アフレコの裏話も!TVアニメ『坂道のアポロン』全話イッキミ&最終話先行上映イベントレポート

By, 2012年6月28日



毎週木曜日24:45からフジテレビ“ノイタミナ”他にて大好評放送中のTVアニメ『坂道のアポロン』(原作:小玉ユキ/小学館「月刊フラワーズ」連載)は、監督に渡辺信一郎氏、音楽に菅野よう子氏、キャラクターデザインに結城信輝氏と豪華スタッフが結集した話題沸騰の作品だ。

最終話放送を目前に控えた6月24日(日)、第1話から最終話となる第12話までの一挙上映イベント「『坂道のアポロン』 meets お台場シネマメディアージュ迫力の大スクリーンで全話イッキミ&最終話先行上映!&木村良平・細谷佳正・諏訪部順一トークイベント 」が、東京・お台場シネマメディアージュにて行われた。
当日は西見 薫役の木村良平さん、川渕千太郎役の細谷佳正さん、桂木淳一役の諏訪部順一さんが登壇し、様々な裏話や作品にまつわるテーマトークを繰り広げた。

トークショーは上映途中に挟まれる形式となっており、集まったファンはまず、第1話「モーニン」、第2話「サマータイム」をスクリーンにて観賞。
そして3話の上映前に、キャストが登壇してのトークショーが行われた。

大歓声に包まれてステージへと登壇したキャスト陣。
木村さんはノイタミナショップにて販売されている西見薫モデルのメガネをかけて登場。
諏訪部さんは白いシャツに黒のベストとパンツという出で立ちで、第4話の演奏シーンで自身が演じる淳一が着用していた服装を意識したコーディネートに。さらにほんの少しではあったが番組中と同じ美声を披露すると、会場からは大きな歓声が上がった。
そして「パンツが白と赤なのかな」などといじられつつ演じる千太郎と似ている部分について尋ねられた細谷さんは、「ないんですよね。……声だけです(笑)」と回答し、はにかむような照れくさそうな細谷さんの言葉に、会場は笑顔に包まれた。

着席してのトークコーナーでは、最終話まで終了しているアフレコに関する話題でトークが進められていく。
まずはオーディションを受けたキャラクターについて触れられ、木村さんが薫の他に松岡星児(CV:岡本信彦さん)も受けていたことが明かされた。そして淳一のキャストが諏訪部さんに決定したことについて同じ“じゅんいち”だけに「なるほどと思った」と木村さんから語られると、当の諏訪部さんからは「他の現場で名前を“淳一”と書かれることがあって、キャラクターに浸食されている」との話しも飛び出し、会場の笑いを誘っていた。

さらに、全話を演じ切っての感想や、アフレコ現場での苦労した話についても語られた。
訛りのあまりない淳一を演じた諏訪部さんや転校生の薫を演じた木村さんと違い、すべての語りが方言となる千太郎を演じた細谷さんからは、自然な演技が出来るようにと台本を頭に叩き込んで収録に臨んだそうなのだが、収録直前に方言指導が入り修正が入ったり、アドリブを要求された際には「気楽に言わないで!」と泣きそうな気持ちになったりといったエピソードが披露された。
最初は慣れない方言に四苦八苦していた細谷さんだったが、しかし最後には自分で方言にチェックを入れられるまでになっていたと他のキャストが語ると、会場からは細谷さんの苦労をねぎらうように大きな拍手が贈られた。

イベントでは他に、公式サイトにて行われている木村さんと細谷さんのトークセッション「青春はいつも坂道発進」コーナーも行われ、作中の「あさりぶちまけ事件」を題材に、それぞれが「ぶちまけた思い出」を語った。
三者三様の「ぶちまけ」が語られたのだが、それぞれ余り溜めこまない主義ということで、最後は諏訪部さんが愛犬に関するトークで会場を笑わせていた。

ここで渡辺信一郎監督からのメッセージVTRが上映され、映画を制作するようなつもりで作っていたので映画館での上映は嬉しいという感想と共に、「いろんな幸運の中で出来あがった作品」とし、絵や音楽、そしてキャストについて「いい仕事でアポロンを支えてくれた」と全スタッフへの感謝の思いが語られた。

そんな監督からのメッセージ上映が終わった後には、この日の最後に上映される最終話が実はまだ制作中であるという大暴露が諏訪部さんにより行われ、「いま現場は火の車、修羅場と化しているので会場には行けません(笑)。」と語った渡辺監督の言葉を裏付けるキャストのコメントを聞いた会場は、最終話の上映が間に合うのかというドキドキ感に包まれた。

最後に各キャストから、「今回のイベントは監督の意向がダイレクトに伝わるイベント。楽しんで観て頂ければと思います。」(細谷さん)
「とにかく人を問わず見てほしいと言いたくなる作品になっていると思います。この作品を映画館で観る贅沢はなかなかない。ぜひ浸って楽しんで下さい。」(木村さん)
「瑞々しく美しく、そして悲しさもある、そして心洗われるような熱さと激しさを持っている素敵な作品。皆さんにも何か心に残る作品になっていたら嬉しいです。」(諏訪部さん)
と語られ、渡辺監督が意識したという劇場のスクリーンで、青春群像劇の結末を見届ける、ファンにはたまらないイベントとなった。

<Text・Photo/内田 希>

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<収録内容>第1~3話収録/カラー/片面2層/16:9/音声:①2.0chリニアPCM/約68分/日本/2012年
<特典映像>※予定

●木村良平×細谷佳正トークセッション「青春はいつも坂道発進」
●メイキング映像Making of “Kids On The Slope”SESSION#1
●WEBラジオ「ムカエレコード・地下スタ通信」未公開版#1(音声特典)
●律ちゃんの方言講座(#1・#2・#3)
●ノンテロップOP・ED
●次回予告(#2・#3・#4)
★初回限定特典★
●キャラクターデザイン結城信輝描き下ろしイラスト全巻収納BOX
●結城信輝イラストデジパック仕様(デジパック中面原作小玉ユキイラスト)

yle=”color: #ff0033;”>【アニメ概要】
「坂道のアポロン」

<スタッフ>
原作:「坂道のアポロン」小玉ユキ(小学館「月刊フラワーズ」連載)
監督:渡辺信一郎
脚本:加藤綾子・柿原優子
キャラクターデザイン:結城信輝
総作画監督:山下喜光
音楽:菅野よう子
アニメーション制作:MAPPA/手塚プロダクション
オープニング・テーマ:YUKI「坂道のメロディ」(EPICレコードジャパン)
エンディング・テーマ:秦基博meets 坂道のアポロン「アルタイル」(Ariola Japan / Augusta Records)

<キャスト>
西見薫:木村良平
川渕千太郎:細谷佳正
迎律子:南里侑香
深堀百合香:遠藤綾
桂木淳一:諏訪部順一
松岡星児:岡本信彦

●公式サイト
http://www.noitamina-apollon.com/

(C)小玉ユキ・小学館/「坂道のアポロン」製作委員会