若手女性声優「歌種やすみ」として活動中の女子高生・佐藤由美子と、同じく「夕暮夕陽」として活動中の渡辺千佳。
生粋のギャルである由美子と、実は根暗な地味子、千佳。見た目も性格も真反対、犬猿の仲である2人がラジオ番組のパーソナリティに……!?
魅力的な声優仲間も巻き込んで、業界を舞台にさまざまな物語が展開するテレビアニメ『声優ラジオのウラオモテ』が2024年4月から放送中!
今回は原作者の二月 公先生に、作家になったきっかけや「声優ラジオ」にハマったきっかけ、作品の魅力について語っていただいた。
―最初にアニメ化の話を聞いたときの率直な感想を教えてください。
二月 公先生(以下、二月):「え、アニメをやってくれるんだ!」という驚きが強く、物凄く嬉しかったです。
アニメ化が決まる前から作品関連の企画で、由美子を伊藤美来さん、千佳を豊田萌絵さんに演じていただいていたんです。
なので「アニメ化したら、由美子と千佳は伊藤さんと豊田さんにぜひお願いしたい」と強く思っていたのですが、「そういう条件があるとアニメ化は難しい」と言われていて。お2人に決まったときは、よろこびもひとしおでした。関係者のみなさまには感謝しかありません。
―小説を書くようになった、そもそものきっかけは?
二月:私は元々小説を読むのが好きなんですが、読むのは一般文芸ばかりでした。
あるときライトノベル原作の、とあるアニメを観て『こういう世界観の作品を書けるのって素敵だな』と思ったのが大きなきっかけです。
―では「声優ラジオ」を聴き始めたきっかけを教えてください。
二月:『アイドルマスター』シリーズにハマっていて、アイドルの声を担当している声優さんがパーソナリティを務める番組を聴き始めたことでしょうか?
実は当時、かなりブラックな企業に勤務していて(苦笑)、職場の行き帰りで聴いていたアニラジに大変癒されたという経験があったんです。
―そこから「声優ラジオ」を題材にした物語を考えるようになったと。
二月:はい。声優さんが2人でパーソナリティを担当する番組を聴いていたところ、「私たち、パーソナリティに決まるまで会ったことなかったんです」という話が出まして。
「話が合うかどうかわからない2人が、いきなり毎週ラジオをやることになるなんて、大変だろうな……」と思ったのが、作品のコンセプトを考えるきっかけになりました。
―「日本コロムビア 公式YouTubeチャンネル」にて公開中の、伊藤さんと豊田さんが出演されている「TVアニメ『声優ラジオのウラオモテ』特別番組~声優ラジオのナカノヒト~」では、先生の投稿が紹介されていました。
二月:番組側から「初回はおたよりがないので、もしよければ書いてもらえませんか?」という話になりまして……。決して「私のネタを採用してください!」とお願いしたわけではないですよ、念のため(笑)
―番組側が選びたくなるような「ツボ」をしっかりと押さえた内容は、さすがでした。
二月:そう言って頂けると嬉しいです。今でもラジオにメールを送っているので……。
―ところで、『声優ラジオのウラオモテ』公式「X」ではSS(ショートストーリー)を約2年、毎週のようにアップされていますが、定期的に続けるのは大変なのでは?
二月:ファンの方から「こんな内容で書いてください」というリクエストをいただいておりますし、書けるときにたくさんストックをしているのでそこまでは。何より好きで書かせていただいているので、文句は言えないです(笑)
ただ、2年もやっているとどうしても小説の締切や忙しい時期と重なることがありますので、「ちょっとヤバいな……」と思ったことはあります(笑)
―アニメ化に際し、アフレコ現場や配信番組の現場を見る機会があったと思いますが、何か創作の刺激になったことはありますか?
二月:どの現場も貴重な経験ばかりでしたが、とくにアフレコ現場は刺激だらけでした。
小説執筆時には、当然いろいろと調べたりはしますが、実際にスタジオに入らせていただくと、新たな発見ばかりで。
私が見学したスタジオは土足厳禁だったのですが、「アフレコ中に足音が立たないようにするためかな?」と考えたり。なにより、声優さんがマイクの前で演技をしている姿が本当にカッコよくて。いまでも目に焼き付いています!
