日本全国の温泉地の魅力を発信するために発足した地域活性化プロジェクト「温泉むすめ」。本プロジェクトのキャストが登壇するミニライブ&トークイベントが2023年9月16日(土)、福島県・飯坂温泉にある「パルセいいざか」で開催された。
当日は天津 向氏が司会のもと、飯坂温泉の温泉むすめ、飯坂真尋役・吉岡茉祐(飯坂温泉)、人吉青井役・青山吉能(人吉温泉)、かみのやま庵役・進藤あまね(かみのやま温泉)、伊香保葉凪役・茜屋日海夏(伊香保温泉)が登壇。集まった「ぽか旦那」、「ぽか女将」(ファン)はトークとライブで大いに盛り上がった。
【1部】
「1部」の冒頭では、飯坂温泉についてのトークが展開した。
吉岡さんは毎年この時期に飯坂温泉でイベントを開催しているということで「秋がくると『そろそろ飯坂だな』と思うようになりました。恐らく実家より帰っております」とコメントし、会場を笑わせた。
青山さんは「この袴を着てのイベント(「温泉むすめ」のイベント)は4年ぶりですね……」と感慨深い様子。また、進藤さんが演じる庵は今年2月に誕生したばかりの温泉むすめということで「みなさん、はじめまして~!」と初々しいあいさつを見せていた。
「2018年の8月に開催された大型ロックイベント『SUMMER SONIC』に出演したのが想い出」という茜屋さんは「葉凪として久しぶりにステージに立つので、ドキドキしています……」と、ちょっぴり緊張気味にあいさつしていた。
最初のコーナーは「吉岡先生から学ぶ! 飯坂温泉講座!」。飯坂温泉を何度も訪れたことがある吉岡さんが、「飯坂温泉は初めて」という3人に福島弁をレクチャーしつつ、テーマごとに見どころを紹介していく。
最初のテーマは「福島の奥座敷でひと休みすっぺ」。街のいたるところに真尋ちゃん(のポップやポスター)がおり、なんと有志により「真尋ちゃん神社」まで建立されたとのこと。吉岡さんは「飯坂温泉にはレンタサイクルもあるので、ぜひ街中で真尋ちゃんを見つけてください!」とアピールしていた。
続いては「やっぱ、熱くねーと、入った気しねえなあ」。飯坂温泉は、とにかくお湯が熱いことで有名で、なかには65度で供給されている温泉もあるそうだ。客席に向けて「65度の湯船に浸かった人?」と聞いたところ、数名が手を挙げ、4人はビックリした様子だった。
3つ目は「果物うめーから 食べてくんちぇ」。吉岡さんいわく「温泉街を歩いていると、さくらんぼやブドウ、リンゴなどの果物を始め、美味しいものにたくさん出会える」とのこと。また茜屋さんからは「真尋ちゃんが大好きな『インデアン』と呼ばれるカレーパスタが楽屋でも人気で、ケータリングが“完売”していました」と報告が。真尋の好物がキャスト陣にも大人気であることが明かされた。
飯坂温泉についての知識が深まったところで、続いてのコーナーは「飯坂ケンカしないグルメ祭り」。「桃」や「梨」、「いちごパイ(『パティスリーサワダ』のオリジナル商品)」や「真尋ちゃんどら焼き(『橋元堂豊嶋屋』のオリジナル商品)」など、飯坂温泉が誇るフードが次々登場し、その都度、4人がどちらが食べたいかを2択で選択。「2対2」なら各々が選んだフードが食べられ、「3対1」なら1人だけが食べることが可能。なお「4対0」の場合は、司会の向さんが(責任を持って)1人で食べる……というルールとなっている。
序盤の「2択」では、進藤さんが「桃」、茜屋さんが「いちごパイ」をそれぞれ独りじめ! ちなみに「いちごパイ」はご厚意で“作りたて”を用意していただいたということで、茜屋さんは大感激の様子だった。
最後の2択は、ともに真尋ちゃんの好物「円盤餃子」と、楽屋からすべて消えてしまった「インデアン」。全員が両方を選択するという「禁じ手」を使い、向さんもしぶしぶ了承。ようやく全員がごほうびにありつけたのだった。
続いて「温泉むすめ スペシャル朗読劇!」コーナー。各々が演じている温泉むすめについての紹介のあと、朗読劇がスタート! 「1部」のタイトルは「ドキドキ温むすウォッチング」。庵と葉凪が飯坂温泉の、とある食堂で昼食をとる様子を真尋と青井が陰からウォッチング。その言動にツッコミを入れる……というもの。
庵は“美食家”らしく、飯坂名物を次々にオーダーしていく。一方の葉凪は「ラジウム玉子入りカレー」と「カルボナーラ」で迷ってしまうという、博愛主義者の彼女らしい行動をとる。その後も、庵は「デザートにケーキ!」と追加オーダーするなど、奔放な性格の彼女らしい、フリーダムな振舞いを連発! 真尋と青井からツッコミを受けていた。
