秋田禎信先生による「魔術士オーフェン」は、1994年の第一巻が刊行以降、様々なシリーズが発表され、累計1,400万部(電子書籍含む)を突破するダークファンタジーのライトノベルマスターピース。1998年と1999年に続き、シリーズ生誕25周年を記念して2019年に再びアニメ化され、第1期の放送は大好評の中放送は終了。そして続く第2期「魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編」の制作決定も発表されました。
このたび、メインキャストを務めるオーフェン役・森久保祥太郎、クリーオウ役・大久保瑠美、マジク役・小林裕介によるインタビューレポートが到着!!
――まずは第一期『魔術士オーフェンはぐれ旅』を振り返ってみて、いかがですか?
小林:キャラクターの声質が高めだった事もあり苦労もありましたが、、無事にマジクを演じ終えることができてよかったです。
視聴者のみなさんからも温かい感想をたくさんいただけたので、ホッとしました。
大久保:アフレコをしたのがオンエアよりもかなり早い時期でしたので、本放送が始まるのが待ち遠しかったです。私にとって『オーフェン』シリーズは元々大好きな作品で、懐かしいセリフもたくさんあり、楽しく演じさせていただきました。
森久保:最終話を録るときは「もうちょっとやりたかった」という気持ちになりました。その気持ちはみんな一緒だったようで、打ち上げでスタッフさんやほかのキャストも「またやりたい!」と言っていましたね。
――みなさんにとって印象的だったシーンはありますか?
小林:1998年にアニメ化された作品を観ていたときは、画面上に魔術が飛び交っているさまを「カッコいい!」と思いながら楽しんでいました。第1話をキャストのみなさんと一緒に観る機会があったのですが「魔術の発動の仕方は、今の技術で描くとこうなるんだ」というのがすごく衝撃的で「これが今の『オーフェン』なんだ!」と思いました。
大久保:インパクトのあるシーンがとても多くて絞ることができないのですが、オーフェンにとって≪牙の塔≫でともに研鑽したクラスメイトであるハーティアとのバトルシーンは特に印象的でした。
それと物語の中盤でキリランシェロ(正体はキリングドール)とオーフェン、クリーオウ、マジク、レキで対峙するのですが、オーフェンが“自分よりも強い相手”ということを認めるんです。クリーオウとマジクにとってはオーフェンが最強だと思っているところがあるので、すごく怖い物語展開だったのですが、だからこそ「こいつ、何者なんだ!?」というワクワク感がありました。
森久保:僕も瑠美ちゃんと同じく、キリングドールのシーンは、ふたりの演じ分けができて楽しかったですね。今回描かれたストーリー全体を通してみると、オーフェンのチャイルドマン教室時代を描いた「プレ編」と呼ばれるエピソードが盛り込まれていたり、ボルカンとドーチンとオーフェンによるコミカルなやりとりもあったり。物語自体はシリアスなのですが、そういうメリハリがあるところが良かったです。
――森久保さんはこれまでもずっとオーフェン役を演じてこられましたが、今回そんななかでオーフェンが説明する「女神」の話やこの世界の話は新たに意識したところはありますか?
森久保:今回は原作を読み返す機会がありましたので、色々と考えてみたのですが、オーフェンを主観で演じるというのは変わらないのですが、「彼にはこういう部分があるんだな」と俯瞰で見られたのは大きいと思います。
前回アニメ化された際は僕も未熟でしたし、体当たりの演技で様々な経験をさせていただいたのですが、今回はキャリアを積んできたうえで、落ち着いて演じられたのかなと思います。
また、『オーフェン』自体が普遍的なものと言いますか、時代や流行を飛び越えて楽しむことができる作品だな、ということも改めて感じました。
――大久保さんは昔から作品のファンということですが、今回のアニメに関して、所感はありますか?
大久保:20年前にアニメ化されたときは、原作をベースにオリジナルの展開が多く、それはそれで楽しめたのですが、今回は原作に忠実で。森久保さんもおっしゃっていましたが、今回描かれているのは、シリーズのなかでもシリアスさを感じさせるエピソードではあるものの、クリーオウやマジクも加わったドタバタ劇がしっかりと盛り込まれていたので、個人的にうれしかったです。
私はこの後に描かれる「キムラック編」もとても好きなので、第一期『魔術士オーフェンはぐれ旅』は、言わば「序章」だと思うんです。そんななかでオーフェンが説明する「女神」の話やこの世界の話は、今後観ていくうえで覚えておいたほうがいい内容になっておりますので、もしまだ第一期『魔術士オーフェンはぐれ旅』をご覧いただいていないのでしたらぜひチェックしてから第二期『魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編』に備えていただきたいですね。
――小林さんは旅の道中に出てきたなかで、特に気になったキャラクターはいますか?
