最新アルバムから懐かしの定番曲まで! 「奥井雅美 25th ANNNIVERSARY & NEW ALBUM 『HAPPY END』発売記念ライブ~celebration~」

By, 2018年11月6日



今年でデビュー25周年を迎えることになった奥井雅美が8月にメモリアル・アルバム「HAPPY END」をリリース。その最新アルバムの発売と25年のアーティスト活動を記念した「奥井雅美 25th ANNNIVERSARY & NEW ALBUM 『HAPPY END』発売記念ライブ~celebration~」が、10月21日に渋谷duo MUSIC EXCHANGEで開催された。
 
会場には奥井さんを応援してきた新旧ファンが大集合。約2年半ぶりとなるソロライブということもあって超満員となった会場の熱気は開演前から高まるばかりとなっていた。そんな観客たちの大きな拍手と歓声に包まれながら、奥井さんがアルバム 『HAPPY END』のジャケットそのままといった純白の衣装でステージに登場。アルバムの曲順そのままにの一曲目に「カーテンコール」、さらには「ジオラマの鳥」と迫力の生バンドをバックに響き渡る奥井さんの力強く伸びやかな歌声にファンは一気に魅了されていった。

早くもテンション上げまくりの観客に向けて奥井さんは「はーい! みなさんどうもこんにちわー。奥井雅美でございます」と笑顔で挨拶。「今幸せじゃない人も、今日このライブで幸せを実感して帰ってもらえたら、明日すごいことがあるかも……そういう魔法を掛けられる一日になったらいいなと、ライブのタイトルを「~celebration~」に決めました。そんな楽しい時間をみんなと一緒に過ごせたらと思います」とコメント。「今日はアルバム全曲やるから!」と予告した上で 『HAPPY END』の収録曲を次々に歌い上げていった。

『HAPPY END』の特徴でもあるしっとりとした雰囲気のアルバム収録曲を中心にライブ前半戦は進行。影山ヒロノブさんの娘である景山菜奈さん作曲の「天使の悪戯~happy ending」や、レイジーのキーボードでもあり、現在ではバンダイナムコアーツの副社長となっている井上俊次さん作曲の「アイヲシル」など、バラエティに富んだメンバーが手掛けた楽曲はどれもしっとりと聴かせる曲ばかり。想いを込めた心震わす奥井さんの歌声に会場のファンはじっと聴き入ってるようだった。

そんな楽曲が収録されたアルバム 『HAPPY END』について奥井さんは「みんなが幸せになるためにハッピーに終わるような曲をたくさん作って、それを染みこませてみんなにきいてもらおうと思ったんです」とコメント。作詞した収録曲について「私が書いた歌詞」ということを追求していった結果、「幸せ幸せルンルン(笑)」という雰囲気ではなく「何かあって、それを乗り越えての幸せ」を書いた曲になったといったような制作秘話などについてもいろいろと語ってくれた。

そんなアルバム収録曲が続いた後は、JAM Projectとしてだけでなく奥井さん自身でも主題歌を担当した特撮ドラマ『牙狼』シリーズのコーナーへと突入。ここで静かで優しい雰囲気で聴かせる「ソフィア」からアグレッシブなサウンドの「PREDETINATION」へと移ったことでステージの雰囲気は激変。静から動へとシフトチェンジしたかのようにパワフルに歌う奥井さんに観客の興奮は急加速していくことに。

「独断で選んだ古い曲三連発(笑)」と称して「kiss in the dark」から、さらに今年大復活を果たした『スレイヤーズ』コーナーも用意され「最高のGAMBLE」、そしてなんと林原めぐみさんの「Give a reason」を奥井さんがカバー。25周年のスペシャルなライブならではの嬉しいサプライズに観客はイントロ段階から大興奮といった状態となっていた。

ライブ後半戦はアーティスト活動25年を彩る楽曲ということで「恋しましょ、ねばりましょ」や「女神になりたい~for a yours」といった懐かしの人気曲などを奥井さんはノリノリなステップを踏みながら歌っていくことに。「まさか25年アニソンを歌うなんて考えていなかったんですが、いつの間にか25周年を迎えてしまいました(笑)。でもそれって今では必然だったのかなって思います」と語った奥井さんは、今まで自分を支えてくれた多くのファンに感謝の言葉を述べつつ、「身体に気を付けながら、これからも歌っていきたいと思っています」と語ってくれた。

アンコールではデビュー前にバックコーラスをやっていた松任谷由実さんについての思い出話を披露。さらに今までは恐れ多くてカバーを歌うことを控えていたものの「25周年記念アルバムなら大丈夫かも」ということでご本人にお願いして収録させていただいたという「ダンデライオン」を心を込めて歌ってくれた。さらに「今日この日のこの時間のことを刻んで帰ってください」と語りかけるやライブの定番曲である「そうだ、ぜったい。」を気合いを込めて大熱唱。奥井さんがマイクを向けつつ「もっと幸せに?」と呼びかけると観客全員が「なりたい!」と絶叫するなど、コールも完璧で会場のテンションは一気に最高潮へ。さらにその勢いのままお馴染みタオル曲の「Shuffle」へと雪崩れ込んでいくことに。心を一つにタオルを振って盛り上がる会場の様子に嬉しそうな笑顔を見せつつ、奥井さんも一緒になってタオルを振りながらラストスパートとばかりに熱い歌声で会場を盛り上げていった。

熱いWアンコールの声をうけて再登場したもののライブTシャツに「着替えを忘れた(笑)」と私服のジャージ姿の奥井さんに会場からは笑い声が。バンドメンバーとの思い出話に花を咲かせた後、奥井さんは会場のファンに向かって「みんなに支えられているという愛情をヒシヒシと感じながらの25周年だったと思います。これからも微力ながら出来ることをやっていきたいと思います」と一言。「これからも私なりのいさぎよさと、自分が思う格好良さで歌手として人として生きていこうと思います。ぜひ応援よろしくお願いします!」と決意を新たにすると、ラストソングには自身が「私の代表曲」と語る「輪舞-revolution」をエネルギー全開で歌い上げていってくれた。会場のファンもその歌声に大声援で応え、熱狂のうちに全23曲を駆け抜けたライブはついにフィニッシュ。大きな拍手と歓声に包まれながら「外出たら幸せスイッチを入れて帰ってくださいね!」と笑顔で手を振る奥井さんの言葉を胸に、感動と興奮に満ちあふれた記念ライブはファン大満足のうちに終演を迎えることとなった。

<Text/川畑 剛>

●奥井雅美 official website -makusonia-
http://makusonia.com/