ロックの名曲のフレーズを織り交ぜたヘヴィなギターが出ばやしとなって、福山芳樹とチエカジウラがバンドメンバーとともにステージに登場。
オープニングはこれしかないというFIRE BOMBERの物語内でのデビュー曲「PLANET DANCE」が演奏される。もちろん観客は総立ち。
赤のシャツとデニムというカジュアルな衣装の福山だが、ギターは熱気バサラ・バージョン。キーボードがレイ・ラブロックと同じくショルキー(ショルダーキーボード)であることも、ファンを嬉しくさせる。
2曲目「HOLY LONELY LIGHT」を披露すると最初のMC。『マクロス7』の放送とFIRE BOMBERのデビューからすでに18年経ったことが話題に。「18年も前の歌を、これほど(お客さんが)熱く歌ってくれるのはありがたいことです」と、福山が感謝の気持ちを素直に表現する。そしてチエが一旦ステージから退き、バサラコーナーへ。
「バサラは『俺の歌を聞け!』だけど、今日は俺の間奏を聞け!」と演奏の前に宣言する福山。
3曲目は「1234567 night」。熱いボーカルはもちろん、間奏では宣言通り、福山の気持ちのこもったギターソロが炸裂する。「LIGHT THE LIGHT」ではサビを会場全体が大合唱。FIRE BOMBERファンの時を超える愛が感じられた。
福山は続いて、OPテーマだった「SEVENTH MOON」やTVシリーズ後半でドラマに大きな役割を果たした「SUBMARINE STREET」などの人気曲を演奏。「REMEMBER 16」ではアコースティックギターに持ち替え、しっとりとした歌声を披露した。
福山と入れ替わる形でチエカジウラがステージに登場し、次はミレーヌコーナー。「SWEET FANTASY」「My Friends」と続いたところで、突然『マクロスF』のランカ・リーの持ち曲である「アイモ」をアカペラで歌唱。
そこからミレーヌの「Pillow Dreams」に繋げていくというニクイ演出も盛り込まれた。
チエと入れ替わりで再び福山が登場し、ライブのテンションはまた一段アップ。「悔いのないように歌ってください!」という福山の呼びかけに歌声と突き上げる拳で応える観客たち。「ダイナマイト! ダイナマイト!」という大合唱が響く『マクロスダイナマイト7』主題歌「DYNAMITE EXPLOSION」から、2009年にリリースされた「Burning FIre!」、「ウォウ、ウォウ」という観客のコーラスが会場を震わせた「ANGEL VOICE」へ。
そしてチエが登場。オープニング以来再び二人が揃っておくるのは彼らの一番の代表曲である「突撃ラブハート」。興奮冷めやらぬ中、ライブは一旦、幕を閉じる。
現在公開中の映画『マクロスFB7 オレノウタヲキケ』に合わせて、今年10月に新曲を発表したFIRE BOMBER。その曲がまだライブで演奏されていない! ということで、アンコールの1発目は生まれたての新曲「ヴァージンストーリー」。だが映画のための新曲はもう1曲ある。
それは『マクロスF』シェリル&ランカとFIRE BOMBERのコラボ曲……。
福山「今日はスペシャルゲストを呼んでいます」
チエ「『マクロスF』ランカ・リー役の中島愛ちゃん!」
ピンクのドレスに身を包んだ中島愛の登場に大歓声がわき起こり、3人の共演によるド派手なヒット曲メドレー「娘々FIRE!!~突撃プラネットエクスプロージョン」で、ライブはフィニッシュ。
FIRE BOMBERのストレートなロックンロールと、福山&チエの飾らないトークによって、熱く楽しい一夜になった。
<Text/鈴木隆詩・Photo/宍戸ヤスオ・渡邊純子>
●『マクロスFB7 オレノウタヲキケ!』公式サイト
http://www.macross30.com/fb7/