2024年5月にアーティストデビューを果たし、同年10月に1stアルバム『解放』をリリース。11月にはアルバムを引っ提げて1stライブ『青山なぎさ 1st LIVE KAIHOU』を開催するなど、精力的な活動を続ける彼女のミニアルバムが25年8月6日(水)にリリース!
『Roots』というタイトルどおり、彼女がこれまで生きてきたルーツ(根源)をもとに作られた7曲を収録。青山なぎさが音楽を好きになったきっかけや、これまで体験してきたことをサウンドや歌詞で綴っている。また、デビュー時から貫いている「全曲の作詞プロデュース」にも注目だ。
アルバム発売を直前に控えた彼女に、本作についてうかがった。
―本日(取材日である8月5日)は発売前日にCDを入手できる、いわゆる「フラゲ日」ですね。
青山なぎささん(以下、青山):沖縄在住の方が「届いた!」というメッセージをSNSで拝見したんです。「沖縄でも今日手に入るんだ!」と驚きました(笑)
今後もたくさんのメッセージが届くと思いますので、いまから楽しみです。
―さて、約3か月前の5月16日にはファンクラブイベント「青山なぎさ Nagi Barthday 2025」が開催されました。本イベントの感想を改めてお願いできますか?
青山:青山なぎさにカラオケで歌ってほしい曲をその場で選んでもらい、私がその場で披露する、という企画を行ったのですが、なぎっこ(ファン)たちが想像以上によろこんでくださって。
また、私が歌いたがっている曲を察してくれて、敢えてその曲をセレクトしてくださるのを見て「本当は違う曲を聴きたかっただろうに……」と若干胸が痛みつつ、そのやさしさに感謝しました。
―では、ここからはアルバムについておうかがいします。4月先行配信の「ヴィクトリア~勝利への扉~」に続き、5月に先行配信された「夏の夢」はいまの季節にピッタリの爽やかで疾走感のあるナンバーです。
☆「ヴィクトリア~勝利への扉~」関連インタビュー
https://repotama.com/2025/04/193251/
青山:「部活の青春ソングを作りたい」と思い、歌詞を書き始めました。「ライブで盛り上がれる曲がほしい」と思ったのがきっかけです。
1stアルバムに「Voice」という曲が収録されているのですが、みなさんとの掛け合いがすごく楽しいナンバーで。この曲でもコール&レスポンスを楽しみたいと思ったんです。「WOW WOW~」と掛け合いができるようなサビをはじめ、一緒にノれるような曲に仕上がりました。
―作詞に関してはいかがでしょう?
青山:当時のことをいろいろ思い出しながら書きました。記憶は私のなかで美化されて、楽しかった出来事ばかりが思い出されてしまうのですが、当時の写真を見直したら「いいことばかりじゃなかったな……」と。
私が所属していたバレーボール部には経験者が多く、初心者の私は肩身の狭い思いをしていました。しかも、その高校で一番厳しい部活が「女バレ(女子バレーボール)」と言われていたくらいで……。
また練習だけでなく、学校の行事にも積極的に参加する部で、朝礼の前に体育館のモップがけをしたり、教員が座る椅子を準備したり。自分たちが朝礼に出席している陰では、そういう仕事をしている人たちがいるんだ、というのを知り、「私も人のためになることをしたい!」という想いもあって女バレに入部したんです。
そんなことを思い出しながら、詞を書いていきました。
―「夏の夢」はMusicVideoも公開されています。撮影時の裏話をお聞かせください。
青山:MVに関しては「友人たちと一緒に夏を満喫するぞ!」という楽しいコンセプトを軸に千葉県の九十九里浜で撮影しました。
基本的には笑顔なのですが、たまに心の内を見せるようなアンニュイな表情も浮かべつつ、撮っていきました。
4月末に撮影したのですが、その日はめちゃくちゃ寒くて……。おまけに風も強かったので、私も大変でしたが、スタッフさんたちも機材に砂が入らないようにするため、すごく大変だったと思います。
それと、海から出てきた私の足に砂がベッタリついてしまい、落とすのが大変で……(苦笑)
たくさんリテイクすると、そのぶんスタッフさんの負担が大きくなってしまうので、プレッシャーを感じながら撮影しました。
「初回限定盤」特典のメイキング映像をご覧いただくと、その過酷さが少しでも伝わるかな、と……。
―室内シーンでの撮影もありましたね。
青山:実は、本当は撮る予定のなかったシーンでして……。悪天候で、急きょ場所(昼間は飲食店として営業している建物)をお借りして、撮影することになりました。
撮影中、ガタガタと音がするくらいの豪雨のなかで撮ったのですが、完成したものを観ると、そんなことを微塵も感じさせないような映像に仕上がっていて「プロの技術はすごいんだな」と改めて感動しましたね。
―「OAO」はタイトルの意味が気になります。作詞もクリエイターさんと共作とのことですが、印象に残るエピソードはありますか?
