今度こそ絶望せずにすむのか!? 虚淵玄氏も登壇した「『翠星のガルガンティア』第1話・第2話先行上映イベント」レポート

By, 2013年2月15日



『魔法少女まどか☆マギカ』や『PSYCHO-PASS』など多数の人気作品の脚本を担当していることで有名な、虚淵玄氏が参加する来期注目のTVアニメーション『翠星のガルガンティア』。2013年2月9日(土)には本作を先駆けて楽しむことができる「『翠星のガルガンティア』第1話・第2話先行上映イベント」が開催された。

当初予定されていた第1話、第2話に加え、第3話のダイジェスト映像も含め、約1時間に渡って行なわれた先行上映会。その後には作品の余韻の浸る会場に、本日のゲストとして、村田和也監督と、虚淵玄氏が登場し、客席からは大きな拍手が湧き上がった。


ここからはトークショーへと移り、まずはお2人が司会からの質問に答えていく。

まず、本作の制作のきっかけについて問われた村田監督は「もともと、バンダイビジュアルさん、ニトロプラスさん、Production I.Gさん、この3社でオリジナルのロボットアニメを作りたいということから企画され、働く人を題材にした作品にするということでスタートしました。
僕が制作に加わったのは、そんな題材が決定した後だったのですが、僕自身が昔から海を舞台にして登場人物たちが関わりあっていく物語を作ってみたいと、アイディアをスケッチに書き溜めていたんです。
そして、最初にこの作品のお話を頂いたとき、キーワードに“水の惑星”という物があり、『それなら、こんな物があるんですが……』とそのスケッチを見ていただいたら、皆さんが面白いとおっしゃってくださり、この物語の基本的な構図が決定しました」

と作品に隠された秘話を話す。

また、その流れで虚淵氏から村田監督が参加する前の初期アイディアでは、惑星探査チームの話だったことが明かされ
「監督のスケッチを見たとき、いっそ舞台を『ガルガンティア』そのものにしてしまおうと考えて、“お仕事”がテーマの話という部分のみを残してすべてのプロットを書き換えました」と虚淵氏から驚くべきエピソードも語られた。

その話題に村田監督は「すでに作りこまれていたコンセプトの舵をガラリと切り替えるのは怖かったのですが、虚淵さんの切り替えの早さには本当に驚きました。提案の約1週間後には新しいプロットができていたんですよ(笑)」と虚淵氏の流石といえる技術を絶賛していた。

そして、注目のストーリーについては「第2話まで見てもらった感じで、昔から関わってきた作品とは違う雰囲気になるとは感じてもらえると思います」と語る虚淵氏。しかし、そこは『魔法少女まどか☆マギカ』を始め“シリアスな物語”に定評のある虚淵氏だ。
司会の方からは「では、今後もあまりシリアスな感じにはならないのでしょうか?」との質問が投げられ、その真意を察した客席からは笑いの声。
さらに、そんな笑いに答えるかのように「まぁ、Aパート(第1話冒頭)で数えきれないくらい人が死んでますので、それでいいかなと。こんどこそ安心して見ていただけると思います(笑)」と虚淵氏は話し、客席の笑いが爆笑に変わる一幕も。


お2人の作品についての話題が一段落すると、ここからステージには新たなゲストとして石川界人さん(レド役)、金元寿子さん(エイミー役)、茅野愛衣さん(サーヤ役)、阿澄佳奈さん(メルティ役)らキャストの皆さんが呼び込まれる。


石川さんは今回が声優として初登壇のイベントということで、若干緊張気味の様子。しかし、挨拶では「人生で始めてのイベントで、こんなに広い会場でたくさんの方々に作品を見ていただけました。皆さん、楽しんでいただけたでしょうか?」と質問し、に大きな拍手で答える皆さんに「ありがとうございます!」と大きな声で感謝を述べるといった、度胸のあるトークで客席を楽しませていた。


さらに、ゲストの皆さんの挨拶が終わると、今度はシークレットゲストとして杉田智和さん(チェインバー役)がステージに登場! 驚くべきビッグゲストの登場で歓喜の声であふれる会場で、杉田さんは「本来は皆さんと一緒ここで叫ぶつもりだったのですが、すみません、今日は出る側になりました。黒いロボ役の杉田です」とギャグの効いた挨拶をして客席は爆笑につつまれた。


これで本日のゲストが勢ぞろいとなり、ここからは、あらためて完成した第1話、第2話の感想を声優の皆さんに伺っていく。
そこで金元さんは「完成した作品をあらためて見て、宇宙で人類が生存をかけて戦っているAパートと、生き生きとした人たちが自然に息づいているBパートとの差に衝撃を受けました」と第1話でレドを取り巻く環境がガラリと変わる物語についてをコメント。

