By, 2023年4月28日
声優・アーティストとして活躍する佐々木李子が2枚のコンセプトアルバムを2023年4月19日(水)に同時発売!
どちらのCDにも本人が作詞・作曲を手掛けたナンバーのほか、テレビアニメやゲームのタイアップ曲など、聴き逃せないナンバーがそろっている。
CDリリースは久しぶりで、発売に向け気合十分という佐々木さんに、収録曲についてたっぷり語っていただいた。
―まずは、2枚同時リリースになった経緯を教えてください。
佐々木李子さん(以下、佐々木):私の曲はいわゆる隠と陽の感情の振り幅が大きいので「どれが佐々木李子なんだろう?」と感じる方が出てくるのではないかと思いまして。明るい曲だけ聴きたいなとか、もっと感情を揺り動かす曲を聴きたいなとか。なので聴きやすく、また手に取りやすくするためにも「ミニアルバムにして、きちんとコンセプトに沿った方が作品として面白いものができるのでは」と考えた結果、こうなりました。
もう1つは、片方を購入された方が「せっかくだからもう1枚のほうも聴いてみよう」と思ってもらえるように、という狙いもあります(笑)
―どちらのアルバムに収録するか、悩んだ曲もあったのでは?
佐々木:おっしゃるとおり、8曲ずつきれいにわけるのは難しかったです。とくに「神匿 -カミカクシ-」や「HOPE」はどちらとも取れるようなナンバーでしたので。曲名を書いた紙をテーブルの上に置いて、スタッフさんと「これは『暁』、いや『宵』で……」みたいな感じで試行錯誤したのを覚えています。
曲順も同じくらい悩みましたが、無事完成したいまとなっては「これしかない」といった感じで、しっくりきています!
―一部の曲は、映像クリエイターによるMusicVideoがWEB上で公開されていますね。
佐々木:それぞれの楽曲から得た発想をクリエイターさんの感性で、そのまま映像にしていただきました。どれも私の想像以上のものを作っていただいて、すごくうれしかったですし、そんな作品をみなさんにもたくさん見ていただきたいです。
―ここからは収録曲を1曲ずつご紹介ください。「暁」は「AMAYADORI」からスタートします。
佐々木:ライブで最初に歌うことが多い曲ということもあり、アルバムでも1曲目に入れました。こちらの楽曲は夢見クジラさんから先に曲をいただき、イメージして作詞しました。ぽつり、ぽつりと雨のように繊細なピアノだなぁと思い、心地いい音を意識し、少女感のあるウィスパーボイスで歌いました。曲の中の主人公が子供から大人になるさまを、雨が強まったり虹が見えてきたり、移り変わる景色を表現しているので感じてもらえると嬉しいです。
―「5:55」はタイトルの意味も気になります。
佐々木:私は空が青色からオレンジ色に移り変わる時間がすごく好きで、調べたらちょうどこれくらいの時間だったんです。最初に夢見クジラさんのメロディを聴いて「この時間帯を曲のタイトルにしたい」とインスピレーションが湧きました。歌詞がそこからスルスルと出てきて、自分の中の経験をもとに制作しています。曲名は「5時55分」と読むのですが、最初「英語読みにしよう」という案もありました。ただそこで「覚えづらいかも」という意見をいただいたので(笑)、最終的にいまの読み方に決まりました。
―アニメ『デリシャスパーティ♡プリキュア』後期主題歌のアレンジ曲「ココロデリシャス Piano Ver.」は、ピアニストのよみぃさんがアレンジを担当されているそうですね。
佐々木:コロナ禍によく観ていた配信者の1人がよみぃさんでした。その後、自分と同い年だということを知りまして。「これだけ人を惹きつけるパフォーマンスを見せられる人が私と同世代なのがすごい」と思ったのを覚えています。そこで今回アレンジをお願いさせていただいたところ、快く引き受けてくださり、ご一緒できることがとてもうれしかったです。
ピアノのみなのでしっとりとした「落ち着いたアレンジになるのかな?」と想像していたのですが、原曲を踏襲するような元気のよさを感じられて「こんな編曲の仕方があるんだ」と感激しました! なので、私も演奏に負けじと、パッションを込めて歌わせていただきました。
―「NaNaNa FRIENDS」は、ライブ中ファンと一緒に楽しめる、軽快なナンバーです。
佐々木:「暁」のなかに入っている曲のなかでもとくに明るいナンバーです。
みんなと一緒にライブやイベントで楽しめる曲を作りたい!という気持ちで制作しました!
