“ボードゲーム業界からアイドルIPを生み出す”をモットーに、拡張版が登場! 『アイドルアライブ ステラビーツ』クリエイター インタビュー

By, 2024年12月27日



女性アイドルをテーマにした新感覚ボードゲーム『アイドルアライブ』が現在好評発売中!
個性豊かな6人のアイドルをステージ上で輝かせ、相手よりも早く、たくさんのファンを獲得したほうが勝利となる。またキャラクターのボイスは、いまをときめく人気女性声優が担当。ゲームに厚みを持たせている。
このたび、3人の新アイドルを迎えた拡張パック『アイドルアライブ ステラビーツ』が登場! 合計9人のアイドルを使用可能になり、戦略性もアップ! さらに3人が歌う新曲「POLARIS」も発表されるなど、注目度が急増中!
さらにさらに、アイドルたちの楽曲を収録した「1st CDアルバム」制作に向けたクラウドファンディングの実施も決定!
今回はゲームの生みの親であるSUSABI GAMESのかく氏、くま氏、さらに前作に引き続き、ボイスキャスティングなどを担当した沼澤龍一郎氏にゲームの誕生秘話や魅力、今後の展開をお聞きした。

―『アイドルアライブ』の基本セットの発売から約1年経ちますが、ファンからの反応はいかがですか?

かく:リリース前の情報出しの際は「これまでになく本気で作り込まれたアイドルのゲーム」ということで、とくにボードゲーム界隈で驚きと期待感を持って注目していただきました。その後行われたアナログゲーム関連イベントで、2日分が3時間で完売してしまうくらいの反響があり、上々の滑り出しでした。

―普段からボードゲームを楽しむユーザーだけでなく、アイドルを演じている声優のファンからも反響があったかと思います。

かく:そうですね。それに加えて、意外なところからも反響がありまして。アニソンを中心とした、アニメ好きが好きな曲が流れるクラブイベント、いわゆる「アニクラ」のDJの方々がゲーム主題歌「SPOTLIGHT!!」を紹介してくださるなど、思わぬ波及効果があって、驚きました。楽曲があることは本作のアピールポイントの1つなので、そこに反響があったのはうれしかったです。

―『れポたま!』でも紹介させていただきましたが、今年4月に東京「コロコロ堂 上野御徒町店」で行われた「アイドルアライブ 第1回公式ファンミーティング」に続き、8月には千葉で「『珈琲とボドゲの店 ホウ・ム』×『アイドルアライブ』コラボカフェ」が開催されたそうですね。

かく:『珈琲とボドゲの店 ホウ・ム』さんから「何かコラボできませんか?」とお話をいただいたのですが、その際「コラボカフェとして、空間づくり・コラボフード・大会開催などを含めて総合的に満足度の高いイベントを一緒に作りませんか」という提案をしました。
注文すると「特製楽曲缶バッジ(全17種からランダムで1つ)」がついてくるコラボドリンクやフードのほか、来店記念にポストカードをお配りしたりと、何度来ても楽しめるような施策を考えたのですが、缶バッジをコンプリートされた方がいると聞いて驚きました(笑)
期間中、何度も足を運んでくださったお客様や遠方から来てくださったお客様もいらっしゃったみたいで、おかげさまで大成功を収めました。

―そして9月には、4月に開催された「総選挙」で1位を獲得した(鷹村彩花さん演じる)篠田紗季の1st SingleCD「#ふて寝してまた明日」もリリースされましたね。

かく:はい。ゲーム内の「楽曲カード」を実際の楽曲としてリリースしました。楽曲を通じて、篠田紗季の普段と異なる魅力を表現できたと思います。ゲーム内で使用可能な箔押し仕様の楽曲カードが特典としてつきますし、基本セットの6人で歌っている「SPOTLIGHT!!」も収録されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

―そして、中国のボーカロイドグループ「Vsinger」とのコラボも発表されました。

かく:『アイドルアライブ』をローカライズしてくださっている現地のパブリッシャーさんから提案をいただき、コラボが実現しました。もしかすると、今後日本に「逆輸入」されることもあるかもしれません。

―ではそろそろ本題に入らせていただきます。『アイドルアライブ ステラビーツ』の構想はいつごろからあったのでしょう?

かく:「基本セット」発売の段階で、お客様に作品を受け入れていただけたら拡張セットを制作しよう、という考えは持っていました。新たに3人をデビューさせたのは、3人でユニットを組ませるゲームルールだったのも理由の1つですが、「しっかりとゲーム体験が変化し、遊びごたえのある拡張セットにしたい」と考えたからです。

―声優さんのキャスティングに関しては、今回も沼澤さんがメインで担当されたのでしょうか?

沼澤:はい。自分も初期の段階で「拡張セットを作る予定」というのをお聞きし準備ができていたので、それを踏まえていざ上がってきたキャラクター設定をもとに「この役者はどうですか?」と候補を挙げました。3人ともしっかりと特徴がわかれていたので、「このタイプのアイドルは、この子は内面からアプローチするならこういう役者さん、声質ならこういう役者がよさそうです」という形で提案させていただきました。

―各アイドルの設定に関しては、役者に寄せた部分もあったとか?

