「共感できないところがないくらい、流星にシンパシーを感じています」 『女神のカフェテラス』月島流星(つきしま りほ)役・山根 綺 インタビュー

By, 2023年6月18日



瀬尾公治が原作、『週刊少年マガジン』で好評連載中の人気作品『女神のカフェテラス』がアニメ化!
3年ぶりに祖母・粕壁幸子(かすかべ さちこ)(故人)が経営する喫茶店「Familia」に戻ってきた主人公・粕壁 隼(かすかべ はやと)。彼を待ち受けていたのは大学生の小野白菊(おの しらぎく)と月島流星(つきしま りほ)、高校生の鶴河秋水(つるが あみ)、フリーターの鳳凰寺紅葉(ほうおうじ あかね)、そして専門学校生の幕澤桜花(まくざわ おうか)の5人だった。「祖母の家族」と語る彼女たちとのハーレム生活が始まる、と思いきや、彼らにさまざまな困難が立ちはだかる……。
今回は「Familia」の接客番長で唯一の常識人(?)の月島流星を演じる山根 綺さんに話をうかがった。

―原作を読んでみての感想をお願いします。

山根 綺さん(以下、山根):最初は女の子たちがたくさん出てきてワイワイ盛り上がる、いわゆる「ラブコメ作品」なのかな? と思って読み進めていました。ですが、出てくる子それぞれにしっかりとドラマがあるのがわかりまして。「これはただのラブコメではないな」と感じました。
「隼くんは誰とくっつくんだろう?」というドキドキもありつつ、出てくる子たちの性格や特徴にはっきりと違いがあるところがすごいな、と思いました。

―山根さんは、少年マンガは普段から読まれますか?

山根:はい。ただ、これだけしっかりと各キャラクターが掘り下げられている作品はあまり読んだことがなかったので新鮮でしたね。

―役が決まった時の率直な感想、オーディション時の思い出をお聞かせください。

山根:実は流星のほかに(瀬戸麻沙美さん演じる)紅葉さんも受けました。紅葉さんは地声よりも低いところで声を出していたのですが、流星に関してはすごく出しやすくて。今回はテープオーディションだったのですが、自分がここまで演技しやすい声で役をいただけたのは初めてでした。
マネージャーさんから「受かったよ、おめでとう」と連絡が来た際は、近所迷惑になってしまうかもしれないくらい、大きな声を上げてしまいまして……。ちょうどそのときグリルでパンを焼いていたのですが、電話を終えて戻ってきたら、カピカピになっていました(笑)

―演じた流星の紹介をお願いします。

山根:パッと見は小悪魔的なあざとかわいいお姉さん、というイメージを持つかもしれませんが、さまざまな理由があってそう振る舞っていると思います。ですので、物語を最後まで観たあと「もう一回頭から観てみよう」と思わせてくれるのではないでしょうか。

―演じるにあたり、気を付けたところを教えていただけますか?

山根:「どうしたら流星のあざとかわいい部分を嫌味なく出せるのか?」「ほかの子たちと被らず演じることができるのか?」という部分を音響監督の本山 哲さんに相談し、ディレクションしていただきました。
私がいままでやってきた表現の幅では画に負けてしまうと思いまして。「喜怒哀楽を振り切らないと」という気持ちで臨みました。

―メインキャスト陣についての所感を教えてください。

山根:秋水役の鈴代紗弓ちゃんとは親交がありまして「秋水ちゃんはさゆみんっぽいなぁ…」と何となく思っていたんです。その後、秋水役に決まったと知り「やっぱりそうだよね」って(笑)

―アフレコ現場で印象的だったことがあればお聞かせください。

山根:物語前半、瀬戸さんは先に録ることが多く、白菊役の和氣あず未さんとも1度くらいしか一緒に録れなかったんです。でも、後半はお2人と録ることが多かったですし、私の場合はまんべんなく掛け合いができたのではないかと思います。

―流星に共感できるところはありますか?

山根:全部ですね。逆に「共感できないところは?」と聞かれると返答に困るくらいで(笑)
彼女にシンパシーを感じるところしかないんです。

―主人公の隼についての所感をお願いします。

山根:隼くんは一見鈍感に見えますが、すべてわかっているんですよね。誰も傷つけないよう、真ん中に立ってうまくやっていて。「こんな18歳、いるのか?」と思うくらい(笑)、しっかりやっています。
彼を演じている水中雅章さんに対しても「この台本でこの音が出てくるんだ」と驚きがありました。テクニックで勝負する面も、感情をストレートにぶつける面もあり、演じ方がとにかく独特なんです。

―「Familia」は海辺にありますが、「海派」「山派」どちらですか? 理由もお聞かせください。

山根:海です。ただ、泳げないうえに日差しが気になりますので、「冬の海」限定、ということで(笑)
山は……虫がNGなので、ちょっと厳しいですね……。

―山根さんはアルバイト経験はありますか? あればそのときのエピソードを教えてください。

山根:地元に住んでいたときはホテルで働いていて、結婚式の披露宴で配膳をやっていたりしました。新婦のご両親を担当したり、貴重な経験をさせていただきましたね。その後も接客関連のアルバイトをたくさん経験したので、カフェで働くことに抵抗はないです!