ライブを見に来て下さった方と一緒に手を振り合いながら歌いたい、そんな1曲です!
―「My name is…」は切なさのこもった楽曲に仕上がっています。
佐々木:私が普段感じていることを歌詞にしました。野良猫が主人公の物語で、会う人会う人に対し「どうせ偽善者なんだろう」という見方をしていた彼(彼女)が、本当のやさしさを知る、という内容になっています。それを踏まえて聴いてもらえるとうれしいです。
―「Let’s GAME!!」はテクノ調のメロディラインが特徴的なアッパーソングです。
佐々木:この曲は『ゆるe~学園』というゲーム番組の主題歌です。私はゲームが大好きなので、みんなで一緒にゲームをプレイしているような雰囲気を歌詞にも落とし込みたくて。
ゲームをプレイ中にテンションを高めてほしいという気持ちも込めて、アップテンポなナンバーになりました。番組パーソナリティの品川 祐さんから「こういうフレーズも入れてほしい」というオーダーもあったので、そこも加味しつつ、かつシンプルな歌詞を心がけました。歌うときも遊び心を忘れずに、楽しい気持ちでレコーディングしました!
―「神匿 -カミカクシ-」では一転、壮大な雰囲気のメロディが別世界に誘(いざな)います。
佐々木:作詞させていただいたのですが、すごくストーリーが切なくて美しくて、まさに神作と言われている作品に関わらせていただくのは本当に緊張しました。イメージしたのは”見守る側からの目線”。「四ツ目神」の世界観が歌に宿るように、魂で言葉を紡ぎました。この曲は歌う前に精神を統一し「佐々木李子を消して」歌いました。私なりに試行錯誤しながら、なんとかレコーディングを終えられました。
―「夢の続き」は木暮晃石さんとデュエットされています。
佐々木:心が温かく包み込まれるような楽曲で、「暁」の締めにふさわしいと思いながら歌いました。この曲がエンディングテーマとして起用されているゲーム『四ツ目神 -再会-』にはたくさんの結末が用意されており、1曲で表すのが難しくて。
ゲームの資料を読みながら、私と木暮君の歌声が重なり合うクライマックスに重きを置いて作詞・作曲をさせていただきました。
―お2人でのレコーディングはどのように行なわれたのでしょう?
佐々木:まず私がプリプロダクション(効率の良いレコーディングをするための事前準備、仮録音)をしまして。本番レコーディングは木暮君のほうが先でした。私のレコーディングは木暮君のすぐあとだったので、彼の録音を少し見学させていただきました。ライブで一緒に歌った際、ゲームの世界観をすごく大事に歌ってくれましたし、この日も言葉1つ1つをすごく大切にしていたので、私もプリプロ(プリプロダクション)よりさらに感情をこめてレコーディングしました。
―「宵」は「いばら姫」からスタートします。
佐々木:宵の世界に迷い込んでほしいという想いで1曲目に持ってきました。
私が主演を務める朗読ライブ「SynapstoRy」で同タイトルの作品を上演し、世界観が固まったので、曲にもその想いを乗せながら作りました。
「SynapstoRy」を上演することにより、曲のフレーズの意味を深く考えるようになりました。アーティストとしても成長できましたし、本当にやってよかったと思います!
