豪華クリエイター陣にも注目! デビューシングル「七つの海よりキミの海」をリリースする上坂すみれを直撃!

By, 2013年4月24日



声優として活躍中の上坂すみれが2013年4月24日(水)、いよいよソロデビューシングル「七つの海よりキミの海」をリリース!
今年2月にニコファーレで行われた『決起集会vol.0』から2ヶ月あまり、ついにそのベールを脱ぐ。神前暁、伊藤賢治、田中秀和、畑亜貴といったそうそうたるクリエイター陣を従えた渾身の1枚に込められた想いを語っていただいた。

―まず、プロフィールに「ロリータは『装甲』であり、外界と戦う武器である」とありますが、これはどのような意味なのですか?

上坂すみれさん(以下、上坂):私、中学生の頃は家でパソコンをやって……というような生活を送っていたのですが、ちょうどその頃ロリータが世間にも出始めた頃で、雑誌を買い始めたらハマってしまって。グラビアの横には「今日は夜通しでお茶会」みたいなストーリーが描かれていて「物語のキャラクターになれるんだ」と感動しました。
横浜にもお店があるので、そこで服を揃えて、それに会わせたメイクをして……。
ロリータは自分に自信がなくても自分を強化して見せてくれるということで「装甲」という表現を使っています。
たまにロリータ以外の普通の服を着て買い物に行くこともありますが、ロリータを着ることで「オン・オフ」を切り替えられる、というのはあります。

―『ACE2013』では、ご自身のプロデュースされたファッションも披露されたんですよね。

上坂:本当は1種類だったのですが、どうしても絞りきれないので2種類にしていただきました。『魔法少女まどか☆マギカ』の暁美ほむらちゃんと『東方プロジェクト』のうどんげちゃんのコスプレをプロデュースさせていただきましたが、とてもワクワクしました。

―では、CDデビューが決まった時の、率直な気持ちをお聞かせください。

上坂:まさか私が!? と思いましたね(笑)。元々歌を歌ったり聴いたりするのは好きだったのですが、人前で歌うということがなかったので「歌うということはライブもやるんですよね?」とか、色々と考えてしまいまして……。

―タイトルチューンの「七つの海よりキミの海」は4月より放送中のTVアニメ『波打際のむろみさん』(以下、『むろみさん』)のOP主題歌になっていますが、最初からタイアップが聞かされていたわけではなかったとか?

上坂:実はそうなんです。

―『むろみさん』のタイアップが決まったことを聞いて、どう感じました?

上坂:実は、アニメのオーディションを受けた後にタイアップが決まったという話をいただいたのですが、ハイテンションな作品ですので、どんな曲でも合うんじゃないかと思いました。

―では、『むろみさん』で演じた住田さんというキャラクターについてお聞かせください。

上坂:隅田さんは、むろみさんが博多弁を使うのに対し、標準語でしゃべります。むろみさんと比べると常識人(人魚?)でお姉さんのようなイメージを受けますね。このようなお姉さんキャラクターはあまり演じたことがないので、原作を読みながら考えて演じました。

― 一方の、あまり常識人(人魚)ではない田村ゆかりさん演じるむろみさんとの掛け合いで、田村さんに対して何か感じることはありましたか?

上坂:隅田さんはむろみさんを見守るような立ち位置にいますので、特に「申し訳ない」などということは思いませんでしたが、アフレコ時に田村さんと座っている距離がすごく近かったので「何を話そうかな」など、ずっと考えてました(笑)。

―それでは、「七つの海よりキミの海」のレコーディング時のエピソードを教えていただけますか?

上坂:「色々な要素を入れていこう」ということになりまして、パートによって歌い方を変えるべく、色々とレクチャーを受けました。
昭和歌謡のような部分では節回しを入れてみたり、デスメタルっぽい部分はデスメタルボイスを入れてみたり……。
合いの手をその場で書いていただいたりもしましたね。

―実際に歌ってみて、難しさは感じましたか?

