ディナーショー形式のライブで、黒沢ともよがエンターテイナーぶりを発揮! 「TOMOYO KUROSAWA MUSIC LIVE」レポート

By, 2026年9月30日



黒沢ともよのソロ公演が2026年8月18日(火)、東京・渋谷「JZ Brat SOUND OF TOKYO」にて開催された。
本公演では、黒沢さんと親交の深い園田 涼さんがピアノを担当。また、シックな装いの店内で食事を楽しみながらパフォーマンスを楽しむことができるスタイルで行われ、いつもとは一味違うステージが展開した。

 

「1部」では、彼女が栃木県の那須塩原に住んでいたころの、思い出の曲を中心に披露。
開演時間を迎えると、園田さん、そして封筒に忍ばせた歌詞カードを手に黒沢さんが登壇。さっそくYMOの「君に、胸キュン。」をあいさつ代わりに歌唱。曲の中盤ではピアノの音色にあわせて、客席の間を練り歩きながら手を振る黒沢さん。客席も笑顔で応えていた。

最初のMCでは「本日は私のミュージックライブに、ようこそいらっしゃいました!」とテンション高くあいさつ。
「会場が戸惑っているかもしれませんね(笑)」と会場を笑わせながら「君に、胸キュン。」の歌詞カードをVIP席のファンにプレゼント。このあともMCのたびに、披露した曲の歌詞カードやメッセージカードをプレゼントしていった。

 

「オシャレなライブハウスの味がします(笑)」という、この日しか飲めないオリジナルカクテル「朝霧」で乾杯すると、「この会場にフィットした曲を歌って、みなさんを安心させます(笑)」と、著名なジャズナンバー「Fly Me to the Moon」をしっとりと歌唱。そして松任谷由実の「海を見ていた午後」、映画『時をかける少女』挿入歌、奥 華子の「変わらないもの」と続けた。

MCでは「カクテルのおかわりしたい人、いる? みなさんのグラスの空き具合が気になっちゃって……(笑)」と客席への気遣いを見せつつ、園田さんに「歌詞カードを配っている間は、つないでくれるから!」と無茶ぶりをしたりと、曲の歌唱時とのギャップを見せながら場内を盛り上げる黒沢さん。子どもが生まれたことについての報告も改めて行われた。「夏に聴きたい曲」というテーマで、ジブリ作品『千と千尋の神隠し』の挿入歌、木村 弓の「いのちの名前」を胸に手を当てて歌い上げ、歌い終えると「私が那須で過ごしていた日々が伝わってきました?」と客席に問いかけると、那須時代のちょっぴりほろ苦い思い出を告白。

「『ジブリ』に出てくるような木のトンネルがあるような自然豊かな場所だったのですが、森林伐採のうえソーラーパネルができてしまったんです。
もし私が(ジブリ作品の)『平成狸合戦ぽんぽこ』のタヌキだったら『いまに見てろよ!』と憤慨していると思います(苦笑)」。
また、黒沢さんの出身地・秩父が舞台の『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』は、まさに生まれ育った地域が描かれていることも明かし、場内からは驚きの声が上がっていた。

また今年4月に30歳を迎えた黒沢さん。20代を振り返りつつ、30代に想いを馳せ「自分がどんな30代になるのか楽しみですが、先輩方には『30歳になったばかりで30代を語るなんて……』とよく言われます(笑)
「最近、20代では演じられなかった役にもたくさん出会うことができるようになりました。これからも新しい役に出会っていけたらいいな」と、自身の言葉で今後に向けた展望を語ると、早くも「1部」ラストの曲。
「ちょっぴり先を見る楽曲で『1部』を締めたいと思います」と、加藤登紀子が歌う『紅の豚』エンディングテーマ「時には昔の話を」を披露。重厚感のある声色で見事に歌い上げた。

 

