これまで数多くのアニメやゲームソングを歌ってきたアーティスト・ZAQ。2022年10月で活動10周年を迎える彼女がこれまで発表してきたナンバーを集めたベストアルバム『ZAQPOT』が発売中!
タイアップソングはもちろん、10周年施策として行なわれた9ヵ月連続リリース企画で発表されたデジタルシングルも余すところなく収録。さらに初回限定盤には厳選されたセルフカバー曲が収められている。
内容盛りだくさんのアルバムについて、ご本人に語っていただいた。
―ZAQさんは鹿児島出身だそうですね。
ZAQさん(以下、ZAQ):鹿児島県姶良市出身で、東西で考えるとちょうど真ん中あたりなのですが、霧島神宮や鹿児島空港が近く、最近はシネコン(複合映画館)もできたんです! 姶良はいますごくアツいですし、ぜひ世の中にこのことを広めたいですね(笑)
―上京し、アーティストデビューされて10周年の節目に出されたアルバムですが、曲順はどのように決めていかれたのでしょう?
ZAQ:実は発表した順番に並べられているのですが、それには理由がありまして。私は作詞・作曲・編曲も手がけていまして、歌だけでなくクリエイトな部分での成長も感じていただきたいと思い、敢えてリリース順に入れていきました。
さまざまなジャンルの楽曲を歌わせていただいたので、「胃もたれするだろうな」と思いつつ(笑)この並びにしました。正直、5秒で決まりましたね(笑)
―先日まで放送されていたテレビアニメ『ようこそ実力至上主義の教室へ 2nd Season』OPテーマ「Dance In The Game」も収録されていますね。
ZAQ:アニメの第一期OPテーマ「カーストルーム」を作っていたころ、ちょうど制作陣が入れ替わったんです。
そんななかで手探りしながらの制作だったので、不安に感じる部分もありました。メロディラインを考えている際「この曲のジャンルってなんだろう?」とか、いろいろ頭のなかで考えてしまいました。そんなとき、周りから「『ZAQ』というジャンルがあるんだから大丈夫」と言ってもらえたことで不安が吹き飛びました。
―私ごとで恐縮なのですが、「カーストルーム」はZAQさんの楽曲のなかでもとくに好きなナンバーでして……。
ZAQ:おほめいただきありがとうございます! 「カーストルーム」はたくさんの人に聴いていただきましたし、続編のOPテーマである「Dance In The Game」も負けないくらいいい曲にしたいという想いで作りました。
―「月灯」は「月曜ドラマ『青きヴァンパイアの悩み』」OPテーマです。
ZAQ:少々テクニカルな話になってしまいますが、アニメソングの、いわゆる「テレビサイズ」と呼ばれる曲の時間が89秒なのに対し、ドラマ主題歌の「月灯」は30秒なんです。このサイズの曲を作るのは初めてで新鮮でしたし、ちょっと苦労しました。ドラマの曲はセリフに被って流れることも多々ありますし、今後は「月灯」のようなシンプルな構成の曲にも挑戦してみたいですね。
―こうしてみると、本当にたくさんの主題歌を歌われてきたのがわかります。
ZAQ:いい作品にたくさんめぐり合う機会を与えていただき、本当にありがたいです。これまで支えてきてくれたスタッフのみなさん、ファンのみなさんには感謝しかないです!
―DISC2後半には、今年に入って発表された曲も収録されています。
ZAQ:9トラック目「ZIGZAG」~13トラック目の「Thanks for all notes」は10周年企画の一環で行なった「連続デジタルシングルリリース」の楽曲となっていて、頭文字を取ると「ZAQ TEN Th(ZAQ 10周年)」となるんです。タイトルに意味を持たせる施策は元からやりたいと思っていたんです。「連続性を持たせたい」ということで、私のほうから発案させていただきました。
―1ヶ月に1曲ペースのリリースは大変だったのでは?
ZAQ:「デジタルシングル」という形でのリリースでしたし「苦労した」、というのはなかったですね。むしろ「曲を作らせていただける」というよろこびがモチベーションにつながりました。
―「狂騒」は踊るような歌声や「人生全部ジャックポット」といった歌詞が特徴的です。
ZAQ:『ZAQPOT』というタイトルで、ジャケット写真もメチャクチャ「カジノ」なのですが、収録曲にその要素が少ないと思いまして……。イントロでコインやスロットの音などを表現しました。
ご時世的にコール&レスポンスができない日々が続いていますが、踊れたりクラップができるならみなさんにも楽しんでいただけると思い、作曲しました。
歌詞はギャンブルにちなんで「人間臭さを感じるようなフレーズ」をコンセプトに書きました。「KURUIZAQ」という、ライブでの定番ソングに「くるくるくるくる狂い咲くぞ」のような歌詞があるのですが、この曲にもリンクする部分があるので、「狂騒」もぜひライブで歌っていきたいですね。
―ちなみにZAQさんは「賭け事」はやられるのでしょうか?
