これまで『青春ゲットバック』、『嘘をついた下北沢』、『テン・カウント・ゴング』 を手がけてきた、ひらさわひさよしと劇団フルタ丸のフルタジュンによる演劇プロデュースプロジェクトの第4弾が2015年1127日(火)~2月1日(日)に東京・下北沢にあるシアター711で開演! 今回も物語のボイスドラマを先行配信し、ボイスドラマ版の最終話とは異なるアナザーストーリーを上演するという趣向で行われる。主要キャストの皆さんに話をお伺いしてきました!
―これまでの稽古の手ごたえをお願いします。
大勝かおりさん(以下、大勝):この道33年の大勝かおりです。私は皆さんよりも稽古の回数が少なく、ご迷惑をかけてしまっているのですが、追いつけ追い越せ、という感じで頑張っています。今回の役はフルタさんにしてやられたな、と思えるようなセリフもあり、時の流れをひしひしと感じてしまっております(苦笑)。
初沢美沙都さん(以下、初沢):私はこの道1年なのですが(笑)、最初よりは少しずつ馴染めてきたかな、という感じです。私の役は感情をあまり表に出すような子ではないのですが、かといって棒読みでは当然ダメで。彼女らしさを模索しながら頑張っております。
吉富睦さん(以下、吉富):私の役は、他の演者さんを自分の思う方向に進めていくためにたくさんしゃべります。ですからまだまだ不安が多いのですが、本番までに皆さんの力を借りつつ、ピシッと作っていきたいな、と思います。
真帆さん(以下、真帆):とある理由で毎回探り探りの稽古になっているのですが、新鮮で楽しさを感じています。始めましての方も結構いらっしゃるのですが、女性だらけの現場ということもあり、気楽な感じで練習できているな、という感じですね。
井ノ上奈々さん(以下、井ノ上):稽古を重ねるごとにストーリーに関しての発見、そして役者さんたちの「こういう一面があるんだ」という発見があります。また、今回も先行でボイスドラマが配信されていまして、そこからのアプローチの仕方にも感心させられています。
亜希子さん(以下、亜希子):私は女の姉妹が多かったんです。そして、前に所属していたアイドルグループも女の子ばかりということで、大げさに言うとずっと女性に囲まれて生きてきたということもあるのですが、今回の稽古場はまるで毎回オーディションのような錯覚を受けまして。楽しさの中にも緊張感を持って稽古に臨んでいます。
田中夢乃(以下、田中):私は普段お笑いでコントをやっているのですが、大体が数分という短い時間なんですね。今回は長丁場の舞台ということで、自分がしゃべっていない時の演技に気をつけなければならなかったり、毎回たくさんのことを学べています。また、役になり切ってしまい、思わず涙を流してしまったり、作品に没頭できているのは良いことだな、と思います。
篠原友紀さん(以下、篠原):キャスト陣がみんなお互いにある種の「不信感」を持って稽古に臨めることに楽しさを感じます。
―今回は、これまでのプロデュース公演ではやってこなかった、「ある」ことに挑戦されているとお聞きしましたが?
田中:そうなんです! 私、これがすごく好きなので今から楽しみです。皆さんもぜひ楽しみにしていてください!
亜希子:ちょっと恐いですが、同時にワクワクしています。どうか生温かい目で見守ってください(笑)。
井ノ上:昨年同じくひらさわひさよし&フルタジュン プロデュース公演の『テン・カウント・ゴング』という舞台でボクシングをやったことがあるので、どんなものがきても驚かないだろうな、と思ったのですが、まさか私がこれをやることになるとは思いませんでした(苦笑)。でもやるからには頑張らせていただきます!
真帆:私はもう不安でしかないですね(苦笑)。幸い今回の舞台では心強い先輩方がたくさんいらっしゃいますので、トコトン頼りたいと思っています(笑)。
吉富:この場で教えられないのが大変残念ですが、来てくださる皆さんに素晴らしいパフォーマンスを見せられればいいな、と思っておりますので、ご期待ください!
初沢:私は初めての経験になるのですが、全力で挑めば一皮むけると思いますので、この機会にレベルアップを目指したいと思います!
篠原:私も、ほぼ初めての経験なので、ゼロ……いやマイナスからスタート私がどこまでやれるのか、とても楽しみです!
大勝:キャストの個性を活かすも殺すも私次第だと思っています。
一同:おおー!(ザワザワ……)
大勝:演者としての責任やプレッシャーとはまた別のものを背負いつつ、楽しみに待ちたいと思っています。
―本作は結婚詐欺がテーマになっていますが、皆さんがこれまでに何か詐欺にあったようなことはありますか?