青山:小中学生のころ、韓国アイドルにドハマりしていたことがありまして。最近も夢中になることがあったのですが、昔から大好きだったことを忘れていたんです(笑)
せっかくルーツを思い出したんだし、韓国アイドルが歌っているような雰囲気のサウンドの曲がほしいと思いまして。
タイトルの「OAO」は「One And Only(唯一無二)」の略称です。今回は作詞家さんに一度全部の詞を書いてもらったうえで、私のほうで「ここのワードやニュアンスを変えたい」とリクエストし、それをまた別の作詞家さんに見てもらうコライトという形で制作しました。
今回、初めてコライトで作ったのですが、作詞家さんたちもプライドを持って書かれているので、各フレーズに秘められた「裏の意図」を読み取りながら提案させていただくのが大変でしたね。
―詞の内容はどのようなコンセプトで決められたのでしょう?
青山:この曲は、正直サウンド重視で選んだので、歌詞の意味に関してはあまり深く追求せず、「ドライブ中や掃除中に流したら耳ざわりのいい曲」になればいいな、と思いまして。
口ずさみやすい、言葉というよりサウンドに近い感覚で聴いてもらいたい想いで書きました。とくに2番の「Skip it now Let’s swipe 楽しみをPick up」のサウンド感がお気に入りです。歌詞カードを見なくても流れてくる音楽を聴いて自然とフレーズが出てくるんですね。
これだけ耳心地のいい詞は私だけの力では生まれなかったと思いますし、今後の作詞作業に向けて大きな経験になりました!
―「モントレゾール」は青山さんが習っていた「クラシックバレエ」のエッセンスがたっぷり詰まったナンバーになっています。
青山:イントロでサンプリングさせていただいたのはクライスラー=ラフマニノフの「愛の喜び」という曲なのですが、先生がレッスンでよくピアノを弾いてくれていまして。
チャイコフスキーの「くるみ割り人形」など、メジャーな曲も候補に挙がったのですが、「愛の喜び」には思い入れもありましたし、歌詞のアイデアもどんどんわいてきたので、敢えて選ばせていただきました。
―どのような想いを詞に込められたのでしょうか?
青山:「モントレゾール」には「私の宝物」という意味がありまして。いただいたメロディを聴いていると「フランス製の調度品が並ぶへやで宝箱を開けると、オルゴールの曲が流れだす」というイメージがわいてきたんです。
先ほどの韓国アイドルの話にもつながるのですが、幼少期の想い出は、いまとなっては忘れてしまっていることが多いんですよね。だったら「忘れられてしまった側」のことを書いてみようと思い、恋愛調の詞にアレンジしました。
―歌う上で大変だったことは?
青山:キーが高めな上、三拍子のワルツで、抑揚の付け方に苦労しました。何テイクもとってようやく完成したのですが、ミュージカルのボイストレーニングで培ったものがたくさん出せたんです。「ミュージカルに出演していてよかった」と思う瞬間でしたね。
また、Dメロがかなり高い音なのですが「ドレスを着た女性が舞台の真ん中で声高らかに軽々と歌っている情景」が浮かんでくるようにしたいと思い、「夏の夢」と真逆のような歌い方を意識しました。
―「クラシックバレエ」がルーツということで、振り付けも気になります。
青山:実は「OAO」も「モントレゾール」も、いわゆる「ダンス曲」にしようという案もあったのですが、「自分で歌詞を書き、歌声を届ける」という面を考慮すると、歌に集中してもらいたいという気持ちもありまして。
いまのところ振り付けに関して深くは考えていないのですが、ライブやステージによって踊ったり踊らなかったりするのもアリかな? なんて思っています。
―「時が止まればいいのに」は、昨年11月開催の1stライブで初披露、12月に配信リリースされたナンバーです。
青山:1stアルバムの制作後、初めて歌った曲で、「とにかくかわいいイメージで歌おう」と思い、レコーディングに臨みました。青山なぎさの歌としての幅を広げたい、という想いで挑戦したのですが、みなさんが思いのほか温かく迎え入れてくださいまして。それがきっかけで「こんな歌い方もいいかも?」と勇気を持ってさまざまな歌唱の仕方ができるようになったので、そういう意味でも大事な曲になりました。
ちなみに11月のライブで初披露させていただいたときはまだ配信前で、音源とは違うバージョンだったんです。今度のライブツアーではまた違った形でお聞かせできると思うので、私もいまから楽しみです!