ここからはライブパートに突入。4人が準備をしている間、飯坂町のマスコットキャラクター・ゆげおが登壇。緑のサイリウムを手にコミカルな動きで楽しませつつ、イベントグッズを紹介した。
そして、いよいよライブが開幕! まずは青山さんと進藤さんがこぶしを突き上げ、客席に手を伸ばしながら「未来イマジネーション!」を披露。続いて茜屋さんが葉凪のソロ曲「わたしオトナ化プラン♪」を歌唱。ステージを歩きながら笑顔で歌う彼女を、ピンクのサイリウムが包んでいた。
吉岡さんが真尋のソロナンバー「アッツイ!熱いぜ!!」を、客席をあおりながら力強く歌い上げると、進藤さん、茜屋さんによるMCが展開した。
進藤さんはライブ向きに制作された、「選抜衣装」と呼ばれる動きやすいコスチュームを着るのが夢だったそうで、この衣装でパフォーマンスできたよろこびを語った。
続いて、吉岡さんと青山さんが披露したのは「追伸、ありがとう」。ともに大きな災害を経験した福島県、熊本県を代表し、心を込めて歌い上げた。
ここで、幕間劇の「セットリストを決めよう 1」がスクリーン上で展開した。葉凪が、彼女がリーダーを務めるユニット・petit corollaのメンバーである(山下七海さん演じる)城崎亜莉咲たちからの手紙を受け取ったことを明かし、「私、庵さんと歌いたい曲があるんです! 庵さんと、練習しながら仲よくなりたいと思います!」と宣言。petit corollaの持ち歌である「Petit Etoile」を進藤さんとデュエットした。最後は2人でハートマークを作り、会場からは大歓声が起こっていた。
4人が集合したMCでは、「追伸、ありがとう」について吉岡さんが「今回は人吉(青山さん)がいてくれたおかげで歌えました!」と笑顔で話し、「Petit Etoile」については茜屋さんが「(進藤)あまねちゃんの動きをみて『この子、めっちゃ踊れるやん!』と思いました」と進藤さんのパフォーマンスを絶賛していた。
吉岡さんの音頭で「チョイナー!」(温泉むすめのお決まりの掛け声)と気合を入れ、いよいよ本編最後の曲。「咲かせよ 沸かせよ バンバンBURN!」をステージ上で飛び跳ねながら披露し、ステージをあとにした。
迎えたアンコールでは、幕間劇の「セットリストを決めよう 2」がスクリーンで展開。葉凪が「アンコールがない場合も考えておかないと……」とネガティブな発言をすると、庵は「『アンコール』と『庵(あん)・コール』、もしかして被っている……?」とここでもフリーダムな発言で、場内を笑わせていた。
ここで、4人がタオルを手に颯爽と登場! 手元で振り回しながら本当のラストナンバー「青春サイダー」を歌い上げた。
エンディングではゆげおが再登場し、登壇者からメッセージが贈られた。
茜屋さん「温泉むすめとして出演するのは久しぶりでしたが、応援してくださるぽか旦那やぽか女将の温かさを実感しました。『Petit Etoile』を歌えて感激です! 飯坂温泉に泊まっていただき、これからも盛り上げていきましょう!」
進藤さん「入ったばかりの私を温泉のように温かく出迎えていただきありがとうございます! 飯坂温泉で美味しいものをたくさん食べて帰ってください!」
青山さん「温泉むすめの楽曲の歌詞を見ていると、『いいことを言っているな』と改めて思います。そこも注目していただきつつ、みなさんの日常の彩に温泉むすめをぜひ!」
吉岡さん「みなさんからの声が返ってくるのがライブの醍醐味です。こういう環境になり、みなさんを招くことができたのがうれしいです。地元に帰ってSNSで『すごくよかった!』とつぶやいていただければ、飯坂温泉のよさが世の中に広まる一歩になると思います。よろしくお願いします!」
最後は、吉岡さんの「チョイナー!」の掛け声で「1部」は終了した。
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【2部】
「2部」もフリートークからスタート。「1部」のあと、4人でミニライブの「振り付け」の確認をしたそう。
また、会場の外に設置されたキッチンカーの運営は、地元の学生が手伝ってくれていた、とのこと。飯坂のみなさんにも感謝をしつつ、吉岡さんの「チョイナー!」の掛け声からスタートした。
まずは、各々が担当した温泉むすめたちの活動をトピックス形式で紹介する「温泉むすめ! アッツイ! 熱いぜ!!」コーナー。
茜屋さんが紹介したのは「葉凪ちゃんの誕生日(9月18日)が熱いぜ!!」。誕生日当日、新グッズが発売された。今回の葉凪は、茜屋さんが所属しているユニット・i☆Risで彼女の担当カラーでもある「パープル」を基調にした衣装を着ているということで「伊香保温泉のみなさんのやさしさが身に沁みます!」とよろこびをかみしめていた。
