「いままでで一番『終わりたくない』と思えたライブです」nano.RIPE12th Anniversary LIVE「そらとぶベッド」レポート
2022年10月12日（水）に7thALBUM『不眠症のネコと夜』をリリースする、きみコ（ボーカル・ギター）とササキジュン（ギター・コーラス）によるロックバンド・nano.RIPE。彼らの12周年を記念したワンマンライブが9月23日（金・祝）、東京・渋谷CLUB QUATTROで開催された。
青い光に照らされて、まずはあいさつ代わりに「スターチャート」を披露。さらに飛び跳ねるようにギターをかきならしながら「つぎはぎもよう」、クラップが鳴り響くなか「なないろびより」、そして「あおのらくがき」と4曲続けて披露した。
最初のMCでは、ライブ前に「すべてのシングル曲を演奏します」と告知していたことについて、きみコさんが言及。「『歌う曲が最初からわかっているとつまらない』と思う方がいるかもしれないと不安でしたが、こんなにたくさんの方が遊びに来てくれてうれしいです！」と笑顔で語っていた。
続くメンバー紹介では、ササキさんが「思い出をたくさん作って帰ってください！」、サポートメンバーのキャノンさん（ベース）が「nano.RIPEは12周年から13周年、まだまだスケジュールが決まっていますので、よろしくお願いします！」、菅間 匠さん（ドラム）が「サポートメンバーとして参加し始めて5年。これからも2人と一緒にライブをやりたいです！」とコメント。そしてきみコさんは「まだまだ声は出せないけど、歌いたくなったらステージに向かって手を広げて、ぼくらと一緒に歌っているような気持ちになってください！」と語り、ステージをさらに盛り上げていく。
きみコさんの言葉を受け、さっそく手を広げるオーディエンスを前に「絵空事」を熱唱。さらに激しいギターの音に乗せて「ライムツリー」と続け、ジャンプしながら「こだまことだま」を、そして「透明な世界」をさわやかに歌い上げた。
MCではきみコさんが「公演が終わってからも思い出がみんなの頭のなかに巡ってくれたらいいな、と思えるようなライブにしたいです」と今日のライブに対する想いを語り、客席からは温かい拍手が上がった。
青いスポットライトに照らされて「ヨルガオ」を歌唱。そして「細胞キオク」を伸びやかな歌声で披露したところで、きみコさんから「ライブグッズの『腕輪』をつけてみてください！」とお願いが。すると、ファンが身につけた「腕輪」が色とりどりに光り、幻想的な雰囲気に包まれた。
ライブは中盤戦に突入。「エンブレム」「虚虚実実」「スノードロップ」と激しいナンバーを続け、会場のボルテージは最高潮に！
「渋谷CLUB QUATTROはライブツアーのファイナルで立つことが多いので、今日はいきなりのワンマンで少し戸惑っています」と苦笑いのきみコさん。「今日は結成12周年ライブですが、中途半端に掲げているのは、10周年のときにみんなに会えなくなってしまったからです」と切り出し「10周年のとき『（ササキ）ジュンには優しくしよう』と思ったのですが、ここ2年で逆に厳しく当たるようになってしまった気がします」と笑いながら話す。
「もしグループが解散しても、nano.RIPEは続くからね？」ときみコさんが振ると「それは、俺が続けるってこと？」とボケるササキさん。これまで長く続けてきた絆の深さを感じるやり取りだった。
ここからライブはいよいよ後半戦へ。「ハナノイロ」「面影ワープ」と続け、「影踏み」ではラ冒頭でアカペラで歌う一幕も。
続くMCできみコさんは「幸せな景色も記憶の中では少しずつ薄れていくけど、それが『生きる』ということなのかもしれない。みんなと一緒に笑ったり、泣いたりするのを忘れたくない気持ちでいつも歌っています」と心の内を語った。
ライブはラストスパートへ突入。「明日になると疲れがくるかもしれないけど、今だけはライブの魔法にかかってください！」と言い放つと、「もしもの話」では力強いクラップが響き渡り、「ツマビクヒトリ」では髪を振り乱しながらギターをかき鳴らした。最後は「これが、ぼくらのリアルなんだ！」と叫び、タオルを振り回しながら「リアルワールド」を熱唱した。
「今日、相手に伝える手段は言葉だけじゃないというのがわかりました。あとちょっと、その日が来るまで、みんなと一緒にライブで楽しく遊ぶ方法を考えたいと思います。そのときがくるまで、また一緒に歩いていってください！」と言い放ち、ライブの定番曲「ラストチャプター」で締めた。
アンコールではライブグッズ紹介のあと、「QUATTRO（クアトロ）、いけますか～？」と叫び「フラッシュキーパー」を歌唱した。「ノンタイアップ曲にもいい曲がたくさんあるんです。今度、あまり演奏したことがない曲を集めたレアなライブもやってみたいですね」と語り、「パトリシア」を切なさを込めて歌い上げた。
