昨年2012年9月21日に開催された『京都国際マンガ・アニメフェア』(通称:『京まふ』)が今年も開催決定! 今年は9月6日(金)にプレオープン、7日(土)、8日(日)、京都市・みやこメッセにて本開催される。
今年はフランスやアメリカなどで展開する、日本文化の博覧会『JAPAN EXPO』とのコラボレーションも見どころの一つとなっている。
関係者を招いた記者会見が2013年4月24日(水)・東京歌舞伎座タワーで行われた。
門川大作・京都市長:クールジャパンとして高く評価されている中の象徴になっているものの一つがマンガ・アニメです。
京都は日本最古の鳥獣戯画が創作された場所で、マンガ文化の拠点である国際マンガミュージアムが開設されました。京都市は、市の人口の全体の1割、14万人が大学生ということもあり、そういう環境を徹底的に生かして、様々なコンテンツをクロスメディア化していこうという試みをしています。
昨年始まったこのイベントは関西と関東を結び付け、ビジネスマッチングも進めることができました。2年目の今年が大事ですので、さらなる活性化を進めていきたいと思います。
また、国際展開として、国際観光都市・京都ならではの展開をしていきたいと思いまして、『JAPAN EXPO』とつながっていきたいと思っております。
日本の文化の精神拠点である京都ならではの強みを生かしながら、文化と融合して、マンガ、アニメを世界に発信していく所存です。
実行委員会委員長・松谷孝征氏:私は手塚プロダクションの代表取締役社長という立場でもあるのですが、手塚治虫が亡くなって20余年、亡くなったあのころは、マンガは文化のはしくれにもありませんでした。
『東京国際アニメフェア(『TAF』)』が順調に育っていく中、京都での開催を躊躇したところがあったのですが、新しい文化と伝統文化があわさった新たなものが生み出されるんじゃないかと思います。
キャラクターを売る商売の中で、海外のお客様から見ると「京都で行われているなら是非行ってみよう」となるのではないかと確信しております。そして果ては日本全体の産業の繁栄につながるのではないかと思います。
『京まふ』は【KYOMAF=KYOTO INTERNATIONAL MANGA ANIME FAIR】の略なのですが、前回は国際的な部分が足りていなかったと感じますので、今年は「International」の「I」を是非取り入れていきたいです。
『JAPAN EXPO』副代表トマ・シルデ氏:『JAPAN EXPO』という催し物にとって、マンガ・アニメは不変のメインテーマではありますが、長いスパンで日本に興味を持っていただくには常に色々なことを考えていかなくてはなりません。
『JAPAN EXPO』は、現在年間5回イベントを行い、35万人の来場者を記録しています。これは今後も増えていく予定です。
そして、2012年にはパリで21万人を超える参加者と多くの日本企業に参加いただきました。
今回、来日する際に『京まふ』事務局の人にお会いする機会がありまして、その中で伝統文化とポップカルチャーを融合させるという話をお聞きしまして、そのコンセプトは『JAPAN EXPO』に通じるものを感じまして、今回コラボすることを決めました。
そしてそのコラボにより、ポップカルチャーと日本文化をつなげていくことができると確信しています。コラボは今回始まったばかりですが、今後もどんどん面白いことができると思っております。
こちらのコラボを通じて、フランス、アメリカなどの諸国と日本のファンをつなぐ架け橋になれば幸いです。
KYOTO CMEX実行委員会委員長・斎藤 茂氏:京都という場所ならではのコラボグッズを今回も色々と企画中です。是非お越しください。
東映アニメーション(株)顧問・大山秀徳氏:日本動画協会の一員として『TAF』にも携わってきました。地元企業、出展社の方、何より来場者の方に喜んでいただけるような『京まふ』にしていきたいです。
京都情報大学院大学・京都コンピュータ学院統括理事長・長谷川 亘氏:日本のアニメ、マンガは日本の経済力になっていると思っています。コマからコマに移る「間」、アニメにおける「間」は他の国にはマネができないと言われています。ですから、アニメ・マンガは日本がメッカになるべきだと思っております。
京都国際マンガミュージアム事務局長・上田修三氏:『京都国際マンガミュージアム』は、現在特に女性層に向けた企画も考案していて、『バレエマンガ展』を開催たり、さらに、有名少女漫画家の原稿を精巧に複製した『マンガの原画'(ダッシュ)』 プロジェクトを行っており、現在は4作家の、約120点を展示しています。
『京都国際マンガミュージアム』は、関東ではまだまだ地名度が低いようですので、今回もサテライト会場として盛り上げていきたいです。
最後に、松谷氏より意気込みが語られた。
松谷氏:『京まふ』には3つの柱があると思います。アニメ・マンガを愛してもらえる人に喜んでいただくこと、親子の交流が生まれること、そしてマーケットとして商談ができることです。
海外へ商品を売ったりするのは大事なことだと思いますが、まずは人との交流が大事だと思います。アニメ・マンガを通じて世界中から人が集まってくれて、そこで交流が生まれる、というのが理想です。外国の方々に日本人の、日本の良さを知っていただきたいと思います。
この後、門川市長、松谷氏、トマ・シルデ氏による『JAPAN EXPO』とのパートナーシップ提携調印式が行われ、記者会見は閉会した。
なお、今回は、アニメファンだけでなく家族でも楽しめるようなステージや企画も多く用意するとのことだ。
また、前回好評だった、持ち込んだ作品を出版社の編集部の方に直接見てもらえる『マンガ出張編集部』も行われる、とのこと。さらに、出展スペースの増加や、イベントステージが2つになるなど、パワーアップした内容になっている。
そして、『JAPAN EXPO』との共同事業として、京都・パリ・サンフランシスコの漫画家が共同で作るパネル巡回展が行われる。テーマは『融合と未来』。日本からはCLAMPの参加が発表されている。
声優やクリエイター陣が出演するイベントステージ、昨年水樹奈々さんやミルキィホームズのライブが行われた、会場近くにある平安神宮でのイベントなども現在進行中。詳細は7月のチケット発売時期をめどに発表されるということだ。
<Text・Photo/ダンディ佐伯>
【イベント概要】
『京都国際マンガ・アニメフェア 2013』
2013年9月6日(金)~8日(日)
【京都】みやこメッセ
● 『京都国際マンガ・アニメフェア 2013』公式サイト
http://kyomaf.jp/