―「MISSION」はどのようなコンセプトの楽曲ですか?
青山:私は大学生のとき、ミュージカル鑑賞が趣味だったんです。いい座席をとるため、バイト代をほぼ全部使ってしまうくらいのミュージカルオタクだったのですが(笑)、そのときの経験を詞にしてみようと思いまして。チケットを販売する側(運営)とオタクのせめぎ合いをイメージしながら書いてみました!
演目が発表されたのにキャストの公開がまだで焦らされたり、「ファンクラブ先行」、「一次先行・二次先行」、「一般発売」、どれに申し込んでも外れたり……。かと思えば、ほしかったグッズが発売されたりと、予期せずうれしい出来事が降ってくるなど、運営に踊らされる様子を恋愛に置き換えて詞にしたのが「MISSION」です!
―青山さんのファンのなかには、詞の意味が理解できる人もたくさんいそうですね。
青山:「わかる~!」と思ってもらえればうれしいです(笑)
こうしてインタビューを受けないと表に出さないような秘話がたくさんあるので、読んでくださった人はぜひ心のなかにとどめておいてください(笑)
―詞に使われている言葉に目を向けると、「どぅわりたらら」というフレーズが気になります。
青山:私は大学時代、アカペラサークルに所属していて、歌唱曲の編曲も担当していたんです。楽譜も書いていたのですが、ハイテンポの楽曲で「どぅわりたらら」のようなワードをコーラスに入れることが多くて。せっかく大学時代のことを歌った曲なのだから、アカペラサークルの要素も入れたいと思い、詞に取り込んでみました。
またブラスバンドにもハマっていたので、ゴージャスさを感じられる曲調にも合っているかな、と思いながら考えた詞です!
―ラストトラックの「余韻」は、そのタイトル通りアルバムを聴き終えた余韻にひたれるナンバーですが、どのような想いで詞を書かれたのでしょうか?
青山:「これぞバラード」という曲を歌いたかったのが1つと、実は私、失恋ソングが大好きで。カラオケでも毎回失恋ソングをたくさん歌っています。曲を聴いただけでもジーンときますし、歌詞を読み解いたらさらに理解が深まり、2度楽しめるんですよね。
作詞作業は深夜に行うことが多く、このときは確か夜中の2時くらいだったかな。ちょうど雨が降っていたこともあり、切ない感情がたくさんわいてきたんです。
失恋をテーマにした映画を観たりしつつ、「失恋したときはどんな気持ちになるのかな?」とイメージを膨らませながら書いていきました。
―「笑って過ごしていますか? 1人で泣いていませんか?」という歌詞がとくに胸に響きました。
青山:口では「相手の幸せを願っている」と言いつつ、実は立ち直れていない。言葉だけ見れば前向きにとらえられるかもしれないけど、実際は前を向けていない人の気持ちを考えてみました。
―「余韻」というタイトルにもそんな気持ちが表れていると。
青山:「余韻に浸る」とプラスに聴こえるかもしれませんが、「残ってしまう」という悪い方向にもとらえられるかな、と思いまして。そんな、ポジティブとネガティブが同居するような、いいタイトルですよね。
―こうして個性的な7曲が出揃いました。トラックリストを考えるのは大変だったのでは?
