殺し屋たちが織りなす歪なサスペンスを描いた大人気コミックス『殺し愛』(著:Fe)。
「月刊コミックジーン」で好評連載中の本作は、現在コミックスが11巻まで刊行され、累計75万部を突破(2021年12月現在の電子DL数を含む)。さらに、ドラマCD化に続き、TVアニメの放送も始まっている大注目の作品です。
この度、オフィシャルインタビュー#3と第3話の事件ファイルが公開されました。
第3回は、リャンハ役の下野 紘さんとホー役の前野智昭さんの対談を実施。リャンハとホーの間に隠されたあまりに深い因縁、そしてシャトーを巻き込んだ怒濤の展開について振り返ってもらった。
【 オフィシャルインタビュー第3回「その男、ホー……過激で危険なのに、どこか憎めない」】
リャンハ役 下野 紘
ホー役 前野智昭
――前野さんは、最初に本作に触れたとき、どんな印象をお持ちになりましたか?
前野:メインキャラクターもそれ以外のキャラクターも、それぞれミステリアスな部分が多く、そのバックボーンを探るのが楽しい作品だなと感じました。ストーリーも先の展開が予想できなくて、今まで培ってきた知識で先読みしようとすると、いい意味で裏切られていく感じがとても斬新で面白かったです。
――ホーに関してはどんなキャラクターだと思いましたか?
前野:リャンハとは過去に因縁があり、彼への復讐心で行動しています。見た感じは危険な香りを漂わせていますが、自分が信じる者への揺るぎない信頼があって、登場人物のなかでも特に強い信念に基づいて行動している、非常にまっすぐな性格のキャラクターです。言い換えると、目的のために手段を選ばない残酷な性格でもあるんですけどね。
下野:すごく人間的だよね。
前野:そうなんですよ。シャトーもリャンハも感情をあらわにするタイプじゃないので、ホーがすごく感情的に見えるという(笑)序盤に登場するキャラクターのなかでは、社長と同じくらい人間らしいキャラクターだと思います。
下野:どちらかというと、僕はホーみたいな役を演じることが多くて(笑)以前に兄貴分を慕って復讐を遂げようとするキャラクターを演じたこともあったので、個人的にとても愛着を感じました。シャトーの命を奪おうとする過激で危険なヤツではありますが、どこか憎めないところがあります。
前野:性格がまっすぐなので、行動にもそれなりに納得がいくんです。慕っていた人があんな殺され方をされたら、ホーのような行動を起こしても仕方ないなと思わせてくれる。
下野:誰の指示でもなく、あくまでも自分の信念に基づいて行動するというところは、わからなくはないなと感じました。
――前野さんはホーを演じる際にどんなことを意識されていますか?
前野:感情を前面に出すキャラクターなので、感情の出し方の強弱に気をつけています。あとは、現場で音響監督とディスカッションさせていただいたときに、少し人を小馬鹿にするような、イラッとさせるようなニュアンスがあるといいかもとアドバイスをいただいて、そのニュアンスをつけ足していくようにしました。
――第3話では5年前のホーも登場しました。
前野:過去のホーに関しては、スンウさんも存命で今ほどやさぐれていないので、かわいらしい手下感を少し意識しました。ちょうど今日(取材日)、第4話のアフレコが終わったんですが、第4話に関しては打って変わってかなり鬼気迫るものがあると思います。
下野:初登場の第2話もインパクトあったよ。あのバイクのシーンがすごかった。
前野:シャトーを殺しにくるシーンですよね? 大型バイクに乗って、後ろを見ながら片手で運転して、銃を撃つ……すごいですよね。普通はできないと思います(笑)
下野:前野君、バイクは乗るの?
前野:バイク、免許は持ってるんですよ。片手運転なんてしないですし、絶対にできないですけど。
下野:ホーは毎日乗って練習したのかな。
前野:想像すると面白いですね(笑)
――そしてリャンハですが、第3話では過去にスンウを殺害していたことが明らかになりました。あのシーンは、リャンハの冷徹さを改めて突きつけられました。
下野:いや、本当に何を考えているのかわからないですよね。
前野:この人に背中を見せちゃいけないなって思いました。明日のメシの話をしていたら、いきなり後ろからズドン、ですからね。一瞬でも隙を見せたら命を奪われるかもしれない……そんな“信用ならなさ”があります。
――逆に何かリャンハに魅力を感じた部分はありますか?