―「アトモスフィア」はコロナ禍の前に制作された楽曲だそうですね。
佐々木:2020年1月に上演した「SynapstoRy ~完璧になりたいピノキオ~」でみなさんの前で披露したのは覚えていますが、そこからCD収録まで3年以上かかりました……。
作詞(佐々木さんと共作)・作曲を担当してくださったテルジ ヨシザワさんの言葉遊びがとてもすごくて。私もこの曲が主題歌に使われているゲーム『オーバーナイトティ』に出てくるフレーズを入れつつ、詞を書き、共作させていただきました。
―「酩酊 Special Ver.」は佐々木さんを代表する1曲を「スペシャル」にアレンジしました。
佐々木:オリジナルの「酩酊」を歌ったのが19歳のときで「お酒に酔うってどういう感覚なんだろう?」と考えながら歌っていたのを覚えています(笑)
ゲーム『誰ソ彼ホテル』の続編である『誰ソ彼ホテル Re:newal』の主題歌ということで、私も新たな気持ちでレコーディングに臨みました。また、楽器隊が豪華になっていて、ビッグバンドを思わせるようなラインナップなので、そちらもご注目ください!
―「Psycho」は疾走感あふれるロックチューンです。
佐々木:もしかしたら収録曲のなかでもレコーディングで一番悩んだかもしれません。「バケモノ級の歌」にしたかったので「神匿 -カミカクシ-」と同じく、自分を消して歌うことを心がけました。レコーディング時の記憶がないくらい集中して歌入れをしましたね。
―「スプライト」は、同名マンガ(大刃堂寿先生 原作)に触発されて作られた曲だそうですね。
佐々木:はい。その内容に衝撃を受け「ぜひイメージソングを作らせてほしい」とお願いをしました。快諾していただいたうえ、ボイスコミックでは登場人物に声を当てさせていただきました。
いじめられっ子の“スズホ”に音楽活動にいそしむ“ライコ”と、魅力的なキャラクターがたくさん出てくるんですよね。スズホのお母さんを演じるのは年齢的にもちょっと難しかったですが、作品自体が素晴らしかったですし、没頭して演じることができました。
―歌う際に意識したところは?
佐々木:『スプライト』(マンガ)は「いじめ」がテーマの作品で、胸が苦しくなるようなシーンもあるのですが、読後感がよくなるようなシナリオになっているので、明るさや希望を感じられるような歌い方を意識しました。
―「鬱くしき世界」は鬼気迫るイントロが特徴的なナンバーです。
佐々木:この曲はゲーム『うつろにっき』の主題歌なのですが、登場するヒロインたちの、主人公に対する愛がすごく深いんですよね。たとえバッドエンドだったとしても、その愛の美しさは変わらないと言いますか。「重い愛」を想像しながら詞を書きました。
―「HOPE」はタイトル通り、最後まで聴くと「希望」を感じさせるようなナンバーに仕上がっています。
佐々木:AメロとBメロは、もがきながらも先へと進んでいく様子を描いていて、サビで一気に前が開ける、という曲調になっています。
この曲が主題歌に使われている『ドラゴンポーカー』というゲームの世界観もうまく表現できたと思います。ハードなロックナンバーなので、ライブで一緒にこぶしを突き上げながら楽しみたいです!
―16曲を締めるのは「Frozen Rose」です。
佐々木:この曲は私が初めて1人で作詞をした、とても大事な曲です。タイトルの由来である「青いバラ」の花言葉には、元々は「(作り出すことが)不可能」という意味があったそうですが、その後品種改良で「夢かなう」、「不可能なことを成し遂げる」という、逆の意味に変わったと聞いて「すごく素敵だな」、と思いまして。
この曲が生まれる少し前、この「青いバラ」と同じような内容の物語を描いていた縁もあって、「不可能が可能に変わる」という内容の詞が生まれました。
作曲していただいた毛蟹さんの素晴らしいメロディラインもあいまって、アルバムの締めにふさわしい曲になりました。毛蟹さんには詞もほめていただいたので、すごくうれしかったです!
