東山奈央、伊藤 静、土屋神葉が 片岡 凜と田牧そらに声優の“極意”を伝授!? 映画『この本を盗む者は』ジャパンプレミア レポート

By, 2025年12月2日



2021年本屋大賞にノミネートされた深緑野分の人気小説『この本を盗む者は』の劇場アニメが2025年12月26日(金)公開! 本作のジャパンプレミアが2025年12月1日(月)に東京・新宿バルト9で開催された。
上映前に行われた舞台あいさつには、深冬役・片岡 凜、真白役・田牧そら、深冬の叔母である御倉ひるね役・東山奈央、“風来坊”を名乗る女性・与謝野蛍子役・伊藤 静、そして書店員の大学生・春田貴文役・土屋神葉らキャスト陣、さらに福岡大生監督、キャラクターデザイン・作画監督を務めた黒澤圭子が登壇。
自身が演じたキャラクターや制作時の裏話、アフレコ時のエピソードなどについて語った。

―片岡さんと田牧さんは初の声優挑戦となります(約1カ月、5回に分けて収録)。アフレコの感想を教えてください。

片岡:新鮮さとワクワク感があり、学ばせていただく日々でした。
カメラの前での演技とは180度違っていて。アニメのアフレコは「画のなかにどれだけ入りこめるか」が勝負だと思いました。

田牧:声優さんのお仕事に憧れがあったので、アフレコの日をワクワクしながら待っていました。
楽しい反面、決められた台本や映像を見ながらの演技が大変だったので、プロの声優さんたちはすごいな、と思いました!

―アフレコで思い出深かったことはありますか?

片岡:真白ちゃんがカッコいい声を出すシーンがあり、そこで監督から「『壁ドン』してみて」、とディレクションがあったんです。
私が壁ドンされながら真白ちゃんの演技を受けたことが、とても印象に残っています。

田牧:思っていたよりも、カッコよく演じられたのではないでしょうか……(笑)?

福岡監督:確かに、想定以上のカッコいい真白が出来上がりました(笑)
ほかにもセクシーなボイスにも挑戦してもらったりして、とても助かりました。

―ひるねは不思議な存在感がある役回りでしたが、演じるうえで気を付けたところは?

東山:まだまだ言えないことがたくさんあり、スタッフさんからも「気を付けてよ」と念を押されているのですが……(笑)
面倒を見てもらわないといけない、いつも昼寝をしているおばちゃんなんです。
ダメなところもありますが、そこも含めて愛されているんだろうな、と。

―作中、様々な物語が展開し、伊藤さんと土屋さんは様々な役柄を演じています。

伊藤:作中に登場する物語ごとに、あまりにも役柄が違いすぎるので「たまたま似た顔と似た声帯を持っている別の人」という認識で演じました。

土屋:アフレコの前日、いろんな動画をあさって、午前3時くらいにようやく渾身のニワトリを演じられました!
ちなみに後日、シンガポールに仕事に行ったとき、ニワトリに遭遇したのですが、鳴きまねをしたら逃げていきました(笑)

―黒澤さんはご自身でかなりのカット数を描いたそうですが。

黒澤:実はレイアウトの4割ほどを担当しました。日常パートが多かったので、ヘンテコな世界に入る前にはヘンテコな動きをしないよう、“普通”を意識するようにしました。
また、作画監督は私1人だったので、全てのカットを見ましたし、メカやプロップデザインもやらせていただいたので、本当に挑戦でした。

―「劇場長編アニメーション」を制作するにあたり、演出で気を付けたことは?

福岡監督:たくさんの設定を作った結果、『広辞苑』くらいの分厚さになりました(苦笑)
本作の観終わったとき、みなさんに深冬ちゃんと真白ちゃんを好きになってもらえるよう、その設定をすべて生かしました。
また、劇中の音楽については本の世界ごとにスタジオを変えていて、日本をはじめ、ヨーロッパなど世界中で収録しました。

―本作では、本の呪い「ブック・カース」が発動すると、街の人は物語の登場人物に変わってしまいますが、片岡さんと田牧さんは、何にでも変われるとしたら、どんな人物になりたいですか?

片岡:お父さんになってみたいです。一年中呪いにかかっていそうな人生を送っているので(笑)

田牧:胃が大きい人です。いっぱい食べられる人になりたいですね(笑)

 
後半は、片岡さんと田牧さんから声優陣にアフレコに関する質問が。

片岡:1か月くらい、5回にわけて収録してたのですが、収録中、お腹が鳴ってしまうのが大変で……。
“勝負飯”みたいなものはありますか?

東山:キャストさんは私を含め、何か食べるものを携行していることが多いです。
私はシェイカーにプロテインの粉だけ入れて、お腹が空くと水で溶かして飲んでいます。腹持ちがいいので!

伊藤:私は「一口ようかん」を食べています。甘くて幸せな気持ちになれるんですよね。

土屋:僕は逆に眠くなってしまうので、アフレコ前にガッツリ食べるようにしています。
おすすめの勝負飯は「馬刺し」です。
「叫び」のある仕事があっても力強く叫べますし、すっきりした味わいで持続力もあるので!

田牧:私も、お腹の音に関してはすごく気になっていたので、素晴らしいお話を聞けてよかったです!

<レポーター・カメラマン/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>

【劇場版概要】
劇場アニメ「この本を盗む者は」
2025年12月26日(金)全国ロードショー

【スタッフ】
原作:深緑野分「この本を盗む者は」(角川文庫/KADOKAWA刊)
監督・コンテ・演出:福岡大生
構成・脚本:中西やすひろ
キャラクターデザイン・作画監督:黒澤桂子
美術:草薙
色彩設計:村田恵里子(グラフィニカ)、加口大朗
CGディレクター:市川孝次(グラフィニカ)
2Dデザイン:久保田彩(グラフィニカ)
撮影監督:戸澤雄一朗(グラフィニカ)
編集:重村建吾
音楽:大島ミチル
音響監督:郷文裕貴
アニメーションプロデューサー:比嘉勇二
アニメーション制作:かごかん(株式会社かごめかんぱにー)

配給:角川ANIMATION
製作幹事:KADOKAWA
製作:「この本を盗む者は」製作委員会

【キャスト】
御倉深冬:片岡 凜
真白:田牧そら
御倉ひるね:東山奈央
御倉あゆむ:諏訪部順一
与謝野蛍子:伊藤 静
春田貴文:土屋神葉
要 純一郎:千葉 繁
チェ・タンビ:鈴木崚汰
原田夏芽:上田麗奈
菊地田 治:関 智一
春田栞:高橋李依
御倉たまき:朴 璐美

●作品公式サイト
https://kononusu.com/
●作品公式「X」
@kononusu_anime