―では、やってみたいアルバイトは?

山根:お花屋さんです。子どものころはまったく意識してなかったのですが、大人になって人に贈るようになってから「いいな、やってみたいな」と思うようになりまして。
花束を作る際、センスが問われると思いますし、お客さんの幸せな顔を見たいんですよね。それと「花言葉」を言えたらすごくカッコいいので!

―カフェやファミレスなど、飲食店で働くならどんなタイプの店でどんな仕事をしたいですか?

山根:先ほどお話したように、接客はまったく問題ないのですが、レジ打ちだけは苦手で……。以前任されたことがあるのですが、うまくいかなかったです(苦笑)
それ以外でしたらどこでもOKです!

―物語の見どころをお願いします。

山根:「流星のツッコミ」でしょうか。個性豊かな面々がそろうなか、流星は常識人だと思っていまして、ツッコミのシーンも多いんです。ツッコミを入れる役はあまり演じたことがないので大変でしたし、ツンデレキャラクターも初めてですし、初めてづくしの作品になりました。
ドタバタシーンを楽しんでいただきつつ、終盤に向けての「布石」も感じてもらえればと思います。

―最後に、メッセージをお願いします。

山根:ラブコメ要素はもちろん、登場人物たち1人1人が成長していくさまもしっかり描かれています。
原作とアニメ、それぞれに魅力がありますし、受け取るキャラクターの印象も違ってくると思うので、原作を読んでいる方はアニメを、アニメからご覧になった方は原作を楽しんでいただきたいですね。心を込めて流星を演じましたので、ぜひご覧ください!

<インタビュアー・カメラマン/ダンディ佐伯・文責(編集)『れポたま!』編集部>

【アニメ概要】

『女神のカフェテラス』
【放送情報】
毎週金曜 深夜1時25分~MBS/TBS系 全国28局ネット “スーパーアニメイズム”枠にて放送中

BS日テレ 2023年4月10日(月)から 毎週月曜 夜11:30~
AT-X   4月12日(水)から 毎週水曜 夜9:30~
(リピート放送 毎週金曜 午前9:30~、毎週火曜 午後3:30~)

【配信情報】
DMM TV、ABEMAにて毎週金曜日26:55~最速配信
dアニメストアほか各配信サイトにて毎週月曜26:55~順次配信開始

【イントロダクション】
――どこかの海辺にある、古びた喫茶店。そこには…女神様がいるらしい――

ケンカ別れした祖母が遺した喫茶店「Familia」。
「赤字だらけの店、さっさと畳んで駐車場に建て替えよう」と主人公、粕壁 隼が3年ぶりに帰省をするとそこには「おばあちゃんの家族」を語る見知らぬ5人のカワイイ女の子が!!

いきなり下着? 全裸!? ちょっとまて、誰が空き巣だ! ここはオレの家だ! 絶対に追い出してやる!

最悪の出会いから、恋と家族の物語が始まるっ!
5人全員「正ヒロイン」の、夢のハーレム共同生活!
ヒロイン多すぎシーサイドラブコメ!!

【スタッフ】
原作:瀬尾公治(講談社「週刊少年マガジン」連載)
監督:桑原 智
シリーズ構成:大知慶一郎
キャラクターデザイン:野口征恒
音楽:兼松 衆、櫻井美希
アニメーション制作:手塚プロダクション

【キャスト】
粕壁 隼:水中雅章
小野白菊:和氣あず未
月島流星:山根 綺
鶴河秋水:鈴代紗弓
鳳凰寺紅葉:瀬戸麻沙美
幕澤桜花:青木瑠璃子
粕壁幸子:伊倉一恵

【音楽】
オープニングテーマ:音莉飴「運命共同体!」
エンディングテーマ:佐藤ミキ「ドラマチック」

●公式サイト
https://goddess-cafe.com/
●公式Twitter
https://twitter.com/goddess_cafe_PR

(C)瀬尾公治・講談社/「女神のカフェテラス」製作委員会・MBS