進藤さんは「生まれたばっかりなのに熱いぜ!!」。今年2月に誕生したばかりにもかかわらず、かみのやま温泉では庵をモチーフにした「御泉印」や「アクリルスタンド」、「缶バッジ」や「等身大POP」など、たくさんのグッズがラインナップされていることをよろこんでいた。
青山さんは「あおいちゃんのストーリーが熱いぜ!!」。先日、ほかの温泉むすめたちとの交流が描かれたSS(ショートストーリー)が公開されたそうで「青井ちゃんのかわいらしいところがたっぷり描かれています。熊本・阿蘇もみんなが好きなものがたくさんあるので、ぜひきてください!」とアピールしていた。
吉岡さんは「真尋ちゃんは日本一熱いぜ!!」。「ぽか旦那、ぽか女将のほか、温泉ファンの方々が全国各地から遊びにきてくださいます。またNFT(観光促進型デジタル通貨、)購入者が対象の『オンライン会議』が行なわれるくらい熱いです!」とワールドワイドな盛り上がりを紹介していた。
さらに、吉岡さんは飯坂温泉の「特別観光大使」として地元ロケも敢行したとのこと。「真尋としてではなく、“吉岡茉祐”として呼んでいただき、驚きました」と当時の様子を思い出していた。
続いては、飯坂温泉にゆかりのあるフクロウのカチューシャを装着した4人が「福島に来れば福が来る! 飯坂フクロウツアーズ!」コーナーを展開した。フクロウのように(木の上に)ピタッととまるよう、春・夏・秋・冬それぞれのシチュエーションにおいて尊い言動でファンを幸せな気持ちにさせる、というルールだ。
「春、鮮やかなピンク色の花が咲き誇る花ももの里」では、ファンがピンクのサイリウムで雰囲気づくりを後押し。茜屋さんが進藤さんに「君のために、この満開の花で花占いをしたい!」、また「夏、美しい黄色い光が飛び交う“蛍の群生地”」では進藤さんから吉岡さんに即席の“フクロウ語”で「君の方がきれいだよ」とそれぞれ甘い言葉が贈られた。
「冬、白い粉雪が舞い散るなか入る“露天風呂”」では吉岡さんが青山さんに「このあと一緒に飲むか!」と提案すると、お酒好きな青山さんは「飲む~!」とはしゃぎながら応じ、オーディエンスを笑いのうずに巻き込んでいた。
「温泉むすめ スペシャル朗読劇!」ではイベント一週間前の温泉むすめたちのエピソードが紹介された。
衣装が着られる体型をキープするため、食事制限をする真尋、青井、葉凪の3人。ここで空気を読まない庵が「飯坂温泉おいしいものコーナー」として円盤餃子やビールといった「飯テロトーク」を展開。青井が『孤●のグルメ』風に「球磨焼酎」や「ラーメン」をオーダーするなど、やりたい放題! なお、真尋は早々にKO。最後は葉凪をフルーツパフェで撃沈させたのだった(笑)
衣装チェンジして臨んだライブパートでは、まずは吉岡さんが客席をあおりながら「アッツイ!熱いぜ!!」を歌唱。続いて茜屋さんが「今日は来てくれてありがとう!」と感謝の気持ちを伝えつつ「わたしオトナ化プラン♪」を披露。さらに青山さんと進藤さんが両腕を振りながら「未来イマジネーション!」を歌唱した。
「2部」の幕間映像のタイトルは「ボイストレーニング」。
トレーニングがうまくいかない青井に対し、庵が「中華鍋をおたまで叩く音を聴いたら、いい練習になるよ」とアドバイス。青井は歴史好きということで、けたたましく鳴るおたまの音に鋭く反応。「敵襲~!」とノリノリで声を出していた(笑)
MCでは、トークパートでの衣装や髪型について言及。吉岡さんが「使用されているカラーが全員少しずつ違う、というこだわりがいいですよね」と笑顔でコメントすると、茜屋さんは「葉凪をイメージしてツインテールにしました!」とキャラクター愛をアピールしていた。
「2部」もそろそろクライマックス。4人で「咲かせよ 沸かせよ バンバンBURN!」を熱唱すると、茜屋さんと進藤さんがぴょんぴょん跳ねながら「Petit Etoile」を披露。最後の「青春サイダー」の歌唱が終わると、手にした直筆サイン入りのタオルを客席に投げ入れるパフォーマンスも。温泉に負けないくらいの熱気に包まれたまま、ステージを締めくくったのだった。
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【「1部」終了後インタビュー】
―「1部」のイベントの感想をお願いします。
吉岡茉祐さん(以下、吉岡):今回は声出しOKのイベントということで、みなさんの歓声を聴けて、とてもうれしかったです!
