【プレゼントあり】かかあ(永井真衣)の軽快なトークと汽笛が響く!「真岡鐵道貸し切りSLすずしろ号」(2日目)レポート

By, 2021年1月12日



黒く光沢のある車体、力強い走行音、煙突から噴出される蒸気、雄々しい汽笛。みんな大好きSLとアニメのコラボイベントが2020年12月26,27日の二日間に渡って開催された。

コラボしたのは栃木県を走る真岡鐵道と、2020年10月~12月の期間放映されていたアニメ『レヱル・ロマネスク』。 劇中のメインキャラクター、「すずしろ」のモデルとなったのが真岡鐵道のSL車両「C11 66」だったことから、アニメ放映期間中の10月3日~12月13日、SLもおか号は「すずしろ」が描かれたコラボヘッドマークを掲出して走行した。

コラボ期間終了に伴ってヘッドマークを外す前に、SLを貸し切ってファンに乗車してもらい、「すずしろ」の車内放送やゲスト声優とのトークを楽しんでもらおうというのが今回のイベントの趣旨だ。

イベントは真岡駅~茂木駅の区間を往復する間「すずしろ」の車内放送を流し、その合間にトークが展開する……という流れ。2日目も約90名のファンが、スタッフの適切な指示と先導のもと、停車中SLすずしろ号に乗車。司会役を務め、アニメではシリーズ構成・シナリオを担当した進行豹さんが登場し、イベントの進行と諸注意が説明された。

2日目のゲストは「かかあ」役の永井真衣さん。3号車に乗車し、進行豹さんが「なぜSLには空調がないのに中は暖かいのか?」などの説明をしつつ、永井さんも最初の挨拶をすませると、ここで進行豹さんから「あまり窓には近づかない方がいいかも……」と注意喚起が。なぜならSLの煙突から排出される煙(すす)がついてしまうからだ。

2日目は車内放送とトークのタイミングがピタリ。1日目に多かったマイクトラブルも「進行豹さんが大きな声を出しすぎるとヒューズが飛ぶ」、という原因が判明したため(笑)、支障なくイベントが進んでいく。

往路でのトークテーマはアニメで自身が演じたレイルロオド、「かかあ」について。アニメ収録前に渡されたキャラ絵と設定資料を見た印象については、1日目の上條さんと同じく、「かわいい」。
そして「外見だけだと分からなかったですが、シナリオを読み進めるとしっかり者で、名前の通り母性があるキャラだと言うことが分かりました」と語ってくれた。
そこは永井さん本人と良く似ている所で、自分も仕切り屋で「みんなをまとめるのが好き」とのこと。また「かかあ」は地声に近い声で演じられたと、ここでも親近感を抱いたようだった。

アニメ収録の感想については、永井さんは最後の収録だったため「他のキャストの演技を聞きながら演技を合わせることができ、やりやすかったです」と感想を語った。

演じる上で苦労した点について問われると、先に収録した「蓄音レヱル」での演技と比べて、アニメではより低い声を出されることを求められた、との回答があった。
これについては進行豹さんから、アニメでは登場するキャラクター同士で声質がかぶらないようにすることを監督が重視していたからだ、との補足があった。
また、本コンテンツに関わって楽しかったことについて質問されると、「今です。今が、楽しい! アニメに出演したことで皆と一緒にイベントができること、今こうやって皆と一緒にすずしろの中で揺られていることが、楽しいです!」と笑顔だった。

復路では1日目と同じく「畜音レヱル」についての質問。アニメ版「かかあ」と印象に違いはあったか、との質問については、大きな違いはなかったが、マスターに甘える面をアニメよりも見せていたかも、とのこと。何十年も一緒にいる夫婦っぽい雰囲気だったと語りながら、「『かかあ』みたいな大人っぽさがあるけど、裏では少女っぽいところもあるんですよ」と付け加え、そこも私と似てるかな、と、はにかんでいた。

さらに、「畜音レヱル」収録時の印象を聞かれると、永井さんは「なんかずっとハァハァ言ってたなぁ」との回答。車内が微妙に落ち着かない空気なったのを察して、「『かかあ』は赤城山麓をサイクリングしている設定で録ったからですよね」と進行豹さんがフォロー(笑)。
永井さんからは、「実は、実際に自転車をこぎながら音をとったんですよ。サイクリングに限らず、蓄音レヱルの音は本物の音を使うことにこだわっていて、SLの音も真岡鐵道さんにご協力いただいて本物の音を録っています」と裏話が飛び出した。