かく:そうですね。たとえば(桃河りかさん演じる)天羽かのんの場合は、「方言って可愛いよね」と考えていたところ、桃河さんのプロフィールに「特技:岡山弁」の記載を拝見しまして。岡山出身の方が喋る本場の方言をぜひ、ということで、設定に追加しました。
また、パーソナリティに共通点があると演技に深みが生まれるため、キャラクター設定に沿っていてキャストさんとのシンクロ度が上がる要素は柔軟に取り入れています。

沼澤:役者さんのパーソナルな部分が前面に出過ぎてしまうと、それはそれで「役を演じる」という部分から外れてしまうと思うのですが、アクセントになるような設定はむしろプラスに働くと思ったので、そこは自分のほうからもご提案しつつ、という感じです。

―ちなみに「ステラビーツ」の3人は“センター”や“リーダー”は決まっているのでしょうか?

かく:ゲームにおいて誰をセンターに置くのかはプロデューサー(プレイヤー)の自由なので、そこはフラットなのですが、「基本セット」のアイドルを含め、リーダー気質の子がいるので、今後の作品展開によってはそういう設定で描かれることもあると思います。
現状はまだ「秘密」ということで(笑)

―では今回の主題歌「POLARIS」についてお聞きします。今回はどのようなコンセプトで制作されたのでしょう?

くま:「SPOTLIGHT!!」が王道のアイドルソングのような曲だったので、「今回はカッコよさに振り切った曲にしてほしい」という、かくからのオーダーをもとに制作しました。アイドル曲という枠内にハマるような、絶妙なさじ加減を意識しながら作るのが難しかったです。
ちなみに、カード化されている各アイドルの曲名は、ジャンル自体はある程度固めたなかで、雰囲気に合いそうな言葉を探しつつ、アイドルにフィットする(もしくはギャップがありそうな)タイトルに落とし込む……という作業を通して決めています。

かく:曲名については、ゲーム中の読みやすさや発声しやすさに加えて、プレイヤー目線でゲームプレイ時の体験も考えて命名しています。
また、楽曲カードそれぞれに実際の楽曲としての設定や意味を持たせて作っているので、将来的にどの楽曲もリリースできるといいなと思っています。

―沼澤さんは「POLARIS」のレコーディング現場にディレクターとして立ち会われたそうですが、印象に残っているエピソードはありますか?

沼澤:サビのハモリが高かったり、色々お願いしてしまって大変だったと思うのですが、3人ともキャラクターへのアプローチがブレなかったのがすごいと思いました。
矢吹さんの場合、最初は恐る恐る歌っていたのが、次のテイクでは「メタルバンドの元ボーカル感」が出ていたのが印象に残っていて。先ほども少しお話しましたが、アイドル3人ともキャラクターが立っているので、声も歌い方についても、かのんの特徴的な声や(本郷里実さん演じる)小鳥遊 司のクールさが、良い意味で綺麗に混ざり過ぎず、この尖ったナンバーに合うのではないかと思いました。
勝手ながら本郷さんは実はストイックだと思っていて、いろいろ考えながらレコーディングに臨んでくれていた記憶がありますし、桃河さんは桃河さんでお声も含めてキャラクターにマッチしているのか(?)、すごく明るくおしゃべりしてくださったのが印象的です(笑)
音程やリズムも大事ですが、キャラクター感もそれ以上に大事だと思いますし、だからこそキャラクターでしっかり歌えていただけていた事にコントロールルーム側は手応えを感じていたとレコーディング時に伝えられればよかったかもしれませんね(苦笑)

―さる11月16日(⼟)~17日(⽇)に千葉・幕張メッセで行われたアナログゲームイベント『ゲームマーケット2024秋』と同じタイミングで「クラウドファンディング企画」が発表されました。

かく:いまのところ「アイドル全員のソロ曲が入ったアルバムの制作」という発表しかできていないのですが、予定よりも多くの支援が集まった場合には、達成度に応じて豪華でうれしい内容にしていきたいと考えています。

―アイドル達による朗読劇やライブの開催を望む声も、キャストさんを含めて上がってきそうですね。

沼澤:一度に全員そろえるのは難しいかもしれませんが、たとえば『ステラビーツ』の3人だけで「朗読劇+ミニライブ」という形で開催することもできそうですよね。

かく:そうですね。ライブができるくらいたくさんのファンに応援される作品に育てていきたいですね。

沼澤:『アイドルアライブ』というIPに合った展開を期待しています!

かく:『ボードゲーム業界からアイドルIPを生み出す』が我々の野望のひとつで、その目標に向かって魅力的なコンテンツをたくさん作っていきたいと思っています。
これからの展開にご期待いただくとともに、ぜひ応援をよろしくお願いします!

<レポーター/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>

【ゲーム概要】
 
『アイドルアライブ ステラビーツ』
好評発売中!(2024年12月6日発売)
3,300円(税込み)

 

■プレイ人数: 2人
■プレイ時間: 15~30分
■ジャンル:ライブプロデュースカードゲーム
■箱サイズ:16.8 x 16.8 x 3.8 cm
■内容物:
カード(58x118mm)…3枚、カード(63x88mm)…45枚、厚紙フィギュア…3体、厚紙チップ…10枚、説明書…1冊

※本作は拡張セットです。
遊ぶためには『アイドルアライブ』本体が必要です。
●アイドルアライブ本体はコチラ 
https://shop.susabigames.com/items/80570264

●『アイドルアライブ ステラビーツ』作品公式サイト
https://www.stellarbeats.idolalive.com/
●シリーズ公式サイト
https://www.idolalive.com/
●『アイドルアライブ』公式「X」
@idolalive