 
また、「第2話の星空と海のキラキラとした感じに、凄く引きこまれたのと同時に、ガルガンティアで暮らすキャラクターたちの目が“生きてる”という輝きに満ちていたのが印象的でした。」と語った茅野さんと、「建物や人物の描写など、ファンタジーでありながら、とてもリアリティのある世界観で、見ていてとても楽しかったです」と話す阿澄さんのお2人は、すでにガルガンティアの虜といった様子で、作品についてとても熱く語った。

続いて、チェインバーという、ほかのキャラクターとは一線を画する役柄を演じることについて聞かれた杉田さん。「これまで僕が演じてきた役柄は、主役に抜擢されるような若い方の隣にいることが多く、今度もまた『翠星のガルガンティア』という代表作から石川くんが成長していく姿を見れると思うと、この作品には一番いい形で関われたと嬉しく思います」とコメント。

さらに、杉田さんと石川さんはオーディションの際に出会っていたことも明かされ、「(石川くんとは)10年も20年も一緒にお仕事できれば嬉しいですね」と温かいエールを送った杉田さん。それを受けた石川さんは、嬉しさのあまりにマイクで話すことも忘れて「お世話になります! ありがとうございます!」と感謝の言葉を述べていた。


イベントの後半は、アニメのOPテーマ「この世界は僕らを待っていた」を歌う茅原実里さんが登場し、フルコーラスのシークレットライブを生披露!

「曲名どおり、力強く暖かい、ガルガンティアにぴったりの楽曲です。素敵な作品のオープニングテーマを担当させていただけて、嬉しさでいっぱいです」と語る茅原さん。さらに、ここで今後声優として作品にも茅原さんが出演することも明らかとなり、ライブで最高潮の熱気につつまれた会場からは大きな拍手が送られた。

なお、告知コーナーで今回茅原さんが歌った『この世界は僕らを待っていた』の発売日や、今後のイベント情報なども明らかとなった。詳しい情報は下記にまとめたので参考にしてほしい。

イベントのラストは本日のイベントに参加したゲストの皆さんがそれぞれにメッセージを語り、大きな拍手とともに幕を閉じた。

<Text/大島 弥月>

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【『翠星のガルガンティア』 イベント告知情報】
告知1:8人の新キャスト発表

伊藤静さん(ベローズ役)
大原さやかさん(リジット役)
小西克幸さん(ピニオン役)
寺崎裕香さん(ベベル役)
手塚秀彰さん(フェアロック役)
早志勇紀さん(ジョー役)
小野友樹さん(クーゲル役)
藤村歩さん(ストライカー役)

告知2:「第1話・第2話先行上映イベント」全国4箇所で開催決定!
【日程】2013年3月2日(土)
【場所】ワーナー・マイカル・シネマズ大高(名古屋)/大阪ステーションシティシネマ(大阪)

【日程】3月3日(日)
【場所】ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13(福岡)

【日程】3月10日(日)
【場所】ユナイテッド・シネマ 札幌(北海道)

※すべての会場に石川界人さん(レド役)と金元寿子さん(エイミー役)の御二人が登壇予定!
※すべての会場のチケット料金は全席指定:1,000円(税込)
※チケット発売情報など詳細は、決定次第公式サイトにて告知

告知3:OP/ED情報
【OP主題歌】『この世界は僕らを待っていた』歌:茅原実里
【発売日】2013年4月24日(水)CD発売予定

【ED主題歌】『空とキミのメッセージ』歌:Choucho
【発売日】未定

告知4:アニメコンテンツエキスポ2013 『翠星のガルガンティア』スペシャルトークショーを開催
【日程】3月30日(土) 【時間】14時30分~15時00分
【千葉】幕張メッセ『アニメコンテンツエキスポ2013』会場内 WHITE ステージ
【出演】石川界人さん(レド役)、金元寿子さん(エイミー役)、茅野愛衣さん(サーヤ役)、阿澄佳奈さん(メルティ役)

【内容】アニメコンテンツエキスポ2013 の「WHITE ステージ」にて『翠星のガルガンティア』のTV放送開始直前スペシャルトークショーの開催が決定!!
【料金】イベント入場料:1,500 円(税込)
※詳しくはANIME CONTENTS EXPO 2013 公式サイト(http://animecontentsexpo.jp)をご覧ください。

●作品公式サイト
http://gargantia.jp/