2016年も新たなチャレンジを!鈴木このみニューシングル「Beat your Heart」インタビュー

By, 2016年1月22日



1月より放送中のオリジナルアニメ『ブブキ・ブランキ』。こちらの主題歌を歌うのはアニソンシンガー・鈴木このみ。注目作にふさわしく、主題歌も力の入ったものになっている。OPテーマ「Beat your Heart」について、そしてレコーディング時のエピソードなどを語ってもらった。

――年末年始はいかがでしたか。

鈴木このみさん(以下、鈴木):たくさん仕事をさせていただきました(笑)。2015年は初挑戦が多くて。冬休みには、初めて東京で年越しをしました。東京でBSフジさんの『アニソンハンター』という番組に出演させていただいたんですけど、年またぎ放送に出られる年になったんだなあ……と。

――2015年は初挑戦続きということですが、具体的には?

鈴木:すごく印象深かったのがTV東京さんのバラエティ番組『ゴッドタン』さんに出させていただいて。歌で笑いを取るって経験をしたのが、すごく印象に残っています。Fly or Dieさんと一緒に『マジ歌ライブ』で歌わせてもらったりだとか。『COUNTDOWN JAPAN15/16』にも一緒に出させていただきました。サイリウムを振ってもらって、一緒に楽しむアニソンライブの感じもすごく好きなんですけども、ああやって拳とヘドバンでぶつかり合うようなライブもすごい好きだなあと思いました。

――さて、シングル「Beat your Heart」について伺っていきます。まずジャケットのこの衣装、サイバーな感じでカッコイイですね。

鈴木:今まで黒とか赤とかゴールドの衣装が多かったと思うんですけど、今回あえて真っ白な感じにしてみました。『ブブキ・ブランキ』の世界観が透明感のある未来が舞台なのでそこに寄せて、ちょっとカジュアルめ、サイバー的な衣装にしてもらいました。

――表題曲の「Beat your Heart」は英語の歌詞が多いですが、歌うのに苦労されたり?

鈴木:すごい大変でした。英作詞のAIJさんにご指導いただいてやっと歌えるようになったんですけど。早かったので単純にそれが難しかったのと、あとラップ部分はあまりカチカチはめすぎてもカッコ悪くなったりだとか。ゆるさとガツガツいくところのギャップが難しかったなあと思います。

――以前のインタビューで英語を頑張りたいとおっしゃっていましたが、その成果が出たと思いますか? 

鈴木:そうですね。最初に英語に挑戦したのが自分の楽曲の中だと2ndアルバムに収録されている「I believe」って全編英語詞の曲なんですけど、その時と比べてスッと歌えました。読んだ時の飲み込みが早くなったかなと思います。

――今回はサウンド面でも冒険しているように思います。

鈴木:すごくトリッキーでかなりロックな曲になっているので、MVでも今までと違って縦ノリでリズムを取ってみたり。そういう挑戦をしてみました。

――MVもかっこいいですよね。

鈴木:ずっと今までしてみたいなあと思っていた、バンドメンバーのみなさんとの撮影だったんです。いつもライブで一緒にやってくださってるメンバーなので心強かったです。マイクも持ちながらの撮影でしたし、ライブをやっている時の自分を撮ってもらったみたいな感覚でした。

――ところで、ライブではコーラスや掛け声をオケに流したりするんですか?

鈴木:コーラス部分はファンの方にお任せしています(笑)。まだアニメ放送が始まっていなかったんですけれど、フリーライブで歌ったときには、自分が「ここ歌ってほしいな」って思ったところをみなさんがすでにしっかりと歌ってくださってビックリしました(笑)。

――歌詞で気に入ってるフレーズなどありますか?

鈴木:仮歌詞の時から、サビの《Blaze(ブレず)に生きていくんだ》っていうフレーズは変わってなくて、このフレーズが一番耳に残ったので好きです。アニメともこのフレーズはリンクしてるなって思ってて、主人公の東の気持ちがこのひとことに込められているんじゃないかって思います。

――カップリングの「I to I」について伺います。

鈴木:「前向きな抵抗」っていうのがテーマにありまして。今年20才になる年なので、今までの甘えていた自分に「もう大丈夫だから、私一人で歌っていけるから」っていう気持ちを込めて歌いました。

――ちなみにどんな内容の歌詞ですか?

