話題のフランスからの「逆輸入アニメ」がいよいよ放送開始! TVアニメ『ラディアン』試写会

By, 2018年9月15日



10月6日(土)午後5時35分~NHK Eテレにて放送開始のTVアニメ『ラディアン』の関係者向け試写会が9月14日、都内で行われ、原作者のトニー・ヴァレット氏、岸誠二監督、セト役の花守ゆみりさんが登壇した。
本作を手掛けたトニー氏はフランス生まれ。『ラディアン』を制作する際、日本の漫画やアニメに大いに影響を受けたそうだ。

岸監督は「トニーが日本の文化をリスペクトして作ったものを逆輸入させていただきました。彼を含め、今回は若い力で臨んでいます。小さい子供からお年寄りまで、幅広く観ていただきたい作品です」とアニメ化に至った経緯などを説明。


続いて、第1話を見た感想。トニー氏は「アクションシーンでの花守さんの演技はインパクトがあってよかったです。全話見たくなりました」


花守さんは「役が決まってからずっと『愛される主人公になるように』と思って演じています。私が小さいころに観ていたアニメの主人公みたいだと思っていて、明るくてまっすぐなセトを演じていきたいです」と意気込んだ。

演じるうえで苦労した点を聞かれた花守さんは「私は前から少女の役を演じさせていただくことが多く、男の子らしさは何なのかを考えることがありました。セトらしさを追いかけていこうということに落ち着きました」と語った。
また自分がセトと似ている部分を聞かれると「私が役が決まったとき、母親に報告したのですが『台本読んだ感じ、普段のアンタとそっくりだね』と言われました(笑)。私は何かと突っ込まれる側の人間なのですが、セトの未熟なところを認めながら正義を貫けるところは理想です」とコメント。

物語に関して描くうえで難しかったところに関して聞かれた岸監督は「人種差別などを描くところは難しかったですが、より多くの人に楽しんでもらえるような冒険活劇を前面に押し出し、大人が観てもその裏にあるテーマを理解していただけるようにしました」と語った。

あえて日本の漫画を選んだ理由を聞かれたトニー氏は「私は個人的に日本の漫画を読む機会が多く、親しんで育ったという背景があります。長いストーリー展開を読者として楽しんでいけるのが魅力。フランスの漫画では省略することが多く、読者がワクワクしながら読む余地が少ないんです」と話した。
そして、差別などのシリアスなテーマを盛り込んだことについては「実は書いているうちに自分でそのことに気づいて、少し考えました。はっきりした理由があるわけではないですが、私の父親がフランス人ではなく、差別を受けたことがあるので、その体験が作品に反映されたのではないかと思います」と回答した。

最後に、「もし魔法を使えるとしたら?」という質問には

トニー氏「空を飛びたいです!」

花守さん「どこにでもつながる扉があればいいですね」

岸監督「時間を伸ばすまほうでしょうか。締め切りを何とかしたいですね……(笑)」

とそれぞれユニークな回答をしてくれた。

<Text・Photo/ダンディ佐伯>

【アニメ概要】
『ラディアン』
2018年10月6日(土)Eテレにて放送開始

【スタッフ】
原作:トニー・ヴァレント
監督:岸 誠二
シリーズディレクター:福岡大生
シリーズ構成:上江洲 誠
キャラクターデザイン・総作画監督:河野のぞみ
音楽:甲田雅人

<オープニングテーマ>
「Utopia」04 Limited Sazabys

<エンディングテーマ>
「ラディアン」ポルカドットスティングレイ

アニメーション制作:Lerche
制作:NHKエンタープライズ
制作・著作:NHK

【キャスト】
セト:花守ゆみり
メリ:悠木 碧
ドク:大畑伸太郎
アルマ:朴 璐美
ミスター・ボブリー:小市眞琴
ドラグノフ:遊佐浩二
グリム:子安武人
マスター・ロード・マジェスティ:山口勝平
ヤガ:吉野裕行
ミス・メルバ:東山奈央
トルク:三宅健太
フォン・ツェペシュ:寺島拓篤
ウルミナ・バグリオーレ:早見沙織
リゼロッテ:佐倉綾音
サントーリ:緒方賢一
ピオドン:木村良平
ボス:稲田 徹
ナレーション:速水 奨

●作品公式サイト
http://www.nhk.or.jp/anime/radiant/