新オープニング・テーマはsupercell「拍手喝采歌合」、新エンディング・テーマはピコ「言ノ葉」。
両アーティストの新しい主題歌が新たな「刀語」を彩ります。
また、4月24日(水)に発売される「刀語」Blu-ray Disc Boxのイラストも公開。キャラクター原案:竹による豪華なイラストにもご注目ください!
【アニメ概要】
2013年4月11日より毎週木曜24時45分から
フジテレビ「ノイタミナ」ほかにて12週連続1時間放送予定
◆新主題歌
オープニング・テーマ:
supercell「拍手喝采歌合」(ソニー・ミュージックレコーズ)
2013年6月12日(水)発売
エンディング・テーマ:
ピコ「言ノ葉」(キューンミュージック)
2013年6月5日(水)発売
◆スタッフ
原作:西尾維新「刀語」(講談社BOX)
キャラクター原案:竹
監督:元永慶太郎
シリーズ構成:上江洲誠
キャラクターデザイン・総作画監督:川田 剛
美術監督:工藤ただし
色彩設計:手嶋明美
特効監修:谷口久美子
撮影監督:中村圭介
編集:たぐまじゅん
音響監督:えびなやすのり
音楽:岩崎琢
アニメーション制作:WHITE FOX
【インタビュー】
2010年に制作された大河アニメ『刀語』が、4月よりフジテレビジョン「ノイタミナ」ほかにて12週連続、毎回1時間にて再び放映される。
「ノイタミナ」とは、フジテレビが“連ドラのようなアニメ”をコンセプトに設立した、毎週木曜日24時45分からの深夜アニメ枠。過去作品に、『もやしもん』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などがある。
本来は、30分のアニメ作品を2作連続で放映するのが「ノイタミナ」のスタイル。それをあえて崩してまで、『刀語』という一時間のアニメ作品を放映するにいたったのは何故か。キーパーソンである山本幸治氏(フジテレビジョン)・岩上敦宏氏(アニプレックス)の両プロデューサーに話を聞いた。
●「ノイタミナ」1時間枠放送への挑戦
――突然の発表、非常に驚きました。この企画はいつ頃から考えられていたのですか?
山本幸治氏(以下、山本):『刀語』を放送するというのは2012年の春くらいから少しずつ考えていたことなのですが、実はその大前提である「ノイタミナでの1時間番組放送」自体は、自分の中では、2010年4月から開始したノイタミナの1時間枠化(同期放送は『四畳半神話大系』『さらい屋五葉』)の企画を進めていた渦中から、ずっと温めていたものなんです。「いつか、日本や海外の実写ドラマの様に、毎週アニメの1時間番組を放送してみたい」というのは、かなり前から頭の中にありました。
岩上敦宏氏(以下、岩上):山本さんと今後のことを色々お話している中で「ノイタミナ枠を30分2段編成にしようと思っている」というお話を伺って、その打ち合わせの中で「いつかノイタミナで1時間番組も作ってみたいんです」と話されていた様に記憶しています。その頃は『東のエデン』や『東京マグニチュード8.0』などのオリジナル作品を意欲的に放送されていた時期だったのですが、更にその先に新しい挑戦を見据えられているんだと驚きながらも、面白いアイデアだなと感じました。
――1時間番組の魅力はどのあたりに感じられているのでしょうか?
山本:色々ありますが、ひとつには起承転結を1話の中でしっかり描けることです。30分のアニメには30分だからこその濃密さと面白さが詰め込めるのですが、起承転結をじっくりやろうとすると、どうしても前後編の様に分けざるを得ないんです。特にハードな内容の作品だとその傾向は顕著ですね。
――そんな魅力がありながらも、アニメで1時間放送がほぼないのは何故なのでしょうか?
岩上:以前『Fate/Zero』という作品の第1話で特別に1時間放送をしたのですが、あおきえい監督が「30分番組を作るのに比べ2倍以上大変だった」と仰っていたんです。アニメ制作は元々の作業量が膨大なのにも関わらず、しかもそれを通常の倍以上大変な1時間放送、更に毎週放送となったら、想像以上の準備期間と制作期間が必要なんです。
山本:ビジネス的な面も大きいです。制作費が単純に倍掛かったとして、それが30分アニメに比べて倍売れるかといえば決してそうではありません。放送局としても1時間番組枠を生み出すのは、そもそも編成作業が大変なのに加え、スポンサーさんまで含めて考えると至難の業ですので、やるとしても相当の準備と覚悟がないと、中々難しいですね。
――そんな中での今回の放送は、どんな風に企画が進んでいったのでしょうか?
山本:岩上さんと今後に関しての打ち合わせをしている中で、ある日ふと、西尾維新さんの〈物語〉シリーズのアニメ展開が色々進んで盛り上がっているのを伺ったんです。
そのお話を聞いてしばらくしてから、自分の夢のひとつである「ノイタミナ枠1時間放送」と「〈物語〉シリーズの盛り上がり」とをコラボレーションさせられないかと考えまして、「『刀語』をノイタミナ枠で放送するのってどうでしょうか?」と提案させて頂きました。
岩上:以前から「ノイタミナ枠1時間放送」のお話には魅力を感じていましたし、かつそこに『刀語』をというのは非常に面白いと思い、前向きに検討を始めさせて頂いたという流れですね。
●より良い環境で『刀語』を届けたい
――ずばり、何故『刀語』を選ばれたのでしょうか?
山本:アニメの完成度の高さを感じていたのが大きいです。2010年1月の初回放送をリアルタイムにテレビで見ていた時に1時間があっという間だと感じまして、作品の面白さと共に、アニメの1時間は凄く〝あり〟だなと強く感じたんです。
同時に、2010年の『刀語』の毎月1話1時間という編成を決めた中で、どうしても毎月の放送日を固定出来なかったこともあり「この作品は更に良い環境で届けてみたい」と前々から思っていたのとが自分の中で合致しました。
岩上:『刀語』は各巻が独立した全12冊の小説を毎話1時間で制作したものなので、1冊の小説を読み切る様な、とても密度の高い面白い映像になっているんです。だから、今回の企画にはかなり適任だと思います。
――新作ではなくあえて『刀語』というのも面白いですね。
山本:新作含めいくつか選択肢はあったのですが、自分が選ぶべきは「面白いものを視聴者に届ける」ことです。そこに新旧の垣根はないので、その様々な可能性を全て吟味した中で、ずっと自分の中の夢だった「ノイタミナ枠1時間放送」へ挑戦する第一歩としては、何よりも作品自体が面白いことに加え、既に映像が完成しているという優位性含め、万難を排して挑める『刀語』が現時点で自分が関係する中で最も適していると感じたのでオファーさせて頂きました。受けて下さった製作委員会各社に感謝しています
●全国の『刀語』ファンへ。
――では最後に、このインタビューを読まれている皆さまへ向けてメッセージを。
山本:今回の放送形態自体がノイタミナとして初めてのことなので今後どうなるかわかりませんが、是非「ノイタミナ枠1時間放送」への挑戦の第一歩に期待して頂けたら嬉しいです。
岩上:一話一話でも面白く、かつ全12話のロードムービーとしても素晴らしい『刀語』という作品を、12週間、毎週見て頂けたら嬉しいです。
●作品公式サイト
http://www.katanagatari.com/
(C)西尾維新・講談社/「刀語」製作委員会