鈴木:ちょっとくすぶってる自分、変わりたいのに一歩を踏み出せないとか、結局思ってるだけで行動にできなかったりとか、そういうのがDメロまでに描かれています。特に、《永遠のモラトリアムは無い》って前向きに自信をもって一歩あるき出すDメロの部分が気に入ってます。

――こちらのサウンドの方は今までの鈴木さんの歌ってきた楽曲に連なるサウンドだと思うのですが、歌いやすかったりします?

鈴木:自分でも薄々気づいてはいたんですけども、裏拍でリズムをとるのが苦手だなあと思ってたので、この曲で克服できたのかなと思ってたりします。

――今回カップリングにライブ音源が入っていますね(DVD付初回限定盤「This game」、通常盤「AVENGE WORLD」)。こちらの聴きどころなど。

鈴木:ライブならではの歌い方や演奏になっているかなと思います。例えば「AVENGE WORLD」だったらイントロをあえてアレンジを変えて、「アヴェンジ・ワー!!」の一声目でみんなが「「AVENGE WORLD」キター!」ってなってくれるようにしてあります。もちろんみんなの「オイ!オイ!」って言ってる声も、歌い出してからの「うおぉー!!」って声も入ってて。私はそこが一番すきなんですけど(笑)。

「This game」はライブ本編の最後に歌った曲で、イントロ部分でのMCもそのまま入っているので、ライブに来てくれた方はライブを思い出していただけると思いますし、ライブに来れなかった方もライブ感覚で聞けるんじゃないかと。

――今回の楽曲はアニメ『ブブキ・ブランキ』の主題歌ですが、楽曲を制作するにあたってこちらの脚本を読まれたそうですがそちらの感想をいただけますか?

鈴木:かなり奥の深い作品で、理解するのに時間がかかりました。一話一話進んでいくごとに謎が増えてきて、最後にその謎が「あっ、こういうことか」っていうのがわかったり。この作品は友情がグッとくるんですけど。特に男同士の友情が、自分は好きだなあと思います。

個人的に好きなキャラクターが種臣静流です。一言ぽつりぽつりとしゃべる、ちょっと不思議ちゃんっぽいキャラクターで。ファッションといい、ピンク色の髪の毛といい、最初見た時から「この子好きだなあ」と推しキャラが既に決まっていたんです。

――鈴木さんの楽曲は今回の「Beat your Heart」にしても、「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い」にしてもそうですが、毎回毎回冒険しているというか、振れ幅が大きい気がするのですが、これは意識的なものなのでしょうか。

鈴木:毎回チャレンジな曲ばかり歌っているなと自分でも思っています。たぶんそれをみなさんも受け入れてくれるんだろうなあということもわかっているので、安心してできるっていうのもあると思います。制作的には、意識的にチャレンジしてますよね? (※スタッフ頷く)……してます(笑)。

――これも冒険のうちに入ると思うのですが、コラボレーションもすごく多いですよね。

鈴木:コラボレーションさせていただく中で、歌唱方法とか技術だけじゃなくってその人の歌への向き合い方というか、こういうふうに歌に向き合う姿勢が人によって違ったりするので、そういうところもたくさん吸収させていただいてるなと思います。

――コラボレーションされて印象的だった方はいますか?

鈴木:奥井雅美さんと「Absolute soul」というシングルでのコラボの際は、レコーディングを見させていただいて。びっくりしたのが、私はけっこうレコーディングに時間をかけてしまうんですけど、奥井さんは2・3回ツルッと歌うだけでレコーディングを終えていて。きっと家でイメージを何回もして、レコーディングで100%出せるようにしていらっしゃるんでろうなあと思いました。自分もそれを目指して頑張ってます。長くやったからいいものが出来るわけでもないので。

――レコーディング前にイメージを固めるものなんですね。

鈴木:イメージが決まってなかったりすると、歌にも迷いが出てしまうので、そこは気をつけてます。

――新しく歌う曲は、あらかじめ歌う前に指示をもらったりしてから歌うものなんですか。

鈴木:まず最初は自分の思うように歌うことが多いです。そこから「この曲はどういう曲だと思いますか?」とか「ここはもっとこうしたほうがいいですか」とか意見を言い合って徐々に擦りあわせて。で、イメージが出来ていくって感じになってます。

―― 一回のレコーディングってどれくらいの時間がかかるものなんですか?

鈴木:早ければ3・4時間ぐらい、コーラス込みで出来たりするんですけど。遅ければ7時間?8時間? 最長2日間とか日をまたぐこともありました。最近はだいぶ短くなってきたんですけど。デビュー当時のころはけっこう大変で、思うように歌えなかったり、それで悔しくて「うわー」って泣いてしまったりだとか(笑)。そういうこともありながら2日かかることもありましたね。

――普段のボイストレーニングはどのようなペースでやってらっしゃるんですか?