真帆:今年の新年初売りで、お店にずっと気になっていたフェイスパックがあって、買おうと思ったら別の商品も一緒にセットになっていたんですね。しかも単品で買うのと同じ値段だったので「これはお得だ」と思い、飛びついて家に帰ってみたら、肝心の欲しかった商品の箱が空っぽでした……。
大勝:私の父はカメラが趣味なのですが、ある日お店にカメラを見に行ったら、4,000円、5,000円……と順番に並んでいて、値段も段階的に上く形で展示されていたらしいんです。で、この流れだと40,000円かな、と思ってレジに持って行ったものが、実は400,000で(苦笑)。年齢的なこともあって後には引けず、それを購入して帰った、という話を聞きました。後で母にこっぴどく怒られたそうです(笑)。
亜希子:私の場合は、騙されたのではなくて騙したほうの話になります。私には双子の姉がいて、私と姉を間違えて話してくる人が結構いたんです。そこで別の人になりきる、という技術を身につけました。そこで気づいたのは「まさか自分は騙されないだろう」という風に思っている人ほど騙される、ということでした。
田中:私も騙していたということになるかな、と思うのですが、こうみえて私、昔はすごく痩せていたんです。好きな人がいて、その人のために体重をキープしていたので中学生の頃は、周りのみんなは「私=ガリ」という認識だったようです。
でも高校で一気に太ってしまって。毎日のように会っていた友達とある日中学の卒業写真を見ていたら、痩せていた頃の私の写真が出てきて、その時その友達から「え、誰!?」と言われてしまいました。いつも会っていたので、どうやら変化に気づかれなかったみたいです(笑)。
井ノ上:以前、ラジオの企画で私に大掛かりなドッキリを仕掛けようという動きがありまして。ウソのナレーションの仕事を振られたんですね。何も知らない私は、仕事をもらえたことがすごくうれしかったんです。
その後ドッキリは成功したのですが、私の中では仕事がウソだったことがショックで、ずっと引きずっていました。そこでちょっとした人間不信になり、警戒もするようになったかと思いきや、その後も同じメンツ相手に引っかかってしまいました(苦笑)。どんどん手口が巧妙になっていくんですよね……。
吉富:私はテレビを盗まれました。ある日帰ってきたらリモコンがなかったので探していたら、そこにあるはずのテレビがなかったのですごく驚きました……。こういう時って「私は最初からテレビを持ってなかったのでは?」と、まず自分の記憶を疑うんだな、というのが分かりました(苦笑)。でも警察の事情聴取や指紋採取などを間近で見られたので、ポジティブに考えれば役者人生に活かせるのかな、と(笑)。
初沢:昔、大阪に住んでいた時、東京に好きな人がいて遠距離恋愛をしていたのですが、ある日彼の家に行ったら明らかに女物の化粧品や洗顔剤が置いてあるんですよね。「よく私を家に入れたな」と思いました(苦笑)。
篠原:中学生の時に原宿を歩いていたら、カメラマンさんに声を掛けられたんです。「モデルのスカウトなのかな?」と思いつつ、人通りの少ないところに行って写真を撮られたのですが、どうもそのアングルがいかがわしいんですね。
でも最後に「被写体になってもらった人にはここに連絡先を書いてもらってるんだ」と言われてノートを渡されて。そこには女の子の文字で住所や連絡先が書いてあったので、何も疑わずに私も書いたんです。そしたら後日警察から「この前逮捕した容疑者の所持品にあなたの住所が書いてあったので連絡しました」という連絡がありまして……。どうやらカメラマンだと思っていた人は盗撮魔だったようです(苦笑)。
―最後に、メッセージをお願いします。
田中:オール女性キャスト、ということで現場もとても楽しく、本番もとても楽しく演じられると確信しております。そんな舞台をご覧になるお客さんも絶対に楽しんでいただけると思います!
亜希子:謎が解き明かされていくだけでなく「こんなに女性をトリコにしてしまう男性がいるんだ」というのが、実際に彼を演じる人間がいないのに表せているのがすごいな、と思います。何度でも見ていただき、全ての女性の立場に立って楽しんで下さい。
井ノ上:今回は13世紀のイギリスが舞台ということで、少し抵抗を感じている人もいるかも知れませんが、男女どちらにも同情してもらえるような滑稽な姿を見せられたら、と思います。観ていただいた後に、心が軽い気持ちになっていただけるような作品になっていると思いますので、ぜひご期待ください。
真帆:井ノ上さんがおっしゃったように、男女どちらの方にも楽しんでいただけると思います。8人も女性がいたら、男性にとっては好みのタイプが、女性にとっても共感できるようなタイプの子がいると思いますので、気になる子に特に注目してご覧になっていただきたいです。
吉富:8人それぞれの恋愛模様が楽しめると思います。華やかな舞台をどうぞお楽しみに。
初沢:たくさん笑って、たくさん共感してください。
篠原:キャスト一人ひとりの微妙な仕草にも注目していただいて、一緒に謎解きを楽しんでいただきたいです。
大勝:いつの時代でも男と女のいざこざ、というものは普遍的なもので、本作ではそれがよく描かれていると思います。登場する女性はみんな何かしらの魅力があると思いますし、堅くならずに、彼女たちを鼻で笑い飛ばすような気持ちでい見ていただけますと幸いです。劇場でお待ちしてます!
<Text・Photo/ダンディ佐伯>
【公演概要】
『結婚泥棒と6つの指輪』
2015年1月27日(火)~2月1日(日)
【東京】下北沢・シアター711
<チケット価格>
通常公演=前売:3500円/当日:4000円
プレイベント=前売/当日:3000円
<お問い合わせ先>
メール:info.hhfj@gmail.com
電話:080-3015-8537 (制作)
<ストーリー>
時は中世、西欧っぽい所。
「ジェフ」という稀代の結婚詐欺師が捕まった。
彼の不可解な行動と供述を紐解く内に、
被害者の女たちの実状が浮かび上がってくる。
千差万別な騙された6人の女たち。
女たちは、その男にいかにして騙されたのか。
自分しか知らないジェフの素顔。
他人が語る新たなジェフの素顔。
誰も知らなかったジェフの素顔。
舞台版をオール女性キャストで送る、
女たちの醜くも愉快な自己主張バトルコメディー!!
☆ボイスyドラマの視聴や詳細は公式サイトをチェック!
●作品公式サイト
http://hirasawafurutaproject.com/6rings/
●「ヒラサワ&フルタPROJECT」公式サイト
http://hirasawafurutaproject.com/