架空の本格企画プレゼンにMC2人もたじたじ!?
世代を超えて愛されている「ファイナルファンタジー」シリーズの25周年記念イベント、「FINAL FANTASY展」が現在東京・渋谷ヒカリエにて開催中。そして2012年9月2日(日)には安元洋貴さんとKENNさんがMCを務めるWebラジオ「スクエニChan!」の公開収録「スクエニChan! Presents[ラジオ公開収録]-未来(これから)のFINAL FANTASY座談会-」が行われました。
今回は記念イベントにふさわしく、FFシリーズの豪華開発陣もステージに登場し、集まったファンと一緒にこれからのFFについての夢のようなトークを展開。安元さんとKENNさんもFFシリーズの大ファンのようで、一緒になってステージを盛り上げます。
まずは事前にリスナーから募集した質問に答えていくコーナーからスタート。最初は「ファイナルファンタジーシリーズのモンスターを仲間にして戦う“FFモンスターズ”というのはどうでしょうか?」というもの。まずは代表的なモンスター達がスクリーンに映し出されると、「僕が大好きなオーカーゼリーはいないですね」、「僕の好きなナッツイーターもいないですね」とスクリーンに釘付けのMC陣。
自身がスクウェア・エニックスに入って20周年目だという直良有祐さんは「グラフィックスに力を入れている会社に入りたいと思っていて、入社してすぐにこの絵を見たときにえらいところに来てしまったなと思いました(笑)」と衝撃を受けたことを語りました。そして現状のモンスターの最新グラフィックスには会場一同大興奮。高橋光則さんはFFの企画物について「少年時代のバレットを登場させ、赤と白のマテリアを投げる」というギリギリな妄想案を聞かせてくれました。
続いては「今までのFFシリーズは洋風、SF系が強かったので和風のFFも見てみたいです」という作品の世界観についての意見が寄せられました。ありそうでなかったテーマの提案について、実は田畑端さんのチーム内でちょうど“和風”というテーマで作るとしたらどうなるかの練り合わせをしていたことが判明。特別にアーティストの皆さんが描いたイメージボードが公開されました。極秘のため一般に公開することは出来ないということでしたが、直良さんが描いた城下町の風景や蒔絵風の美しい描写。偉人の千利休や妖怪がFF風に描かれており、画像が切り替わるたびに会場からは「おー!」と感動の声が上がり、「ファンの皆さんの反応を直に見れて嬉しい」と直良さんも喜びを表していました。
最後はFFシリーズ未プレイだというリスナーから寄せられた「FFシリーズの乙女ゲームが出たら遊んでみたいと思います」という驚きの意見が紹介され、会場は騒然。しかしここで田畑さんから「実は僕、和風のFFもいいんですけども、乙女ゲーのFFの方が興味があります」の言葉が。これだけでも驚きなのですが、さらに田畑さんはこんなものを用意しました!と『FINAL FANTASY 25周年 記念企画』と題した企画プレゼンテーションを開始します。
※以下のプレゼンはあくまで“架空の”ものであることをご了承いただいたうえでお読みください。
「この企画の目的は、FFでお馴染みのATB(アクティブタイムバトル)を駆使するFFの乙女ゲーをつくりあげることです」という前置きの後、ピンク色の背景にロゴが眩しい、その名も『トキメキ★FINAL FANTASY 魔導院ペリシティリウム朱雀~私の恋にクリスタルの加護あれっ★~』のタイトルが発表されると、これが今日一番の拍手を浴びるほどの好評ぶり!田畑さんは「略して“トキまど”と僕は呼んでいます」と自慢げに語ります。
続いてキャラクター紹介では、MCの安元さんとKENNさんを攻略対象に、さらに主人公の女の子にはアシスタントの西 明日香さんをキャスティング。兵士の養成をする魔導院に入学した唯一の女子生徒のヒロインだが、真の目的は“復讐”であるという本格設定を聞き、ニコ生リスナーからも“公式が病気”のコメントが飛び交っていました。
「復讐劇と言っても僕は乙女ゲームを作りたいので」という念押しのもと、『1日のスケジュール』などの基本システムが紹介されると、乙女ゲーム出演経験のあるMC2人も納得の様子。そして本作の要となる『ATBシステム』の説明では、ラストの一文にあった「アクティブタイム説教」に注目が集まります。
このシステムを説明するにあたり「このゲームの根底にある考えとして、女子力をみなさんに上げてもらいたい」とのこと。そのため教員のクラサメ先生に“程よく”叱られることで女子力が上がるのだとか。けれどこれだけイケメンなら話しかけすぎる女子も増えそうな予感?