ZAQ:まったくやらないです。それに加えて酒も飲まない、たばこも吸わない、超優良物件です(笑)
代わりに「クリエイターさんあるある」じゃないですけど、作業中はコーヒーをずっと飲んでいますね。コーヒーに関しては「依存症」かもしれません(笑)
―そもそも『ZAQPOT』というタイトルはどのようにつけられたのでしょう?
ZAQ:実は、かなり難航しまして……。打ち合わせの時間内に決まらなかったので家に持ち帰ったのですが、翌日スタッフさんから「あと1時間くらいで決めてください」と連絡がきまして(苦笑)
追い込まれた状態で思いついたタイトルです。
某人気漫画に「ジャックポット」という言葉が入っている必殺技が出てくるんですよね。それが頭に残っていて「ZAQ」と「ジャックポット」を組み合わせたら面白いんじゃないか?」とひらめきました。
「ジャックポット」は元々、スロットマシンで大当たりをしたときのことを示す言葉らしくて。私にとっては積み上げてきたコイン(楽曲)たちが全部大当たりなので、タイトルにちゃんと意味を持たせることができてよかったです!
―ジャケット写真もインパクトがありますね。
ZAQ:はい! とにかくド派手です(笑)
「私の頭をのぞくとこんな風になっています」というのがわかってもらえるのではないかと。とくに「初回限定盤」の、いままでリリースしてきたシングルのジャケットが、口の中からあふれ出している……という演出がすごくお気に入りです!
―初回限定盤のみ付属する「DISC3」には、ご自身が手がけた楽曲のセルフカバー曲が満載です。
ZAQ:どの曲も思い入れが深いのですが、『Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-』のテーマソング「Playing The World」にはひときわ強い想いがありまして。私は『アニサマ 2017』の1日目に出場させていただいたのですが、その日は水樹奈々さんやLiSAさんといった、尊敬するアーティストさんが目白押しだったんです。共演できて本当にうれしかったです!
また、1曲目に鈴木愛奈さんの「ヒカリイロの歌」を持ってきたのは、冒頭が「始まるよ わたしの道」という希望で満ちた詞で始まることもあるし、愛奈さんがすごく大事に歌ってくれていることへの感謝の気持ちも込めています。
―11年目に向けて、今後挑戦してみたいことはありますか?
ZAQ:自分で曲を作れる強みを生かして、アーティストさんのプロデュースをしてみたいです。
曲のジャンルでいうと「少女漫画を原作にしたアニメの主題歌」ですね。最近はコテコテの少女漫画やアニメが減ってきているように感じるんです。ひとひねり、ふたひねりくらいされているストーリーが多いと思うんですね。“王道作品”の主題歌を手がけてみたいです!
―最後に、メッセージをお願いします。
ZAQ:今回こうして10周年記念アルバムを作らせていただきましたが、私は常に「1年目」の気持ちでやっていますので。「中堅・ベテランアーティスト」と言われると「そんな私なんて……」と萎縮しちゃいます(笑)
また、これだけのタイアップソングを歌わせていただいていて、ファンのみなさんからも「次はどんな作品の主題歌を歌うんですか?」と聞かれますが「主題歌を永遠に担当させていただける」とはまったく思っていません。これからもたくさんの作品にご縁があることを願いつつ、楽曲作りを続けていきたいと思います。
☆10月1日(木)に開催された『ZAQ 10th ANNIVERSARY LIVE “ZAQPOT”』のレポートも近日公開予定。お楽しみに!
<インタビュアー/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>
【CD概要】
『ZAQPOT』
発売中(9月21日(水)発売)
☆収録曲などの詳細はこちら
http://zaqzaqzaq.jp/album.html#LACA-39894_6
●ZAQ 公式サイト
http://zaqzaqzaq.jp/
●ZAQ 公式ツイッター
@zaxic_r
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ご希望の方は『れポたま!』公式ツイッター@repotama(https://twitter.com/repotama/)をフォローし、当該記事のツイートをリツイートしてください。当選者にはDMにてこちらからご連絡させていただきます。
応募締め切り:2022年10月28日(金)23:59まで