昭和を彷彿とさせるステージにファンも昭和的な応援で応酬!?　桃井はるこワンマンライブ「『しょうわ』歌謡ショー」

By, 2011年12月7日

桃井はるこが2011年11月11日に、神奈川・川崎CLUB CITTA’にて、ワンマンライブ『「しょうわ」歌謡ショー』を行なった。

シンガーソングライター、声優、ラジオパーソナリティ、プロデューサーと幅広く活躍している彼女だが、今年8月に12枚目のオリジナルアルバム『しょうわ』をリリース。そのアルバムをひっさげてのライブということで、まさに昭和の香りがただよう懐かしい雰囲気に包まれたものとなった。

　
当日はあいにくの雨天にも関わらず大勢のファンが川崎に集結。物販も早い時間から行われ、会場はグッズの『しょうわ』Tシャツに身を包む者やファン有志で作られたコール本を配布したりする者で賑わっていた。やがて客電が明滅するとそれに併せて手拍子が巻き起こり、期待感で会場が埋め尽くされていく。そんな中登場したモモーイは、バックバンドのロックな演奏の下、昭和カラーに彩られた楽曲を次々と披露していった。

　
衣装は2パターン用意され、前半はピンクの大きく膨らんだスカート姿で、後半ではステージ上でその衣装をキャストオフしての薄ピンクのひらひらがついたドレス姿にチェンジ。面白いのはどちらの衣装にも昭和的な趣向が施されていたことだ。前半の衣装では昭和の子供たちがよく遊んでいたガチャガチャのボールを意識したデザインが入っており、後半の衣装では胸のあたりの柄が昭和に流行ったゲーム、ブロック崩しのデザインが施されていた。この辺りの細かいこだわりはさすがといったところ。

またMCでも昭和に流行ったものについてのトークに花が咲く。「花金」、「フラワーロック」、「原宿のタレントショップ」等々、思わずニヤリとしてしまったのは記者だけではないだろう。桃井は「平成生まれの人ごめん」と言いながらも懐かしいネタを次々と披露していった。もちろん彼女のファンに対する温かい眼差しも健在。大勢のファンを前にして「自分のやってきたことは間違いなかった」と熱く宣誓し、言葉だけではなく身体全体で「ありがとう」の気持ちを伝えていた。

披露された曲は、アルバムの表題曲であり80年代に青春時代を過ごした者なら誰しもが共感できるであろう「しょうわ」、80年代カルチャーを想起させる「Feel so Easy!」などの郷愁漂う楽曲はもちろん、「LOVE.EXE」「愛のメディスン～アニサマバージョン～」といったライブ定番曲、好きな人への気持ちを切々と歌ったバラード「フィギュアになりたい」や、名曲アニソンのカバー「愛・おぼえていますか」などバラエティに富んだ選曲だった。ヒット曲とアルバム曲から構成されており、新規のファンも楽しめる内容となっていた。

アンコールで歌われた「ライブのあとはさみしいな」は、モモーイが「今の私の気持ちです」と言って披露された曲。アコースティックギターの優しい音色に併せて桃井の歌声が響き渡り、歌い終えると万雷の拍手で包まれた。全ての曲目が終わり、終演アナウンスが流れる中をファンがもう一度コールを合唱。すると、その声に呼ばれて再びステージにモモーイが登場。

するとファンたちは紙テープのシャワーをステージに浴びせる。これは昭和アイドルの応援方法の一つに紙テープ投げがあり、それを行うためにファンたちが用意していたのだ。これには桃井も感動し、アカペラでもう一度「夏より熱い冬」を熱唱。「夏より熱い冬って今日じゃない？」と喜びの表情を浮かべた。

最後に、ライブで初めて言う言葉だと前置きをすると「愛してます」とファンに向かって告げ、ファンと桃井との熱い絆を感じさせる感動的なダブルアンコールとなった。

＜Text・ねりな＞

＜セットリスト＞
01. しょうわ
02. Feel so Easy!
03. LOVE.EXE
04. 祭だ!BOY MEETS GIRL
05. ㌧㌦ベイビー
06. MOCO MOKO ROCK!!
07. 愛のメディスン～アニサマバージョン～
08. フィギュアになりたい
09. スカート丈の長いメイドさんには絶対にかなわない
10. ヒ・ミ・ツ
11. Night Park☆
12. ですぱれーしょん☆です!
13. 21世紀
14. I my moko
15. 愛・おぼえていますか
16. 夏より熱い冬
17. へんじがない、ただのしつれんのようだ。
18. ゆめのばとん
19. Brand new music
20. もっと、夢、見よう!! ～2011 Ver.～
21. がんばれ…それは、I Love You
22. 夜明けのサンバ