春秋戦国時代が舞台の壮大な物語をアニメ化!『キングダム』記者会見開催!!

By, 2012年5月4日



2012年4月25日(水)、都内・渋谷のNHK放送センターで、6月4日(月)からBSプレミアム夜7時からスタートのテレビアニメ『キングダム』の完成試写会と監督、豪華キャスト陣による記者会見が行われた。

『キングダム』は、原泰久氏が『週刊ヤングジャンプ』(集英社)にて、2006年より連載中。時は春秋戦国時代。西方の国・秦で天下の大将軍になることを目指し剣の修行に明け暮れる主人公、信(しん)の物語だ。

―まずは挨拶と一言をお願いします。


神谷純監督(以下:神谷監督):本日はお越し頂きありがとうございました。1話がようやく完成しました。50分という2話分の長さで大変苦労しました。観覧頂きまして、どの様に感じられましたでしょうか、これから長い長い戦いが始まって行きますので、最後までお付き合いください。


信(しん)役・森田成一さん(以下:森田):今日はお忙しい中、第一話の試写会にお越し頂きまして、誠にありがとうございます。僕たちも今日初めて完成したものを拝見したんですが、想像した以上にすごい迫力で一緒に感動しております。
生き抜くということをテーマに作っており、第1話ではそれが大変画面から飛び出して臨場感のある音で、みなさんの心に響いたのではないかと思います。


嬴政(えいせい)役・福山 潤さん(以下:福山):今回拝見して頂いた1話では政ではなく、漂というキャラクターでの出演だったのですが、ここから壮大な物語が出発していくんだなという第一歩をみなさんと見られて感激です。


河了貂(かりょうてん)役・釘宮理恵さん(以下:釘宮):今回の試写会の本編中では、ひとことも言葉を発してはいないのですが(笑)、あのふくろうの被り物をして走っていたキャラクターです。
今日初めて完成されたものを拝見して、ただただ圧倒されていります。収録も始まって何話かとりまして、改めて作品の素晴らしさをみなさんに伝えていければと思います。


王騎(おうき)役・小山力也さん(以下:小山):大変過激で壮大で、そしてエネルギーにみちみちた素晴らしいドラマの中で、最後の方で一瞬えげつない唇をしていたのが私くしの演じたキャラクターです。非常に大きな唇です。大きいのは唇だけではありません。顔はもっと大きいです。
そして体も大きく、その魂はもっともっと大きいので、その魂をいかに本物にしなくてはならないかと今日感じました。一生懸命がんばります。

―作品に対する意気込みをお聞かせください。

神谷監督:この作品の大半をCGで作っております。なぜCGの手法を使ったといいますと、今後物語の大半が戦になってきます。その戦の中で生きていく人間がその度フォーカスされて、感情も気持ちも顔そのものもアップになっていくなか、作画の中でそれをやっていくのは、現実問題難しいということで、ずいぶん考えたのですがこのやり方をとらせて頂きました。
CGのアニメーターも「演技」というものをどうやっていくのか、試行錯誤しながらこなしております。非常に大きなチャレンジをしているこの状況をどうぞ応援頂けます様、お願いいたします。

森田:この作品でやりたいことは、何にもしばられずに叫ぶことです。信という男の子は、何ももってなくて、下僕で布切れ1枚しかまとわない少年です。本来なら絶望するところを、上を向いて大将軍を目指していく。本当に雄雄しく、心を打つ声じゃないといけないと思いました。
収録では全力で叫びすぎて、翌日は体中が筋肉痛になっているんですが、それぐらいしないと信の気持ちが伝わらないと思っています。信という人間に命をかけてがんばっていきます!

福山:信のとなりで収録していて、「横の奴は超人か?」と心配していたので、森田さんが翌日筋肉痛になると聞いてホッとしています。作品を通して、2人がどのようにして、生き抜く力を持つのか、意思を台詞に込めて届けたいです。
作品に対する熱量は、森田さんに負けず劣らずで、プレッシャーが自分の中で大きくて、今後出てくる名のある将軍に負けないで台詞を吐くということを考えると怖気ずきそうなんですが(笑)、いつかその人達に負けない台詞が出せればと思います。

釘宮:オーディションの際に、セリフと該当する箇所のマンガをみて、直感的にもっとこの子を演じてみたいと思い、「受かれ受かれ」と願っていたので今、今日ここにいられるのが嬉しいです。
原作も素晴らしく、スタジオでも先輩たちに囲まれて収録していて、幸せです。河了貂は、あまり争いに参加することはないのですが、みずみずしい感性と視線で、争いを見つめていければなと思います。

小山:今回は僕にとってもチャレンジで、王騎は常に余裕を持っていなければならない、力を抜いていなければならない、だがその力が大きくなくてはならない。僕は身体も大きい方ではありません。そんな人間が大きな人間にあこがれてそういう役をたくさんやらせて頂きました。
今回マイクに立ったとき、大きな存在になってあの大きな唇が自分のものになっていなくてはならないと思っております。気をしっかり引き締めて望もうと思います。

―今作の一番のテーマを教えてください。

神谷監督:生きるということです。何もない少年が、将軍になるということで戦乱をかけあがっていく様をやっていきたいと思っています。

―CGで描くということですが、これはモーション・キャプチャーなのでしょうか?

神谷監督:モーション・キャプチャーは全く使っておらず、CGアニメーターが通常の作画のアニメーターと同様、手で作っております。その手法もあったのですが、アニメ作品として、アニメーターが個々で作った方が血が通ったものができるのではないかと思いました。

―コンピューターで描くところと、と手書きでやっているところがあるのでしょうか?

神谷監督:約4/3がCGで、残り4/1が作画です。適材適所とは思っているんですが、キャラクターのアップは作画、身体全体を使ったアクションはCGが多いです。

―時代設定が非常が古いですが、衣装や美術などどうされていますか?

神谷監督:おっしゃる通りでしてあまり資料がなく、どうしよと思い手探りでやっているんですが、本当に困ったときは原作の原先生に頼っておいます(笑)。

―声優のみなさんにお伺いします。演じる際のポイントを教えてください。

森田:バカになることだと思います。バカ正直というか、素直でないと信という少年にならないと思います。ただ真っ直ぐに演技をしています。

福山:意思の強さを具現化したいと思います。役者として、やりがいのあるキャラクターで、毎回毎回悩みながらやっています。

釘宮:幼いながらが芯がしっかりしているので、そこをしっかりと押し出して演じたいと思います。彼女を自分らしく見つめて演じていければと思います。

小山:テーマはレバーです。つまり肝ーです! いかに肝を据えるかということです。不動心を心に据えてやって行きたいと思います。

<Text・Photo/大根田 理絵>

●『キングダム』アニメ公式サイト
http://www9.nhk.or.jp/anime/kingdom/