また、6月23日(土)12時~ 福家書店 新宿サブナード店にて、「灯籠」の発売を記念してサイン&握手会も行われます。
【映像作家 大林宣彦氏からの帯推薦文と担当編集者に当てた手紙】
*(帯推薦文)
『恋は幼くして死の匂い。甘美で痛切な言葉たちに刻まれて、心が悲鳴をあげる。
この小説に一つの奇蹟を見た。拍手を!』
*(担当編集者に当てた手紙より)
「SFマガジン編集者に宛てた手紙の中で~」
『灯籠』、一気に読み上げました。言葉に対してまことに鋭敏な才能。
小説家うえむらちかの発見は、文学界の一つの事件となると信じます。
また、広島の里言葉が、これほど幻想文学によく似合うという発明も一つの財産を生みました。
僕はこの人の才能と作品に、惚れ込みました。
<うえむらちか コメント>
―大林監督から推薦文、感想を頂いたことに対しての気持ちをお聞かせください。
広島県民にとってこれほど名誉なことはありません。
大林監督のお名前を聞いたときはちょうど里帰りをしていて母と一緒にいたのですが、
あれほどテンションの上がっている母を見たのは初めてでした。
実際に推薦文を頂くまでは、どういった感想を抱かれるのか不安な想いもありました
が、直筆のお手紙を見たときには嬉しさで叫びたい気持ちを抑えるのに必死でした。
―今の気持ちをお聞かせください。
よく本は一冊目ではなく二冊目の内容で評価が決まるという話を聞きますが、
二冊目の壁は厚く、『灯籠』を出すまでに二年もかかってしまいました。
しかし、その分納得のいく内容になったと思っています。
「面白い」と言って下さった母、担当さま、大林監督、そして何より自分自身を信じ
て、皆さまにお届けできることを心より嬉しく思っています。
是非、『灯籠』の世界をお楽しみください。
【書籍概要】
『灯籠』 うえむらちか著
2012年6月8日(金)発売
『ハヤカワ文庫JA』刊
定価651円(税込)*本体価格620円
【あらすじ】
広島に過ごす孤独な少女・灯(ともり)は、盆灯籠が似合う夏の日に、正造と名乗る青年と出会う。正造は、灯の心のなかに、いつの間にか消えないあかりを灯していた。少しずつ灯は、正造に心を開きはじめる。
しかし、正造は、お盆の時期にしか会うことができないのだという。そんな正造との逢瀬が、いつしか灯の生きる糧となっていったが……。
(うえむら ちか プロフィール)
1985年、広島県生まれ。
CM「アイフル」、ドラマ「ライフ」、映画「白椿」「ももドラ」出演や、
ラジオパーソナリティ、4コマ漫画連載など女優、タレントとしてマルチに活躍中。
2010年4月には『ヤヌス』で小説家デビューを果たす。
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