BookLiveが運営する「ライブコミックス」。お笑い芸人コンビ「天津」として活動中の向 清太朗が原作を務めたオリジナル漫画『推しの彼女の成り上がり~不遇なヒーラーをアイドルにして、異世界で武道館ライブを目指します~』(以下、『推しの彼女の成り上がり』)が7月8日(金)より配信中!
異世界に転生してしまったアイドルオタクの大学生・幸太郎。彼が出会った金髪エルフ・イレイザは彼の“推しアイドル”のんたんにそっくりだった……!?
向さんに本作の見どころや「野望」をうかがった。
―まずは、向さんのこれまでの芸歴について簡単にお聞かせください。
向 清太朗さん(以下、天津向):僕は広島出身なのですが、テレビでネタ番組はほとんどやってなかったんです。本場大阪で活躍されている芸人さんに触発されて『大阪NSC(吉本総合芸能学院)』に入りました。
―アニメや漫画、声優に興味を持ち始めたのは?
天津向:小さいころから人並み以上にはたしなんでいたと思います。故郷の話になりますが、僕の住んでいた広島県福山市では、当初(テレビアニメを数多く放送している)『テレビ東京』系列の放送を観ることができなくて。
アニメ誌を読みながら悔しい思いをしていたのですが、ある日台風の影響で、外にあるアンテナが動いたんです。そしたらなんと、テレビ東京系列の『テレビせとうち』が映るようになったんです! あのときの台風のおかげでいまがあると言っても過言ではないですね。ちょっと不謹慎かもしれませんが……。
―念のためですが、不正行為は働いてないですよね……?
天津向:いやいや、それは全然ないです(笑)! そのあと、ちょうど『新世紀エヴァンゲリオン』が放送されたりして。世間のアニメファンと一緒にブームに乗ることができたのは大きかったですね。
―では、ここからは『推しの彼女の成り上がり』の話を。どのような流れで原作者を担当することになったのでしょう?
天津向:僕は以前『芸人ディスティネーション』というライトノベルを発表させていただいたのですが、そのときの編集「Aさん」から「漫画の原作を担当してみませんか?」と話をいただきました。
10年近く前の話しになりますが、僕は劇団『デス電所』を主催されている竹内 祐さんと、ニコニコ生放送のレギュラー番組をやっていたことがありまして。竹内さんがラノベを書いていて、そのときの編集が「Aさん」だったんです。僕も竹内さんのついでで(笑)プロットを書き、ありがたいことに書籍化していただいたのですが、そのとき感じていただいた「本気度」が今回の話につながったと思います。
―ライトノベル執筆の経験が今回生かされたと。
天津向:そうですね……と言いたいところなのですが、あのときは自分が書いたよりも修正の文字数のほうが多かったですからね。「これ、全部自分で修正するのか」と(苦笑)
でも、経験は確実に生きていると思います!
―作品のコンセプトはどのように決めましたか?
天津向:自分が持っているもの以外は出せないと思ったので「“推し”を推す」をテーマにしようと。
自分は声優やアイドルのイベントの司会をたくさんやらせていただいているのですが、誰かを推す姿はあまり見せていない(つもりな)んです。一方で「休みを取ってでも行く!」というイベントも結構あって。そんな、普段見せていないプライベートな部分を広げていければ、と思いました。
―本作は、いわゆる「異世界転生作品」と呼ばれるジャンルだと思いますが、たくさんの作品が発表されていますよね?
天津向:はい。敢えて激戦区のジャンルを選ばせていただきました。
僕の普段の活動って、見方によっては「ブルーオーシャン」(競合がおらず、1人勝ちのような状態になっていること)だと思うんです。今回は敢えて「レッドオーシャン」(逆に競争が激しい状態のこと)に飛び込んでいき、勝負をしたい、と心に決めました。
「また異世界ものかよ~」と言われることは覚悟のうえです。
―それだけ作品に自信があるということですね。
天津向:はい!
―ちなみにキャラクター設定はどのように行なわれたのでしょう?
