今井麻美が自身始めての2ヶ月連続シングルリリースを敢行! 7月30日発売の「追憶の糸車」はゲーム『神様と運命覚醒のクロステーゼ』EDテーマ、そして8月27日発売の「ヴィーナスのハルモニア」は、ゲーム『超次元アクション ネプテューヌU』OPテーマに起用されている。発売を控えたミンゴスを直撃してきました!
―2ヶ月連続シングルリリースはご自身では初だと思いますが、現在の心境についてお聞かせください。
今井麻美さん(以下、今井):「ムチャするなあ」、と思いました(笑)。応援してくださるみなさんも驚いたと思いますので、その分、いい作品を作りたいと思っています。
―まずは13th シングルの「追憶の糸車」についてお聞かせください。こちらはゲーム『神様と運命覚醒のクロステーゼ』のEDテーマとなっています。
今井:歌を録る前にゲームのアフレコは終わっていたのですが、とても胸が苦しくなるような内容なんです。ただ、歌の中で描かれている主人公像というのが「辛いけどそれを乗り越える」という強い意志を感じましたので、そこをうまく歌えたら、と思いました。曲の歌詞というのは、どうしても抽象的な言葉が集まってしまいますが、今回のような原作ありきの曲では、そこを具体的に描くことができますので、細かい表現も入れていきたいと思いました。
―最初に曲を聴いた時の感想をお願いします。
今井:最初にいただいたものは、かなりリズム感があったので「最終的にどのように完成するんだろう?」と期待していました。「もっと神秘的なイメージの曲にしようと思っている」ということでしたので、私の中でもそのイメージで準備していました。
―曲中で印象的なフレーズはありますか?
今井:Bメロがとても胸が痛くなるんです。切なくて切なくて……。ゲームのテーマが「主人公がどちらかのヒロインしか選べない」というものなのですが、自分が演じた側が選ばれたのかどうか分かりませんが、1Bの「君の答えが正しいと今は思うよ」という言葉で、選んだ人はきっと救われると思うんです。
自分が選んだ結果、それが正しいのかどうか迷うことも恋愛以外でもあると思うんですね。その苦渋の選択で選んだものを「正しいんだよ」と言ってくれる人がそばにいるだけで、勇気が沸いてくると思うんです。EDでこの曲が流れるのなら、選ぶ苦しみも乗り越えられるのではないかと思いますね。
―レコーディングのエピソードはありますか?
今井:曲のイメージがしやすかったからだと思いますが、すんなり終わりました。私の中のやり方なのですが、歌を歌う時は作品のイメージをどうやって持っていくかをすごく大事にしています。特にこの歌は物語性の強い曲なので、ちょっとしたニュアンスの違いで違う曲に聴こえてしまうんですね。どううまく歌うかというよりは、どのように表現できるかが大切な曲だと思っていましたので、事前に表現の仕方が分かっているのは良かったな、と。歌を歌いながら声優としても参加させていただくことのメリットを感じました。
―この曲はバースデーライブで歌われましたが、そのときの感想をお聞かせください。
今井:曲調がこのような感じですので、あまり反応がなかった気がします(笑)。でも、皆さん聴き入ってくれていたようで、すごくありがたかったです。
言葉一つひとつがちゃんと聴こえたほうが、特にバラード系の曲ということもありますし、この曲がどんな曲なのかが分かっていただけると思いました。
―披露された際には、キャラクターの衣装も身に付けられていたとか。
今井:はい、日本一ソフトウェアさんから貸していただきました。普段、キャラクターの衣装で歌うことがあまりないので、恥ずかしさもあったのですが、皆さんが発売前のこのゲームの内容を想像しやすいような環境を作り出すことができたのではないかと思います。また自分も成長しているんだな、というのも感じられました。
―そのバースデーライブの感想をお聞かせください。
今井:多少トラブルはあったのですが、何度も重ねさせていただいていることもありまして、多少のことでは動じなくなった自分に驚きました。
ライブをやることは本来すごいことですし、私自身負けず嫌いなところがありまして。トラブルが起きた際に、普通はやらないようなことをしまして、お客さんにも驚かれたのですが、その時、固定概念を取っ払って「この空間を楽しみたい」、という気持ちを強く感じたんです。
自分でも知らないうちに、ライブとはどういうものなのかを体験して、それを体現していたんですね。自分でもすごいな、と思いました。
―同時発売の『ジュピエルコラボ盤』に入る「天使のマーチ」はどのような楽曲ですか?
今井:一言で言うと洗脳ソングです(笑)。ジュピエルはまさに天使の歌声のような歌唱を見せるのかと思ったら、意外とそうではなくて。彼女は可愛いものが好きなんですね。自分の使命の部分以外ではちょっと抜けている部分があったりして「キレイに歌う、というのはちょっと違うかな」とふんわり思っていました。ですから「やっぱり!」って(笑)。
―そんなジュピエルと今井さんで似ている部分はありますか?
