By, 2023年11月6日
鉄道が滅びかけている世界を舞台に、動態・静態保存車両や地方鉄道の魅力を発信する人気プロジェクト「レヱル・ロマネスク」。レイルロオドと呼ばれる個性的な少女(人型モジュール)たちが鉄道の魅力を世に伝えるために奮闘する物語が好評を博している。
2020年10月にテレビアニメ化され、このたび2期が23年10月より放送開始! 新たなレイルロオドたちも続々登場し、物語に彩を添えている。
今回は無口で無愛想ながら勉強熱心なレイルロオド、“かにこ”を演じた田中理恵さんに本作の魅力をお聞きした。
―アニメ2期が決まり、出演が決まったときの感想をお願いします。
田中理恵さん(以下、田中):最初はバイノーラルマイクを使ったASMR作品だったので、アニメ化されたことにビックリしました。今回も「え、またアニメ化するんだ!」と驚きましたね。
蓄音レヱルの収録では一言一言、丁寧に時間をかけて録っていたのですが、アニメでは限られたタイムコード(映像の基準となる時間を表すもの)のなかでアフレコしなければならず、プレッシャーがありました。
―“かにこ”はどんなレイルロオドですか? 演じてみての感想もお願いします。
田中:“かにこ”という名前は、被っている帽子の端っこに2つ、ライトがついていて「まるでカニみたい」ということでつけられたらしいんです。でも本人はそれを気にしていて……。
彼女は元々、人としゃべるのが苦手なんですよね。ASMRの収録では主人公(聴く人)に向けてオープンにしゃべっていたのですが、アニメでは内気な部分を出さなくてはならないので「難しそうだな」と思いました。実際に演じてみたら、杞憂におわりましたが(笑)
―アフレコについてお聞かせください。
田中:1話1話が短いので、1日で全話収録しました。3~4人での掛け合いがメインだったのですが、自分の出番ではないシーンではブースの外に出ておりまして、全部のシーンを把握することができなかったんです。でも、先日「オーディオコメンタリー」を録る機会があり、そのときに完成版を観ることができてうれしかったです!
―本作の見どころを教えてください。
田中:高性能マイクを使って音を録っているシーンがたくさん出てくるのですが、オーディオコメンタリーの際に実際に観てみたら1つ1つのマイクで全然違うんですよね。
作中で「このシーンではこんなマイクを使っています」と説明がありますし、視聴者のみなさんも勉強になると思います!
―エンディングテーマには、各レイルロオドが歌う「キャラクターソング」が使用されているそうですね。
田中:そうなんです! ちなみに“かにこ”のキャラクターソングはすごく爽やかで、列車の旅にピッタリなメロディラインです。乗り物に乗っていなくても、ちょっとお散歩するときに聴いても楽しめると思います!
―田中さんが感じる“かにこ”の魅力は?
田中:人とコミュニケーションを取るのが苦手で、不器用なところはあるのですが、お仕事に関しては真摯に取り組む子で。乗客がどれくらい快適に過ごせるかを追求するなど、すごく健気なところもあるんですよね。
乗車したお客さんからよろこばれ、「かにこ」という名前に誇りを持てるようになったというエピソードに感動しましたし、たくさん走ってボロボロになりながらも頑張る姿がとても愛おしいです!
―田中さんは北海道出身ということで、「北開道(ほっかいどう)鉄道C11形蒸気機関車C11202専用」のレイルロオドである“かにこ”に思うところがあるのでは?
田中:そうですね。高校を卒業してすぐに上京してしまったのですが、それまでは函館や小樽、富良野など、道内を母親と一緒に列車でよく回っていました。駅弁を食べながら、車窓から大自然を満喫していたので、演じていてあのころを思い出しました。
ただ、蒸気機関車には乗ったことがないんですよね……。かにこのモデルとなった機関車が実際に走っていたのかわからないですし。
それと、食卓に黒い塊が出てきて「何かな?」と思ったら「石炭」でビックリしました……。「そう言えば彼女たちはレイルロオドだった」と気づかされた瞬間でした(笑)
―田中さんが北海道に住んでいたころのお話を聞かせていただけますか?
田中:私は札幌市出身なのですが、父親が転勤が多く、道内の函館で単身赴任していたときは列車でよく遊びに行きました。函館には飛行機でも行けるのですが、毎回きれいな車窓を眺めながら時間をかけて移動していましたね。
また、私が小さいころは近くに牧場があったので、馬ならぬ牛に乗ったりして遊んでいました。いわゆる「野生っ子」ですね(笑)
北海道は本当に自然豊かですので、一度来ていただけるとうれしいです。
―田中さんおすすめの観光地はありますか?
田中:美瑛や富良野です。ラベンダーの見ごろは終わってしまったかもしれませんが、「パッチワークの路(みち)」と呼ばれる名所は10月いっぱいまで見ごろみたいですので、機会のある方はぜひ!
―最後に、メッセージをお願いします。
田中:今回は熊本が舞台なのですが、レイルロオドたちが熊本にまつわる「音」をたくさん録っていく、という物語が展開します。みなさんにも素晴らしい音の数々をぜひヘッドホンを装着して堪能していただきたいですね。
<インタビュアー・カメラマン/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>
【アニメ概要】
アニメ『レヱル・ロマネスク2』
2023年10月より毎週木曜25:00~東京MXにて放送中!
<キャスト>
かにこ:田中理恵
ノワール:山根 綺
なこ:島袋美由利
とらこ:日高里菜
切子:田所あずさ
海:本渡 楓
むむむ:楠木ともり
すずしろ:上坂すみれ
<スタッフ>
監督:箙 みちる
キャラクターデザイン:佐藤天昭
美術監督:緒方 剛(鹿児島ラメカヒリム)
色彩設計:加島優生
撮影監督:宮坂凌平
音響監督:小泉紀介
音楽:酒井陽一
音楽制作:AYUMI ONE.
アニメーション制作:横浜アニメーションラボ
(C)レヱルロマネスク2製作委員会
●公式サイト
https://railromanesque.jp/
●公式SNS
@rail_romanesque
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