2024年5月10日(金)より全国ロードショーかスタートした映画『トラペジウム』。その公開記念舞台挨拶が5月11日(土)、東京・新宿バルト9にて開催された。
『トラペジウム』は、乃木坂46の一期生高山一実のデビュー作で累計30万部を売り上げた人気小説を原作に、『ぼっち・ざ・ろっく』『SPY×FAMILY』などでおなじみの「CloverWorks」がアニメーション映画化。原作者の高山本人が脚本や音楽など、映画制作に深く関わっていることでも知られている。
今回の舞台挨拶には原作者・高山一実をはじめ、東ゆう役の結川あさき、大河くるみ役の羊宮妃那、華鳥蘭子役の上田麗奈、亀井美嘉役の相川遥花ら、物語のキーとなる東西南北のヒロインを演じたキャスト陣が初めて一堂に会し、工藤真司役の木全翔也(JO1)、篠原正寛監督も登壇した。
劇場公開を迎えての感想について聞かれた高山は「小説を書いた当時は必死で、こんなに大きなもの(映画化)に繋がるとは思っていなかったので、当時の自分がこんな未来を知ったらびっくりすると思います」と当時を振り返って一言。
「キャストも、みなさんとても可愛くてキラキラしていらっしゃって、すごくいろんな感情が巡っているんですけど、この感情をまた何かの作品に昇華させたいなって思えるような、そんな貴重な経験をアニメ化でさせてもらいました」と語るように、アニメーション制作に深く関わることで「影響を受けましたし、勉強になりました」と貴重な機会が得られたことを喜んでいた。
本作のオススメシーンについて高山は、星街すいせいの歌う主題歌「なんもない」が流れるオープニングを選択。「小説では味わえないアニメならではのものだと思います。星街すいせいさんの歌と、主人公であるゆうの『物語が始まるぞ』という感じが相まって、すごくワクワクさせてくれる好きなシーンです」と見どころを解説してくれたほか、「東西南北のヒロインたちが可愛く歌っているシーンや、木全の演じる真司の登場シーンの何とも言えない顔が面白いので注目していただけたら」とお気に入りのポイントを教えてくれた。
続いて東西南北の美少女ヒロイン“輝く星たち”を演じるキャスト陣が、それぞれのキャラクターの魅力や、どんな想いを込めて演じたのかを語った。
「絶対にアイドルになりたい」という夢を抱く“東の星”ゆう役の結川は、「『トラペジウム』をアイドルのキラキラした物語なんだろうなと思っていた方には、ちょっとビックリするような不穏な雰囲気を感じ取れってもらえたんじゃないかな」と本作の意外な展開について言及。
その上で「ゆうはアイドルになりたいという想いがすごく強いので、一見身勝手に見えたり、尖った発言をしたり、周りが見えなくなったりと少し嫌な子に見える部分があるかもしれません。でも、ゆうのアイドルを目指す気持ちは本物で、その想いを叶えるためだけに行動している……それは映画の始めから最後まで変わらないので、どうかゆうを嫌いにならないで、あたたかい目で応援するように観てもらえたらうれしいです」と、夢に向かって一途なゆうへの想いを熱く語ってくれた。
高専ロボコン優勝を目指す“西の星”くるみを演じる羊宮は「くるみちゃんはふわふわしていて萌え袖の女の子。好きなものには目を輝かせたりするんですけど……食べるのが好きなのかなって(笑)」と気になっていたことを尋ねると、高山から「食べるの好きな設定にしてました」と回答が。アフレコには高山も立ち合っていたらしく、「食べるシーンがホントに可愛くて。羊宮さんが普段食べているときもこんなに可愛いんだろうなって勝手に想像していました」と言う高山に、羊宮は「そんな声出して食べないかも(笑)」と照れ笑い。
「みんなそれぞれ一生懸命もがきながら目の前のものに向かっていく、アイドルとはどういうものなのかということをそれぞれ自分たちなりに考えながら歩んでいるところを見て、私はすごく元気をもらえました。皆さんにもくるみちゃんがどんな子なのかぜひ劇場でご覧いただいて、帰り道に思い返したり、布教していただけたら幸いです」とくるみへのファンの後押しをお願いしていた。
“お蝶夫人”に憧れているという“南の星”蘭子について上田は、「作中では強烈なキャラクターと言われていますが、立ち居振る舞いや言葉選びに“お蝶夫人”になりたいという想いが詰まっている、天真爛漫ですごい華やかで個性的な子だなって思います」と紹介。
こんなに強烈なキャラクターである反面、みんなの間に立って潤滑油になろうとする場面も多いそうで、「人の役に立ちたいとか場の空気を少しでも和ませたいとか、優しい気持ちに溢れた子なので注目して見守ってもらいたいです」と蘭子の推しポイントをプッシュしてくれた。
