ボイスアクターの新たな表現の可能性を追求する音楽レーベル“Kiramune”のメンバー、浪川大輔と柿原徹也によるジョイントライブ“Versus (バーサス)”が神奈川・横浜BLITZにて開催された。
Kiramuneは「きらきら」「コミュニティ」「ミュージック」という単語を合わせた造語で、CONNECT(岩田光央・鈴村健一)、入野自由、神谷浩史、浪川大輔、柿原徹也、岡本信彦、Trignal(江口拓也・木村良平・代永翼)といった人気男性声優が所属する人気レーベル。
今回行われた“Versus”はKiramune史上初のジョイントライブとなっており、9月2日(日)の横浜BLITZ公演には岡本信彦が、9月9日(日)に大阪・梅田AKASOにて行われた公演には入野自由がゲスト出演した。
今回は9月2日(日)に行われた横浜BLITZ公演から夜の部の模様をお届けする。
ステージ前に掛けられた紗幕に、浪川が黒、柿原が白い旗を手に向かい合うムービーが映し出されると、会場には二人のイメージカラーである黄色(浪川)と緑(柿原)のサイリウムが一斉に点灯し、二人の登場を待ちわびていた。
紗幕が落とされ、ムービーとは違い白のジャケットを羽織って登場した浪川が1曲目に披露したのは「ROCK STAR」。マイクスタンドで風を浴びながらワイルドに歌う姿に、オープニングから会場のボルテージを上げていく。
続いて「Wonder fool world」を披露した浪川は、「よくぞ来た!」と会場を埋めるファンへと声を掛け、「Only Love」で今回の対決相手である柿原へとバトンタッチ。
交代でステージに登場した柿原は夏を感じさせるカラフルなTシャツ姿で、男子の真っ直ぐな恋心を描いた「adrenaline」から自身のパートをスタートさせた。
お立ち台に上がってフロアを見渡し、「横浜BLITZにようこそ!」と声を上げた柿原は、この日のあいにくの雨模様を吹き飛ばすような爽やかなナンバー「my life my time」を披露。続く「Good Luck」では手を振る仕草で客席と一体となる。
再度浪川へとバトンタッチすると、ジャケットを脱いだ浪川が、「JAM packed TRAIN」、「Alright!!」「distance」とメロウなナンバーを歌い上げた。
ここでMCコーナーが挟まれ、2013年4月13日(土)、14日(日)に開催の決まった「Kiramune Music Festival 2013」(通称:キラフェス)について触れた後、レーベルの先輩陣に敬意を込めて、彼らの楽曲をメドレー形式で披露した。
二人のカラーだけでなく各メンバーのイメージカラーのサイリウムも点る中、神谷の「1番星」、入野の「ZIP ROCK!」、神谷と入野のユニットKAmiYUの「心の扉」と続き、コーナーラストはCONNECTの「ありがとうの魔法」を選曲。最後には浪川と柿原が顔を見合わせてハイタッチで締めるという演出で、4月開催の「キラフェス2013」への期待感を煽った。
続いては岡本が呼び込まれてのゲストコーナーが行われた。
Kiramune参加から日の浅いの岡本へ先輩である浪川と柿原からアドバイスが送られ、白いサイリウムの光が眩しい会場で、まずは「未来スケッチ」を披露。弧を描く振りで会場に虹を掛けると、「Sniper」でフロアを盛り上げた。
暗く抑えた照明の中、スポットではなくグリーンのレーザービームが柿原の周りをぐるりと囲むように照らし出して始まったのは、後半戦1曲目、柿原の「Chaos Breaker」だ。ステージに描き出された円が柿原を中心に回り出すと、会場からはどよめきが上がる。さらに柿原の指先に合わせフロアの上を横切るレーザーに、ファンからは歓声が上がった。「Bible of Heart」で縦ノリに、そして「Labyrinth」ではハットを被って登場と色んな顔を見せる柿原。
続く浪川は黒いジャケットに着替えて登場し、マイクスタンドを黒からオレンジへと染め上げる。「Dive in Love」から続けて披露されたのは「ファンキー☆トゥナイト」。スパンコールが目に眩しいロングコートに黄色のファー、そして金縁のサングラスと手にはシャンパン(に模したドリンク)を持ってステージに登場し、アフロのカツラを被ったバックバンドとダンスを披露。続く「MIGRATION」ではタオルを振り回し、ファンキーからムーディー、さらにパワフルと、全く違った顔でフロアを魅了する。
ピアノソロから始まりしっとりとした歌声を聞かせる「Hikari」、ラップが印象的な「Number One」、そして会場一体となって声を揃えた「Continue」と、柿原も3曲とも全くカラーの違うラインナップで攻め、タイトル通り二人のそれぞれの魅力が溢れるステージが終了。
フロアに響くアンコールの声に応えてまずステージに登場したのは柿原だ。「Electric Monster」で自身初挑戦だというダンスを披露しフロアを沸かせると、続く浪川は曲のタイトルに合わせた水色のギターを引っ提げてステージに登場し、「空色追想歌」を披露。柿原から「必死に練習していた」と告げられた浪川のギター演奏が披露されたステージは、ファンへの思いのこもった1曲となった。
両者どちらも譲らぬまま迎えたアンコール3曲目、折角のVersusライブと言うことで二人それぞれの曲を歌おうと披露されたのは、まずは浪川の「UTAO」だった。眼鏡をかけた二人が振りを合わせ、ラストに大事な「U・T・A・O」の文字を体で作って観客を楽しませる。そしてVersusライブラストを締め括ったのは、柿原の「Endless Journey」だった。フロアにかざされた手がサイリウムを手にするファンと同じ方向へ揺れる。ステージと会場がひとつになり、Kiramune初のジョイントライブは幕を閉じた。
ギター演奏を披露した浪川に対し、柿原もダンスを披露して観客を魅了するなど、二人とも来年4月の「キラフェス2013」に向けて一歩一歩着実に階段を上っているようだ。
次のステージで彼らがどんな飛躍を見せてくれるのか。来年4月の幕張メッセでさらに成長した彼らに出会える事を期待したい。
<Text/内田 希>
<セットリスト>
【浪川大輔】
01.ROCK STAR
02.Wonder fool world
03.Only Love
【柿原徹也】
04.adrenaline
05.my life my time
06.Good Luck
【浪川大輔】
07.JAM packed TRAIN
08.Alright!!
09.distance
【浪川大輔&柿原徹也】
10.メドレー
1番星(神谷浩史)~ZIP ROCK!(入野自由)~心の扉(KAmiYU)~ありがとうの魔法(CONNECT)
【岡本信彦】
11.未来スケッチ
12.Sniper
【柿原徹也】
13.Chaos Breaker
14.Bible of Heart
15.Labyrinth
【浪川大輔】
16.Dive in Love
17.ファンキー☆トゥナイト
18.MIGRATION
【柿原徹也】
19.Hikari
20.Number One
21.Continue
<アンコール>
【柿原徹也】
EN1.Electric Monster
【浪川大輔】
EN2.空色追想歌
【浪川大輔&柿原徹也】
EN3.UTAO
EN4.Endless Journey
●Kiramune オフィシャルサイト
http://kiramune.jp/