会場となるパシフィコ横浜には、『薄桜鬼』を愛するファンが多数集結。イベントスタート前から会場のロビーは一般にも開放され、グッズ販売や原画展示などでにぎわっていた。
もちろん、千鶴や新選組隊士、風間のコスプレイヤーも多く、会場に設置された薄桜鬼の舞台背景をバックに写真を撮って楽しんでいた。
イベント(昼の部)の出演者は、メインキャストの桑島法子(雪村千鶴役)、三木眞一郎(土方歳三役)、森久保祥太郎(沖田総司役)、鳥海浩輔(斎藤一役)、吉野裕行(藤堂平助役)、遊佐浩二(原田左之助役)、津田健次郎(風間千景役)と、TVアニメシリーズの主題歌を担当した吉岡亜衣加、mao、黒崎真音。
沖田総司の注意事項アナウンスが場を和ませ、「そろそろ始めようか。準備はいい?」の合図で、『薄桜鬼 雪華録』のOP曲「夢ノ浮舟」が流れる。吉岡亜衣加の切なくも力強い歌声に、会場の気持ちも上がっていく。間奏で出演者が登場すると、会場はさらに盛り上がった。
そしてそのまま、キャストによる生アフレコがスタート。OVAの主軸にもなっている島原潜入事件。OVAでは、5人の隊士、それぞれの視点で描いたものだったが、今回は5巻すべての島原潜入事件を時系列順に組み直したスペシャルな内容。声優陣の迫真の演技に感動すると共に、面白いシーンでは会場から自然と笑いが起こるなど、生ならではの臨場感が味わえた。
物語の終わりに合わせ、黒崎真音がOVAの沖田編の最後を感動的に彩った「夢幻-a true love tale-」を歌う。伸びやかな歌声で、物語の余韻に浸ることができた。
続いて始まったクイズコーナーは、アニメ 『薄桜鬼』の公式ツイッターのフォロワーに10個のシーンからお気に入りシーンえを選んで貰い作ったランキングから、1・2・10位をNG枠にし、それを当ててしまった人が、自分のサインをその場の抽選で選ばれた観客に直接渡しに行くという、観客的にはかなり嬉しい企画。トークも面白かったが、最終的に両チーム全員でステージを降りてサインを渡しに行ったりと、嬉しいハプニングがたっぷり。
会場が暗転すると、吉岡亜衣加が再び登場。TVアニメ1期のオープニング曲「十六夜涙」を。やはり『薄桜鬼』を代表する、ものすごいパワーを持っている曲。会場もサイリウムを振りながら盛り上がっていた。
そしてそのまま朗読劇「雪が華のように舞うとき」へ。伊東に付いて藤堂と斎藤が新選組を抜ける前の時期、藤堂と原田、斎藤と沖田の絆を強く感じるやり取り、土方と千鶴の少し切ない会話、そこから風間と土方の、互いの考えをぶつけ合う深いやり取りなど、薄桜鬼の魅力が詰まった、それでいて心がぎゅっと切なくなる朗読劇だった。
最後はmaoが、1期のエンディング曲「君ノ記憶」を歌う。切なさが心にしみる歌唱で、朗読劇の感動をすっと心に閉じ込めることができた。
歌が終わり、鳴り止まない拍手の中、土方と千鶴の会話が続く…。土方が「俺たちがまだ浪士組と名乗っていた頃の話を聞いてくれるか?」と語ると、スクリーンに新アニメプロジェクトの文字が! そこでTVアニメ『薄桜鬼 黎明録』がこの夏にスタートすることが発表! さらにOVA『薄桜鬼 雪華録 第六章 千景編』(2012年6月)の発表が続く。立て続けの嬉しいニュースに、観客も興奮を隠しきれない様子だった。
最後はキャストとアーティストが勢揃いし、それぞれが先の新プロジェクト発表を受けての想い、そしてイベントの感想を語った。
三木眞一郎が挨拶のしめにこれからも薄桜鬼を応援して欲しい、と語りイベントは終了かと思いきや、さらなるビッグサプライズが! キャスト退場後暗転した場内に響く土方のセリフの後、スクリーンに映し出されたのは新アニメプロジェクト第三弾の『劇場版 薄桜鬼』の文字! 完全新作・全二部作で2013に公開されることが発表された。 観客もまったく予期していなかったこの展開に、今日一番の歓声で応えていた。
最後の最後でサプライズの連続となったが、『薄桜鬼』の人気を再確認しつつ、まだまだ続く『薄桜鬼』に期待が膨らむ、そんなイベントだった。
【イベント概要】
「薄桜鬼 雪華録」~春の夢~
2012年2月26日(日)
【昼の部】 開場12:30 開演13:30 終演15:30(予定)
【夜の部】 開場17:00 開演18:00 終演20:00(予定)
●アニメ『薄桜鬼』シリーズ公式サイト
http://www.geneonuniversal.jp/rondorobe/anime/hakuoki/