アニバーサリーイヤーに 黒崎真音の歩んだステージの記憶がよみがえる 「Animelo Summer Live 2025 “ThanXX!”」(DAY1)レポート

By, 2025年10月10日



毎年夏に恒例となっているアニメソングの祭典「Animelo Summer Live 2025 “ThanXX!”」が、2025年8月29日~31日の3日間、さいたまスーパーアリーナで開催された。

 

今回で20周年を迎えた「アニサマ」。過去19回の公演を映像と音で振り返り、アニバーサルなステージへの期待を高めていく。
開演すると、まずは奥井雅美さんとRoseliaのコラボからスタート! 奥井さんと湊 友希那役・相羽あいなさんの力強いボーカリングで「Shuffle」を歌い上げると、ここからはRoseliaのオンステージ。1曲目に披露した「ONENESS」は『Animelo Summer Live 2005 -THE BRIDGE-』のテーマソングと同じ曲名で、20年の時を経て「ONENESS -20th Anniversary-」としてふたたびテーマソングとして舞い戻ってきた。
そんな縁深いナンバーから始まり、「BLACK SHOUT」、「FIRE BIRD」と彼女たちの歴史を彩ってきたナンバーで客席を魅了した。

続いて登場したのはi☆Ris。スクリーンに「五芒星」のマークが描き出されると、会場の中心に設けられたセンターステージに5人が登場! 「Re:Call」を歌い上げると、アイドル活動13周年を迎えた彼女たちらしいMCから「私たちが女児だったころの曲をカバーします!」とアニメ『きらりん☆レボリューション』の2代目オープニングテーマ「バラライカ」を披露。華麗にステップを踏みながら「§Rainbow」、さらに「アルティメット☆MAGIC」では客席に向けてグッズを飛ばす「バズーカタイム」も。

 

熱気が冷めやらぬなか、続いては三森すずこさんとオーイシマサヨシさんがスペシャルコラボ。オーイシさんが“大石昌良”名義で制作した「チャンス!」をトロッコの上から歌唱。「みもりん、おかえり!」という声が飛ぶなか「大好きな『アニサマ』に帰ってこられてうれしい」とよろこびを爆発させる三森さん。ダンサーと一緒に「ドキドキトキドキトキメキス♡」を披露し、投げキッスとウインクでギャラリーを虜にしていた。

続いて登場したのは、今回で9回目の出演となる藍井エイル。センター後方から登場し、あいさつ代わりに「流星」を披露。さらに「IGNITE」と続け、場数の多さを裏付けるような堂々とパフォーマンスを見せ、最後は彼女の故郷・北海道弁で「したっけ!(じゃあね)」とあいさつし、場内は大歓声に包まれた。

続いては氷川きよし+KIINA.が登場。「6年前に出演した際、アツい拍手をもらい、人生がガラッと変わりました。みなさんの情熱が活きるエネルギーになりました!」とよろこびを伝え、会場を盛り上げる氷川さん。「Party of Monsters」、そして「限界突破×サバイバー」と毛色の違うナンバーを2曲そろえ、アーティストの世界観を存分に堪能することができた。

 

続いて、抜群のライブパフォーマンス力を有するTRUEが登場。いつしか「三種の神器」と呼ばれるようになった「UNISONIA」「飛竜の騎士」、そして「Divine Spell」を熱唱。「気持ちが高まったらウルトラオレンジの光をください!」と客席にお願いし、すぐさまそれに応えるオーディエンス。アニソンシンガーとアニソンファンの絆を感じつつ、KOTOKOのステージへ。
2002年に生まれた名曲「Shooting Star」を歌唱し、間奏では客席と一緒にオリジナルの振り付けも楽しみ、満足そうなKOTOKOさん。さらに「みんなの魂の叫びを聞かせて!」と「Light My Fire」を投下した。

 

続いて、ステージ後方のスクリーンに映し出されたのは「君の声が今もまだ そこにあるから」の文字。23年に急逝した黒崎真音さんの「メモリーズ・ラスト」のイントロが流れはじめ、騒然とするオーディエンス。
引き続いてKOTOKOさん、そしてfripSideの上杉真央さんと阿部寿世さんが黒崎さんの7thシングル「楽園の翼」、6thシングル「X-encounter」を歌唱した。ここからはALTIMAのSAT(八木沼悟志)とMOTSUが合流し、KOTOKOxALTIMAとして発表された「PLASMIC FIRE」をアツいパフォーマンスとともに投下。「I’ll believe」、「CYBER CYBER」で客席中がジャンプし、ステージングに彩を添える。「Gravitation」のあとはふたたび阿部さんが合流し、黒崎さんの代表曲の1つ「メモリーズ・ラスト」を熱唱。「愛」と「熱気」に満ちたメドレーパートを締めた。

ステージはそのままfripSideのパフォーマンスへ。真っ赤に染まる客席を前に「Red Liberation」を歌唱し、続いては、『とある科学の超電磁砲』に登場する“シスターズ”に扮したダンサーが登場。柳沼さんの「『アニサマ』でずっと歌ってきた曲をみんなで歌いたいです!」という声にあわせて「only my railgun -version 2024-」を熱唱。fripSideのアンセムとも言えるようなナンバーでアニバーサリーイヤーを祝福した。