上坂:曲を通してテンションがとても高いので、1回歌うごとに魂を注ぎ込む感じでした。ライブやイベントでは当然最初から最後まで歌いきらなければならないので、テンションを保つためにはどうするか、色々と考えています。

―レコーディングにはどのくらい時間がかかりました?

上坂:今回は仮レコーディングと本番とで大きく2回レコーディングをしましたので、時間をかけて収録しました。
畑さんが差し入れてくださった甘いものを食べて、何とか乗り切りました(笑)。

―その畑さんや、作曲された神前さんからは何かアドバイスをいただきました?

上坂:基本は自由に、ということでしたが、先ほども少し話した、節回しの部分などについてはアドバイスいただきました。

―ちなみに、好きなフレーズは?

上坂:全人類一致で、一番印象に残るのは「むろみ!やめて!~」の部分でしょうけど(笑)、どの歌詞をとっても意味のありそうな、不条理なものを感じますね。
個人的には出だしの部分を歌うのはとても楽しいです。「これから物語が始まるぞ」というワクワク感からの「むろみ!ここだ!」という急展開の流れが好きです(笑)。

―実際に曲を披露されてみていかがでしたか?

上坂:これまで何度か披露させていただきましたが、真っ赤なサイリウムに染まって、『ACE2013』のスターチャイルドブースで披露した時は、通りがかりの人たちも思わず足を止めてしまうようなすごい光景になっていまして。スターチャイルドの星が違う意味の星になってしまったようでした(笑)。

―今回の曲を初お披露目した『決起集会vol.0』もすごい盛り上がりでしたね。

上坂:あの時はリハーサルが一番緊張していたような気がします。
でも、ひとたびイベントが始まってしまいますと、初披露の曲なのにも関わらず、集まった皆さんが旗を振って応援してくださったのでとても緊張しましたが安心して歌えました。

―そんなに緊張を感じさせないようなイベント回しだったと見受けられますが?

上坂:トークの部分はいつも通りだったかも知れませんね。とても興奮していました(笑)。

―イベントでは、今後グッズ化したいものを色々と提案されてましたが?

上坂:おおむねグッズ化しそうな情勢です。
ライブで言いますと、サイリウムと旗が一体化しているものや、ライブの最後などに客席に投げ入れるカラーボールなどの代わりにミリタリーっぽいケースや小銭入れを投げ込んだりしたら面白いかな、と思っています。
また、同志の中にはロリータが好きな女の子も多いので、そういった服装もグッズにできれば、と思っています。

―4月末に開催される『決起集会vol.1』でお目見えするのでしょうか?

上坂:どうでしょう……? ただ、こちらで間に合わなくても、通販などで必ず手に入るようにしますので、楽しみに待っていて下さい!

―ところで、ご自身のラジオ番組『上坂すみれの乙女*ムジカ』に憧れの大槻ケンヂさんがゲストに登場されるそうですね。

上坂:大槻さんが所属する「筋肉少女帯」(「筋少」)とともに育った私が、まさか自分の番組に大槻さんをゲストでお呼びできるとは思いませんでした。
収録のことは覚えていないです。何をしゃべったのか、声が上ずっていたのか……聴き返すのも恥ずかしいです(笑)。
しかも、雑誌で対談もさせていただいたんですよ! 大槻さんと言えば最近出されたエッセイを読ませていただいたのですが、その雰囲気がそのまま大槻さんを表しているようでして、物腰も柔らかで、お話がとても面白いんです。まるで紙芝居屋さんを見ているようでした。

―紙芝居屋さん?

上坂:昭和の時代には、公園で、子供たちの前で紙芝居をしにやってきたおじさんがいて、ヒーローだったじゃないですか。
大槻さんは色々な活動をされているのでお話がうまく、子供心がワクワクするんですよね。
私自身、中野ブロードウェイに通ったり、「筋少」のモチーフが出てくるような映画や小説に触れていたので、私が吸収したものを持っていらして、大槻さんのいつまでも話を聞いていたい、という気持ちになりました。そういう意味で「紙芝居屋さん」です!

