『ひだまり』への愛もたっぷり詰まった10thシングル「夢ぐも」をリリースするmarbleを直撃!

By, 2012年10月29日



今年でメジャーデビュー5周年を迎えるオーガニックポップユニット、marbleの「夢ぐも」が11月7日(水)に発売される。
同曲はTVアニメ『ひだまりスケッチ×ハニカム』EDテーマとしてオンエア中。5周年を改めて振り返っていただきつつ、marbleの歴史を語る上では外せない『ひだまり』についてもお聞きしてきました!

―『ひだまりスケッチ✕ハニカム』の1話、どうでした?

micco:私、北海道出身で、第1話と第2話の内容が北海道への修学旅行の話だったので、北海道に行きたいな、帰りたいなって気持ちで見てましたね。

―ちょっと久しぶりに帰って来たって感じですかね?

菊池:ずっと続いている気がするけど、あらためて見ると久しぶりな気がしましたね。

―タイアップの話はいつ頃だったんですか?

micco:4月以降だったと思うんですけど、それまで果たしてmarbleはエンディング曲になるのかなって(笑)。4期をやる話は聞いていて、イベントにもなぜか出てて。出てるけど発表されてはいなくて、果たしてっていう(笑)。

菊池:出ていいんだろうかってね。

―(笑)。もう、そこは当然という感覚だったんですよ。

菊池:そういう声もあったから、逆に違ってたらすげー恥ずかしいって(笑)。

―では、正式なオファーが来た時は?

菊池:ホッとしましたね。

micco:どっちになってもいいっていう心の準備はしてた(笑)。

菊池:ダメでも応援しようって。イベントも見に行こうねとか言ってたね(笑)。

―(笑)。では作業はそこから。

菊池:そうですね。

micco:今回はこういうのを作ってくださいというのも何もなく……。

菊池:もはやmarbleの音楽をやってくださいっていうくらい。で、お互い、こういう感じの曲を作ると言わずに、曲ができたら聴かせようかって。お互いベストなものを作って、それを聴いていただいて決まりました。

micco:最後は委ねる感じでしたね。

菊池:今回はmiccoの曲がED曲に初めて採用されたんだけど、久しぶりにmiccoのシングルだね。どうでした?

micco:最終的には、わ~い!って感じだったんですけど(笑)。達也の曲もすごく良かったので、どっちになっても全然良かったんです。

菊池:俺は意識しちゃったところがあって。これまでやってきて、その流れで今回はどういうのをやろうかなって考えちゃって。miccoはストレートに自分の曲を出してきたんです。marbleらしさで言うと、純度が高いのがmiccoの曲で、後々考えて、こっちじゃないなって気はしたんですよね。

micco:達也の曲は洗練された曲だったけど、私は荒削りなストレートな曲だったので、そこが『ひだまり』に合ったのかな。

菊池:爽やかだよね。ストレートで。

micco:これ夢の中で作ったんです。

―ど、どういうことですか?

micco:時期的に、起きがけにメロディが浮かぶ時があったんですよ。夢の中で心地よく歌っている絵と曲があって、形になったらこうなったみたいな。

菊池:良かったね(笑)、苦労せずして。

micco:起きた時に、夢の中で歌ってたから、これ吹き込んでみようって。

―この曲は、アレンジと歌詞、どちらが先でしたか?

micco:歌詞が先ですね。私の曲は何となく歌って、メロディと一緒に歌詞が出てきたりするので、最初に詞がついたものを聞いてもらう感じでやっています。アレンジでは、「さくら~」がすごくギターサウンドだったので、ピアノをフィーチュアした感じにしてほしいって言ったんですけど、“そうだったっけ?”って。

菊池:全然覚えてなかった。でもバンドサウンドだけどね。『Lingering Fizz』(3rdアルバム)でバンドっぽいサウンドが増えてきて、ベストアルバムの『風道花うた』を出して、初期の打ち込みメインでやっていたイメージを重ねて合わせてみたかったというか。だから今回はバンドサウンドだけど、初期の繊細な部分も表現できたらなってことでやってましたね。