―今回は発売前にリリース記念イベントを開催中です。
佐々木:はい! 先日、岐阜県と茨城県にお邪魔しました。コロナ禍で少し距離ができてしまったファンの方々にも久しぶりにお会いできる機会ですごく充実したイベントになりました!
実際にファンの皆さんから直接温かい声援を聴くことが出来て、改めて支えられていると実感しましたし、もっと皆さんに最高のステージをお届けできるように頑張っていきたいと再認識できました。
―7月1日(土)には東京・新宿ReNYでアルバムを引っさげたライブが開催予定ですね。
佐々木:昼の部は「暁」、夜の部は「宵」という形でそれぞれの収録曲をメインに披露する予定です。もし可能でしたら、両方来てもらえるとうれしいです!
―最後に、メッセージをお願いします。
佐々木:私の名刺となるようなたくさんの魅力が詰まった2枚が完成しました。私のアーティストとしての世界観を感じていただけると思いますので、たくさんの方に聴いていただきたいです! よろしくお願いします!
<インタビュアー/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>
【CD概要】
佐々木李子 ミニアルバム「暁」「宵」
発売中(2023年4月19日(水)発売)
価格:各2,600円(+税)
「暁」
【CD収録内容】
01.AMAYADORI
(ゲーム「あまやどり」主題歌)
02.5:55
03.NaNaNa FRIENDS
(DMM TV オリジナル作品「A-LIFE」テーマソング)
04.ココロデリシャス Piano Ver.
(アニメ「デリシャスパーティ♡プリキュア」後期ED主題歌)
05.My name is…
06.Let’s GAME!!
(AAB秋田朝日放送「ゆるe~学園」テーマソング)
07.神匿 -カミカクシ-
(ゲーム「四ツ目神 -再会-」主題歌OPテーマ)
08.夢の続き 佐々木李子×木暮晃石
(ゲーム「四ツ目神 -再会-」EDテーマ)
●ダウンロード リンクツリー
https://linkco.re/p39aQE4g
「宵」
【CD収録内容】
01.いばら姫
02.アトモスフィア
(ゲーム「オーバーナイトティ」主題歌)
03.酩酊 Special Ver.
(ゲーム「誰ソ彼ホテル Re:newal」挿入歌)
04.Psycho
(ゲーム「サイコロサイコ-セブンスヘブン-」主題歌)
05.スプライト
06.鬱くしき世界
(ゲーム「うつろにっき」主題歌)
07.HOPE
(ゲーム「ドラゴンポーカー」挿入歌)
08.Frozen Rose
●ダウンロード リンクツリー
https://linkco.re/NYZx1Ay5
【番組概要】
■「5:55」がテレビ朝日系全国放送「musicるTV」2023年5月度エンディングテーマに決定!
テレビ朝日(毎週月曜日25:26~放送中)
※地域により放送日時は異なりますので、詳しくは番組HPをご覧ください。
☆本番組に佐々木李子が出演決定!
放送日時:2023年 5月1日(月)25:26~25:56(関東地区)
※放送時間は変更になる可能性がございます。
※地域により放送日時は異なりますので、詳しくは番組HPをご覧ください。
●公式HP
http://www.music-ru.com/
【ライブ概要】
佐々木李子 Oneman Live「暁の空、宵の空」
日程:2023年7月1日(土)
【東京】新宿ReNY
☆詳細は公式サイトをチェック!
●ライブ情報
http://sasakirico.com/akatsuki-yoi/
●佐々木李子 公式サイト
https://sasakirico.com/
●佐々木李子 公式ツイッター
@sasakirico
●佐々木李子 公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/c/sasakirico
【プレゼント】
佐々木さんのサイン色紙を1名にプレゼント!
ご希望の方は『れポたま!』公式ツイッター@repotama(https://twitter.com/repotama/)をフォローし、当該記事のツイートをリツイートしてください。当選者にはDMにてこちらからご連絡させていただきます。
応募締め切り:2023年5月12日(金)23:59まで