ゆうとは小学校の同級生で、ボランティア活動にいそしんだり子供たちに勉強を教えたりと優しい心の持ち主である“北の星”美嘉について相川は「大人しくて優しい子に見えるけど、頭の中でいろいろと考えてしまって、パンクして感情豊かになるシーンが多いんですよ」と紹介。繊細なキャラクターということもあって「『このシーンの美嘉ちゃんはどう感じてこの言葉を放ったんだろう?』と考えて観ていただけたらうれしいです。作品を通して成長している子なので、あたたかく見守っていただけたらと思います」と笑顔を見せていた。
そんな夢を追う彼女たちに協力し、優しく見守る好きの男子高校生・工藤真司を演じた木全は、白いシャツにラクダ色のパンツ、黒ぶち眼鏡姿という劇中の真司をイメージした衣装とヘアスタイルといったコスプレ風な姿で「普段JO1で木全翔也を演じている、工藤真司です!」と自己紹介。ステージでキャストたちにカメラを向けるポーズを見せたりと、真司になりきった木全に客席からは大きな笑い声が。
そんな木全は真司について「一見ナヨナヨして頼りないように見えるけど、実はすごく優しくて頼りになる男」と演じてみての感想を一言。「作中でも後半に粋な計らいをしたりと成長する真司を見て涙目になりました。作品自体も涙が出るぐらい感動したので、みなさんにも楽しんでいただけたらうれしいです」と自身の役と作品の魅力についてアピールしてくれた。
またこの作品をどう受け止めて映像化したのかについて聞かれた篠原監督は「原作を読んだとき、すごく面白い要素がたくさん詰まった小説だなと思いました。同時に映像化するにあたって、見ていただいた方に少しでも前向きになっていただけるような気持ちで帰っていただけるようにと思って制作を続けていきました」と、作品に込めた想いを述べてくれた。
ここで翌日5月12日が“母の日”ということで、それにちなみ、『トラペジウム』という物語と“東西南北”の生みの母でもある高山に、劇場公開を祝してスタッフ・キャストから感謝の気持ちを込めたカーネーションが贈られることに。キャスト陣が見守る中、「高山一実先生、私たちやこの作品を愛してくれている皆さんに『トラペジウム』と出会わせてくれてありがとうございます! 私はゆうに出会えて本当によかったです!」と感極まったのか涙ぐむ結川からカーネーションの花束を渡された高山は「ありがとうございます!」と大感激。
「私は小説でも自分の思いを全然書ききれないぐらいだったのに、声優の皆さんがそれぞれキャラクターのことを思ってくださる気持ちや、彼女たちのことを分かってくれていたのがすごく嬉しくて。そんなプロフェッショナルな皆さんにお集まりいただいて感動しています。いい出会いに感謝でございます!」と高山が嬉しそう想いを語ると、会場は大きな拍手に包まれた。
舞台挨拶の最後には高山からファンに向けて「私は人と人との繋がりが好きなんですが、それを言葉にするのは難しくて、小説もそんなことを思いながら書きました。『トラペジウム』は、コミュニケーションの難しさとか、人間ならではのぶつかりあいとか、学生時代こんなだったなとか、いろんな思いがこもっている作品です。感じ方はそれぞれ自由なので、それぞれ楽しんでいただけたら。少しでも皆さんの生活にスパイスを与えられたら嬉しいです!」と語りかけ、和気あいあいとした雰囲気の舞台挨拶は終了となった。
映画『トラペジウム』は全国の映画館にて絶賛公開中。また5月18日(土)には高山一実、結川あさき、西野七瀬、内村光良らが登壇する公開御礼舞台挨拶の実施が決定! 詳しくは公式HPをチェック!
<レポーター・カメラマン/川畑 剛・文責(編集)『れポたま!』編集部>
☆ページ下部に写真一覧あり。
【劇場版概要】
『トラペジウム』
2024年5月10日(金)より全国ロードショー
東西南北の美少女を集めて
アイドルを目指す東ゆう。
しかし、夢への階段を登り続けていく中で、
<大きな問題>に直面することに――?
●映画公式サイト
https://trapezium-movie.com/
●映画公式「X」
@trapezium_movie
【舞台挨拶概要】
映画『トラペジウム』公開御礼舞台挨拶
実施日:5月18日(土)
【東京】新宿バルト9
実施時間:9時10分の回上映後
チケット料金:全席指定2,200円(税込/チケット申し込みは一人2枚まで)
登壇者(予定):高山一実(原作)、結川あさき、西野七瀬、内村光良 ※敬称略
※登壇者は、予告なく変更となる場合がございます。
【チケット販売方法】
<チケットぴあ>にて販売。
★先行抽選販売「プレリザーブ」
受付URL:https://w.pia.jp/t/trapezium-movie/
申込受付期間: 5月14日(火)23時59分まで
抽選結果発表:5月15日(水)18時
引換開始日:5月15日(水)18時~
★一般販売
販売期間:5月16日(木)10時~
■インターネット購入
チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/trapezium-movie/
詳しい詳細については公式HPをチェックしてください。
(C)2024「トラペジウム」製作委員会