作品に対する気持ちを詰め込んだ1枚が完成! 「Anicca」を発売する原田ひとみ インタビュー

By, 2013年10月18日



原田ひとみのメディアファクトリー移籍第1弾となる6thシングル「Anicca」が2013年11月6日(水)に発売! 表題曲は10月より好評放送中のTVアニメ『機巧少女は傷つかない』のOPテーマとなっている。自身も夜々役として出演しており、大事な1枚となった。
本CDについて、そしていろり役の茅野愛衣さん、小紫役の小倉唯さんと一緒に歌ったEDテーマ「回レ!雪月花」について、原田さんにインタビューしてきました!

―発売を控えた、今の気持ちをお聞かせください。

原田ひとみさん(以下、原田):いつものことなのですが、まだ実感がないです。アニメのオンエアが始まって歌が流れてからようやく実感がわくんじゃないかと思います。

―実際に曲を歌ってみていかがでした?

原田:アツい中にも繊細さがある曲だと思いました。内側から沸き上がる情熱を歌い上げた曲だと思います。

―今回はTVアニメ『機巧少女は傷つかない』のOPテーマとなっていますが、原田さん自身はドラマCDで夜々を演じたり、昔から付き合いの長い作品ですよね。

原田:はい、大変お世話になっております(笑)。私の演じている夜々は、単純明快で素直で純真な女の子だと思います。雷真に対して甘えている妹のようであり、恋する乙女であり、信頼関係のある中で「好き好き光線」を出しているといいますか(笑)。

―夜々は『自動人形(オートマトン)』と呼ばれる人形で、人間ならざるキャラクターということですが、演じる上で何か意識した点はありました?

原田:若干デフォルメ感はありますが、基本は人間のような感覚で演じています。夜々の母体に関してはドラマCDの時にできていて、アニメーションになって彼女を演じる上では、普通の女の子よりも分かりやすく、といいますか。彼女を演じている時は童心に帰れました(笑)。
逆にバトルシーンが大変でした。敵を殴る際に、夜々の声でどこまで声を荒げればいいのか? アクションを入れられるのか? 色々考えましたが、ここは私もオンエアを観つつ、彼女がどのように戦っているのかを確かめたいと思っています。

―「Anicca」は夜々の内面を歌った曲ということでしょうか?

原田:はい。今回もこれまで歌ってきたイメージソング2曲で作曲してくださった、とくPさんと作詞を担当されたLINDENさんにお願いさせていただきましたので、歌いやすい詞にもなっていますし、期待以上のものが出来あがったな、というのが正直な感想です。
打ち合わせの段階で、この曲は「触れられるほど近いけど遠い」、ということを歌っていますが、私のほうから「最後まで悲観的なイメージにはなってほしくない、希望もあって欲しい」というところをお願いし、うまくバランスを取らせていただきました。
また、Dメロの「鼓動のように疼く痛みさえ愛しい」という部分が、イメージソング第一弾の「MACHINE DOLL」の歌詞とメロディとリンクするんですよね。昔からのファンの方には嬉しい仕掛けになっています。

―ドラマCDがあってこそ、アニメがあるわけですね。

原田:はい。今回は色々な人の尽力もあってアニメ化されました。ヒロインを演じさせていただくことに対してもとても感謝しています。私は言葉で表現するのが苦手なので、歌でその気持ちを伝えていきたいと思います。

―レコーディング時のエピソードをお聞かせください。

原田:「Anicca」に関しては、かなり苦労しましたね。上下のふり幅が広かったり、表現も細かくしなければならなかったり非常にテクニカルな曲になっていて。また、レコーディングにかけた時間はいつもと同じくらいですが、今回初めて収録の途中で声が掠れてしまって……少し休んでまたすぐ回復しましたが(笑)。喉は強いほうだと思うのですが、今回はかなり消耗が激しかったようです。その分色々なものを込められたのではないかと思っています。

―次に、ジャケット写真についてお聞かせください。

原田:重厚感があるといいますか、張り詰めた空気感を感じることができるようなものに仕上がったと思います。

―PVに関しては、作品の舞台が大英帝国ということもあり、どことなくそんな雰囲気を感じます。

原田:私が最初に思ったのは「和じゃないんだ」ということでした。でも結果的に良かったんじゃないかと思いますね。和(夜々)に和、というのはベタ過ぎると思いますし。
最初にPVのコンセプトを聞いたとき「あまり激しめにならないように」ということだったんです。実は、具体的にどのようなことをするのかは毎回現地に行かないと分からないんですが、今回はムチを渡されたりトカゲを渡されたり(笑)。動きもほぼアドリブで、後で映像を見て「私はここでこういう表現をしたかったんだろうな」と確認しています。
実は今回は、トカゲに関しては細かい指示がありまして。私自身は、トカゲは特に気持ち悪いとは思わないのですが、動かなすぎてNGになったりしました(笑)。

―ではアニメのEDテーマ「回レ!雪月花」についてもお聞かせください。

原田:これでもか! というくらいに弾けています(笑)。
OP・EDテーマの、クリエイターの人選は素晴らしかったと思いますね! 『機巧少女は傷つかない』は全体的にシリアスで重い作品ですので、暗いままで次の話へ進むことが多いと思います。ですからEDテーマがこうした弾ける曲だというのは作品のバランスを取るという意味でも良かったんじゃないかと思います。

―いろり役の茅野愛衣さん、小紫役の小倉唯さんと一緒に歌われていますが、レコーディングはどのように行われました?

原田:私がトップバッターだったのですが、Bメロで夜々だけこぶしが回っています(笑)。作詞・作曲・編曲を担当されたヒゲドライバーさんがノリノリで「じゃあ次はここでこう回してみようか?」とおっしゃってくださって。出来上がったものを聴いたら、夜々しかこぶしを回していませんでした(笑)。

―夜々の「ヒロインの座は渡さない」という所信表明なのでしょうか?

原田:そうとらえてもらって構いません(笑)。原作者の海冬レイジ先生には是非、夜々がハッピーエンドを迎えるエンディングを書いて欲しいと思っております! 夜々を幸せにしてくれないとレイジ先生は夜々に呪われます(笑)。 

―どちらの曲もカラオケで歌うと盛り上がりそうですね。

原田:ですね。「Anicca」は歌いこなすのがちょっと難しいかも知れませんが、マスターするととてもカッコよく聴こえると思いますし、「回レ!雪月花」は大人数で本盛り上がっていただきたい1曲です!

―最後に、ファンの皆さんに一言お願いします。

原田:『機巧少女は傷つかない』という作品で、今回初めて主題歌とヒロインの声を同時に担当させていただくことになりました。本作とは3年来の付き合いですし、大変思い入れのあるアニメになりましたので、たくさんの方に聴いていただきたいですね。

<Text・Photo/ダンディ佐伯>

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