しばしの休憩をはさんで迎えた「第2部」は、『宝石の国』オープニングテーマ、YURiKAの「鏡面の波」からスタート。黒沢さんが演じた主人公・フォスフォフィライト(フォス)の髪色をほうふつとさせる緑色の光に照らされ、短く刻むピアノの音色に乗って伸びやかな歌声を披露すると、続けて同じく主人公・マチュを演じた『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』挿入歌、みきまりあの「水槽の街から」を気持ちを込めて歌唱した。

どちらも照井順政さんプロデュースの楽曲なのだが、最初、曲の提案をされた園田さんが「これ、やめない?」と思わず返事をしようと思ったくらい(笑)、演奏が難しいナンバーだそう。
そんななか、リハーサル当日には完璧に演奏できるようになっていた園田さんに対し、黒沢さんは「どちらも生演奏で披露することが難しい楽曲なのに……。園田さんは天才です!」と思ったそうだ。

ここで、場内のファンから「お互いの第一印象の話」について振られると、「『宝石の国』の朗読コンサートでピアノを担当したのがともよちゃんとの出会いです」と明かす園田さん。
その際、フォスのキャラクターソングをうまく歌えず、泣いてしまった黒沢さんの姿がとても印象に残っていたそうだ。

過去の思い出話に続いては、22年に上演された黒沢さんによる一人ミュージカル作品『偽伝春琴抄』から「雲雀と鶯」。作編曲家・音楽監督として活躍中の桑原まこが手がけた同曲を、まるで舞台劇の1シーンのように鬼気迫る演技を披露しながら歌唱。

続いては「歌手を目指している女の子の歌です」と前置きし『結城友奈は勇者である』犬吠埼 樹が歌う「祈りの歌」を歌唱。まるで樹が宿ったような優しい歌声をみせると、最後は樹の姉・犬吠埼風を演じた内山夕実さん(24年末に発表)に向けて「お姉ちゃん、結婚おめでとう!」とメッセージを贈り、大きな拍手が沸き起こった。

バラエティに富んだ楽曲を届けてきた本公演も、残すところあと2曲。
「すべての決着を着ける、“あの”映画が9月11日に公開されます。今を生きている、今しか歌えないこの曲をお届けします」と言い放ち、劇場版『最終楽章 響け!ユーフォニアム 前編』主題歌、TRUEの「ToCoda」をクラップが上がるなか、園田さんの軽快な演奏とともに披露した。

そして最後の曲を披露する前、その曲に対する“想い”を、大事そうに言葉を紡ぎながら語っていった。
「先日、石川県金沢市にある『二十一世紀美術館』に行ってきました。その際『スキップとローファー』の主人公・岩倉美津未の故郷である珠洲市にもお邪魔させていただました」
24年1月1日に発生した『令和6年能登半島地震』の影響が色濃く残る珠洲市へと向かった黒沢さん。
「傾いた電柱を見て『あれから2年半経ったけど、まだそうなんだ』、と涙が止まりませんでした」。
先日起こった「令和8年熊本地震」も記憶に新しい。
「被災地のみなさんは、新しい生活に向けて想いを馳せているところだと思います。美津未として、私も一生懸命頑張っていきたいです。作品を通じて、珠洲市のこと、能登のことを知ってもらえればと思っています。最後はみんなでニコニコで終わりましょう!」と『スキップとローファー』エンディングテーマ、逢田梨香子の「ハナウタとまわり道」をステップを踏むように歌唱した。

新たな試みがたくさん行われた今回のライブ。
公演を振り返り、「大変だったけど、楽しかったです。ぜひまた企画してください!」とリクエストした園田さん。
今回のステージを踏まえ、「TOMOYO KUROSAWA MUSIC LIVE」がこれからどのような展開を見せるのか、楽しみにしたい。

 

<レポーター/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>
☆ページ下部に写真一覧あり。

●黒沢ともよ 公式「X」
@TomoyoKurosawa
●黒沢ともよ 公式Instagram
https://www.instagram.com/p/B6GHRSmgV-7/?igshid=1omo1sqpw28qu
●園田 涼 公式「X」
@sonotee