楽曲すべてに聴きどころ満載! 佐伯ユウスケ「タカイトコロ」インタビュー

By, 2017年5月17日



現在放送中のテレビアニメ『弱虫ペダル NEW GENERATION』の第2クールEDテーマを佐伯ユウスケが引き続き担当! 第1クールEDテーマ「ナウオアネバー」より、さらなる「高いところ」を目指して制作した意欲作だ。さらに、身体を張ったMVにも注目です!

―第2クールのエンディングも担当されます。

佐伯ユウスケさん(以下、佐伯):第1クールの「ナウオアネバー」で一つの答えが出ましたので、今回は別のベクトルで答えを出さないといけないな、という形で臨みました。

―とてもアツい曲に仕上がりましたね。

佐伯:エンディングとは言え、燃えるような曲にして欲しい、というオーダーもありまして、今回はインターハイという戦いに向けて、(主人公の小野田)坂道たちがさらにギアを上げるような曲調に仕上げました。

―歌ってみていかがでした?

佐伯:ちょうど昨日、6月3日(土)に行なわれるミニライブ&サイン会に向けて練習したのですが、やっぱりレコーディングとは違いますね。キツイです……。本番に向けて、自分がまさにギアを上げていかないといけないです(笑)。

―歌詞についてはいかがですか?

佐伯:「自分のケツも叩いていく」という想いが強いです。Aメロの「ええっと まだ需要がないようだ」のあたりに込めたメッセージが特に強く、「自分がやってきたことが何故評価されないのか?」「それは努力が足りないんだ」という葛藤を意識した内容になっています。

―そんななか、「自身の過信か真価 問われるワンシーンかは」などと……。

佐伯:はい、今回も言葉遊びしちゃってます。Aメロではどうしても遊んじゃうんですよね(笑)。「ナウオアネバー」と書き上げる時間はそんなに違わないのですが、今回は全体的に歌詞というよりも文章を書いているようなノリで作詞したつもりです。

―作曲するうえでも意識したことがあったとか。

佐伯:「ナウオアネバー」よりもアッパーで真っすぐな曲を作りたいと思って「タカイトコロ」を書いたのですが、「もっと上を目指せそうだな」と思って作ったのが、テイク2のこの曲です。

― 曲を一度作り直されたということなんですね。

佐伯:最初のテイクの曲もすごくいいので、今度どこかでお披露目できればいいな、と思っています。タイトルは……そうですね、「ヒクイトコロ」かな(笑)。

―アーティスト版のジャケット写真やアーティスト写真も、曲をイメージしてのものだとお見受けします。

佐伯:アー写に関しては色々な距離感で撮ったのですが、これが一番僕のジャンプ力が分かっていただけるのではないかと。実際はそんなに跳んでないんですけど(笑)。

―MVでも海岸で見事なジャンプを披露されていますね。

佐伯:「ナウオアネバー」と同じ監督さんが撮ってくださったのですが、コンセプトが「世界に通じる映像」らしくて。ミスマッチな前回に続いて女子高校生がすごい動きを見せてくれてます。「制服の女子高生」が日本独自の文化だから、ということのようですが、単に女子高校生が好き……おっと、これ以上は言わないです(笑)。自分のジャンプのシーンも本当はもっと使われる予定だったのですが、立って動いている方が良い画が多く、結局ほぼ使われてなかったですね(苦笑)。

―撮影は苦労されたのでしょうか?

佐伯:普段動かしてない筋肉をフルに使いましたからね……。砂浜に出て、下にトランポリンを引いて、何度も何度もジャンプしました。ちなみに事前に別の場所で練習したのですが、練習場がたまたま僕の実家である神奈川県の厚木にあったんですね。練習を終えてそのまま帰宅したら「あんたどうしたの!?」ってなって(笑)。

―当日も晴天に恵まれたみたいですね。

佐伯:撮影の環境はすごく良かったのですが、前回の「逆回し映像」に続き、今回は「倍速でリップシンクをしたりしています」。トランポリンを跳びながら倍速で口を動かす、というかなり難易度の高いことにチャレンジしたんです。それに、実は翌日にジャケ写(アーティスト盤)の撮影がありまして……。なんでこんなタイトスケジュールにしたのかと(苦笑)。

―ジャケット撮影の現場はいかがでした?

佐伯:青い風船と僕の足が全面に出ているのですが、ずっと鉄棒のような棒に、懸垂のようにぶら下がって撮っていたんです。乳酸がたまってツライ……と思っていたら「どうせ足しか映らないんだから」と、棒に腕をかける態勢にしたら一気に楽になりました(笑)。

―ではカップリングについてもお聞かせください。

佐伯:「パノラマ」は「タカイトコロ」や「ナウオアネバー」を聴いて僕のことを知ってくださった人がビックリしないようなサウンドでありつつ、昔からの佐伯ユウスケのサウンドを聴いていただけるような曲として選びました。
書いたのはもう6年くらい前になるのかな? 厚木の隣にある秦野という場所の「ヤビツ峠」という、景色がいい峠があるのですが、坂道たちのような自転車乗りがよく訪れることでも有名だそうで。こちらは『弱ペダ』の競技自転車ではなく、「チャリンコ」でのんびりと走るイメージの曲です。

―では、もう1曲の「たのしいよがとまらないよ」は?

佐伯:こちらはパノラマより前、9年前くらいに書いた曲で、佐伯ユウスケサウンドがより濃いものになっていて、ライブでも楽しめる曲になっています。歌詞のなかに僕が学生時代に有志で集まってやっていた演劇の、メンバーの名前が散りばめられていたり、遊び心が満載です。
実は「パノラマ」と「たのしいよがとまらないよ」は自分も共作という形で編曲を担当しているんです。元々ヘッドアレンジまでは自分でやっていて、最後に宮崎(誠)さんにブラッシュアップしてもらった形なので。作った当時の色は残しつつ、といった感じで作りました。

―先ほども少し触れましたが、6月3日(土)にはタワーレコード渋谷店での発売記念イベント、そして7月9日(日)に舞浜アンフィシアターで行なわれる『弱虫ペダル』スペシャルイベント「ツール・ド・ヨワペダ2017 ~LE TOUR DE YOWAPEDA 2017~」に出演予定です。

佐伯:発売記念イベントに向けて、練習を頑張ってます! そして舞浜アンフィのイベントでは普段ライブにいらっしゃらないような方も来ると思うので、とてもいい機会ですし、出演声優さんともお話できるかも知れないので、自分も楽しみにしています!

<Text・Photo/ダンディ佐伯>

【CD概要】
「タカイトコロ」
2017年5月17日(水)発売


【アニメ盤】
品番:THCS-60145
¥1,200(+税)

アニメ描き下ろしジャケット/1枚組


【アーティスト盤】
品番:THCS-60146
¥1,700(+税)

CD+DVD(2枚組)/アーティスト撮り下ろしジャケット

●佐伯ユウスケ 公式サイト
https://www.saekiyouthk.jp/
●佐伯ユウスケ 公式ツイッター
@SAEKIyouthK