1998年1月22日にNECインターチャネルより発売されたセガサターン向け恋愛シミュレーションゲーム『センチメンタルグラフティ』。テレビアニメ化もされた『センチメンタルジャーニー』やラジオ『センチメンタルナイト』、さらに小説『センチメンタルグラフティ~約束』など、多岐にわたるメディアミックスがなされ、多くのファンを獲得した。
あれから20年。メインキャストが発起人となった「センチ20周年プロジェクト」が発足!ツイキャスにて『帰ってきたセンチメンタルナイト 20』を不定期で放送するなど、精力的な活動を続けている。さらに時を同じくして『センチメンタルジャーニー』の「バンダイチャンネル」での配信、劇場上映も行なわれ、その盛り上がりに拍車がかかった。
そしてその集大成となるスペシャルイベントが2019年1月19日に東京・一ツ橋ホールで開催決定! 10月11日に開始した「クラウドファンディング」で瞬く間に目標金額を達成するなど、いまもっとも注目すべきコンテンツとなっている。
今回は発起人となったキャストに、今回のプロジェクトを振り返っていただきつつ、イベントに向けての意気込みを語っていただいた。
●『センチメンタルグラフティ20周年スペシャルイベント ~再会~』開催プロジェクト URL
https://camp-fire.jp/projects/view/91461
―企画を立ち上げたきっかけを改めて教えて下さい。
七瀬優役・西口有香(にしぐちゆか)さん(以下、西口):以前より収録現場などで会った個々の声優たちが「もうすぐ○周年だね、何かやりたいね」という話をしていましたが、いざ20周年を迎えるにあたり、豊嶋真千子さんが「同窓会」を企画して下さいました。その同窓会で集まった際に「よし! 皆で何かファンの皆様にお礼が出来る機会を作ろう!」と決起したのがきっかけです。
遠藤晶役・鈴木麗子(すずきうららこ)さん(以下、鈴木):以前より、節目節目にファンの方に何かやらないのですか?とお声かけいただいたりすることも多かったですし、ここ数年は当時が黄金期だったのかいろんな有名作品などが20周年を発表していて、今がいい機会なのかなということもあり…。そんな話をしていた時に豊嶋さんが一度みんなで集まってちゃんと話してみようか!と提案してくれたんです。
安達妙子役・岡田純子(おかだじゅんこ)さん(以下、岡田):私は皆さんが企画したところにひょいっと乗っかった感じですけど……正直20年後にセンチで集まれるなんて思いもしませんでした。声をかけてくれた皆に感謝です。
―出演声優さんが主体となって立ち上げられましたが、苦労したことはありますか? また、「クラウドファンディング」を用いようというアイデアはどのように出たのでしょうか?
西口:私たちは普段役者なので、企画したものに参加することはあっても、企画自体をすることはあまりありません。なので本当に何もかも手探りの状態でスタートしました。苦労したことは「全てのこと」と言っても過言ではないくらいです(笑)。「クラウドファンディング」については、ツイキャスの生配信中に視聴者の方からお勧めのコメントを多数頂き、チャレンジすることになりました。
鈴木:いろんな方のお力を借りつつも、主に私たちで実務を進めているので本当に手探りです。それぞれの得意分野などで担当を割り振ったりしているのですが、やっぱり人数が多いので意見交換や意思統一が白熱することも多く、物をまとめるというのは本当に大変なのだなと実感しています。
当初はここまで大きな企画になると思っていなかったのでクラウドファンディングは大変なのではと二の足を踏んでいたのですが、いろいろなご縁やファンの方の助言もあって、思い切って挑戦してみました。
岡田:豊嶋さんはじめ、ほかのメンバーがとても頑張ってくれました。私はほとんどお手伝いできず、本当に申し訳ないくらいでした。でも、その中で微かにでも手伝えていたら嬉しいです。アイディアはツイキャス中にファンの方から頂きました。私もツイキャスを見ながら「なるほど!」と感心しました。
―今回のプロジェクトをきっかけにキャスト、スタッフ同士で集まることが多くなったと思いますが、「変わったなあ」「変わらないなあ」と思えることはありますか? ご自由にお答えください。
西口:見た目は皆さん変わらなさ過ぎるのでびっくりです。とても20年たったとは思えません(笑)。
当時は多少の先輩後輩はありつつもほぼ新人だったのですが、今は皆さんそれぞれのステージでしっかり立ってらっしゃって、内面的には当時以上に素敵な女性になっていると思います。私はガールズの中では末っ子なので、毎日勉強させて頂いています。当時と違い、もう他の現場に行くと先輩の立場になることが多いので、こういう風に学べる機会は貴重です!
