昨年10月よりBSフジで放送中の『アドリブアニメ研究所』初の公開収録が、2012年2月4日(土)、東京・エンターブレイン「Winpa!」にて開催された。
『アドリブアニメ研究所』は、加藤英美里と福原香織が研究員となって話の全てをアドリブで進行、それを後からアニメーション作品にしていく画期的な番組。毎回、多彩なゲストを迎えてアドリブ収録が行われる。今回の公開収録では、ゲストに高橋美佳子が登場!
まずは加藤がゲストの高橋へ番組の趣旨を説明。「台本のない状態でストーリーカードというものを引き、そこに書かれている物語の流れを元にアドリブを展開していき話にオチをつけていく」。それを聞いた高橋は、「本当に台本が真っ白。まさかお客さんの前で公開処刑になるとは」と戦々恐々の様子。そんな高橋に福原は「よくぞこんな大変な番組に来てくれました」とねぎらい、加藤は「みんなでやけどする勢いでムチャぶりを出しあっていきましょう」と共闘を誓った。
続いてゲストへの一問一答のコーナー。様々な質問が高橋へ投げかけられたが、その中でも「自分を動物に例えると」の回答では特に盛り上がった。高橋はそれに「犬」と答え、その理由として「甘えん坊だから」と話すと、加藤は「自分は姉妹で一番上だったからか甘えるということがよくわからない」と、不思議そうな顔をした。すると「英美里ちゃんは、結構甘えているよね」と福原から鋭い突っ込みが入って、客席は爆笑に包まれる。さらに高橋からも、福原と加藤の楽屋でのやりとりがまるで世話好きのお母さんと可愛がられている娘のようだったと指摘され、加藤は恥ずかしそうにうつむいた(笑)。
会場が温まったところでいよいよアドリブコーナーに突入。最初に世界観の説明とキャラクターの紹介がされた。
キャラクターたちのいる世界は天の神の国。神様訓練学校に通っており、加藤演じる雷夏はとても元気ではっちゃけた子で、福原演じる風華は物静かなクールキャラ。そして今回高橋が演じる鈿女(うずめ)は2人の同級生で、歌や踊りが大好きな女の子とのことだ。
テーブルに用意された3枚のストーリーカードの中から高橋が1枚引くと、そこには「今日は神様特訓成果の発表会。3人は自分の持っている神業を披露して、会場は大混乱に。途中○○ができたら“手から雛あられが吹き出る神通力をゲット”」と書かれており、「手から雛あられが吹き出る神通力ってどういうことなの?」と高橋は早くも困惑気味。
また、今回は公開収録ということで観客も“観客役”として収録に参加。「歓声」と「野次」と書かれたプラカードを出演者が掲げたら、それに併せて声を上げるということで、何度か練習をして客席を盛り上げた。そして、いよいよアドリブ収録がスタート。
雷夏と風華が発表会前の緊張した気持ちを抑える裏技を鈿女に教わるというシーンを3人は瞬時に組み立て、堂々と披露。後半は「むちゃぶりカード」に従い、風華がヤンキーになったり、鈿女は某バスケットアニメのユニットが踊るダンスを披露したりと客席を笑いの渦に包みこんだ。
収録が終わると加藤と福原の二人は高橋のアドリブ力の高さに感嘆の声をあげた。高橋は収録の感想を求められると「アドリブとは人生の切り売り」と言い放ち、その理由として「自分の心の引き出しを開けて行かないとアドリブを作り上げられないから」と説明。「その分、精神が削られるけど」と続けると、「そうなんですよ!」と福原と加藤も大いに同意し、収録後はいつもご飯をいっぱい食べていると明かしていた。
公開収録後は、かと*ふく(加藤英美里&福原香織)によるミニライブ。
白衣姿からピンクとブルーのふわふわのスカート姿に衣装チェンジし、番組オープニングテーマ「あっぱれ!瞬間積極剤」、エンディングテーマ「WONDERFULER」などを披露して、観客を熱狂させた。
イベント終了後には加藤と福原からコメントをもらったのでそれを紹介しよう。
――初めての公開収録ということで、感想をお一人ずつお願いします。
加藤:公開収録ということで、うまく出来るか不安でしたが、逆にお客さんの雰囲気に背中を押されたような感じで楽しくアドリブができたかなと思います。みなさまの歓声であったりとか公開収録ならではのものとなりましたので、アニメの完成が楽しみです。
福原:不安もありましたが、こうやって皆さんの前に出てみたらやっぱり『アドリブアニメ研究所』を見てくれているだけあって、ここぞという時に盛り上げてくれて、こちらも楽しくやらせていただきました。
――今回は高橋美佳子さんがゲストに来られましたが、一緒にやってみてどうでしたか?
