星海社より好評刊行中卯、渡辺浩弐原作の人気シリーズ『ゲーム・キッズ』シリーズを声優が生朗読するイベントが2013年5月4日(土)、ufotable CINEMAで行われた。
当日は声優の阿久津加菜さん(『彼の両手の中で』担当、以下同文)、五十嵐裕美さん(『にせものの月』)、加隈亜衣さん(『運の良い石ころ)、森谷里美さん(『オンリーユー』)、松嵜 麗さん(人生支援課)が登壇。
なお、この5作品は「キャストにどの作品を読んでもらいたいか」、事前に行われたリクエストにより決定したもの。
静寂の中で雰囲気満点の朗読をたっぷり楽しんだ後は、マウスプロモーションの納谷氏と、星海社の太田氏を交えてのトークパート。
トークに先立ち、渡辺先生から応援(?)メールが。「自分は今、徳島ではなくオンラインゲームの世界にいます」と「自分も徳島へ行きたかった」、という気持ちがひしひしと伝わってくる内容に、太田氏も思わず「来ていただければよかったですね」(笑)。
続いて、朗読を終えたキャスト陣から感想
が送られた。
阿久津さん:私たちは、普段はスタジオでの収録が多く、間違えても魔法のように編集してくれる機械があったりしますので(笑)、今回、皆さんは貴重な経験をなさったのではないかと思います。
今後も「成長するぞ」という気持ちを込めて、やっていきたいです。
私が朗読した作品は、どんでん返しからのどんでん返しという、比較的分かりやすい内容だったので、上手に伝われば、と思っています!
五十嵐さん:ニコニコ生放送の『金曜朗読館』出演時もそうでしたが、私の朗読作品は難解なものが多いような気がするんですよね(苦笑)。読まれた皆さん各々に答えがあると思うんです。サスペンスは好きなので、他の作品も読みたくなりました。
森谷さん:私の読んだ作品は、一応相手はいるのですが、私の方から一方的に話していて、色々な展開があるので、読んだ時に「面白いな」と思いました。マイクの位置的に、ずっと下を向いてやっていたので、途中でよだれがたれてきそうになりました(笑)。
またこのような機会があれば、是非参加させてもらいたいです!
加隈さん:今年に入って2回目の朗読劇なのですが、まさかこんなに短いスパンでやらせてもらえるとは思いませんでした。
色々な解釈ができるお話で、最初に「これだよ」と答えを与えないような読み方をしようと思っていて、私自身が思ったことをありのままに表現しよう、と思いながら読みました。
松嵜さん:加隈さんが一切セリフがない作品なのに対し、私が読んだのはセリフしかない作品でした。なので、出てくる二人のキャラクターを、聞いているみなさんにイメージしてもらいやすくするために、言い訳ばかりのダメ女の方を特に濃く、誰が聞いても「この女嫌だな……」とか、「あぁ……こういうダメな人いるよね……」と思っていただけるように演じました。
納谷氏いわく「作品の読み方、キャラクターの演じ方に正解はなく、人それぞれ解釈が違うのが当たり前なので、各々の楽しみ方をして欲しいですね」とのこと。皆さんの心の中にはどのように残っただろうか?
最後に、今回の朗読で使用した書籍に全員のキャストと渡辺先生のサインが入ったものが当たる抽選会が行われ、盛り上がる中で朗読会は終了した。
<Text・Photo/ダンディ佐伯>
●『2013年のゲーム・キッズ』サイト
http://sai-zen-sen.jp/fictions/gamekids2013/