小林:僕はティッシ(レティシャ)がすごく好きです。以前観ていたときは、とにかく「オーフェンがカッコいい」ということばかりだったのですが、この歳になって改めて作品を観てみたら、そのときは感じることができなかった彼女の大人の魅力や、自宅でひとり待つ身という「哀愁」のようなものを感じられて、どうしても注目してしまいますよね。
大久保:ティッシ、男性ファンにすごく人気がありますよね。
小林:クリーオウもアザリーも、ちょっとおてんばだったり勝気だったりするところがあるじゃないですか。だからなおさらティッシの“女性らしさ”が際立つのかもしれないですね。
森久保:ティッシは頼りになるけど、絶対に厳しいと思うよ。嫁さんにもらったら大変だろうなぁ(笑)。
小林:アニメでは割愛されてしまった、オーフェンとティッシのやり取りなど、原作ではたっぷり語られていますので、ぜひチェックしてみてください!
――今の時期、家のなかで時間がある方がたくさんいるかもしれませんし、この際シリーズをまとめて楽しむのもいいかもしれませんね。
森久保:僕は2018年に刊行された、本が聴けるアプリ『Audible』のボイスブックで、原作小説の朗読もしていますので、この機会にこちらもぜひ!
――最後に、第二期『魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編』を楽しみにしているファンに一言お願いします。
小林:第一期をご覧いただいた方は分かるかと思いますが、今後が気になる終わり方になってしまいましたので、こうしてすぐに続編の発表ができて嬉しいです。
オーフェンたちは、アザリーに振り回されながらここまで行動してきたということもありますが、今回でいよいよ決着を迎える……のかな……。
その後も物語はさらに展開していくと思いますので、僕もマジクとしてエピソードに華を添えられるように頑張ります。引き続き応援よろしくお願いします!
大久保:まずは応援してくださったみなさん、ありがとうございました! こうして第二期が早く決まったのはみなさんのおかげだと思いますし、そのお力で、キムラックに向かうことのできる橋を作っていただけたのだと思います。
ここのエピソードがしっかりと描かれることにより『オーフェン』という作品の魅力を強く伝えることができると思いますし、私もいちファンでありながらもクリーオウ役としてしっかりと作品に向き合っていきます!
森久保:第二期『魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編』をご覧いただければ、作中に散りばめられていた謎や疑問もある程度解消されると思いますし、『オーフェン』シリーズはまだまだ映像化されていないエピソードがたくさんありますので、我々としてはその先の物語もぜひ描いて欲しいという想いでいっぱいです。
第二期『魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編』を満喫していただくためには、まずは第一期『魔術士オーフェンはぐれ旅』をご覧いただくのが一番だと思いますので、ぜひ復習してお待ち下さい!
<Text・Photo/ダンディ佐伯>
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【CD概要】
TVアニメ『魔術士オーフェンはぐれ旅』
オリジナルサウンドトラック
発売日:2020年4月8日(水)
音楽:Shinnosuke
品番:LACA-9747 ~ LACA-9748
価格:¥3,200 (税抜価格)+税
【BD・DVD BOX概要】
「魔術士オーフェンはぐれ旅」
◆発売日
2020年5月8日(金)
【Blu-rayBOX】
19,000円+税
【DVD BOX 2】
15,000円+税
発売元:メディアネット ピクチャーズ
販売元:ハピネット・メディアマーケティング
◆収録内容
第8話~第13話+テレビ未放送第14話
◆仕様
・描き下ろし特製三方背BOX仕様
・特製デジパック
・
ピクチャーレーベル
◆封入特典
・ブックレット
・ポストカードセット
◆音声特典
オーディオコメンタリー
・第9話:水野まりえ×渕上舞×伊藤静
・第13話:森久保祥太郎×大久保瑠美×小林裕介
・第14話:森久保祥太郎×浪川大輔×日笠陽子
◆映像特典
・テレビ未放送第14話
・番宣スポット
・パッケージCM
※仕様、特典は変更になる場合があります。
★「魔術士オーフェン」とは?
1994年から2003年にかけて『はぐれ旅』全20巻、『無謀編』全13巻の計33冊が富士見ファンタジア文庫より発売され、累計1,400万部(電子書籍を含む)を突破。2011年には『はぐれ旅』の続編となる新シリーズが、出版元をTOブックスに移して再スタート。同時に旧シリーズ(『はぐれ旅』『無謀編』)も新装版として復刊され、新装版の発行累計は60万部を突破している。
第一巻が発売された1994年はまだライトノベルというジャンルが定着しておらず、『指輪物語』『ダンジョンズ&ドラゴンズ』といった王道、正統派ファンタジーから、時にコミカル、時にシリアスな要素を加え、現在のライトノベルというジャンルそのものを定義させた作品。破天荒なキャラクター、中二病的な設定、ギャグテイストあり、シリアス路線ありの語り口でファンを魅了し続け、シリーズ発行部数は累計1,400万部(電子書籍を含む)を突破する大ヒットを記録。1998年と1999年に、二度のアニメ化をはじめ、CD、ゲームなどで大規模なメディアミックスが行われ一大ブームとなったライトノベルの金字塔的作品に位置する。
●アニメ公式サイト
http://ssorphen-anime.com/
●アニメ公式ツイッター
@orphen25_tv