―イントロも、ふわっと来るようなサウンドですし。

菊池:あれは打ち込みっぽい感じでやっていたんだけど、雰囲気で曲の世界に引っ張っていけるような導入部分を考えた感じですね。

―アニメでも、あの部分が生きていて、すごく良かったです。

micco:より神秘的になってて。映像もすごく神秘的で不思議な世界でした。

菊池:誰も予想できなかった感じだね、今回は。

―でもサウンド自体は、やっぱりバンドサウンドで、しかも意外とギターの音が大きい。

菊池:そうですね。あまり歌が大きくないですね。バンドで一体感があるサウンドにしていたので。

micco:サビの疾走感は出したかったから、そういうところで、一緒に走っていくようなアレンジで良かったんじゃないかなぁって。

―ギターソロも入ってますし。

micco:ギターソロやってた!

菊池:あんまりやらないことをやったんだよ、今回は。『アニメフェスタ』の時にこの曲をやったんですけど、ギターソロがあるのもいいなって。たまにフィーチュアされる部分があるとライブも見せやすい。

micco:今回、ソロ弾いてるなぁ、どうしたんだろうって思った。

菊池:自分の曲じゃないからじゃない?

micco:そうか! そうかも! アピール度がそこに出てるのかもしれない。

菊池:そこに主張が入ったんだね、無意識に(笑)。でも、miccoの曲はストレートなので、アレンジにすごく迷って。

micco:すごく悩んでた。私は投げっぱなしで(笑)。

菊池:自分の曲だったらメロディで起承転結が付くんだけど、miccoの曲はストレートなので、アレンジで色を付けていくってことをしたほうがmarbleらしくなるんですよ。

―なるほど。

菊池:miccoの曲は、歌ってて気持ち良い部分が凝縮されてるけど、歌っている気持ち良さと聴いている気持良さって違うじゃないですか。例えばライブだと、流れてたところでブレイクが入ると、みんなが高揚するとか。そういうのを自分の中で消化する曲なんですよ。
客観的にここで一回落ちつかせたほうが、次のサビでみんなが喜びがますよって、そういうところをmiccoの曲にちょっとずつ足していくっていうことですね。

―アレンジで、聴き手と曲の距離をさらに縮める感じなんですね。歌詞についてですけど、「夢ぐも」って聞かない言葉ですよね。

micco:子供の頃って、雲を見ていろんな想像をしたじゃないですか。そういう純粋な気持ちとか、何かを想像する気持ちって、どんどん薄れちゃったりする。そういう心のゆとりみたいなのって大事だなって。空を見て、雲を見て、夢を見る気持ちを大切してほしいなってことで、このタイトルにしたんです。
希望を持った時って空を見上げるじゃないですか。だからすごく前向きな気持ちで作りました。それと、今回は初めて台本を読ませていただいたんです。

―初めて!

micco:初なんです(笑)。最後までのストーリーの中で、どういう詞にしようかなって。だから4期が一番『ひだまり』に寄っていると思います。ひだまり荘のみんなも、そういう時期なんじゃないかなってところも踏まえて書いていたりするので。

―それとこの曲は、切なさがあまりないと思いました。すごく前向きなので。

micco:それは私の曲ってところもあるんですけど、確かにそうかも。詞で言えば、1~3期は切ない部分があったり、どちらかと言うと陰の部分を書いているところが大きかったかも。

菊池:『ひだまりスケッチ』自体、ネガティブな要素ってほとんどないじゃないですか。そういう意味で、今回こういう表現が合ったのかな。

micco:Aメロの1行目とかは意識したりしてて、ひだまり荘のベランダから見た空って、きっと綺麗なんだろうなって、みんなが伸びをしている風景が浮かぶというか、そういうのを想像しながら書きました。

―カップリングの「いつか明ける空へ」は、ライブをイメージできる曲ですね。

菊池:12月2日(日)にイベント(marble presents 5周年感謝祭 ~マブダチの輪~)があるので、そこでやりたいなっていうのをイメージした曲ですね。今までにないようなテンポ感で、ゆったりなんですけど、いつもよりもちょっと力のあるゆったりめの曲というか。最後のラララのところは、みんなでも歌えるし。
marbleのファンの人たちを、マブダチって言って、みんなで和気あいあいとやろうって言ってるんだけど、和気あいあいやる曲もそんなにないから、いいんじゃないかなと。だからライブでやってみたいですね。

micco:mableの詞の中で、友達に向けての詞ってあまりなかったので、友達に向けて書いてみようって。この曲はあえて抽象的ではなく、わかりやすく書きました。
それに『ひだまり』も友達の輪がテーマになっているので、そこも合っているし、いいかなって。今回のシングルは考えて作ってるね。

