【ACE2013】国がアニメを育成・振興していく一つのスタイル『アニメミライ』スペシャルステージ

By saeki, 2013年4月5日


2013年3月30日(土)31日(日)、の日程で千葉・幕張メッセで開催された『アニメコンテンツエキスポ2013』のオープンステージで、『アニメミライ2013』のスペシャルステージがおこなわれた。

『アニメミライ』はJAniCA(日本アニメーター・演出協会)が文化庁から委託をうけて実施するアニメの振興と人材育成を目的にした若手アニメーター育成プロジェクト。国内のアニメ制作プロダクションからオリジナル作品の企画を公募。選考の結果、選ばれた4社が未来を担うアニメーターを育てながら、約25分の短編アニメを生み出すことになる。

今年で第3回を迎える『アニメミライ』だが、平成24年度作品としてはZEXCS制作の『アルヴ・レズル』、トリガー制作の『リトル ウィッチ アカデミア』、ゴンゾ制作の『龍-RYO-』、マッドハウス制作の『デスビリヤード』が制作された。
制作された作品については、新宿バルト9ほか国内数カ所のシネコンで上映。 今年は動員数が前年度の7倍になるなど、注目度も上がっているとのこと。また、アニメの権利は事業終了後、制作プロダクションに委ねられるとしており、続編などの制作も期待されている。
 
今回のステージにはそんな『アニメミライ』にどの作品を参加させるかを決定する選定評価委員会の主査をつとめた読売テレビの諏訪道彦プロデューサーと、『アニメミライ2013』に選ばれた4作品のうちの一つ『リトル ウイッチ アカデミア』の監督・吉成曜さん、さらに本作でヒロインのアッコ役を演じた潘めぐみさんが登壇。


この企画について諏訪プロデューサーは「国がお金を出してアニメーションを盛り上げようとするのは良いことだと思うんですよ。若手育成にお金を出してもらって良いものをつくって、実際にそれが面白いと多くの人に受け入れてもらえる、そうしたことでアニメの底力というものを多くの人に伝え直すことが出来る企画だと思っています」とコメント。


吉成監督も「こういう現場を与えてもらえるのが非常にありがたくて、普段の現場の過酷さから比べると、考えられないようないい状況で作らせてもらうことが出来ました」と語ってくれた。

そんな吉成監督だが、『リトル ウイッチ アカデミア』に参加しての感想について「若手育成ということで、若い人を指導しないといけない立場なんですが、私自身が監督としては新人なものでそっちの方が心配でした」と慎ましやかに一言。
実際には「相手を見て、ちょうどいい加減でしごいていかないといけないということで、実力に見合った課題と生かさず殺さずといったギリギリの状況を作って」指導していったとのことで、「まんべんなく大変なところを与えるようなシーンを作っていった関係上、予想外にコンテの枚数がかかっていってしまいました」と苦労話をポロリ。
「『リトル ウイッチ アカデミア』は魔女見習いのお話なんですが、新人のアニメーターたちが見習いの彼女たちにシンクロしながら書いてくれれば気持ちが乗りやすいかなとか、そういうことを大事に考えていました」と特に注意した部分などを語ってくれた。


「『アニメミライ』は、友達たちと映画を見に行ったときに偶然告知を見て、こんな作品に出られていたら嬉しいなと思っていた企画だったりします」と語ってくれた潘さんは、でき上がった映像を見て、「見ていてアニメってこんなにもワクワクしたりドキドキしたりするものだよねっていうモノがギュッと詰まっていたし、端から端まで瞬き一つできないぐらい、たくさんの登場人物たちが一人ひとりお芝居をしていてすごかったです」とコメント。
TVアニメでは30分で3,000~5,000枚といったがコマ数が普通だが、このアニメでは1万7,000枚もコマ数がかかっているらしく「アフレコしている時には絵が出来上がっていたんですが、その一枚いちまいにたくさんの人の想いが詰まっていてるなって感じながら収録に参加させてもらいました」と語ってくれた。

諏訪プロデューサーも「見てびっくりした」というクオリティの作品となっており、藩さんも「これだけ動くキャラクターに声を当てる機会って非常に少ないので、ホントにこういう作品に関われて光栄だと思いました。ぜひ続きをやりたいし、シリーズ化していただけたら」とリクエスト。
吉成監督も「どなたかスポンサーしていただければ」と前置きしつつ「続きをやれるなら喜んで監督をやらせていただきたいです!」と意気込みを語ってくれた。

司会のニッポン放送・吉田尚記アナウンサーいわく「あるお役所の人が、僕のところに来て、今、文化庁で一番上手くいっている仕事はコレだよ(笑)」と言われたというそんな『アニメミライ』だが、来年も開催が決定!
現状「ホップステップというところまで来た」と語る諏訪プロデューサーは、さらにジャンプするためには「作品が評価され、ウケけていくのが大事なわけで、それを新たな構築でやりましょうというのが『アニメミライ』です。
今後も多くの人にまずは見て知ってもらうために、大阪では私たち読売テレビと毎日放送が協力して放送枠を確保したり、アニマックスをはじめとして放送を皆さんにお届けする予定となっております」とコメント。

最後に3人がファンに挨拶をして、『アニメミライ』についての熱いトークが語られたイベントは終了となった。

吉成 曜監督
「これからテレビ放送もあるということで、見ていただける機会がある方はぜひ見てください。若者たちの血と汗の結晶が詰まっております。ぜひよろしくお願いします」

潘めぐみさん
「これを期に『アニメミライ』を知った方も、ぜひ作品を見ていただいて、1コマ1コマずつ止めてみたいりと愛でていただいて、みなさまの力でホップステップジャンプのジャンプの部分をぜひ実現させていただければと思います。一枚いちまいにどれだけの人の想いや情熱が込められているか、ぜひじっくり確かめてみてください」

諏訪道彦プロデューサー
「来年度の5月ぐらいにはまた新たな企画が選定される予定と聞いておりますが、『アニメミライ』は単純に日本のアニメーションを愛する企画、愛するプロジェクトだと思っています。
国がお金を出して、アニメを支援するというスタイルにはいろんなカタチがあっていいと思いますが、直接作品を支援するこの『アニメミライ』について、みなさんぜひ知っていただき、日本のアニメのこれからのために、ご協力をいただければと思います」

<Text・Photo/川畑 剛>

●『アニメミライ』公式サイト
http://animemirai.jp/