2012年7月よりスタートするTVアニメ『人類は衰退しました』。主人公・わたし役の中原麻衣さん、監督の岸 誠二さん、シリーズ構成の上江洲 誠さんによるトークイベントを『ACE2012』WHITEステージで開催。
本イベントのタイトルは「妖精社PRESENTS『人類は衰退しました』宣伝会議」で、「今、アニメ業界に問う。ヒットするアニメとは?」をテーマに討論する前代未聞のイベント。某TV討論番組風のBGMと共に3人がパネラーとして登壇。
「アニメはアートです。ヒットとか言っちゃいけません」と言う上江洲さんに「ぶっちゃけ売れたほうがいいですよね。いろんな方に知ってほしいですから」と率直な中原さん。
また進行役のプロデューサーに「売れる方法、知ってたらやってるわ!」と声を荒げる岸さんに、「私が思うにお金をかけないとダメだと思うんです。あとプロモーション。アニメ誌の表紙を買いましょう!」と中原さんがリアルな意見を提案すると会場から拍手が起こった。
『人類は衰退しました』のアニメの内容にも触れ、「エッジが効いた作品にしたいんです。原作でもブラックユーモアが非常に強いし、ディストピアもの、人類が衰退した後の滅亡しかけた世界をSFチックに」と話すやいなや「SFものは売れないんじゃないんですか?」と当事者らしからぬ厳しいツッコミを入れた上江洲さんは「中原さんの“わたし”がかわいいので、その一点突破かな(笑)。未来で人間が減ってしまって、この先、どうなるんだろうという不安な中、ほんわかしたキャラが何かしてます」。それを受けた岸さんは「見たら傷つくで」。中原さんが「退廃した世界と言いながら色彩豊かで、見てるだけで癒されますね」とフォローするも「それはワナです」と岸さん。
中原さん演じる“わたし”は「見た目は美少女キャラだけど、中身は複雑。意固地だったり、繊細だったり、黒い部分もあったり」(上江洲さん)、「モノローグで進むので、アニメが22分だったら20分くらいしゃべってるような。セリフ量も膨大」(岸さん)というキャラクター。そんな説明の後に“わたし”は中原さんしかいませんでしたと岸さんと上江洲さんから言われた中原さんはほめられてる感じがしないと複雑そう。
また妖精と共生する世界で、その妖精は「大きさにして10センチくらい。彼らがいることで画面をパステル調にしてみたり、和ませてくれる存在ですね」(岸さん)、「やってることはヘビー。作品はどこを切ってもブラックです」(上江洲さん)と、独特で個性的な作品であることは十分伝わる。
今後のプロモーション案として、わたしTwitter、妖精さんTwitter、妖精さんソーセージ(ただし原材料はわからない!?)、肌色を増やすため、温泉シーンを入れるなど様々なアイデアが出たが実現するだろうか?
トリオ漫才のような30分にわたる討論の結論は「なんだかんだ言っても先立つものは必要! とにかくBD&DVDを買ってください!!」というところに落ち着いた(笑)。
「原作の“わたし”のイメージをちゃんと守りつつ、アニメでしかできないことをやりたいと思ってます」(中原さん)、「今、一生懸命制作中です。1話はとんでもないところから始まりますのでお楽しみに」(岸さん)、「エッジが効いたアニメになりそう。おもしろさに特化した内容になっているので、期待して待っててください」(上江洲さん)。
最後はプロモーション映像を披露。7月スタートのアニメの中では異色作になりそう。待ち遠しいですね!
<Text/編集部>
●『人類は衰退しました』アニメ公式HP
http://www.maql.co.jp/special/jintai/