鈴木:ちょくちょくコンタクトを取っている人もいれば、十数年ぶりの方もいたのですが、いざみんなで集まって話してみると不思議なことに当時のラジオ番組内でのトークそのままかな?という会話の立ち位置やテンポで、変わらないのか成長がないのか……(笑)。そのあたりはツイキャスを見てくださっている方もひしひしと感じていると思います!中身はみんな、より一層魅力的になっています!
岡田:基本的には変わりません。が、いい意味で変わっています。みなさん本当に良い時間を過ごしてきたのだと感じます。
―本イベントに関しては「同窓会」という側面がありますが、この20年で新たに作品を知ってくれたファンにも楽しめそうな内容ですか? もしなにか施策があれば教えて下さい。
西口:イベントにお越し頂ける方はやはりゲームやアニメを知って頂いている方が楽しんで頂けると思います。ゲームはプレイステーションのアーカイブで、アニメは配信サービスもありますので、この機会にぜひ! 甲斐先生のイラストは新旧ともにとても可愛いですので、グッズコースは作品をご存知なくてもコレクションとして、実用品として、楽しんで頂けると思います。
鈴木:ありがたいことに、当時ゲームをプレイできなかった、CDを買えなかったという方もたくさん応援してくださっています。基本的には初めてご覧いただく方も楽しんでいただけるよう心がけますが、やはり過去の作品を知っていていただけるとより一層楽しめると思いますので、もしお時間ありましたらPSアーカイブで出ているゲームを楽しんだり、アニメや過去の楽曲などを聞いてみていただけたら幸いです。ツイキャスのアーカイブもぜひおさらいしてみていただけると!
岡田:楽しんで頂けるように頑張ります。20年前の作品ではありますが、キャラクターも物語もとても魅力的ですし、歌も素敵な曲ばかりです。更にCDにはほとんどの方に渡らなかった「約束」とお蔵入りになってしまっていた「再会」とストレッチゴール達成により新曲が1曲ありますから! その曲たちも披露出来ると思います。
もっと言うと、CDには大倉先生の書き下ろしドラマも収録ですし、クラウドファンディングでグッズなどの支援頂いた皆様にライブDVDのプレゼントもあります。必ずや楽しめるものにしないといけない!という、使命感があります。
―ゲームが発売、アニメが放送されていた当時は各都市に「応援店」がありました。聖地巡礼の走りのような企画だったかと思いますが、もし「応援店」に関する想い出があれば教えて下さい。今でも自分が演じたキャラクターの町には思い入れはありますか?
西口:当時の応援店には残念ながらお伺い出来ていないのですが、私の演じる七瀬優出身の広島県のお好み焼き店「もみじ亭」様が現在でも大変センチを応援して下さっていますので、いつかお伺いしたいなと思っております。
もちろん、広島には思い入れがあります。何年か前に旅行で行ったのですが、「ここが優の町だ……」と思い、感慨深かったです。
鈴木:残念ながら応援店には伺えていないのですが、当時みなさんがノートなどで交流なさっていたと聞いて嬉しかった覚えがあります。実は私、まだ長崎に行けてないんです…! いつかゆっくり訪れたいと夢みているので、その時にめいっぱい楽しめるように素敵な長崎情報たくさん教えてください!
岡田:応援店は詳しく知りませんでした。すみません。妙ちゃんは青森出身です。私は宮城、岩手と住んでいた経験があり、旅行も結構しましたので、青森にも何度も行きました。だから東北は私のふるさとと思っています。
―イベントに向けて、どのような準備をされていますでしょうか? 教えていただける範囲でお願いします。
西口:イベントで歌うこと自体にはあまりブランクはないのですが、センチの楽曲を歌うのが久しぶりすぎますので、しっかりボイトレをしています。あとは……ダイエットですかね(笑)。イベントの見所は、全てです!!!! 20年の想いを込めて、お送り出来ればと思っております。
鈴木:今は歌う楽曲を決めたり衣装の選定をしたりしています。歌詞もだいぶ忘れているので覚えなきゃいけないし……! 実はこの企画が動くかもしれない…と決まった時に自宅で思いっきり発声練習がしやすいように防音ブースを導入しました! 気合は十分!
岡田:イベント内容に関してはまだこれからですが、個人的に過去の台本引っ張り出してきたので読んだり、大倉さんの小説を読んだりして、世界観やキャラをより濃いものにしようと思っています。歌も毎日聞いています。
―先日、パンフレットの撮影をされたそうですが、何か印象的だった出来事、ハプニングはありましたか?
