By, 2024年9月13日
2010年9月にメジャーデビューし、15年目を迎えたデジタルロックシンガー・VALSHE。彼女が放つコンセプトミニアルバム『storyteller』シリーズ第3弾が24年9月18日(水)に発売! 「七人の証言者」による「七篇の物語」を描いた楽曲が収録され、新旧クリエイター陣が色とりどりの音楽をお届けする。
さらにデビュー当日の9月23日(月・祝)には東京・GRIT at Shibuyaにてワンマンライブが決定! アルバムの発売とライブを控えたVALSHEさんに話をうかがった。
―まずは、これまでの活動を振り返っていただけますか?
VALSHEさん(以下、VALSHE):おかげさまで来年、メジャーデビューから活動15周年を迎えます。音楽制作を含めたアーティスト活動をメインに、役者として舞台にも立たせていただいてますし、幅広い活動ができています。これも日頃から応援してくださるみなさんのおかげです。感謝しています。
―『storyteller』の最新作を約10年ぶりにリリースすることになった背景は?
VALSHE:昨年10年お世話になった所属事務所を移籍しました。そして現在縁が巡り巡ったことで現事務所への所属となっているのですが、『storyteller』の新作を作る、という点においては先ず現事務所への移籍が無ければ実現していないと思います。
新体制になり、環境が変化した節目としても、当時出来なかった表現やアウトプットを携えた現在に原点であるデビュー作の続編を作ることは、クリエイターとしても挑戦してみたいなと。
―今作のコンセプトはどのように決まったのでしょう?
VALSHE:『storyteller』にはもともと「七篇の物語」というコンセプトワードがあり、7つの楽曲それぞれに用意された物語を、イラストや芝居、解説書などこれまでにも様々な形で楽曲を深い所まで掘り下げるスタイルにこだわってきました。『storyteller II』では『the Age Limits(年齢制限)』という副題を掲げて、サウンドも歌詞も“大人感”を忍ばせつつ、7つの大罪をテーマに楽曲が制作されていたりと、段階を経てスケールアップしてきたので、今作でも最初にコンセプトを固める動きがありましたが、『THE SCARY STORIES(本当にあった怖い話)』に決まるのは非常に早かったですね。
―先ほど「原点に立ち返りたい」とおっしゃっていましたが、VALSHEさんと縁深い方がたくさん関わられていますね。
VALSHE:はい。これまでの活動で既に制作において信頼関係が構築された方々の力はぜひ借りたいと思いまして、お願いさせていただきました。一方でさらなる発展を目指し、新しいクリエイターさんにも参加していただいております。
―「X」をはじめとしたSNSでは今回のリリースを盛り上げるべく、さまざまな施策が行なわれています。
VALSHE:移籍後初で、なおかつ1年半ぶりのリリースですし、ファンのみなさんの反応から、本作への期待をひしひしと感じています。
収録曲それぞれにスポットをあてたり、考察がはかどるようなポストをしてみたり、発売を心待ちにしてくれているファンの皆さんに少しでも楽しんでいただけるような情報を出していくことで、リリースを楽しみにしていただきたいという気持ちです。
―先日まで行なわれていたライブツアー「VALSHE GREETING TOUR SCHRODINGER’s V」も大盛況だったとか。
VALSHE:自分にとって過去最長となるツアーで、挑戦的なものになりました。
今回は「東京公演以外の開催地を、ファンクラブメンバーによる投票で決める」という企画を行なったのですが、グリーティングツアーという冠を付けたこの旅の目的は、これまで応援してきてくれたファンの皆さんに会いに行き、直接言葉や歌を届けることで、「移籍後の活動はどうなっていくのだろう?」と不安に思われる部分を少しでも安心に変えたい、そして未来に対してポジティブな期待を持って欲しい、という願いがありました。
自分自身にとって、そしてファンの皆さんにとっても、「このツアーがあって良かった」と思える時間を過ごすことが出来たと思っています。
―ではここからは収録曲についてお聞きしていきます。「Never Landing just Falling Down」は本作の世界観を存分に感じられるインストゥルメンタルになっています。
VALSHE:『storyteller III』を作るにあたり、過去2作の系譜が継がれているところをこの曲で表したいと思いまして。「『storyteller』に触れたことのある人は、この曲を聴いて震えてくれるかな?」と思いながら制作しました。
―「True meaning of…」では作詞を担当されています。
VALSHE:「一人目の証言者」という立ち位置でありつつ、この楽曲では『storyteller III』を総括する語り手としての言葉選びも少し意識しています。
3トラック目の「Utopia」以降に紡がれていく証言者たちの“証言内容”を大きくとらえた世界観を意識していますね。気持ちとしては「物語を開いていく心の準備はよろしいですか?」と問いかけるような、だけど既に開いてしまった物語へ全員を強制的に連れていくような、サウンドと強さと言葉選びのバランスにこだわりました。
―作詞は大変でしたか?