天津向:編集者さんに多少のアドバイスをいただきはしたものの、基本的には自分が考えた設定をそのまま作品に反映させています。
―異世界に飛ばされた主人公の大学生・幸太郎が、ヒロイン・イレイザをアイドルとして成功させるために奮闘する……というのが大まかなストーリーとのことですが。
天津向:経験がある方がいるかもしれませんが、僕はタレントさんを見ていて「なんでこの子は評価されないんだろう?」と思うことがよくあって。
普段、裏方としてイベントに関わらせていただく手前、客としてイベントを観に行った際「トークテーマのフリップ、ちっちゃ!」とか「この段取り、逆やろ!」とか思うことがありまして(笑)
「自分ならこうする!」という気持ちも随所に込めながら物語を書いていきました。
―主人公・幸太郎の名前の由来が気になります。
天津向:そうですね、そんなに深い意味はないですが……向清太朗(むかい せいたろう)から「清」をとったら「向太朗」。ん、「幸太郎」……? 僕が言えるのはここまでですね(笑)
―今後はどのような展開が待っていますか? 少しだけ教えてください。
天津向:イレイザが幸太郎の力でアイドルとしてどのように成長していくのか? そこを主軸に、新キャラクターたちの活躍にも期待していただきたいですね。
―幸原ゆゆさんの美麗なイラストも目を引きます。
天津向:ゆゆ先生とはお会いしたことがないのですが、男性ファン・女性ファンどちらにも訴求性のある素晴らしい絵を描かれる方だと思いました。作品を彩っていただけてありがたいです!
―漫画の原作者としてデビューされましたが、今後やってみたいことは?
天津向:素性を隠して大ヒット作品の原作を担当することですね。「いま人気のあの作品の原作者●●(ペンネーム)、実は天津向だった!」みたいな感じで世間を騒がせたいです。
この記事を読んでいるあなたが大好きなあの作品、実は僕が書いているかもしれませんよ(笑)?
でも目の前の目標はこの『推しの彼女の成り上がり』を大ヒットさせることですかね。
―ちなみに「このキャラはこの声優さんにぜひお願いしたい!」という構想はあるのでしょうか?
天津向:当然歌唱シーンが出てくると思うので、できればアーティストデビューしている方にお願いしたい……という思いがあったりなかったり。でも、歌唱だけ別の方が担当している作品も結構ありますよね? そう考えると……。
うまくまとまる気がしないので、ここから先は、お酒を入れながら話したいですね(笑)
―番組やイベントなどで共演している声優さんはマストでお呼びしなきゃ、ですね。
天津向:受かるかどうかは別として、オーディションには呼ばせていただきますよ……って、メッチャ上から目線ですね(笑)
ブースの向こうで1人1人審査する自分の姿は想像できませんが、もし実現したらこんなにうれしいことはないです!
―最後にメッセージをお願いします。
天津向:以前劇場で「向さんに憧れてNSCに入りました」と言ってくれた後輩がいたんです。段ボールで作った『ガンダム』の出来そこないのような格好でしたが(笑)すごくうれしかったですね。
みなさんの応援のおかげもあってこの場にいるんだと思います。恵まれた環境のなかで作った『推しの彼女の成り上がり』、みなさんの胸に刺さると思いますので、ぜひご一読を。よろしくお願いします!
<インタビュアー・カメラマン/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>
【電子書籍概要】
『推しの彼女の成り上がり~不遇なヒーラーをアイドルにして、異世界で武道館ライブを目指します~』
原作:天津向
作画:幸原ゆゆ
●作品公式ホームページ
https://booklive.jp/product/index/title_id/10005630/vol_no/001
●天津向 ツイッター
@tenshinmukai( https://xfolio.jp/portfolio/osinokanojyo )
●幸原ゆゆ ツイッター
@k0uhara( https://twitter.com/k0uhara )
【プレゼント】
天津向さんと幸原ゆゆ先生の寄せ書きサイン色紙を1名にプレゼント!
ご希望の方は『れポたま!』公式ツイッター@repotama(https://twitter.com/repotama/)をフォローし、当該記事のツイートをリツイートしてください。当選者にはDMにてこちらからご連絡させていただきます。
応募締め切り:2022年8月19日(金)23:59まで