青山:今回は「音で決めよう」と思っていまして。歌詞の意味を何も考えずに曲だけ聴いたとき、どんな並びだったらスムーズに聴けるのかな? ということを第一に、検証していきました。
1トラック目で「夏の夢」で思いっきり盛り上がり、最後は「余韻」で締める……という流れは最初に決まったんです。発売時期にちなんで「夏の始まりと終わり」を表せたかな、と。
そんななか、「ヴィクトリア~勝利への扉~」をどこに置くか、すごく悩みまして……。「なんだこのアルバムは!?」と思っていただけるよう2トラック目に持ってきて、本作の世界観に引き込みつつ、「OAO」や「モントレゾール」で心をゆったり落ち着かせてもらい、「MISSION」でぶち上げ、最後に「余韻」で落ち着く……という形で収めました!
―8月16日(土)は昨年に続いて『2025 神宮外苑花火大会』に出演されます。
青山:実は昨年の花火大会が青山なぎさとして初ステージだったんです! こうしてまた立つことができてうれしいです。
“思い出の曲”も歌う予定ですので、昨年参加してくださった方は楽しみにしていてください!
―「青山なぎさ 2nd LIVE TOUR『Roots』」もいよいよ始まりますね。
青山:ただいま絶賛リハーサル中です!
今回は大阪から始まり、名古屋、東京と回らせていただく予定で、大阪と名古屋はライブハウスなので、客席との距離が歴代の公演で一番近くなるんじゃないかと思っています。
とくに名古屋はオールスタンディングの予定で。私、いままでオールスタンディングの公演は経験がないんですよね。みなさんの集中力を途切れさせないようなパフォーマンスをお見せできればと思っていますので、ついてきてもらえるとうれしいです。
また、3か所ともセットリストが全部変える予定ですので、楽しみにしていてください!
―最後に、メッセージをお願いします。
青山:制作秘話をたくさん語らせていただきましたが、いかがでしたか?
自分の人生をもとに制作させていただきましたが、それは一部のきっかけでして。音楽の感じ方は人それぞれだと思いますし、生まれた感情を大事にしながら聴いてもらいたいです。
また、曲を聴いた感想やライブの感想を「#青山なぎさ_Roots」を付けてSNSに投稿してください。今後の励みになりますので、よろしくお願いします!
<インタビュアー/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>
【花火大会 概要】
『2025 神宮外苑花火大会』
2025年8月16日(土)【東京】明治神宮外苑
☆チケット販売情報など、詳細はこちら
●公式サイト
https://www.jinguhanabi.com/
【ライブ概要】
<青山なぎさ 2nd LIVE TOUR『Roots』 Act One in OSAKA>
2025年8月24日(日)16:15 開場/17:00 開演
【大阪】GORILLA HALL OSAKA
〒559-0023 大阪市住之江区泉1-1-82(SPORTS VILLAGE SUMINOE 内)
https://gorillahall.jp/
▼チケット
■S席(前方席+グッズ):12,000円(+税)
■スタンディング(整理番号付き):8,000円(+税)
■学割チケット(スタンディング、整理番号付き):4,000円(+税)※学生証の提示必須
※ドリンク代別
※お1人様1公演につき2枚まで
<青山なぎさ 2nd LIVE TOUR『Roots』 Act Two in NAGOYA>
2025年8月30日(土)16:15 開場/17:00 開演
【愛知】THE BOTTOM LINE
〒464-0850 名古屋市千種区今池4-7-11
https://www.bottomline.co.jp/access/
▼チケット
■スタンディング(整理番号付き):8,000円(+税)
■学割チケット(スタンディング、整理番号付き):4,000円(+税)※学生証の提示必須
※ドリンク代別
※お1人様1公演につき2枚まで
<青山なぎさ 2nd LIVE TOUR『Roots』 The Final Act in TOKYO>
2025年10月13日(月・祝)15:15開場/16:00開演
【東京】Zepp DiverCity(TOKYO)
〒135-0064 東京都江東区青海 1-1-10 ダイバーシティ東京プラザ
https://www.zepp.co.jp/hall/divercity/#access
▼チケット
■S席(前方席+グッズ):13,000円(+税)
■全自由(整理番号付き):9,000円(+税)
■学割チケット(全自由、整理番号付き):4,500円(+税)※学生証の提示必須
※ドリンク代別
※お1人様1公演につき2枚まで
●詳細はこちら
https://aoyamanagisa.jp/news/75p-hdithxe
【CD概要】
『Roots』
■発売中(2025年8月6日(水)発売)
■購入ページ:https://aoyamanagisa.lnk.to/Roots_CD_W
【青山なぎさ Info】
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