VALSHE:『storyteller』シリーズではファンタジックな世界をイメージした歌詞を書くことが多かったのですが、この曲に関しては「シンデレラ」や「ガラスの靴」など、聴いているみなさんが想像しやすいようなワードを使って作品の世界に誘っていくように意識しました。書きたいことをどのような世界観に当てはめていくかを考えていく過程は楽しかったですし、そういう意味では、歌詞も考えやすかったですね。
―dorikoさんに作曲をお願いすることは、最初から決まっていたのでしょうか?
VALSHE:はい。リード楽曲はdorikoに、と最初から決めていました。
共作詞を担当してくれている湊もそうですが、勝手知ったるクリエイター方にはこちらから細かいリクエストはしないですし、コンセプトを渡したらあとはもう好きにやっちゃってくれ、という。
―「Utopia」の作詞・作曲を担当されている“うみくん”さんは、逆に初めましての方です。
VALSHE:元々うみくんさんのことを知るスタッフが自分の周りにも多くいた、という好都合な部分も手伝っているのですが、一番は本作『storyteller III』のコンセプトに彼を外すわけにはいかない、という部分が大きいです。……どういうことなのかは、要補足事項的に考えてみるとおもしろいかもしれないですね。
―クリエイター起用に関する考察も楽しんでいただきたいと。
VALSHE:はい。ちなみに、うみくんさんとはアルバム制作が決まる前からお互いに面識があったので、どのような形でアプローチしてくれるのか純粋に楽しみにしていました。「ライブで楽しむお客さんのことも考えて作った」と言ってくれていましたし、音楽制作の部分においても、本当にお願いしてよかったです。
―「全心整形」は“匿名希望”の方が制作されたそうですね。
VALSHE:はい、本人の希望で「匿名」という形でクレジットさせていただきました。ただ、この方が誰なのかというヒントは随所に散りばめていますので「もしかして、あの人かな?」とピンとくる人もいるかもしれません。
―考察要素が満載ですね。ではメロディラインを聴いたときの感想をお願いします。
VALSHE:自分の期待して望んでいた以上の歌詞と楽曲が届いて、震えました。
それでこそ○○○○(匿名希望)だ! と拳を握りました。(笑)
実は今回、自分以外の方に意図的に歌詞をたくさん書いていただきまして。「七人の証言者」という特性上、レコーディングではそれぞれのクリエイターの言葉を歌うということで、じっくり歌詞を読み解きながらアプローチしていきました。
この曲に関しては、タイトルからもそうですが「丸裸にならなければいけないな」という気持ちを先行させながらレコーディングに臨みまして。ディレクターから「もっと叫んでいいんじゃないか?」とディレクションを受けつつ、歌とお芝居のギリギリのラインを模索しながら歌唱したのを覚えています。
―「Ctrl+Q」はキーボードで「文字を終了する(保存せずに消す)」という意味があるかと思いますが、いかにも意味ありげなタイトルですね。