西口:まずはスタジオまでの道に迷い……鈴木麻里子さんに迎えに来てもらうところからスタートし、更衣室にアクセサリーを忘れて帰ってきてしまうまでがワンセットでした(笑)。その日の撮影は私が最後だったのですが、撮影が終わったメンバーが一斉にカメラを向けてきて……動物園のパンダの気持ちを味わいました(笑)。でも和気藹々としたとても楽しい撮影でした!
鈴木:実はわたし、とっても晴れ女なんです! 撮影の日もお天気が崩れるかもという心配があったのに、スタジオを抑えている時間だけお天気保つ予報らしいよ…!ということだったんですが、いざその段になったら保つどころかスッキリいいお天気!カメラマンさんに「撮影の日にいつもついてきて欲しい」と言われました(笑)
ゆっきゅんより後の日程だったのですが、噂の「パンダの気持ち」も味わえて楽しい撮影でした。
岡田:同じ日のメンバーの撮影はしっかり見ましたが、凄いんですよ! 降臨するって感じ? キャラっぽさだったり。雰囲気だったり……普段とちょっと違う何かが。そして皆素敵なんです。楽しみにしてほしいです。
―スクウェア・エニックスのゲーム『ゲシュタルト・オーディン』にクロスオーバータイトルとして本コンテンツが選ばれましたが、発表されたときの感想をお願いします。また、どのような形でコラボしたいか、希望があったら教えてください。
西口:まさかセンチのキャラがスマホのゲームに登場する日が来るとは思ってなかったので、とても驚きました! でも凄く嬉しいです‼ 是非各キャラの個性に合わせた必殺技など繰り出して欲しいと思っております。
鈴木:世界観をまたいで…とは伺っていましたが、いろんな女の子が出てくる世界かと思っていたらまさかのRPG! 戦闘! ファンタジー!! の世界観で本当にびっくりしました!まだどういったかたちで出てくるのかわかりませんが、必殺技は是非欲しいですね(笑)パートナーキャラにできると嬉しいなー……!
岡田:プレイヤーキャラが記憶曖昧だったので、そこにつけ込んでプレイヤーをやっつける為の刺客、昔の知り合いを名乗って近づく敵ってのはどうでしょうか?
―ズバリお聞きします。続編を期待してもいいのでしょうか?
西口:続編……私も期待しております! 何かどこかでご縁があって繋がることを祈っております!! あ、でも続編もキャラクターとキャストはぜひそのままで(笑)。
鈴木:続編は…私もぜひ作って欲しい!!…とはいうものの、なかなか難しいのかなと思っています。ただ、今回のファンディングでまだまだこんなにファンの方が応援してくれる作品なんだというのが可視化されたので、続編までいかずとも、なにかミラクルが起きて新しい展開があるといいなとひっそり祈っています。みなさまの呼びかけ働きかけにかかっている……?かも?!
岡田:確かに、期待したいですね(^-^) でも、妙子はちょっと複雑なので…二人の妙子が幸せになれるのでしたら期待したいです。
<Text/ダンディ佐伯・質問案協力/木村健太郎>
●『センチメンタルグラフティ20周年スペシャルイベント ~再会~』開催プロジェクト URL
https://camp-fire.jp/projects/view/91461
【番組概要】
ツイキャス放送『帰ってきたセンチメンタルナイト 20』
クラウドファンディング募集終了となる11月11日(日)を迎えるにあたり、11月9日(金) 10日(土) 11日(日) の3日間、「SGガールズの感謝を込めた『圧熱』三夜連続配信」が決定!
9日(金) と10日(土) は21時から放送開始。最終日の11日(日)は22時から放送開始される。
●『帰ってきたセンチメンタルナイト 20』試聴ページ
https://twitcasting.tv/c:senti20th
【イベント概要】
公演名:『センチメンタルグラフティ20周年スペシャルイベント ~再会~』
開催日:2019年1月19日(土)
【東京】一ツ橋ホール(神保町)
<出演者(50音順)>
有島モユ/岡田純子/今野宏美/鈴木麗子/鈴木麻里子/豊嶋真千子/西口有香/前田愛/満仲由紀子/米本千珠
主催:セブンセンシズ
協力:青二プロダクション/ポンテ/TABプロダクション
●センチメンタルグラフティ20周年プロジェクト 公式サイト
https://sentimental20th.com/
●センチメンタルグラフティ20周年プロジェクト 公式ツイッター
@senti_20th