キャスト陣に加え、主題歌を担当した平沢進も登壇! 映画『ベルセルク 黄金時代篇Ⅲ 降臨』劇場舞台挨拶レポート

By, 2013年2月4日



2013年2月2日(土)、東京・新宿バルト9にて、映画『ベルセルク 黄金時代篇Ⅲ 降臨』の舞台挨拶が行われた。
2月1日より公開スタートし、いよいよ『黄金時代篇』も完結となる本作。劇場には大勢のファンが集まっていた。ステージには、窪岡俊之監督、岩永洋昭さん(ガッツ役)、櫻井孝宏さん(グリフィス役)、行成とあさん(キャスカ役)、三宅健太さん(ゾッド役)、平沢進さん(主題曲「Aria」担当)が登壇。本作の公開を迎えた気持ちなどを語ってくれたぞ。
以下にキャスト達の熱いコメントを紹介しよう!

●監督、ガッツが、胸の内を激白!

【窪岡俊之監督コメント】
「『ベルセルク 黄金時代篇Ⅰ 降臨 覇王の卵』公開から、ちょうど1年ぐらい経ちまして、今日、こうして第三部の公開を迎えることができまして、感無量です。
(“蝕”のシーンを作る際に気をつけたのは)『Ⅰ』と『Ⅱ』とでは、明らかに世界観が違いますよね。現実の世界のことではないので、どうやってリアリティというか、ハマった感じをどうしようかっていうのが、やっぱり大変でした。やっぱりスタッフも、みんなヘロヘロになりながら作り上げましたね。

“蝕”で行われることは凄惨なんですけども、それとの対比で、非常に美しい場所で、凄惨なことが行われているっていう、ギャップを上手く出せたらいいなと思っていましたね。
烙印がボイドから発せられるまでは、画面の色調を抑えているんですけど、あれも振れ幅をなるべく大きくしたかったんですね」

【岩永洋昭さん(ガッツ役)コメント】
「僕も監督が仰った通り、ホントについにキタな!っていう感じです。声を入れただけの僕が言うのはおこがましいんですけども、こんなにたくさんの人に集まっていただいて、すごく、感無量です。
収録は、身体は動かさなくて声だけなんですけども、なんか、経験したことのない箇所が筋肉痛というか、ココの辺の筋(※首筋)とかが、次の日からすごく痛くなったりしてましたね。

イベントでは前から言っていますが、僕は、声の仕事は初めてだったので、最初ら辺は体が動いちゃったりとか、ノイズが入ったりとかっていうのを何回か繰り返しつつでした。それで、“蝕”のシーンの声入れの時は、ホントに筋が切れるんじゃないかっていうぐらいでした。それぐらいやらないと、僕の力ではこの画には追いつかないなって、そういう気持ちで臨んでました」

●グリフィスやキャスカを演じるにあたって!

【櫻井孝宏さん(グリフィス役)コメント】
「キャスト一同も、同じ気持ちだと思うんですけども、この『降臨』は、その黄金時代編のⅠ、Ⅱ、Ⅲと積み重ねてきて、一番、辛くて苦しい、お話を潜り抜けて来たので、やっと皆さんに観てもらうことができて、ホント嬉しいです。

(今回のグリフィスを演じるにあたって)すごい、ナンセンスな言い方をすると、僕は舌が無かったことがないので、そういう風に演じるのは難しかったですね。ただ、そこはもう、彼の状況とか、作品としての色々を考えながら、監督ともディスカッションさせていただいて、こういう表現にしていこうという“うめき”なんです。

でも、聞こえなければ意味がないですし、その中でも彼が今どういうことを考えているのかって、そういうものが分るように、やれたらなってアフレコには臨んだんです。岩永さんほど、激しい労働ではなかったので、割りと省エネではあったんですけども(笑)。でも、すごく難しかったですね。

収録は、(岩永さんと)一緒だったんですけども、もう、みてて声かけられなかったです。すごい集中力ですし、シーンもシーンで、鬼気迫るピークみたいなシーンばっかりだったので、もう、応援してました。ガッツ頑張れって。逃げてガッツ後ろ後ろみたいな(笑)」