ちなみにSLの音を録音したのは夏で、機関室は尋常でない熱さとなり、音声機器にも影響が出るため、機材を耐熱ボックスに入れて使用したそう。その甲斐もあって、取材した音を聞いた監督から「このパチパチいってるのは何の音?」と聞かれて「それは石炭が燃える音です」とドヤ顔で答えられるほどのクオリティになったとのことだ。

トークを終えると、プレゼント抽選会を実施。この日は“永井賞”として、コラボカフェのグッズ、永井さんご本人の写真、千歳飴、マグカップがセットになった豪華賞品が用意された。

その後は1日目と同じく永井さん、進行豹さんが1号車、2号車をまわり質問を受け付け、イベント最後は、この日も「出発、進行!」の号令で幕を閉じた。

イベントを終えた永井さんと進行豹さんからコメントをいただいたので紹介しよう。

―本日のイベントの感想をお願いします。

永井真衣さん(以下、永井):本当にあっという間でした!
車内でトークをしていると、すすが飛んできて、服に少し付着してしまうという出来事はあったのですが(苦笑)、鼻をついてくる石炭の匂いが本当に心地よくて。実際にSLに乗らないと体験できないことなので、本当に貴重な時間でした。
あとは、鉄道の運行に従事されているみなさんから声をかけていただけたのがうれしかったですし、「たくさんの人たちの力で鉄道は走っているんだな」というのを改めて感じることができました。

―永井さんは本作で鉄道について詳しくなられたとお聞きしましたが?

永井:乗り物は元々好きなのですが、どちらかと言うと船のほうが興味があって。広い水平線を走っていく爽快感に惹かれたのですが、進行豹さんから色々教えてもらっていたら、鉄道も魅力がいっぱいあることに気づいて、ハマってしまいました。
とはいえ、まだまだ赤子のようなものですから。言うなれば「バブ鉄」でしょうか(笑)?

―永井さんは小さいころどんな路線を使われていました?

永井:私は群馬県出身で、「両毛線」を使うことが多かったです。伊勢崎市出身なのですが、高崎や前橋に遊びに行くときによく利用していましたね。
ちょうど真岡鐵道さんと同じくらいの本数で、今日もここまで列車を使ってきたのですが、「すずしろ号」目当てだとおぼしきお客さんがたくさんいまして。「これなら寝過ごしても安心だな」と思いました(笑)。

―今度乗ってみたい路線はありますか?

永井:具体的な路線というよりは、全国のロープウェイに乗りたいです。
空を飛んでいる気分で自然のなかを進むのがたまらないんですよね。以前、ファンの方ととあるイベントで一緒に乗ったことがあるのですが、最高の気分になりました!

また、何度も乗っているのですが、車内の装飾がかわいい列車が好きなので「ディズニーリゾートライン」は外装から内装まで、すごくかわいいんですよね。私のなかでは「青梅線」とどっちが上か、常に戦いが繰り広げられています(笑)。

―イベント中には、ファンの方から作品に関する質問もたくさんいただいたそうですね。

進行豹さん(以下、進行豹):「テレビアニメの第二期はありますか?」という質問をたくさんいただきました。あとは、「海外のレイルロオドを登場させてほしい」というご意見もいただきましたね。
2020年はイギリスに行って、ご当地の機関車を見る予定だったのですが、コロナの影響でいけずじまいだったので、せめて作品に登場させてあげたいという気持ちはあります。

―永井さんが考えるコラボグッズを教えてください。

永井:最近ウサギにハマっているので、ウサギ関連のグッズがいいですね。かかあがウサ耳をつけていたら「ギャップ萌え」じゃありません(笑)?

進行豹:いいですね! ともあれ、2日通して大きなトラブルもなく、何よりコロナ対策で色々と制約がかかるなかで参加者のみなさんが嫌な顔ひとつせずに対応してくださったのがうれしかったです。

永井:このコラボを実現するため、引き続き『レヱル・ロマネスク』の応援をよろしくお願いします。そして、個人的には「バブ鉄」と言う言葉を流行らせていきたいです(笑)!

<Text/ダンディ佐伯・さんずい ・ Photo/ダンディ佐伯>

●アニメ公式サイト
https://railromanesque.jp/
●アニメ公式ツイッター
@rail_romanesque

●真岡鐵道 公式サイト
https://www.moka-railway.co.jp/
●真岡鐵道 公式ツイッター
@mokasl

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