菊池:考えてるね。より一層作品に寄り添ったね。『ひだまり』は関わっている度合いが深いので、自然とそういう流れになって。やっぱり『ひだまり』に関しては、スタッフやキャストの方たちと直接会って話す機会も多いし、変な言い方だけど、そういう人たちが喜んでくれないと報われないじゃないですか。みんなが“今回もmarbleで良かった”って思ってもらえるような気持ちでやらないと。それは常にあります。

―『ひだまり』に関わって5年ですもんね。

micco:一緒に成長できてるなって思います。

菊池:『ひだまり』でファンになってくれた人も多いですし、marbleのファンもそうだけど、自分たちからの歩み寄りは絶対に必要で、好きなことやって、喜んでよっていう一方的なものじゃなくて、この曲ならみんなが楽しんでくれるっていう気持ちも常に持っていないと、一緒に楽しめないじゃないですか。デビューの時にできなかったこと、そういう楽しみ方が、だんだんわかるようになった。そういう意味では成長したと思う。

micco:達也と私はこういう人たちなんだっていうのもファンの方は見てくれたりしてて、詞に対する自由な感覚も「芽生えドライブ」の頃からは雲泥の差くらい、今は自由に歌っているよね。

菊池:開放されてきたって感じ。

―成長できたのは、自分たちだけではなく、ファンの影響も強かったんですね。そして、『ひだまりスケッチ』のイメージソング集『ひだま~ぶる×ハニカム』も12月26日に発売されるそうですが。

micco:今回はより『ひだまり』に近づけたいなと思って、台本を読ませていただいてるというのもあるので、何話のこのシーンから詞を膨らませようみたいな。ゆのちゃんなら、ゆのちゃんのここから抜き出そうみたいな書き方もしているので、『ひだまり』が好きな人なら、あそこからかなって感じてもらえるかもしれない。

菊池:見て、聴いて楽しむ感じです。第4期のアニメ放送を見終わった時に「夢ぐも」と「ひだま~ぶる×ハニカム」を聴いてくれたファンが、今回もmarbleで良かったなと思って頂けるものにできたらと思って制作しています。是非、楽しみにしていて下さい。

<Text/塚越淳一>

【CD概要】

TVアニメ『ひだまりスケッチ×ハニカム』ED主題歌
「夢ぐも」
2012年11月7日(水)発売

品番:LASM-4149
¥1,200 (税込)

発売元:株式会社ランティス / GloryHeaven
販売元:株式会社ソニー・ミュージックディストリビューション

(C)蒼樹うめ・芳文社/ひだまり荘管理組合

【CD INDEX】
01. 夢ぐも
作詞・作曲:micco  編曲:菊池達也
02. いつか明ける空へ
作詞:micco  作曲・編曲:菊池達也
03. 夢ぐも (instrumental)
04. いつか明ける空へ (instrumental)


TV アニメ『ひだまりスケッチ× ハニカム』
イメージソングアルバム「ひだま~ぶる× ハニカム」
2012年12月26日(水)発売

品番:LASA-5146
定価:¥3,000 ( 税込)

【イベント概要】
5周年感謝イベント「marble presents 5周年感謝祭 ~マブダチの輪~」公演概要
開催日時:2012年12月2日(日)
開場/開演:16:00 / 17:00
【東京】新宿BLAZE ( http://www.shinjuku-blaze.com/ )

■出演:marble(菊池達也、micco)
■ゲスト出演:阿澄佳奈、松来未祐 and more!
■チケット料金:【前売り】¥5,500(税込)【当日】¥6,000(税込)
※ 別途、1Drink代が¥500必要となります ※ 整理番号付 ※ 3歳以上有料
■ お問い合わせ先:ホットスタッフ・プロモーション03-5720-9999(平日15:00~18:00)
■ 主催:TOKYO FM/ランティス
■ 企画:アイウィル
■ 制作:Grand-slam

http://www.tbs.co.jp/anime/hidamari
●marble公式HP
http://www.marblemarble.net/