプトなのかは推し量れませんが、視聴者がどのくらい腹が立ってもらえるか? 楽しみです(笑)。

—アニメならではの魅力、意気込みをお聞かせください。

森プロデューサー:現場の方には「格闘ゲーム原作だからといって、むやみに戦わないでください」とはお願いしてあります。
『ブレイブルー』という作品自体がラグナの話だ、ということを軸にすえていきたいな、と。すごく分かりやすい『ブレイブルー』を映像で見て欲しいですね。

橘監督:アニメをご覧になった人が、ゲームの『ブレイブルー』にも興味を持ってもらえるような作品作りをしたいと思っています。

—ファンの皆さんに一言お願いします。

杉田:「正しい者だけが誰かを救うとは限らない」、その気持ちが、この作品を通して皆さんの中に芽生えるといいな、と思います。

近藤:アニメから入った人でも楽しめる作品になっていると思います。素敵な作品です。是非楽しんで下さい。

柿原:ゲームファンの皆さん、スタッフの皆さん、キャスト陣が温め続けてきた作品です。皆さんのおかげでここまで続いてきました。満を持してのアニメ化です。多くの方に楽しんでいただきたいです。

中村:ストーリーをキャストみんなが把握しているわけではなく、新作が出るたびに追加されて、複雑化してきています。
「少し難解かな?」と思っていた人たちにも伝わりやすい、かみくだいた表現になっていると思います。

橘監督:自分の中での、ある程度の回答を映像化して臨んでいますが、キャストさんの演技によって映像を修正したり、新しいことが毎回発見できますので、皆さんもそういった発見をしていただけるような作品にしたいと思っております。何度観ても楽しめるようなものを作っていきたいです!

<Text/ダンディ佐伯>

●TVアニメ公式サイト
http://blazblue-am.jp/
●オフィシャルポータルサイト
http://blazblue.jp/