加藤:美佳子さんとは別のお仕事などで面識があったので、イベント自体楽しくやらせていただきました。アドリブの方も、こちらが色々ムチャぶりをしたのにも関わらず、快く受けてくださり、とても楽しめました。
福原:私も美佳子さんとは面識があり、楽屋でもわいわいさせていただいたりと、良い意味でそのままのノリでアドリブができました。スタッフさんへのムチャぶりの仕方など、見ていてすごいなと思いました。
――「かと*ふく」として行ったミニライブの感想をお願いします。
加藤:「かと*ふく」としてみなさんの前で歌うのは今回で2回目でした。前回初めて歌ったのは大阪でのイベントでしたので、今日は初めて生で歌を聴く方が多かったと思います。ですので、やはり初めて歌を披露するという意味で緊張しました。ただ、みなさんに曲を聴いてもらって良いなと思っていだけたら嬉しいなと思いつつ歌いました。3曲歌うのは大変かなと思ったんですけど、歌ってみるとあっという間で、もっと歌えたらいいなと思いました。
福原:「かと*ふく」の歌は、方向性が色々でバラエティ豊かな感じになっていますので、ライブで歌っていてもを色々な表情を見せることができて楽しかったです。公開収録だけではなく、「かと*ふく」としてライブイベントもやりたいなと改めて思いました。
――白衣が板についてきたお二人ですが、白衣についての感想と、ライブ衣装についてのコメントもお願いします。
加藤:白衣はなかなか着る機会がないのですが、板についてきたというか自分たちでも見慣れてきました。研究員っぽく見えてきたかなと思っています。初めは白衣に着せられている感がありましたが、逆に今は着てやるぞ感を出しつつアドリブも頑張っています。ライブ衣装は、二人で話し合いながら「ちょっとイメージカラーを取り入れたい」とか、「おそろいにできたらいいな」というものを選びました。とても可愛らしい衣装なので初め着たときは恥ずかしかったんですが、意外とみなさんに好評だったので、ちょっと自信がでてきました。
福原:私も白衣は初めて袖を通したんです。2008年からずっと「知的な声優・福原香織」をキャッチコピーにしたいと思っているんですが、中々達成できてないというところがあるので、白衣を着て形から入れたんじゃないかなと思っています。今年こそは「知的な声優・福原香織(笑)」ではなく、そのキャッチコピー通りになれたらいいなと思っています!
――今後はお渡し会があるということですが、意気込みをお聞かせ下さい。
加藤:『アドリブアニメ研究所』を見てくれている方と一人ひとりと触れ合う機会は、お渡し会が初めてになるので、ぜひお客さんの感想を色々と聞いてみたいなと思います。CDの感想含め、番組の感想や「これからああいうアドリブを取り入れて欲しい」やら、「ゲストを誰を呼んで欲しい」やら、色々聞けたらいいなと思っています。
福原:私もCDの感想であったりとか、今日の感想であったりとかそういったところを生で聞けるというのはすごく楽しみにしています。ファンの方と出来る限り時間を取ってじっくりお話できれば、と思っています。
――最後に、ファンの皆さんに一言お願いします。
加藤:『アドリブアニメ研究所』が始まって3か月ほど経ちました。毎回、様々なゲストがいらっしゃってくださり、私たちもそんな中で色々な汗をかきながら頑張って収録しています。番組も4月以降も続くということなので、これからも頑張ってみなさまと触れ合える機会ができるように色々活動していけたら、と思いますので、ぜひ『アドリブアニメ研究所』と「かと*ふく」をよろしくお願いします。
福原:『アドリブアニメ研究所』は、プライベートでも仲の良い加藤英美里ちゃんと「何かやりたいね」と話していた時に、偶然にもいただいた話でした。良い機会に巡りあわせていただきましてありがたいなと思っています。大変な番組ではあるのですが、一緒だから乗り越えられる感があります。これからも今までの良いところを活かしつつ、もっと良くできるところは良くしていけるように話し合いながら、愛される番組にしていければいいなと思っています。
この日の模様と完成したアニメーションは、3月3日(土)に放送される予定となっている。要チェック!
<Text・Photo/ねりな>
<ミニライブ セットリスト>
01. あっぱれ!瞬間積極剤
02. next to you
03. WONDERFULER
●「アドリブアニメ研究所」公式サイト
http://www.bsfuji.tv/adoribu_anime/
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