今回も唯一無二の「佐伯ワールド」が展開 佐伯ユウスケ 2ndワンマンライブ「ウラオモテンション2」

By, 2020年1月20日



アーティスト、クリエイターとして幅広く活躍する佐伯ユウスケの、約1年半ぶりとなる2ndワンマンライブ「ウラオモテンション2」が1月11日、東京・Veats Shibuyaで開催された。

本人によるコミカルで、それでいて考えさせられるような不思議な影ナレーションに続いて登場したバンドメンバーと佐伯はクラップを促しながら「ナウオアネバー」、そしてステップを踏みながら「Step into the Stage」、レポートに書けるギリギリのポーズを見せながら(笑)「シューティングスター」を歌唱し、笑いを誘う。
最初のMCでは「あっという間に終わるから、一瞬一瞬を見逃さないでくれ!」と宣言。
「見果てぬ世界、繋がる想い」をキーボードを弾きながら切なく歌い上げると、手を広げて「僕さ」、語り掛けるように「たとえどんなに・・・~好き」と披露していく。聴かせるところはしっかりと聴かせるのが、佐伯ユウスケの真骨頂だ。

 

ここからは「たまたま拾ったゲストパスを身に着けてきた」という、「わっしょいおじさん」こと(笑)、ゲストの吉野裕行が登場。佐伯が楽曲を提供したり、ふたりの音楽ディレクターが同じということもあり、前から親交があったそう。タオルを手に「\わっしょい/」を歌唱すると、吉野が演じた『弱虫ペダル』荒北靖友のキャラクターソング「唯我独走」を熱唱。なお、吉野いわく「今日、この曲は絶対に歌いたいと思っていた」そうだ。佐伯も「こうなれば『ペダル』の曲をやるしかないっしょ!」と劇場版『弱虫ペダル Re:GENERATION』主題歌「ツヨサヨワサ」とかぶせた。

MCでは佐伯が作中に登場する巻島裕介のものまねを披露し盛り上げると、バンド編成では初披露となる「Bye Bye Bye」で、ふたりのコーラスが場内を包み込んだ。
1stライブでも大盛況だった、「好き」という言葉を絶対に言わない寸止めソング「絶対言わないシリーズ」では、吉野がふたたび登場! 佐伯に続き「足つぼマット」の上で寸止めソングに挑戦し、会場を笑いに包んだ。

カップリング曲の憂いを面白おかしく歌い上げた「カップリング」、そして「たのしいよがとまらないよ」と続け、「裏腹イエス」では超高速ラップや「ハイハイ体操」を披露。バンドメンバーとの掛け合いもキマり、「ナニやってんだろうな」と駆け抜けた。
作家デビュー10周年イヤーもそろそろ終わりを迎える佐伯。葛藤の毎日でも音楽活動を行なってきたが「迷ったなりの曲が作れたので、否定はしないです」と独特の表現で振り返り、本編最後は「原点に立ち返って作った曲」という「夢のような」をしっとりと歌い上げた。

アンコールではスクリーンに佐伯の実父が登場、佐伯がカメラを回し、グッズを紹介していく。いわゆる「素人くささ」が笑いを誘い、会場が明るい雰囲気に包まれると、ギターを携えた吉野がみたび登場! まだ吉野名義のナンバーを披露していなかったということで、佐伯youthKとして作詞を担当した「さよなら」をふたりで披露した。

プロスケート選手の羽生結弦選手が練習時に口ずさんだことでも話題となった、TVアニメ『弱虫ペダル GLORY LINE』第2クールのOP主題歌「ダンシング」をステージを目いっぱい使って熱唱すると、最後は会場にいるスタッフ、関係者、バンドメンバー、そしてファンに感謝の気持ちを伝えながら「もう終わり」を披露。照れくさいところをみせつつも、普段支えてくれている人々への想いをしっかりと届けようとする佐伯の姿が印象的だった。

感動的なエンディングを迎え……たと思いきや、最後は昭和風のコントのノリで、場内に笑いを巻き起こしながらステージは終了。
最後まで油断のならない佐伯のエンターテイナーぶりが存分に発揮された2ndライブは身体中にすさまじい快感を残し、幕を閉じた。

<Text/ダンディ佐伯・Photo/マツモトタカユキ>

●佐伯ユウスケ オフィシャルサイト
https://www.saekiyouthk.jp/