VALSHE:感情のアウトプットはタイミング、する、しないの選択があって、する場合言葉であったり、態度であったり、人により様々だと思うんです。自分自身は積極的に言語化していくタイプなのですが、そうじゃない人たちはどのようにアウトプットするのか? 書く上で改めて考えさせられましたし、歌詞を書く上で自分を見つめる機会にもなりました。
「自分がされてうれしいこと、イヤなことに対し、自分の隣にいる人は必ずしも同じではない」という当たり前のことを忘れてしまいがちになる日常を省みるタイミングになりましたし、今はまだすべてお話出来ませんがいろんな意味で、この歌詞を書いているあいだが制作時間の中では一番きつかったです。
また、この曲はコーラスワークが最大のポイントだと思っていまして。作曲のokamu.さんはVALSHEの楽曲では今回初めましてだったのですが、実は舞台音楽でご一緒したことがあって。
okamu.さんの作り出す世界観に感銘を受け、いつかご一緒したいと思っていましたので、またご縁があってうれしかったです。
―「ライトトラップ」はご自身が作曲を担当されています。
VALSHE:『storyteller III』の全容が見えた段階で、そこに足りないものを考えたところ、アッパーな聴覚的に四つ打ちのかっこいいサウンド感の楽曲がほしいと思い、作った曲です。
dorikoさんの作詞に関してもコンセプトだけお伝えして「あとは好きに書いてください」という感じで。
この曲もアルバムに必要な大きなピースとなっています。
―「Dullahan」は、過激な歌詞も特徴的ですね。
VALSHE:ライブで盛り上がれるような楽曲は他トラックで充実している分、この曲のサウンドの作り方としてはこれまでのVALSHEにある程度忠実にしようという下敷きはあります。
PUPIさんとは普段から音楽づくりを非常に近いところで行っていることもありますし、どのような理由でこの歌詞を書いたかを聞いたら、まあとてもおもしろくて。
また、同じく前々からご一緒している作曲・編曲のG’n-さんもトリッキーなアレンジで、世界観をより色濃く表現してくれています。一見して何のことを歌っているのか、が一番難解になるだろうこの楽曲は、「完全受注生産盤(特装盤)」に付属する特装ブックレットをご覧いただくと、一番おもしろい顛末をご覧頂けるのではないかな、と。
―ラストトラックの「ギュゲスの指輪」はミュージカル調のメロディラインが耳に残ります。
VALSHE:この曲の作曲者である菊池佑介さんは『Storyteller II ~the Age Limits~』でも楽曲を提供していただいた経緯がありまして。
実は彼と久しぶりに再会したことが、『storyteller』の企画がふたたび動き出した1つの大きな要因なんです。そういう意味でもすごく重要な立ち位置の曲なんですよね。
菊池さんが10年ぶりに書かれるVALSHEの曲に自分自身もとても興味があったのですが、一筋縄ではいかない面白い曲が上がってきました。あとで話をお聞きしたら「8年ぶりにVALSHEがステージに立っている姿を見て、そこで感じたものを楽曲で表現したかった」という言葉をいただけて。自分もその言葉に応えて詞を書こうと思いました。
―「完全受注生産盤」に付属する特装ブックレットの内容についてお聞かせいただけますか?