続いてはキャラクター紹介が行われました。先程も紹介したように、主人公であるヒロインには西さん、男性キャラには安元さんとKENNさんがキャスティングされていますが、キャラクターの横にはセリフが一言。もちろん3人にはこのセリフをイメージに合わせて披露してもらいました。
ここまで本気のプレゼンをされたからか、今までツッコミを入れていた安元さんもフィクションであることを忘れさせるぐらいの本気で会場を沸かせます。
そのほかのオプションについては、ゲーム内のギルを使ってAmazonで買い物ができる、開発エンジンは「Luminous Studio」で考えているなどあったらいいなの夢のような企画を次々に提案。ここまで話を聞いていた橋本喜久さんも「トキまどのためにLuminous Studioがありますからね」と乗り気で答えました。
最後のおまけでは、開発陣が徹夜で制作したスマートフォンの開発画像が披露される大盛り上がり。このまま終わってしまうのはもったいないくらいの大掛かりなプレゼンは大盛況のうちに終了となりました。
続いてのコーナーに入る前に、スペシャルゲストとして鳥山 求さん(ファイナルファンタジーXIIIプロジェクトディレクター)と、上国料 勇さん(ファイナルファンタジーXIIIアートディレクター)が登場してトークが展開されました。
最初は「FFシリーズでお気に入りのシーンは?」というテーマでトーク。ちなみに来場者へ行ったアンケート結果ではFFVIIのオープニング、FFXのティーダとユウナのキスシーンなどが挙げられ、これにはMC陣も感嘆のため息を漏らします。
開発陣もそれぞれのお気に入りシーンをあげていき、高橋さんは「6時10分50秒」という、この意味がわかるファンは少ないのでは?というようなマニアックなものから、「思い出すだけでも鳥肌が立つ」と語る直良さんのあげた「零式のエンディング」など、それぞれの思い入れを存分に熱弁しました。
続いては「ファイナルファンタジーシリーズで1番モテると思うジョブは?」というもの。ここではイラスト付きで「黒魔導師」をあげた橋本さん。「お前モテないだろっていうのがあるんですけど、個人的にキャラデザが好きなんです。でもモテだと竜騎士っぽい気はしますね」とコメント。
高橋さんは「シーフ」をあげ、「シーフの一番の特徴といえば“盗む”ですね。そう、あなたの心を……」と意味ありげな決めセリフと共に、「トキまどにシーフのキャラを出して欲しいなと思います!」とトキまどネタに絡めるというオチで会場を笑わせました。
ちなみにこのテーマについてのファンのアンケート結果は、2位に白魔道士がランクイン。しかしその理由は「なんとなく公務員的な安定感がある」と生活感満載のコメントに開発陣も「面白いな」と一言。そしてナイトがダントツの1位。「攻撃も守備もバランスがよく、見方を守ればカッコいい!」と誰もが納得の理由でした。
イベントのラストはVISUAL WORKSの生守一行さん、野末武志さんからコメントが寄せられ、「HISTORY OF VISUAL WORKS」と大したスペシャル映像が上映されました。FFシリーズのこれまでの歴史が詰まった感動のムービーに、客席からも割れんばかりの大きな拍手が巻き起こりました。
あらためてステージに登場した開発陣を代表して、田畑さんから「トキまどどうでした(笑)?さっきのVISUAL WORKSの映像はグッとくるものがあったと思うんですけど、“これからのFF”というテーマでトークをするという話を生守と野末にしたときに、僕らからもプレゼントをしたいということで、急遽この映像を作ってくれました。ファンのみなさんとこれからもFFを繋いでいきたいという思いが強くて、『FINAL FANTASY VersusXIII』のディレクターである野村哲也からも「自分ももうすぐお見せします」と言伝されています。僕らも皆さんをずっと楽しませるために身を削っていきますので、引き続き応援をよろしくお願いします」と最後のメッセージが贈られました。
そして最後のプレゼントとして、西さんが番組内で披露したというFFのお馴染みのファンファーレで閉幕となりました。
なお、今回のステージの模様はスペシャルコンテンツを追加して、9月13日放送の「スクエニChan!」で公開予定となっています。どのような内容になっているのか放送を楽しみに待ちましょう!
<Text・Photo/あみこ>
【イベント概要】
「スクエニChan!Presents[ラジオ公開収録]-未来(これから)のFINAL FANTASY座談会-」
2012年9月2日(日)開催
<出演者>
MC・安元洋貴、KENN
アシスタント・西 明日香
<ゲスト/スクウェア・エニックス開発陣>
田畑 端(「FF 零式」「クライシス コア FF VII」「ビフォア クライシス FF VII」ディレクター)
直良有祐(「FF 零式」「FF VII」「FF VIII」「FF X」アートディレクション)
橋本善久(「FF XIV」技術ディレクター,ゲームエンジン「Luminous Studio」開発責任者)
高橋光則氏(「ディシディア FF」プランニングディレクター、「ディシディア デュオデシム FF」ディレクター)
鳥山 求(FF XIIIプロジェクトディレクター)
上国料 勇(FF XIIIアートディレクター)
●スクウェア・エニックスチャンネル「スクエニchan!」番組ページ
http://member.square-enix.com/jp/special/se_chan/
●ニコニコチャンネル
http://ch.nicovideo.jp/channel/sqexchan
●You Tube
http://www.youtube.com/user/squareenix
●「FINAL FANTAZY」ポータルサイト
http://www.finalfantasy.jp/