ステージは早くも後半戦。先陣を切ったのはMyGO!!!!!。アニメの映像とリンクしながら「聿日箋秋」を披露。「この場所だから生まれた感情、ここでしか見られない景色」をかみしめながら歌う高松 燈役・羊宮妃那さんのボーカルが光る。「音一会」を叫びながら、さらに「焚音打」を笑顔で歌い上げ、場内のボルテージを上げていく。この日は椎名立希役・林 鼓子さんが不在だったのだが、それを感じさせないようなステージングで20年の歴史にその名を刻んだのだった。

続いてはソロアーティストとしては10回目の出場となる小倉 唯が登場。センターステージから登場し、ダンサー4人を引き連れて「So☆Lucky」を披露。客席ではピンクのサイリウムが揺れに揺れていた。『アニサマ』のために新衣装を用意してきたという彼女。会場中のアニソンファンにお披露目すべく、トロッコに乗り込み「Baby Sweet Berry Love」の新アレンジバージョン、さらに「ハイタッチ☆メモリー」と、盛り上がるナンバーを続け、客席を盛り上げていた。

 

続いて登場したのはReoNa。モノクロから様々な色に包まれ、彩を取り戻すという、視覚でも楽しめる演出を見せながら「ANIMA」を歌唱。「ハロー、アンハッピー」と、彼女のコンセプトを具現化した言葉であいさつし、スタンドマイクを前に、ギターを弾きながら「Debris」を披露。彼女の世界観に引き込むと、『BanG Dream!(バンドリ!)』シリーズでギターを務めるメンバーと、『アニサマ』を支えるギタリストたちによるスペシャルユニット(氷川紗夜役・工藤晴香さん、千早愛音役・立石 凛さん、要 楽奈役・青木陽菜さん、Ommy、荒幡亮平、山崎 淳、IMAJO)が結成! その名もReoNa with GreatGuitarists。
どこに目を向ければいいのかわからないほどの豪華なメンバーから、極上の音が降り注がれた。

その勢いに勝るとも劣らないパワフルなボイスで客席を沸かせたのがMay’n。「ノーザンクロス」をあいさつ代わりに投下すると、ダンサー4人を従えて「Belief」を披露。いまを全力で楽しむ彼女の気持ちがパフォーマンスに乗り移り、素晴らしい景色が広がった。

 

新曲「HEROES」を歌唱し、幕を開けた西川貴教さんのステージ。2011年に初めて『アニサマ』のステージに立ち、印象に残る数多くのMCを残してきた彼。西川貴教 with t.komuroとして発表した、映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』主題歌「FREEDOM」、さらにTM NETWORKの往年の名曲、『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』エンディング主題歌「BEYOND THE TIME-メビウスの宇宙を越えて-」をカバーするなど、『ガンダム』シリーズファンにはとくにたまらないステージに!
さらに、ここで奥井雅美さんがオープニング以来の登場。結成30年を迎えたTWO-MIXの楽曲を『アニサマ』にあわせてカバーした『新機動戦記ガンダムW』後期オープニング主題歌「RHYTHM EMOTION -ANISAMA 20th Anniversary-」をデュエットし、場内のボルテージはマックスに! 歌唱後の、お互いにリスペクトを込めたMCでもオーディエンスを盛り上げていた。

 

1人ステージに残った奥井さんの横には、ボンジュール鈴木さんがサプライズで登場! 彼女が楽曲制作した「Baby Baby Baby」をダンサーとともに披露すると、「最初は手作り、手探りで始めたイベントでした」と切り出す『アニサマ』最古参アーティストの奥井さん。ここまで道を紡いできてくれたアーティスト、ファンに向けて感謝の気持ちを伝えつつ、日本武道館で歌った「空にかける橋」を歌唱。あのころと変わらないパフォーマンスでオールドファンをよろこばせると、真っ赤に染まるなか「輪舞-revolution」を熱唱した、

 

DAY1のトリを務めたのはオーイシマサヨシさん。今年発表した「L’oN」でオーディエンスに火をつけると、最初のMCで「トリを務めるからには生半可なセトリではよろこんでもらえないと考えた」と明かしたオーイシさん。「“全部乗せ”を考えました!」という彼の叫びに、それを超えるような叫び声で応えるオーディエンス。「君じゃなきゃダメみたい ~ オトモダチフィルム ~ ギフト ~ なまらめんこいギャル ~ サインはB -アイ Solo Ver.- ~ ようこそジャパリパークへ ~ uni-verse」と、アニソンファンなら誰もが一度は聴いたことがあるであろうヒットナンバーを次々に披露していった。
初めて『アニサマ』に出演してから10年目、1人でメドレーを組めるようになったことに感動を覚えつつ、最後に選んだナンバーは『アニサマ2020-21』のテーマソング「なんてカラフルな世界!」。歌の途中からDAY1の出演者たちも合流し、コロナ禍の困難な時期をともに乗り越えてきたナンバーで初日を締めたのだった。

<レポーター/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>

●「Animelo Summer Live 2025 “ThanXX!”」公式サイト
https://anisama.tv/
●「Animelo Summer Live」公式「X」
@anisama

(C)Animelo Summer Live 2025