―なるほど。では「昔、頭のなかで描いていた大槻さんとは違うな」、という印象はありました?

上坂:私が「筋少」にハマりだしたころは、ちょうど活動を休止していた時期でして……。
タイムラグもありますので「変わった」という印象は受けないのですが、「40代・ロックミュージシャンってこんな感じなのかな」という独特の風格があって……お会いできて本当に嬉しかったです!

―C/Wの「我旗の元へと集いたまえ」ですが、ゲーム音楽などでおなじみの伊藤賢治さんが作曲を担当されています。

上坂:イントロを聴いただけで伊藤さん作曲だということが分かりますよね! 
私はゲーム音楽を集めるのも好きなので、歌うのはもちろん、聴いていても楽しいですし、振り付けもノリノリで。『ACE2013』で披露したのが初めてで、まだあまり歌えていないのですが、今後どんどん歌っていきたいと思います。

―歌詞も、同志たちを奮い立たせるような内容で。

上坂:曲がなければ演説みたいな内容ですよね! 

―では、こちらの曲のレコ―ディングにまつわるエピソードを教えてください。

上坂:ディレクションを直接伊藤さんにしていただいたので、最初はとても緊張しました。でも、話すととても気さくな方で、名刺も流行りのソーシャルゲームのキャラクターが入っていたりして(笑)。
レコーディングでは、「泣きのメロディ」と言うんですか? その部分は「ジャンヌ・ダルクのような悲壮感のある感じで歌ってみて」と言われました。

―最後に「我らとわれらの道を」ですが、こちらはまさに「行進曲」といった感じの曲ですよね。

上坂:軍歌ファンの私としてはとても嬉しいです。

―「行進!行進!」の部分はアニメ声で表現されてますね。

上坂:幼女が列の先頭に立って行進するイメージです。笑ってしまうくらいに生真面目に進んでいくイメージですね。合いの手の部分は「ファンタジーっぽくやってみましょう」、ということでしたので、声色を変えて5パターンくらい録ったものを重ねてみました。

―どんなパターンを録られたのですか?

上坂:幼女と、デスボイスと、金髪ツインテールちゃんと、強そうな人と、太ましい人がいたはずなのですが、デスボイスさんと太ましい人が後ろの方に行ってしまったようで……(苦笑)。

―せっかくですのでバラバラに聴いてみたい気もします。

上坂:事務所のボイスサンプルとして使っても面白いかも知れませんね(笑)。

―しかし、改めてクリエイター陣を見ると、本当に豪華ですよね。

上坂:本当に贅沢ですよね。デビューシングルから、私の趣味嗜好を反映させていただいて光栄です。
ジャケットを取っても、曲を取っても素晴らしく、PVもすごいんですよ。

―PVの内容はどのようなものになりますか?

上坂:『決起集会vol.0』の模様を編集して、ドキュメント風に仕上げています。
「電気グルーヴ」のPVなどを手がけている田中秀幸さんにお願いさせていただきましたので、「電気グルーヴ」ファンの私としては胃がしゅくしゅくするようです(苦笑)。
イベントのOPで、人だかりや国会議事堂のような建物などのイラストがアバンギャルドに交差して、客席のура(※ウラー/万歳の意味)三唱が始まり、満を持して曲が始まるというPVです(笑)。
シングルのCMが放送されているのですが、こちらのPVが流れていて。赤々としていて、一度修正が入るくらいでしたので、視聴の際にはご注意ください(笑)。
私が文化放送でパーソナリティを務める、『Leady Go!!』という番組内で描いたイラストやこの為に描き下したイラストもたくさん登場しますので、こちらも注目して欲しいです。

―改めて今回のシングルが完成しまして、いかがですか?

上坂:本当に、これ以上ないものが出来上がったと思います。でも、デビューで「これ以上ない」ということになってしまうと困りますね。今のはナシで(苦笑)。

―では、今後はどのような曲を歌って行きたいですか?