前野:視聴者目線で見ると、優しい顔をして感情を出さずに敵を倒していくというのは、圧倒的な強者感があって純粋にかっこいいなと思います。ただ、下野さんもおっしゃったように、真意をはかりかねる部分が非常に多いので、やっぱり怖いですよね。……まぁ友達になりたいかと言われたら、ちょっと困っちゃいます。
下野:(笑)
前野:腕利きの殺し屋というのは間違いないんですが、すぐ裏切りそうな危うい一面もあるので、目を付けられないようにしたいです。
――(笑)現段階では、リャンハがスンウを殺した理由も謎ですよね。
下野:そうなんですよ。ただ、リャンハは衝動的な行動をするようなタイプではないので、何かしらの理由があるんだろうなとは思いました。それこそスンウさん以外にも幹部たちをことごとく殺してしまったわけですから、その意図がどこにあるのか、今後の展開を楽しみにしたいです。
前野:スンウさんたちも裏で何かやっていたのかもしれないですが、ぱっと見たところ、スンウさんってすごくいい人のように見えるんですよね。だからこそ、ホーと同じように「なぜ……?」と思ってしまうし、そういうミステリ的なところも面白いなと思いました。
下野:そうそう、スンウさんがすごく気にかけてくれて、悪い関係ではなさそうでしたし。ホーには嫌われていたけれど、リャンハは特別嫌っているようには見えなくて……。スンウさんとの掛け合いもすごく穏やかな感じでできたので、本当に「なぜ……?」と思うばかりです。
――モーテルでのシャトーとのやりとりは、どこかコミカルなとこもあって楽しかったです。
下野:個人的には、さらに謎が深まりました。第1話からシャトーにつきまとい、そこには好意がありつつも、それだけではない別の目的が感じられたのですが、別の目的というのが一体なんなのか、シャトーに本当はどんな感情をいだいているのか。ますますわからなくなったというか……。シャトーの家で本人からもツッコミを入れられていましたが、リャンハの行動はリスクだけで本当に利点がないんですよ。“愛”だけでそこまでできるのか……謎だらけです。
――シャトーが怪訝そうにしているのもよくわかるというか……。
下野:僕ら以上にわからないと思いますからね。
前野:真意をはかりかねているところでしょうね。シャトー自身もその素性がいまひとつ見えないし……。
下野:謎が深まって、この先がますます楽しみになりました。
――一方、ホーからすればシャトーはリャンハの弱点にもなりうる存在ですよね。
前野:そうですね。リャンハをおびき寄せるための絶好の関係者なので、その意味ではシャトーに利用価値を見いだしていると思います。ただ、車のタイヤを撃ち抜いても見事なドライビングテクニックで攻撃してくるあたり、ホーもただ者ではないと認識しているはずなので、シャトーと相対するときは決して油断せず、最初から本気を出してきそうですね。
――シャトーというキャラクターそのものについてはいかがですか?
前野:賞金稼ぎという仕事をしている以上、冷徹にならなければいけない場面もあるでしょうし、実際、非常にクールな女性だと思うんですが、その一方で思った以上に人間味のあるところを見せてくれて、それが面白かったです。たとえば、リャンハとのモーテルでのやりとりは、意外と感情的になるんだなと思って驚きました。
下野:口数は少ないけれど、リャンハとのやりとりを見ているとイライラしているのがよく伝わってくるんです(笑)リャンハに比べれば感情の揺らぎがはっきりわかりますし、本来はとても素直な子なんだろうなと思います。お母さんからの留守電を聞くだけでも、両親から大事に育てられて、まっすぐに育ってきたんだろうなというのが伝わってきました。
前野:あと、いわゆる殺し屋をしながらも、自分が女性であることを忘れていないところがかわいいです。
下野:わかる。あまり気にしないのかなと思っていたら、着ているものを全部洗濯に出されて怒っていましたし。
前野:そういうところが“ギャップ萌え”なんでしょうね。
下野:逆に、服を脱がしたことについて何も思ってなさそうなリャンハが不思議なんですよ。脱がせたシーンは描かれていないので実際はわかりませんが、おそらく、よくわからないから適当に洗濯してきましたという、あっさりした感じだったと思うんです。そう考えると、シャトーへの気持ちは本当にラブなのか、あるいは落ち着いているだけなのか……。繰り返しになりますが、本当に謎だらけです。
――さて、キャストさんのリレーQ&A企画として、前回、下野さんと対談していただいたシャトー役の大西沙織さんから、前野さんへのご質問が届いております。
下野:問題のやつだ……。
前野:え、なんですか?
