現在「インターネットラジオステーション<音泉>」で好評配信中の『<音泉>で俺にラジオを作らせろ!』。多くの「アニラジ」制作に携わっている構成作家が一堂に会し、オリジナルの番組企画をプレゼンするほか「作家あるある」や「コーナー案大喜利」など、ラジオファンにはたまらないコーナーが目白押し! 当日は「普段面と向かってじっくりと話すことがない」という作家陣の白熱したトークが繰り広げられた。
まだ収録中の熱気が覚めやらぬなか、4人にお話をお聞きしました。こぼれ話も必見!
―本放送も大いに盛り上がりましたが、時間の都合で話せなかったことはありますか?
田原:本編でも少し話しましたけど、プロデューサーとじっくりお話してみたいと思いました。クライアントさんと直にやりとりすることも多いでしょうし、「なんでこの番組を僕に振ったのかな?」と単純に疑問に思うこともあるので。
予算のやりくりが大変ななかで「アニラジ」と呼ばれる数百の番組があるんでしょう? これだけの番組数を回していくために必要なことを、みんなで話し合っていきたいです。
ちゃんこ:僕は音泉プレミアムサポーター向けにしゃべった内容のことを、業界の先輩に聞きたいと思っていましたので、ディスカッションすることができてよかったです。
田原:今のスタイルと別のスタイル、両方の路線で考えていくのがいいのかも知れないね。
長田:そうなると、「このコーナーは面白くないからやらないでおきましょう」……というのができなくなるのかも。
ちゃんこ:番組の編集方法を考えるとそうかもしれないですね。
浅野:自分以外の現場の話はなかなか聴けないので、どんな感じなのかを聴けたのはすごく貴重でした。
☆気になる詳細は音泉プレミアムサポーターになってぜひお聴きください!
ちゃんこ:僕の担当している、とある番組なのですが、一般向けに15分、そこからプレミアムサポーター向けの番組で15分、という構成にしています。一度一般向けでエンディングを作ってしまっているんです。なぜそのような作り方にしているかと言うと、前半を聴いて「面白いから、この先も聴いてみようかな」と、後で時間があるときに聴けるような配慮をしているからなんです。
田原:その考え方は確かに理にかなっているね。でも色々と案を考えても、結局はパーソナリティのスケジュールに合わせた収録スケジュールになっちゃう。
長田:朝一の収録とか大変ですよね。アフレコ前の時間でラジオを録るときとか、まだ眠そうな頭をシャキッとさせるためにアイドリングの時間を作ってあげなくちゃいけない。
ちゃんこ:それ、すごく経験があります。後ろもありますし、彼らのテンションを上げるためにひと笑いを起こして、その瞬間に「じゃあ録りましょう!」って(笑)。
浅野:そういうことでしたら各番組で事前にどういう打ち合わせをするのか? というのもすごく気になるところですよね。
ちゃんこ:僕はフリートークをして番組本編のトークネタを引き出しています。そこで「これ、面白い」と思ったエピソードがあれば、収録でも使うという感じで。
田原:自分は台本を書いてきたものを見せて「ここまで書いてきましたが、どうします?」と割とストレートに聞きますね。ハンドリングを結構するタイプだと思います。でも打ち合わせで盛り上がり過ぎちゃうと、本編で同じことをしゃべっても、2度目ということもあり、熱量が変わってしまうことはよくあるんですよ。
長田:それ、まさに『作家あるある』のネタに入れてました(笑)。「これ、本番に取っておきましょう!」と話を遮ると、テンションが下がってしまうパーソナリティも正直いるんですよね(苦笑)。
浅野:痛いほどよく分かります(笑)。『あるある』に関しては、また違う作家を入れてやりたいですね。どんどん新しいネタがでてきそう。
―作家さんはファンを集めた公開録音などのイベントにもスタッフとして参加されていますが、気をつけていることなどありますか?
田原:番組の集大成として行われるのがお客さんを入れたイベントだと思っているので、そのラジオにぜんぜん関わってこなかったのにイベント単体で発注があったときはちょっと微妙な気持ちになります。
長田:僕の場合は「やるしかない」と思い、客出しのBGまで作ってます(笑)。アミューズメントパークって客を盛り上げるためのBGMがすごく大事にしているじゃないですか。イベントも同じだと思うのですが、そこをないがしろにしているイベンターの人が結構いるんですよね。
ちゃんこ:確かに「なんでここでSEを入れないのか?」と感じることはよくあります。長田さんは自分でトータルでプロデュースされるスキルがあるから、そこは本当に強いと思いますよ。
浅野:自分はイベントは観るのも好きなのですが、カロリーはすごくかかりますよね。ストーリーをそのときだけで作らなくちゃいけないので。ラジオの場合は3ヶ月やってきてゴール、という筋道があるのですが、イベントはその日だけで完結させなくちゃいけないですからね。タイムスケジュールもすごく重要なので、たまに「このタイスケで何故できると思った?」と憤りを感じることもあります(笑)。
長田:スケジュールが厳しくて仕方なく削ったコーナーも多いですし、そのことを出演者さんにうまく説明できなくて「違うんだって!」って(笑)。
田原:「こんな●●●●●(※自主規制)コーナーになっちゃったんだけど、俺のせいじゃないから!」ってね。
一同:(笑)。
長田:本番で司会などの舞台進行の方がリハと違う説明をして、焦ることもあります。
浅野:そういうことがないよう、僕は演出補助など、タッチできるところはなるべく全部見ようと心がけています。
長田:ニコ生などの生放送配信でもそこは同じですよね。僕の場合、ラジオ関連のイベントが行われる日からさかのぼって、そこに向けたコーナーを作ったりしてますよ。
ちゃんこ:それはいいやり方ですね、今度パクらせてもらいます(笑)。
<Text・Photo/ダンディ佐伯>
【番組情報】
『インターネットラジオステーション〈音泉〉』をはじめ、多くの「アニラジ」制作に携わっている構成作家が一堂に会した注目のプログラム!
オリジナルの番組企画をプレゼンするほか「作家あるある」や「コーナー案大喜利」など、コアなトークで盛り上がるラジオファン・構成作家を目指す人必聴の番組が配信決定!
ここでしか聴けない番組制作に関する裏話や、おたよりの採用率がアップするようなマル秘情報も聴けちゃうかも……?
【放送情報】
『〈音泉〉で俺にラジオを作らせろ!』
5月11日(金)配信開始
【出演者】
長田宏
構成T(田原弘毅)
ちゃんこ
浅野佑二
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