VALSHE:「通常盤」に付属するブックレットも本作の世界観を十分楽しむことができるのですが、「特装ブックレット」に関しては大きいイラストに加えて、読み物も充実していますし、より本作の世界観を堪能していただけると思います。両方手に入れられた方は、ぜひ先に「通常盤」のブックレットを読んでいただき、そのあと「特装ブックレット」を頭から開いて頂きたいですね。
―9月からは東名阪を巡るリリースイベントが開催されるとのことですが。
VALSHE:「今作はどういう作品なのか?」、「どういうところを楽しんでほしいか?」といったところを直接伝えられる貴重な機会ですし、みなさんにとっては“お祭り感覚”で参加していただけると思うので、楽しみにしていただけるとうれしいですね。
―10月にはリリース関連の施策が行なわれます。まずは匿名希望さん・dorikoさん・PUPIさんが出演予定の「証言者の会」についてお聞かせください。
VALSHE:本作を深く掘り下げるトークイベントになる予定です。出演予定者のみなさんが、だいたい自由な方ばかりなので、どういう方向に話が進んでいくのか現段階ではちょっとわかりませんが(笑)、そういう部分も含めて楽しんでいただけるのではないでしょうか。
―「VALSHE & 白皙 極秘密室サイン会」は、VALSHEさん作品のイラスト周りを担当されている白皙さんと2人でプライベート感満載のサイン会になるそうですね。
VALSHE:クローズドの空間で、自分たちも来ていただく方も落ち着いたなかでできればと思っています。白皙 さんとはこれだけタッグを組んでいながら一緒にイベントをやったことがなかったですし、VALSHE自身、すごく楽しみです。
―日時が前後しますが、9月23日(月・祝)には東京・GRIT at Shibuyaにてワンマンライブが開催予定です。
VALSHE:今回は2部制になっておりまして、1部は「コンセプトライブ」ということで、本作をフィーチャーした内容になっています。「これぞVALSHEの世界観」というステージを体感していただけると思います。
2部は自身の誕生日や、メジャーデビューをお祝いした「バースデーライブ」という形で行なわせていただこうと思っています。
両部で内容がまったく違うものになっていますので、ぜひVALSHEの“振り幅”を感じていただきたいですね。
―最後に、メッセージをお願いします。
VALSHE:ワンマンでのイベントやライブのほか、未来古代楽団さん主催の「祝祭あるいは断章3『方舟のメトシェラ』」への出演やファッションと音楽を融合させたフェスへの出演など、みなさんの前でパフォーマンスを披露する機会がたくさんあってうれしいです。
今後も求められるものに応じて引き出しを増やしていき、活動の幅を広げていきたいと思っていますので、引き続き応援のほど、よろしくお願いします。
【アルバム概要】
『storyteller III 〜THE SCARY STORIES』
2024年9月18日(水)発売
4,400円(税込)
【収録内容】
Never Landing just Falling Down (作曲・編曲:G‘n- )
01.True meaning of…
作詞:VALSHE / 湊貴大 作曲・編曲:doriko
02. Utopia
作詞・作曲:うみくん 編曲:Toshihiro
03.全心整形
作詞・作曲:匿名希望 編曲:doriko
04.Ctrl+Q
作詞:VALSHE 作曲・編曲:okamu.
05.ライトトラップ
作詞:doriko 作曲:VALSHE 編曲:岸明平(Rhythmic Toy World)
06.Dullahan
作詞:PUPI 作曲・編曲:G’n
07.ギュゲスの指輪
作詞:VALSHE 作曲:菊池佑介 編曲:岸明平(Rhythmic Toy World)
【ライブ概要】
VALSHEデビュー日当日となる9月23日(月・祝)に昼夜公演のライブが決定!!
開催日:2024年9月23日(月・祝)
【渋谷】GRIT at Shibuya
(1部)
VALSHE CONCEPT LIVE「storyteller III 〜THE SCARY STORIES〜」
OPEN 13:30 / START 14:00
(2部)
VALSHE Birthday Party ’24 〜VAL FIRST LIVE
OPEN 17:30 / START 18:00
チケット料金:6,600円(税込)
チケット一般発売中!(2024年9月1日(日)12:00~)
ローチケ:https://l-tike.com/valshe
【VALSHE公式HP】https://valshe.tokyo/
【VALSHE公式X】https://x.com/valshe9
【VALSHE公式YouTubeチャンネル】https://www.youtube.com/@VALSHE_official
【VALSHE 公式Instagram】https://www.instagram.com/valshe_official/
【VALSHE 公式TikTok】https://www.tiktok.com/@valshe_official
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