今井:思い込みが激しいところでしょうか? 真面目で自分の使命に燃えて、一直線なところとか。それと、コラボ盤ジャケットもいとうのいぢ先生の描きおろしなのですが、これも半端なく可愛いんですよ!「やばいな」と思いました(笑)。
―では次に「ヴィーナスのハルモニア」です。こちらはゲーム『超次元アクション ネプテューヌU』のOPテーマになっております。
今井:この曲は、自分の持ち歌の中でも1、2を争うような激しい楽曲になっています。『ネプテューヌ』らしい曲だな、と思いまして、そこに私がどのように乗っかっていくか、ということだったのですが、ストレートな楽曲で、迷わずに歌っていくことができました。
前回のPS Vitaソフト『超女神信仰 ノワール 激神ブラックハート』OPテーマ「漆黒のサステイン」は、ノワールが主人公で、闇を抱えているイメージがぬぐえなかったのですが、今回は「行け行けゴーゴー!」な感じでした。
―この曲を初めて聴いた時の感想は?
今井:「キーが高いな!」と思いました(笑)。でも、すごく歌いやすくて覚えやすくて。一回聴いてすぐ覚えられたので、皆さんの記憶にも残りやすいと思います。
―楽曲のポイントは?
今井:サビの疾走感は半端ないですね。ライブで歌ったら楽しいだろうな、と。でも、体調が絶好調じゃないと途中で倒れないかな? と思うくらいですので、なるべく御(ぎょ)せるように頑張ります(笑)。
―レコーディングの思い出を教えて下さい。
今井:バースデーライブの直後にレコーディングしたのですが、ライブが終わるとどこか気が抜けてしまうところがありまして。ですから「歌えるかな?」と思いながら臨んだら、誰よりもノリノリだった、みたいな(笑)。私の中には「こんな感じで歌いたい」というのがこの曲にもあったので、色々とリクエストさせていただいたところがあったのですが、スタッフさんに「ノリノリで歌っているのに何が不満なんだろう?」という目で見られていたのが印象に残っています(笑)。
―こちらは、ジャケットはまだ撮影されていないんですよね?
今井:そうなんです。ですから、今日集まってくださった記者さんに、どんな衣装になっているのかどうか予想して書いてもらう、というのはどうでしょう? これって新鮮ですよね(笑)!
※『れポたま!』の予想
激しい曲ということですので、暖色だと予想します。「Hasta La Vista」の時のような赤い色を基調とした衣装ではないでしょうか?
―それは面白い試みです(笑)。ちなみに、『コラボ盤』のほうは既にジャケットが上がっているとのことですが。
今井:そうなんです! ネプとノワール、ふたりを描いていただきました。私の中では『ネプテューヌ』はやっぱりネプがいないとダメなんですよね。ですから、ネプを見て、このジャケットに興味を持ってくださったらうれしいです!
―さらに、音声特典として「ノワールボイスレター」と「ノワール特選システムボイス2」がついてきます。
今井:「漆黒のサステイン」の時からの収録なのですが、ありがたいことにメーカーさんにご協力頂いてやっていただいています。「ノワールボイスレター」ですが、いつも(プレイヤーが)彼氏設定で書かれるんですね(笑)。台本をいただくたびに突っ込んでいます(笑)。
―今回は2ヶ月連続のリリースということですが、苦労されたことはありますか?
今井:追い込まれている、ということでしょうか? 発売日の約1ヶ月前には形が出来上がっていて、2ヶ月前には準備をして……という流れに最近慣れてきてはいたのですが、今回は2枚同時に色々と動いていたんですね。私は「猪突猛進型」で、CDを作るときは周りを見ずにひたすら突っ走ってしまうタイプなのですが、今回は視野を広げて、余裕を持った状態で進めなくてはならない状況でもあるので、元来の性格をいい意味で矯正してくれるいい機会だったな、と思います。
―最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。
今井:今井麻美初の2ヶ月連続シングルリリースということで緊張していますが、物作りの楽しさを改めて感じさせていただいております。また今回は、声優として、歌手として活動いただいている喜びを感じられるようなコラボもさせていただいて。今井麻美の音楽と、キャラクターを演じている私のどちらも楽しんでいただけると思います。『神様と運命覚醒のクロステーゼ』、『超次元アクション ネプテューヌU』、どちらのゲームも楽しんでいただければこれ以上うれしいことはありません。よろしくお願いします!
<Text/ダンディ佐伯>
【CD概要】
「追憶の糸車」
2014年7月30日(水)発売
「ヴィーナスのハルモニア」
2014年8月27日(水)発売
発売元:5pb.
販売元:株式会社KADOKAWA メディアファクトリー
●5pb. 今井麻美公式サイト
http://5pb.jp/records/sp/asami/