茜屋日海夏さん(以下、茜屋):声を通じて、ぽか旦那やぽか女将たちの感情がダイレクトに伝わってきました!
進藤あまねさん(以下、進藤):ライブパートでは、1曲1曲に対するみなさんの反応がすごくて。愛にあふれた声援をたくさんいただきました!
青山吉能さん(以下、青山):やっぱり、声を聴けるのっていいですよね!
―みなさんは、飯坂温泉に昨日到着されたそうですが、堪能できましたか?
青山:実は到着したのが結構遅い時間で、食事や翌日に向けての準備を考えると、ゆっくり湯船に浸かることができなかったんですよね……。
進藤:イベントのコーナーで飯坂温泉の魅力をたくさん紹介していただいたこともあり、「おあずけ感」がすごいです(笑)
茜屋:とにかく、街に繰り出したいですね。
吉岡:今回はスケジュール的に街を堪能するのが難しかったので、次回来るときはぜひリベンジしたいです!
―朗読劇も大盛り上がりでしたね。
青山:たくさん笑っていただき、ありがたかったです!
進藤:ちなみに「2部」もすごくおススメです。この記事を読んでくださってるみなさんは観る手段がないかもしれませんが、そこは「来場者だけのお楽しみ」ということで!
―飯坂温泉でやり残したこと、やりたいことはありますか?
青山:「インデアン」をもっと食べたいです! 今回は「ケータリング」という形でご用意いただいたのですが、今度はお店に伺って食べてみたいですね。
茜屋:私も直接お店でショッピングしたいです。まさか、できたての「いちごパイ」を用意してもらえるとは思わなかったので、とてもうれしかったです!
進藤:私は「足湯」です。どうやら4か所あるらしいので、足湯巡りをしたいですね。
茜屋:確かに! 飯坂温泉のお湯の熱さを足から体感したいな……。
吉岡:今度みんなで挑戦しよう!
―最後に、メッセージをお願いします。
青山:今回のイベントを通じて「温泉むすめ」を応援してくださる方々が日本全国にいるんだな、というのを感じました。またイベントに参加できた際は、みなさんに恩返しができればと思います。そして、いつか地元・熊本で嵐を呼び起こしたいです!
進藤:実際に飯坂温泉に来て、この街に関わるみなさんが一丸となって真尋ちゃんを応援しているのを目の当たりにして、うらやましい気持ちになりました。かみのやま温泉でも庵ちゃんを中心に盛り上がっていけたらうれしいです!
これは個人的な夢なのですが、温泉地には「共同浴場」(地元民が管理する温泉を利用した浴場)があることが多いらしいので、全国各地の共同浴場を巡ってみたいですね。
茜屋:私も、伊香保温泉の関係者の方から「葉凪ちゃんと一緒にもっと盛り上げていきたい」というメッセージをいただいたり、「温泉むすめ」の人気ぶりを肌で感じています。真尋ちゃんに負けないくらい、私も頑張りたいです!
ちなみに昨晩は露天風呂に入ったのですが、景色がすごくきれいで。今度は昼間の景色を見ながら湯船に浸かりたいです!
吉岡:私が真尋ちゃんとして、毎年のように飯坂温泉に来られているのは、ひとえに「温泉むすめ」を日ごろから応援してくださるみなさんのおかげです。
飯坂温泉の関係者のみなさんに、イベントを盛り上げるべく頑張っていただいているので、これからもぽか旦那やぽか女将がたくさん遊びに来てくれるとうれしいですね。飯坂温泉の「日本一、温泉むすめを取り組む飯坂温泉」というキャッチフレーズに負けないよう、私もがんばります!
<レポーター/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>
☆ページ下部に写真一覧あり。
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