――第2話で、ホーのバイクがシャトーの車にふっとばされたシーンがありますよね? ホーは「やるじゃん」と話していましたが、前野さんだったらどんなセリフを言いますかとの質問です。
前野:なるほど……?
下野:ごめんね、事務所の後輩が変な質問をして……。申し訳ないけど、本人的には「推しポイント」らしいから、答えてあげてほしい。
前野:まぁ、でも自分だったら「やるじゃん」とは言えないと思います。
下野:実際は、そんな余裕ないもんね。
前野:ホーだから無傷か軽傷で済みましたけど、常人だったら大惨事ですから。でも、逆に変に冷静になってしまって、やめておけばよかったと思うような気がします。なので、「やめときゃよかった……」で。
下野:なんか大喜利みたいになってない?(笑)
前野:だって、暗殺失敗なんですよ。失敗したうえにふっとばされたら、「やめときゃよかった」って、たぶん思います。
【FILE 03 「ROOM」事件ファイル更新】
本編で起こった事件の情報などがまとめられています。
是非、ご視聴後にお楽しみください。
事件ファイル #03
https://love-of-kill.com/special-inc-files.html?file=3
【アニメ概要】
【放送・配信情報】
2022年1月12日(水)よりTOKYO MX、サンテレビ、KBS京都ほかにて放送中
dアニメストアにて地上波先行・単独最速配信中
<放送情報>
TOKYO MX 1月12日より 毎週水曜 24:00~
サンテレビ 1月13日より 毎週木曜 24:00~
KBS京都 1月13日より 毎週木曜 25:00~
BS日テレ 1月12日より 毎週水曜 24:00~
AT-X 1月13日より 毎週木曜 22:30~
リピート放送:(月)10:30/(水)16:30
<配信情報>
dアニメストア 1月12日より 毎週水曜 23:30~
その他サイトも順次配信中
※放送・配信日時は番組編成の都合等により変更となる場合がございます。
【INTRODUCTION】
とある「仕事場」で対峙する2人の殺し屋。
クールな賞金稼ぎの女・シャトーと謎多き最強の男・リャンハ。
シャトーはこの交戦をきっかけにリャンハと敵対――するはずが、なぜか彼に気に入られ、つきまとわれることに。
彼女はなし崩し的にリャンハと協力関係を結んでしまうが、彼を狙う組織との抗争に巻き込まれていく。さらにその戦いは、彼女の過去とも関係しているのだった。
リャンハはなぜシャトーに接近するのか。シャトーに秘められた過去とは。
相性最悪の2人が織りなす、「殺し屋×殺し屋」の歪なサスペンス。
奇妙な運命の歯車がいま動き出す。
【CAST】
シャトー・ダンクワース:大西沙織
ソン・リャンハ:下野 紘
エウリペデス・リッツラン:堀内賢雄
ジム:天﨑滉平
ホー:前野智昭
ジノン:村瀬 歩
ニッカ:森田成一
ミファ:日笠陽子
ドニー:大塚芳忠
【STAFF】
原作:Fe(月刊コミックジーン/KADOKAWA 刊)
監督:大庭秀昭
シリーズ構成・脚本:久尾 歩
キャラクターデザイン:佐藤陽子
サブキャラクターデザイン:小林利充
総作画監督:佐藤陽子・小林利充
アクション作画監督:才木康寛
3D・プロップデザイン:杉村友和
美術監督:黛 昌樹
色彩設計:山上愛子
撮影監督:伏原あかね
編集:木村佳史子
音響監督:髙桑 一
音響効果:和田俊也
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:吉川 慶
音楽制作:TOY’S FACTORY
音楽制作協力:ミラクル・バス
アニメーション制作:プラチナビジョン
製作:殺し愛製作委員会
TVアニメ公式サイト https://love-of-kill.com
公式Twitter @LoveofKill_info(https://twitter.com/LoveofKill_info)/#殺し愛
公式TikTok loveofkill_info (https://www.tiktok.com/@loveofkill_info)
(c)2022 Fe/KADOKAWA/殺し愛製作委員会