【8/12放送】声優グランプリチャン​ネル内で放送中「宮​路一昭、川村万梨阿の​アニタメ温故知新!」公式レポートが到着!!

By, 2014年8月14日



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ゲストには、元・月刊ニュータイプの編集長であり、現在は、株式会社KADOKAWA 代表取締役 専務の井上伸一郎さんが登場。

 毎月第二火曜日21時より放送中、「宮路一昭、川村万梨阿のアニタメ温故知新!」。5回目となる放生送が、8月12日(火)の21時より行われた。
 「宮路一昭、川村万梨阿のアニタメ温故知新!」の魅力は、タイトルにも記されているように、宮路一昭と川村万梨阿、両パーソナリティのリードのもと、アニメ業界の歴史を、ゲストを交えて紐解いてゆくところにある。今回は、「情報・出版」という視点からアニメ業界を分析。

 冒頭は、2人にまつわる情報コーナーから。宮路一昭プロデュースによる声優・大橋歩夕のアルバム『ちっくリマスター』と『未来トラベラー』を紹介。他にも、宮路一昭と川村万梨阿の2人も出演。宮路一昭プロデュースによる、8月22日に新宿ルイードK4で行われるイベント「TONES night vol.21」などを紹介していた。

鎌田美沙紀のボカロコーナー「メルリ宮殿」では、アプリ「VOCALOID 3 メルリ」の魅力を紹介。8月22日に行われるイベント「TONES night」では、鎌田美沙紀がメルリの楽曲を生歌で披露。こちらも楽しみだ。

ゲストとして招かれたのは、元・月刊ニュータイプの編集長であり、現在は、株式会社KADOKAWA 代表取締役専務の井上伸一郎さん。トークは、スパークリングワインを注いでの乾杯からスタート!!

万梨阿さんの井上さんに対する印象は敏腕記者。「これはっ!!」という題材には徹底して食らいつき、好きな作品は「俺が絶対に広めるんだ」と入れ込んでゆく気概を持った方。梨阿さんは「聖戦士ダンバイン」や「重戦機エルガイム」「銀河漂流バイファム」へ出演していた頃に、よく井上さんと接していたそうだ。

「ニュータイプ4号目では、万梨阿さんを沖縄に連れていき、黒ビキニ姿にして撮影した」というエピソードも登場。当時はまだ、声優が歌やグラビアを飾ると論争が起こっていた時代だったことも、二人は教えてくれた。
 
 当時のエピソード話では、富野由悠季監督が積極的にニュータイプへ登場していた頃の逸話も出れば、デザイナーの永野護さんも「井上さんだからこそ安心して預けられる」と、井上さんを信頼しきっていた話も登場。井上さんは「ここを言って欲しかった」というところを上手く突いてゆく褒め上手な方。とくに永野さんは、井上さんの反応次第で絵を描き直したりもしていたエピソードを、万梨阿さんが語ってくれた。
 
「聖戦士ダンバイン」の頃は、現場に張りついて、同世代の若手声優さんたちとチーム意識を持って接触。番組の打ち上げにまで参加していたほど、何時しかチームの一員として溶け込んでいた話も出ていた。人の心が作品を作ることを知っているからこそ、制作者たちと深く深く接してきた井上さん。制作者や声優たちが命を吹き込んだ作品自体から滲み出るエナジーを、つねに誌面へ投影。それが、数多くの人たちの信頼や、誌面として高い評価を得た要因だったと言えようか。

「顔を見ないと仕事にならない昔の時代に築きあげた深い絆」が、今の井上さんの財産にもなっている。余談話として出てきた、「何時でも負けん気の強い富野監督は、アニメ番組の打ち上げ旅行内の宴会で行ったジャンケン大会でも、勝たないと気が済まないことから一人熱くなっていた」ことも、万梨阿さんが伝えてくれた。

「こんなにも情熱のある人たちがアニメを育ててくれているからこそ、私たちも頑張ろうと思えてた」と、当時のことを思い返すように感想を述べた万梨阿さん。そんな川村万梨阿さんの熱い想いを感じれた、今回の放送だった。

次回の放送は、9月9日(火)21時より。ゲストに「聖剣伝説シリーズ」や「シャイニングハーツ」の作曲家として有名な菊田裕樹さんを迎えてお送り致します。次号は、重大発表もあるそうなので、ぜひチェックしていただきたい!

<Text/長澤智典>

【アフター・インタヴュー】

――今回は、万梨阿さんの想いが熱く伝わってくるトークでした。

宮路:今日はとくにそうですね。

川村:当時のアニメを作ってる側の我々と、編集さんとの絆というのが、とても太かった。その当時の熱気もお伝えしたいなと思ったものですから。ちょっとお酒も入り饒舌に(笑)。

――当時は、お互いの関係が近しかったんですね。

川村:一緒に作ってる感じでしたよね。

井上:あの頃はそうだね。でも、「聖戦士ダンバイン」くらいですよ、あそこまで頻繁にスタジオに通いつめていたのは。

宮路:万梨阿さんにとって「聖戦士ダンバイン」はデビュー作ですし、思い入れも強いものがありますよね。

川村:やっぱりデビュー作は思い入れがあったし。あとは、右も左もわからないところでね、みんなで作ったーという運動部みたいな感覚?!(笑)。

――お互いに若手だったからこそ、一緒に自分たちで新しい未来を作り上げようとしていた。その気概がいいですよね。

川村:スポーツチームと頼りがいのあるサポーターみたいな。雑誌の方たちは、そういうサポーターというイメージでしたね。

井上:今ほど分業がキッチリしていなくてと言いますか、アニメの会社にも広報はいませんでしたし。要するに、「この情報を出して良いのか?!」「こんなことを聞いていいのか?!」を誰に聞いたり確認を取ったら良いのかがわからなかったんですね。今は誰かしら仕切ってるんですけど、そういう人もいない。みんな手探りでやっていた時代なんですよね。

――当時は、アニメ雑誌にも番記者がいたんですね。

井上:最初に僕が働いてたアニメック自体が、自分の足で稼ぐことを大切にしていたので。

鎌田:わたし、編集をされる方のお話を聴く機会というのがぜんぜん無かったので、貴重なお話を聞かせていただいたなーというのと。お二人の絆を…言葉だけじゃなく、雰囲気でも互いの関係が熱く伝わってきて、一人の視聴者側としても楽しめました。

宮路:毎回ね、素晴らしいゲストの方なんですけど。今日はとくに万梨阿さんの身内の方のような。

川村:まぁ、親戚みたいなものかな(笑)。

宮路:作り手と、それをサポートしてリスナーの方々に届けてくれる。そういう信頼関係があるって素晴らしいことじゃないですか。

井上:今はね、年に数回しか会わないんですけど。やっぱり、昔の蓄積があると、会った瞬間に前と一緒の感覚になりますからね。

宮路:毎回お話を聞いてて思うことだけど。まさに、人は宝ですよ。

●声優グランプリチャンネル HP
http://ch.nicovideo.jp/seigura          
●宮路一昭 ブログ
http://blog.excite.co.jp/kazmiyaji/
●川村万梨阿 HP
http://automaticflowers.ne.jp/maria/
●鎌田美沙紀 ブログ
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