鈴木:毎週一回レッスンに行っていて、そこで言われたことをちゃんと直していくようにってことだけ気をつけています。毎日何時間とか特に決めていなくて自分の歌いたい時に歌うみたいな感じで。楽しくやったほうが伸びるかなって考えでそうしてます。

――それはどちらで歌われるんですか?

鈴木:スタジオを借りて練習することもあります。鏡を見ながら歌いたいなあっていうのがあって。レコーディングだと声だけでも大丈夫だと思うんですけど、ライブとかになるとこう、例えば縦ノリの曲なのに横にノッてたらちょっとおかしいとか。そういうところもチェックしたいので。鏡のあるスタジオを借りて実際にマイクを使って自分で音量調節とかしながら練習したりします。

――レコーディングの時は踊れないと思うんですけど、踊りながら録れたらいいなと思うことはあります?

鈴木:レコーディングの時に割と動いちゃうんですよね。時々マイクに手がバーンって当たっちゃったり。デビュー当時は棒立ちでおとなしく歌うタイプだったんですけど、イメージをマイクに情熱的にぶつけようと思うと自然と体が動いてくるもので。今となってはレコーディングブースで暴れてます(笑)。
今回も「Beat Your Heart」の《乱れ舞うノーツぶつけて》のところで、右手でバッて投げながら歌ったりとかして(笑)、イメージを歌声で表現しました。

――2016年が始まったということで、新年の抱負などお聞かせください。

鈴木:去年もたくさんライブをさせていただいたんですけど、今年は去年以上にライブをしたいなと思っています。というのも去年初めてのワンマンツアーで大阪、名古屋で歌ったとき、自分のことを待ってくれている方がこんなにいるんだってことにも気付きました。ファンレターとかブログやツイッターのコメントとかで「是非私の地元にも来て欲しいです」っていう言葉をたくさん、ありがたいことにいただいたりします。みんなが自分のライブに遠くから足を運んで来てくれるのもすごく嬉しい事なんですけど、自分からみんなの地元に行ったりできたらもっともっと楽しいんじゃないかなあって思います。

あと個人的には変化の年にしたいなと思っています。たくさん楽曲を歌わせていただいてる中で、自分らしい・鈴木このみ独特の歌い方っていうのがなんとなく最近自分の中でもわかってきて。でもそれをあえて崩すことで得られるものもたくさんあると思うので、そういうところにもチャレンジして、自分の歌唱方法だったりだとかそういうところにも変化をつけていきたいですね。

<Text/佐藤京一>

【CD概要】
「Beat your Heart」
2016年1月27日(水)発売

BUBUKI_OPJKT_Shokai小
【DVD付初回限定盤】
品番:ZMCZ-10445
価格:1,800円(税抜)

①Beat your Heart
 作詞:松浦勇気、AIJ 作曲:松浦勇気 編曲:宮崎誠
②I to I
 作詞:坂井竜二 作曲:野並伊織 編曲:宮崎誠
③This game(1stLiveTour2015~Nice to Me CHU!!!~東京公演 ライブ音源)
ほかinst含め全5曲

【DVD】
TVアニメ「ブブキ・ブランキ」OPテーマ「Beat your Heart」のMusic Clip&メイキング映像、オーディオコメンタリー

[BBK]_H1_fix_ol
【通常盤】
品番:ZMCZ-10446
価格:1,300円(税抜)

1.Beat your Heart
 作詞:松浦勇気、AIJ 作曲:松浦勇気 編曲:宮崎誠
2.I to I
 作詞:坂井竜二 作曲:野並伊織 編曲:宮崎誠
3.AVENGE WORLD(1stLiveTour2015~Nice to Me CHU!!!~東京公演 ライブ音源)
ほかinst含め全5曲

YUT_6343s
【ライブ概要】
☆鈴木このみ2ndLiveTour2016 ~Meet your Heart~ 開催決定!

【名古屋公演】
日時:2016年4月29日(金・祝) 開場:16:30/開演:17:00
会場:名古屋ダイアモンドホール

【大阪公演】
日時:2016年4月30日(土)開場:16:30/開演:17:00
会場:大阪なんばHatch

【神奈川公演】
日程:2016年5 月4日(水・祝)開場:16:00/開演:17:00 
会場:神奈川県民ホール

<チケット>全公演5,400円(税込・全席指定)

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http://konomilive2016.net/