―ここからは「オタク」としての先生に迫っていきたいと思います。
先生は地方に住んでらっしゃるということですが、首都圏のイベントに参加するのはハードルが高いのでは?
二月:確かにそうですね。私は東海地方に住んでいるので、新幹線での往復はそれなりの出費になってしまいますし、泊りがけとなるとさらに費用がかかりますから……。
名古屋はもちろん、大阪や京都のイベントのほうが参戦しやすいです。私はドライブも好きなので関西なら自動車で移動することが多いんですが、車移動できるのはやっぱり楽ですね。
でも、首都圏には友人もいるので、イベントのついでに会えるのが嬉しかったりします。
会場がどこであれ「イベントだけでなく、道中も楽しめる」のがいいですね。
―最近はコロナ禍も一段落し、イベントの数も戻ってきましたね。
二月:すごくありがたいです。とても楽しんでいます。代わりに出費もすごいですが……。配信で観られるのはありがたかったですが、やっぱり現地に行くと楽しさがぜんぜん違いますよね。
―ちなみに、イベントのない休日はどう過ごされているのでしょう?
二月:そうですね……元々しゃべるのが好きなので、人と会っていることが多いかもしれません。普通におしゃべりして気分転換します!
―原作の最新刊「第11巻」が6月に発売予定ですが、今回の見どころを教えてください。
二月:由美子と千佳がついに高校卒業を迎えます。いろいろあった2年間が思い出されるような話にもなっていますので、これまで応援してくださってきたみなさんにはぜひ、2人の成長を感じつつ、懐かしい気持ちになりながら読んでいただきたいですね。
なお、テレビアニメは原作の序盤から描かれていますので、テレビアニメを観て作品を気に入ってくださった方にもぜひ原作を読んでいただき「こんなに大きくなったんだな」というのを感じていただきたいです!
―最後に、メッセージをお願いします。
二月:たくさんのスタッフさん、キャストさんが熱意を持って作ってくださいましたので、端から端まで全部観ていただきたいです!
私もそのなかの1人ですが(笑)、声優ラジオが好きな方、声優イベントによく参戦する方は思わずニヤリとしてしまうシーンもたくさん出てくるので、そこも楽しんでください!
<インタビュアー/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>
【放送情報】
TOKYO MX 4月10日より毎週水曜22:00~22:30
BS日テレ 4/13より毎週土曜23:00~23:30
AT-X 4/10より毎週水曜21:00~21:30
※リピート放送:毎週金曜9:00~9:30/毎週火曜15:00~15:30
【配信情報】
ABEMA 4月10日より毎週水曜 21:30~
その他サイト 4月15日より毎週月曜21:30以降より順次配信
【CAST】
歌種やすみ(佐藤由美子):伊藤美来
夕暮夕陽(渡辺千佳):豊田萌絵
桜並木乙女:長谷川育美
柚日咲めくる:東山奈央
ほか
【STAFF】
原作:二月 公(電撃文庫/KADOKAWA刊) 原作イラスト:さばみぞれ
監督:橘 秀樹
シリーズ構成:大知慶一郎
キャラクターデザイン・総作画監督:滝本祥子
美術監督:諸熊倫子 背景スタジオ:スタジオ天神
色彩設計:月野えりか
3D監督:齋藤威志 3DCGスタジオ:ワイヤード
撮影監督:柳田貴志 撮影スタジオ:EXPLOSION
編集:仙土真希 編集スタジオ:REAL-T
音響監督:土屋雅紀
音楽:広川恵一(MONACA)/高橋邦幸(MONACA)
制作スタジオ:CONNECT
(C)2023 二月 公/KADOKAWA/声優ラジオのウラオモテ製作委員会
【主題歌】
オープニング主題歌
「Now On Air」 歌:伊藤美来
エンディング主題歌
「STAND BY YOU」 歌:歌種やすみ(CV:伊藤美来)&夕暮夕陽(CV:豊田萌絵)
●アニメ公式サイト
https://seiyuradio-anime.com/
●原作公式サイト
https://dengekibunko.jp/special/sayyouradio/
●作品公式「X」
@sayyouradio_prj