「ここまで終わりたくないと思えるライブは初めてかもしれません。つらかった日々もありましたが、みんなのおかげであたしは変われたと思います」と笑顔のきみコさん。
最後は新アルバムからリードナンバー「トリックスター」を初披露。タオルを振るのか、手拍子をするのか？ どうやって盛り上がるのか、試行錯誤しながらファンをリードしていく。楽しそうに模索するさまがとても輝いて見えた。
10月はアコースティックツアー「にんぎょのいわば」、そして11月からはアルバムリリースツアー「こおりのどうくつ」が翌年1月まで開催される。nano.RIPEの冒険の日々はまだまだ続く！
＜レポーター／ダンディ佐伯・photo／佐藤広理・文責（編集）『れポたま！』編集部＞
【アルバム概要】
「不眠症のネコと夜」
2022年10月12日（水）発売
価格：3,300円（税込）
01.トリックスター
作詞：きみコ / 作曲：佐々木淳 / 編曲：佐々木淳
02.ソアー
（「第104回全国高等学校野球選手権埼玉大会中継」「MRO北陸放送ラジオ高校野球中継」テーマソング）
作詞：きみコ / 作曲：佐々木 淳 / 編曲：佐々木 淳
03.つぎはぎもよう
(TVアニメ「のんのんびより のんすとっぷ」オープニング主題歌)
作詞：きみコ / 作曲：きみコ / 編曲：佐々木 淳
04.ネコに日だまり
作詞：きみコ / 作曲：きみコ / 編曲：佐々木 淳
05.トロット
作詞：きみコ / 作曲：佐々木 淳 / 編曲：出羽良彰
06.クエスト
作詞：きみコ / 作曲：佐々木 淳 / 編曲：佐々木 淳
07.声鳴文
作詞：きみコ / 作曲：佐々木 淳 / 編曲：佐々木 淳
08.ペカド
作詞：きみコ / 作曲：佐々木 淳 / 編曲：佐々木 淳
09.ロス
作詞：きみコ / 作曲：佐々木 淳 / 編曲：佐々木 淳
10.ブローチ
作詞：きみコ / 作曲：佐々木 淳 / 編曲：佐々木 淳
11.いたいけな春と空
作詞：きみコ / 作曲：きみコ / 編曲：佐々木 淳
12.オーブ
作詞：きみコ / 作曲：佐々木 淳 / 編曲：佐々木 淳
13.ラストチャプター
（TV アニメ「食戟のソーマ 豪ノ皿」オープニング主題歌）
作詞：きみコ / 作曲：佐々木 淳 / 編曲：山下洋介
【リリースイベント情報】
nano.RIPE「不眠症のネコと夜」発売記念アコースティックミニライブ＆CDサイン会
■日程：2022年10月28日（金）
【東京】タワーレコード新宿店9F イベントスペース
■集合時間：19：10
■開演時間：19：30
【ライブ情報】
nano.RIPE ACOUSTIC TOUR「にんぎょのいわば」
【埼玉公演】
■2022年10月8日（土）SHOCK ON
OPEN 18：00 / START 18：30
※公演当日18:00より店頭にて発売いたします
【千葉公演】
■2022年10月9日（日）Studio WUU
OPEN 17：00 / START 17：30
【静岡公演】
■2022年10月15日（土）静岡UHU
OPEN 17：00 / START 17：30
【京都公演】
■2022年10月16日（日）紫明会館
OPEN 16：30 / START 17：00
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nano.RIPE TOUR 2022-2023 「こおりのどうくつ」
【宮城公演】
■2022年11月5日（土）仙台enn 3rd
OPEN 17：00 / START 17：30
【大阪公演】
■2022年11月19日（土）梅田バナナホール
OPEN 17：00 / START 17：30
【愛知公演】
■2022年11月20日（日）名古屋ell.FITS ALL
OPEN 17：00 / START 17：30
【石川公演】
■2022年12月3日（土）金沢AZ
OPEN 17：00 / START 17：30
■2022年12月4日（日）金沢AZ
OPEN 16：30 / START 17：00
【東京公演】
■2023年1月14日（土）渋谷CLUB QUATTRO
OPEN 17：00 / START 17：45
チケット：前売 各5,000円 / 当日 各5,500円（税込・1ドリンク料金別・整理番号有・全自由）
●nano.RIPE 公式サイト
http://nanoripe.com/
●nano.RIPE公式ツイッター
@nanoripe_info
●nano.RIPE きみコ 公式ツイッター
@nanoripekimiko
●nano.RIPE ササキジュン 公式ツイッター
@nanoripejun