【行成とあさん(キャスカ役)コメント】
「やっぱりこの『黄金時代編』、1部、2部だけじゃなくて、やっぱり3部まで観てこその『黄金時代編』だと思います。やっと、皆さんにお届けできて、ホントにホントに幸せです。

1部、2部でキャスカをやるにあたり、色々自分の中で縛っていたもの、せき止めていたものが多かったんです。だから3部のキャスカは、それこそ喜怒哀楽、全てを開放したような、部分がいっぱいありました。
まあ最後は、ちょっと“あんな”ことがあってから(笑)、今まで観たこともない、喋りもできないようなキャスカまでやらせていただいて、今までで一番、のびのびやれたような気がします。ホントに、素の状態のキャスカを、やっと3部でできたんじゃんないかなと思っていました。

この前の、オールナイトのイベント(※1月25日開催「『ベルセルク』黄金時代篇3部作オールナイト一挙上映会」)で、ファンの皆さんと一緒に観た時は、ちょっとこっ恥ずかしかったですけどね(笑)」

●ゾッドで感じたこと!平沢氏が「Aria」を作るにあたって!

【三宅健太さん(ゾッド役)コメント】
「今回、僕としては、大好きなキャラクターの髑髏の騎士との対戦もあったりして、出番は、ちょっと少なめなんですけど(笑)、でもすごく心躍る感じですね。

第1作目の時は、1人での収録だったので、好き放題暴れさせてもらおうかなっていう気持ちもあったんです。でも今回、髑髏の騎士の声が(大塚)明夫さんでしょうー。僕も緊張しちゃってて……。実は、収録前に柄にもなく、喫茶店に入って、チーズケーキとエスプレッソを頼んでみたりして(笑)。ちょっ落ち着こうか俺!って。でないと、対等に渡り合えないじゃないですか。

髑髏の騎士とゾッドは、長年に渡って戦い続けていて、お互い認め合っている部分があって、素手と剣で、がいんがいんと戦ってたりしています。僕、明夫さんにそういうケンカを挑める自信はないので(笑)、妙に、緊張していたのを覚えていますね。

収録の時に、明夫さんの声を聴いて、あー、絶対強いわー。うーん頑張ろう!て。収録は短い時間だったんですけども、出番が終わっても、ずーっと明夫さんの芝居を聞いていて、あと何十年たったら、こんなグッと抑えた中で、こんな強さを出せる芝居が出来るようになるんだろうなーって。そう思いつつ、よし、僕、頑張ろうって、帰りの電車で思いにふけってました(笑)」

【平沢進さん(主題曲「Aria」担当)コメント】
「まず私も、感無量です。ただ、皆さんと若干違うのは、私は一度しか、労働していないということです。ですが、何しろ鷺巣(詩郎)さんのサウンドトラックが壮大かつ、荘厳でありますから、それに負けないような曲を作らなければならないということで、頑張らせていただきました。鷺巣さんのサウンドトラックとあわせてはじまる、壮絶な物語の幕開けに相応しい役割が果たせたら幸いだったと思います」

今回で『黄金時代編』は完結するが、その他の『ベルセルク』の物語は映像化されるのだろうか? それについて、窪岡監督は「サーガプロジェクトということで、企画は動いています。現在申し上げられるのは、そこまでですね」とコメント。現状では、何になるとは言えないようだが、これは期待せざる終えない!
そして、キャスト達が話してくれたことをかみ締めつつ、是非ともみんなも『降臨』を体感してみてほしい!

<Text・Photo/小俣 猛>

【公開情報】
映画『ベルセルク 黄金時代篇Ⅲ 降臨』は現在、全国ロードショー中。

●映画『ベルセルク』公式サイト
http://www.berserkfilm.com/index.php
●映画『ベルセルク』公式Twitter
http://twitter.com/Clara_de_Porras
●映画『ベルセルク』Facebookページ
http://www.facebook.com/berserkfilmJP