上坂:色々なジャンルの音楽を聴くのが好きなので、昔のアニソンのように金管楽器だけで伴奏ができているような曲、サラサラ音が入っている戦時歌謡のような曲もいいですね。

―4月28日(日)、29日(月・祝)に開催される『決起集会vol.1』『決起集会vol.2』も目前に迫ってきた、ということで、現段階で決まっていること、やりたいことがあれば教えていただけますか?

上坂:「原宿アストロホール」と「東京キネマ倶楽部」、という全く違った雰囲気が出せればいいな、と思いまして。
イベントのそれぞれのサブタイトルは私が考えさせていただいたのですが、原宿ですとロリータやイチゴをモチーフとしたステージになるのでは? と思います。
キネマ倶楽部は会場がとにかく大正の雰囲気が出ているので、その雰囲気に負けないような、いい意味でいかがわしい雰囲気をかもし出していければ、と思います!

―大正と言えば大正浪漫のイメージがすごくあるのですが、もしかしたらそのような衣装も期待できそうですか?

上坂:以前、雑誌用の撮影をした時、袴の大正浪漫の衣装を来たことがあったのですが、すごく楽しかったので是非着て見たいです。みんなで記念撮影したいです!

―上坂さんは色々な衣装を着こなせますからね。

上坂:軍服で歌う、というのも憧れます!

―そう言えば、『決起集会vol.0』ではプロパガンダポスターも企画に上がりましたね。

上坂:レコード店に貼られていたら壮観ですね。そしてはがされる、という(笑)。
はがす時はぜひ、端っこが残るように思いっきり上からはがして欲しいですね。町の景観が損なわれてしまいますので問題かも知れませんが(笑)。

―決起集会のほかにも『秘密集会』も各地で行われているようですね。

上坂:同志との交流を深める、特製ステッカーのお渡し会なのですが、私、お渡し会がとても好きなんですよ。お話ができると「同志がいるんだ」と実感できますし、どんどんやっていきたいと思います!

―少々気が早いかも知れませんが、ファンクラブにはご興味はありますか?

上坂:同志たちとのんびりできそうで楽しそうですね。お茶会なんかやってみたいです。
一緒に中野ブロードウェイを回る企画も楽しそうですね。どこか1店舗入ると、そこにずっと入りっぱなしなので、皆さんに迷惑をかけてしまうかもしれませんが(笑)。

―例えば、バスツアーなんていかがでしょうか?

上坂:いいですね、どこに行くかわからないツアー、楽しそうです。私、いいトンネル知ってますよ(笑)。

―最後に、ファンの方に一言お願いします。

上坂:決して危ない内容のCDではございませんので(笑)、是非お聴きください。同志募集中です!

<Text・Photo/ダンディ佐伯>

【CD概要】
「七つの海よりキミの海」
発売日:2013年4月24日(水)


【初回生産限定盤】
品番:KICM-91447
税込:¥1,700

M1.七つの海よりキミの海
M2.我旗の元へと集いたまえ
M3. 七つの海よりキミの海(off vocal ver.)
(本人ジャケットAパターン)
【M1 楽曲PV収録DVD付き】


【アニメ盤】
品番:KICM-91448
定価:¥1,500

M1.七つの海よりキミの海
M2.我旗の元へと集いたまえ
M3. 七つの海よりキミの海(off vocal ver.)
M4.七つの海よりキミの海(TV size mix)
(「波打際のむろみさん」描き下ろしアニメジャケット)
※2013 年6 月末までの期間生産限定となります。


【通常盤】
品番:KICM-1449
定価:¥1,200

M1.七つの海よりキミの海
M2.我旗の元へと集いたまえ
M3.我らと我らの道を
M4. 七つの海よりキミの海(off vocal ver.)
(本人ジャケットBパターン)

●上坂すみれスターチャイルド HP
http://www.starchild.co.jp/artist/uesakasumire/